ところで旅団長、正統政府に言及してないのは意図的なのか?
当方130〜140あたりの展開があまりに露骨で萎えた口なんだが。
>>211 そのレスで指定してる範囲の前半は、旅団長が書いたものじゃないんじゃ?
露骨とか何とかワケわからんよ。
>>211 すまんが、言ってることが全く意味不明なんだが?
仮に
>>137-141のことを言っているにしても、
前段の『正統政府に言及してない』と論理的に繋がらないので、
文章として何が言いたいのか類推できない。
どの部分の、どの表現(もしくはどの展開)が、
どのように露骨で、その結果どのように萎えたのか、わかりやすく説明してくれ。
214 :
名無しさんだよもん:03/05/27 03:32 ID:E2AAY8Rh
なんつーか、このギスギスした雰囲気が末期的やね。
ん、ここ数日頑張ってる人がいるみたいね
216 :
211:03/05/27 23:01 ID:kXGjZkVa
>>自分は特定勢力『だけ』が有利になるような展開はやっていないが?
>>確かに下葉有利、鍵不利の傾向は認めるが、それでも逆転の余地が残る書き方はしている。
>>それに、正葉や東葉、空き地の町は有利にも不利にも転がせるようにやっている
旅団長が必死に生き残らせようとしてる正統政府について何も言ってないのが気になったんだがね。
でもいくら正統政府を生き残らせたいにしたって137〜140は強引だったんじゃないかい?
リレー小説は結果よりも過程を楽しむもののはずなのに、旅団長は結果のために書かれるべき過程をはしょる傾向があるような気がするぞ。
安保理決議だけじゃなく狗法使いにしたって、そこに至る過程をきちんと書いてさえいれば何も言われないと思うよ。
その過程すっ飛ばしていきなり瀕死の重症で転がってちゃあ、それこそ( ゚д゚)ポカーンってやつだろ。
217 :
鮫牙:03/05/27 23:35 ID:IwxnUKO6
ええと、そう言った議論は、後方支援連隊でやって頂きたいです(汗)
一人で全部しょいこまなきゃいけないのかとか、その時点で
下葉に従属し外交権を(表面上)喪失している正統政府を取り
上げなければ可笑しい展開なのかとか、いろいろあるんですが。
鮫牙氏のおっしゃるように、その種の議論は支援連隊でやっ
ていただけると……
内容じゃなくて書き手の素質批判になってますよ。
こちらも後方支援板でやる分はかまわないが、211が同意しないとどうにもならないので、
先方が同意するまではこちらでやらせていただきたい。
>正統政府について何も言ってない
『下葉有利、鍵不利』の言葉で包括的に示されている。
ちなみに、上記引用文で自分が言及していないAF、WINTERS、ネクストン、アリス、F&C、
メビウス・プルトップ、北方・南方両総督府、安保理常任理事国も
そちら的には「言及してないのには裏がある」と考えるのかな?
>でもいくら正統政府を生き残らせたいにしたって137〜140は強引
そう言うふうにしか読みとれなかったのなら、それはそうとしか書けなかった当方の力不足だ。
しかしあの話の意図するところは、
・不利になりすぎた鍵の状況を強制的に現状維持させる
・なし崩し的に査察がうやむやになるのを防ぐ
の2点が主眼であって、正統政府云々はまったく副次的な結果に過ぎない。
>リレー小説は結果よりも過程を楽しむもの
その『過程』を重視するあまりに話が細目に陥りすぎ、煮詰まりすぎて訳がわからなくなると
以前にも批判が上がっていたが?
過程重視も結構だが適宜過程を端折って展開を進めないと、結局『リレー』にはならない。
話が転がらないと、そもそも『過程を楽しむ』ことすらできない。
ああ、端折り方の手法について云々なら、こちらも反省すべき点はあるかも知れない。だが……
>その過程すっ飛ばしていきなり瀕死の重症で転がってちゃあ、それこそ( ゚д゚)ポカーンってやつだろ。
で、その過程を詳しく書き、Airシティ攻防戦の時に激しく批判を浴びたような、
コテハン主軸の話に持っていけ、と?
コテハン登場人物はあくまで刺身のつまでなければならんというのが、Airシティ編での教訓だ。
その意味で、つまの限度を超えそうな狗法使いは『邪魔』でしかなかった。
だからこそ、手早く話を片づける必要を感じた。
ちなみに自分はどうなのだという反論が来そうなのであらかじめ言って置くが、
前スレからの推移を読めばわかるとおり、逢魔ヶ辻政権の主軸はあくまでみきぽんとして描いており、
『旅団長』はあくまでみきぽんに従属し引きずられるだけの存在として描いていない。少なくとも自分は。
逢魔ヶ辻政権の話自体もみきぽん、茂美、なつきの3名で話を進めているし、
『旅団長』も
>>90以降は直接登場させないで話を書いている。
以上が当方の意見だが、何か反論は?
なお、以後の話を後方支援板
http://cgi29.plala.or.jp/brigade/bbs2/index.cgi で行う意志はありや?
>>220 ×→存在として描いていない
○←存在としてしか描いていない
そもそもコテハンなんて出さなけりゃこんなことには(略)
ていうか作中に作者の分身が存在する時点で荒れるに決ま(略)
↓次から何事も無か(略)
(略)
唐突に旅団長が戦死しているというオチはどうだ?
他の話と矛盾が生じないんだったら、別にそれでもいいんじゃないの?
>>225 旅団長、もちつけ。
議論にもならん煽りの相手まで引き受けてどうするよ?
いや、こっちは本気でそう思っているのだが?
この場合、
>>224が煽りかどうかは自分にとっては関係ない。
自分の目的は特定のキャラを生き残らせることではなく、
可能な範囲でこちらの想定した線に沿ってストーリーを展開させることにある。
いままで展開させるのに使っていたキャラを殺された場合は確かに予定は狂うが、
だからといってこちらの思惑が達成されない訳じゃない。
まだ使えるキャラはたくさん居るから、そちらに乗り換えて話を進めるまでのことだ。
現段階で自分から始末をつける必要は感じないが、
他の書き手がそうする必要を感じてそういうストーリーを書き、その話に矛盾がないなら
こちらが反対する理由などまるでないし、その意志は尊重しなければなるまい。
まあ、そんなに簡単に殺せるのはコテハンキャラだけだろうし、
それをいきなり矛盾無く書けるかどうかは全くの別問題だが。
追記
実のところ、『旅団長』を戦争が終わるまで生き残らせるつもりなど
自分の想定した筋書きでは元々なかったわけだが。
だから、唐突に死ぬ展開になってもその筋書きを前倒しすればいいだけのことだし。
同意
シモカワグラード4月4日08:00時
何百台という車両の列が、このシモカワグラードの大通りに長蛇の列をなしている。
片側三車線の道路の二車線を埋めるそれらは、このシモカワグラードから疎開しようという人々の群れだ。
取るものも取りあえず、わずかでも早く。
気の焦りとは裏腹に少しも前に進まない状況にいらだち、クラクションと怒号が戦場音楽のように非友好的な楽曲を奏でていた。
停戦前に大規模な正葉の攻勢がある、そんな流言が流れていた。
ありえない話だ、とルミラは思う。
彼らには攻勢に出るような余力はないし、みきぽんの独立宣言からは肝心要のエアカバーすら失ってしまった。
どうもトチ狂ったとしか思えない10万人軍隊建軍の噂も伝え聞くし、今ここでわざわざ七面鳥撃ちの的になるようなつもりはないはずだ。
だが、住民にとってみれば、そんな難しいことはわからない。不安心理は募っていることだろう。
その点に関しては疑問がない。つい先日、わずか数時間のこととはいえ、この地で激しい市街戦があったことは事実なのだから。
何気なく車窓から外へ向けていた視界に、交差点の角のパン屋に突っ込んで停止したBRDM2が過ぎった。
「あまり、準備は進んでいないようね?」
やや批判的な声は傍らの、革張りのシートを陥没させるようにして鎮座する肉の山―――インカラに向けられたもの。
その剣呑な様子に怯えたように、インカラはキセルを求めて軍服の懐をまさぐるその手を止めた。
噴出すというより迸るといったほうがよさそうな脂汗も見苦しく、彼は流れる景色と上官とを世話しなく見交わした。
「にゃ、にゃも……そんなこと仰られても、攻勢準備と高槻のゴロツキどもを掃討するのに手一杯で。
市街の復旧まで手が回らにゃあで……にゃぷっ、回らないのです」
高槻のゴロツキ、などすでに市街に残ってなどいない。だからこそ、警察師団も早々に兵を引き上げたのだ。
あまりに愚にもつかぬ弁解である。
もっとも、彼自身はどれだけ自分がつまらない弁明を行っているか、何故こちらを見据える上官の柳眉が険しさを増しているのか、さっぱり理解はできていないのだが。
下葉の要衝、古き街、冬の都、シモカワグラード。
独立後、権勢誇る国家元帥によって無粋な個人名を冠されるより遥かな昔より刻んできた、深く折り重なった時間が染み出すような落ち着いた佇まい。
市中心部に位置する古城を再生した司令部からは、見えないものがそこにある。
外周南部から大公園にかけて、転々と転がる戦闘車両の残骸。そして銃座として遮蔽物として利用され、降り注ぐ銃砲弾によってぐしゃぐしゃに陵辱された建築物。
つい一昨日、警察軍とシモカワグラード防衛隊が、この都市の支配権を巡って繰り広げた市街戦の残滓である。
首都方面から駆けつけた警察部隊は親衛隊の腰が引けた制止など気にも留めず、唐突に市内に突入し防衛隊の司令部を襲った。無論、高槻一派の身柄を求めてのことだ。
装備と練度において勝るが兵力において劣り、さらに自分たちが何故急襲されるのか想像もつかない防衛隊だったが、立ち直りは流石に早かった。
市街戦に熟達した警察部隊の攻撃を凌ぎ、半日後にササンテ少将が仲介に入るまで市中心部への突入を一兵たりとも許さなかったのだ。
戦闘停止の合意を見たときには、すでに高槻のシンパなどシモカワグラードに影も形もなかった。
そもそも一派と呼べるだけの勢力があったかどうか、それすらも定かではない。秘密警察は証拠があると主張しているが、その証拠は国家機密であるので開示できないという。
少なくとも防衛隊はまったくの冤罪だと憤っていたし、ルミラもまた警察の言い分には疑問を抱いていた。
即ち、防衛隊に高槻のシンパ勢力が存在したのは事実として、警察がしゃにむに攻撃を仕掛けたのはその後の主導権争いにおいて優位を確保しようとの意図ではないか、という疑問である。
比較的先入観の少ないルミラをして、それは一抹の真実を含むのではないかと勘繰らせるに十分な説得力を持つものだった。
それほどまでに、同じ独裁者に忠誠を誓う各軍組織間の相互不信は強いのだ。
もちろん、彼女は大人であるし、それ以前に良識的な優れた軍人であり政治家の素質を持つ人物でもあったので、おそらくは個人的な好悪から発するそのような猜疑を口に出すことなどなかったのだが。
「捜索はほどほどに打ち切っていいわ。秘密警察も入っているんでしょう?」
つまらない猜疑は口にはしない。だが、それでも内に抱く幾ばくかの嫌悪感は我知らず言葉に乗ってしまうものだ。
インカラが先ほどから脂ぎった体躯を小刻みに震わせているのは、何も空調の効いた車内に小さく開けた窓から外気が吹き込んだなどということではないだろう。
自身の無能(自覚はないが)に向けられた不快と、久瀬率いる内務省に向けられた不快。
この雷名とどろく恐るべき上官が、珍しく漏らす身内への反感を明確に感じ取っているからだ。
「そ、それはもちろんにゃも……ええと、確か責任者は高井鈴美とかいう警察中佐で……」
度外れた愚鈍さには定評のある彼ではあったが、恐怖心のなせる業か、今度ばかりは正しい反応を見せた。
これ以上のご機嫌を損ねぬよう、自身の得られた情報を可能な限り述べ立てる。
しかしその彼のくどくどしい説明の後半を、ルミラはまったく聞き流していることまでは理解が及ばなかった。
当然だろう、自身の無能さを弁えない彼にはわかろうはずもない理由だからだ。
秘密警察の監視対象には、装甲軍や親衛隊も入っている。
ならば、インカラの元に入ってくるような秘密警察の動向など、偽装の上に欺瞞を被された原型を留めぬ代物なのだ。
軽く手を上げ、ルミラは半ば以上聞き流していたインカラの言葉を遮った。
「とりあえずは、いいわ。すでに市内に入っていることさえわかれば」
眼差しが車中、天井へと引き戻され、体重を預けられたシートが豊かな弾力でルミラの背中を押し戻す。
ふるり、と小さく頭を左右に振ると、合わせて美しい白銀の御髪が小川のせせらぎのように震えた。
「部隊展開は当然だけど、ライフラインの復旧も急がせて。市民の動揺が収まらないわ」
もちろん、市民の動揺を抑えるのに最も重要なことは、空き地の街を陥としシモカワグラードの安全を確保することなのだけど。
これは口には出すことなく、彼女は軽く瞑目する。
第一軍の先遣隊は、すでに戦線に展開しを終えた。
列車や空輸で続々と到着しつつある主力も、十二時までにはいちおうの布陣を終える。
休戦発効は明日の今ごろ。時間差なく作戦を発動したところで、20時間ちょっとの攻勢で果たして空き地の町を取れるかどうか……
完全奪取はまず無理だろう。彼我の戦力差を考えても、市街戦というものはそうまで容易いものではない。
逢魔ヶ辻方面の戦局も流動的だ。正葉がここにかかわずらっている限り、空き地の町に正葉の増援が出現することはないだろうが……逆に、こちらがみきぽんへの増援を迫られることも十分ありうる。
上手くいって、市街の一部を占領できるというレベルだろうか。
最悪、市外周防衛線の封鎖ぐらいに留まるかもしれない。
おそらくは後者だろう。敵の力量は、トゥハート師団が身をもって示してくれたではないか―――
「……にゃも?」
肉塊が、奇妙な声を発してごそごそと蠢いた。
「?」
それに釣られたわけではなかったが、ルミラもまた眼を見開き上体を起こす。
耳障りに鼓膜を打つのは、聞きなれたヘリのローター音。
それも一機や二機ではない。まるで天を覆った蝗の羽音のよう。
しばらく耳を澄ませ、やがてはっきりと理解して、ルミラの口元に笑みが浮かんだ。
そう、これは贈り物。
敬愛する指導者から、彼の愛娘に対するとびきり素敵な贈り物。
「『シモカワ・シェンムー』の空中突撃連隊……ようやく、貸し与える決心が付いたのね。
ありがとうございます、国家元帥。この御礼は戦場の戦果でお返しします―――」
<糸冬>
ぐは、ごめんなさい(汗
ってわけで『空からの使者』投完です。
まー、リアルに考えれば、この時期に新に増援なんて注ぎ込まれても対応してる時間がないんでしょうがw
流れ的におかしいとこなど、ご指摘ありましたらよろしくお願いします。
4月4日0610時(休戦発効まで25時間50分)
ロディマス
「間違いないのですね? 確かに、“キズアト”師団長はあの醍醐中将なんですね?」
「ええ、その点は間違いありません。聖堂騎士大隊からの直接報告も、電送された写真も、
指し示す事実はただ一つです」
奈須の念押しの言葉に、琥珀は淀みなく応えた。
「そうですか……」
そう言ったきり、奈須は戦況図に視線を落とす。
聖堂騎士大隊とVN旅団第2連隊による、逢魔ヶ辻南方への浸透攻撃――本来ならこれは、
下葉軍のこれ以上の逢魔ヶ辻入城を阻止し、ものみの丘から討伐軍を『結果的に』
側面援護するはずの計画だった。
しかし、国連の停戦勧告によって全てがご破算となってしまった。たった36時間では何をするにも短すぎる。
だいたい、この短時間ではものみの丘は実質的に何も出来ない。
ものみの丘からの討伐が不可能な以上、彼女らの攻撃も無意味なものとなったのだ。
それなのに何故攻撃が継続されているかと言えば、一度動き出した攻撃命令を取りやめることの
官僚機構的な困難さもあるのだが、『休戦直前にある程度の戦果を挙げておくのは無駄ではないだろう』
という正葉首脳陣の消極的な意志の為だった。
確かに空き地の町戦役以降、正葉軍は通常兵力で目立った戦果を挙げていない。
国内世論を思い通りに操るためにも、ここである程度の見栄えのいい戦果を挙げておくことは
無駄ではないとの考えに到ったのだ。
こうして作戦計画は『36時間以内でそこそこの戦果を挙げられる程度』のものへと急遽変更されたのだが
――その最中に飛び込んできたのが、シーバ信号所で陣頭指揮を執る醍醐の姿だった。
(どうしよう……)
悪鬼の表情で戦場をのし歩く醍醐の写真を見つつ、奈須は珍しく思い切った決断が出来ずにいた。
狂犬醍醐。戦場では羅刹のごとく振る舞う典型的な猛将。過去にもロディマス地方で
月姫ゲリラと度々戦火を交えた相手なので、奈須も彼の指揮ぶりはよく把握している。
よく言えば勇猛果敢――悪く言えば単純。もちろん戦術的には熟練の域に達している指揮官なのだが、
大局的思考に思慮深さを欠いている面は否定できない。事実、奈須たちはその点をついて
何度も醍醐を出し抜くことに成功してきた過去がある。要は、戦術パターンが読みやすい相手なのだ。
(醍醐ならば、いいようにあしらうことが出来る。師団撃滅……は無理にしても、
大損害を与えるのは決して不可能じゃない。ただ……)
そこまで考えてから、ちらっと壁の大時計に視線を走らす。現在、4月4日0612時。
(タイムリミットまで、現在26時間弱。ちょっと危険な賭け、か……)
休戦発効までに聖堂騎士大隊とVN第2連隊は、必ず正葉領まで引き上げていなければならない。
そうでなければ両者は敵中に孤立してしまい、戦力としては何の意味もなくなってしまう。
(全てがうまくいけば、26時間弱で全てを終わらせるのは不可能じゃない。
ただ、醍醐がそこまで上手く話に引っかかってくれるわけもないな)
醍醐を与しやすい相手とは思っているが、奈須は決して彼を見くびっているわけではなかった。
少なくとも戦場では勇猛な指揮ぶりを見せる指揮官なのだし、
戦場外ではともかく戦場では扱い辛い相手と認識している。
「――逢魔ヶ辻の状況は、どうなっていますか?」
「逢魔ヶ辻ですかぁ?」
書類をめくりながら、琥珀は首をかしげた。
「現在、1個戦車連隊を中核とする戦力が付近に展開しています。指揮官は不明ですが、
展開状況からするとかなり手練れの指揮官ですね。
あ、例の801旅団は彼らと共同作戦をとっているようですね」
「連中が南下する可能性は?」
「それはないと思います。廃空港に陣取っている光岡大尉の部隊が助功を開始していますから」
主に牽引榴弾砲を空港近辺に並べ、戦車連隊を牽制・拘束できる程度の砲撃を加えている。
本来ならもうちょっと大規模に助攻を仕掛けたいところだが
――国内世論やものみの丘の意向を考え合わせると、これでも限界以上の出血大サービスだった。
「それでVN第2連隊は? 相変わらず?」
「ええ……空き地の町南方、境界線を越境した付近で布陣したままです。こちらからは直接指揮できませんし」
信じがたいことだが、この作戦においては聖堂騎士大隊とVN旅団第2連隊を統括指揮する
前線指揮官が存在していなかった。
例えば聖堂騎士大隊が第2連隊と協調行動を取る場合、まず大隊から奈須へ『要請』内容を伝え、
それを奈須が高橋に伝達し、そして受諾した高橋がようやく第2連隊へ『命令』する――
こんな回りくどい頂上調整の手順を踏む必要があった。
もちろんこれには、急速に国軍の形を整えねばならなかった正葉独特の要因がある。
まだ『正統リーフ軍』という統一軍令系統がはっきりと確立されたわけではなく、
旧国防軍系部隊と旧月姫ゲリラ系部隊が事実上の軍閥を形成していたという点がまず第一。
攻撃を担当する聖堂騎士大隊の指揮官がシエル中佐であり、第2連隊の長瀬祐介大佐よりも階級が下で、
統一指揮官をシエルにすると命令系統で支障が生じる点がまず第二。
そしてTYPE-MOON発案の作戦で旧国防軍系の長瀬が指揮を執ることに、TYPE-MOON側が難色を示した点が第三。
他にもお役所的な細々した要因はあるが――とにかくこの作戦において、
聖堂騎士大隊と第2連隊との間で指揮命令系統は直結されていなかったのだ。
――非常に拙いタイミングだった、と言える。正葉側もこの事実上の軍閥化は問題としていたのだ。
これから始まる10万名超の大動員を効果的に行うためにも、これは解消しなければならない。
実際、官僚達は不眠不休で軍閥状態解消に邁進していた。それは急速に進展しており――
もし仮にこの攻撃が1ヶ月後に起こっていたとしたら、ここまで莫迦らしい事態にはなっていなかっただろう。
だが現実として、聖堂騎士大隊と第2連隊は有機的な連携を欠いたまま、攻撃に加わっていた。
「……まあそれはいいでしょう。醍醐中将が相手なら第2連隊よりも我々の方が適しています。
第2連隊には現有位置に留まり、聖堂騎士大隊のバックアップ任務に徹してもらった方がいいです」
奈須の言うとおりだった。連携の取れていない2つの部隊を1つの戦場に突っ込ませても、
いたずらに混乱を拡大させるだけだ。それならば聖堂騎士大隊だけで戦闘をした方がはるかに効果的だ。
「それで、醍醐のおじさんはどうしますか?」
「琥珀大佐の意見は? 個人的なもので構わない」
「チャンスだとは思いますねー。ただ、やっぱり時間が少ないのが気になります」
「やっぱり……」
「ただ、深入りしない程度でおじさんをからかうのは十分アリだと思いますけど」
「深入りしない……」
視線を戦況図に彷徨わせる奈須。シーバ信号所、クマノフスク、逢魔ヶ辻、廃空港、空き地の町……
(確かに、TYPE-MOONとしても『戦果』は欲しい)
切実に胸中で呟く奈須。
(急速動員が完了すれば、TYPE-MOONの発言力は相対的に低下する。政治力を確保するためにも、
この国で我々が惨めな末路をたどらないためにも、少しでも発言力は高い方がいい。
醍醐を翻弄する戦果を挙げれば……発言力低下は幾分か防げる)
10万名超の急速動員。これが完了すれば、TYPE-MOONが保有する戦力は相対的にそのパーセンテージを下げる。
もちろんこの動員計画において彼らの兵力は教導部隊として新生正葉軍の屋台骨となるのであるが
――それでも、現在のような高い発言力を維持するのは難しくなる。
発言力低下は仕方ない流れとして諦めるにしても、低下の幅は小さくしたい。
未だに何を考えているのか掴みきれない原田准将を牽制するためにも、
休戦発効間際に戦果を挙げておくのは決して悪いことではない。
(前任者のニウェなら侮れなかったが……醍醐なら、こっちがヘマをしなければ何とかなる。
深入りしないこと、退路を断たれないことに留意するなら……)
「下葉側に、これ以上の増援の動きは?」
「シモカワグラードに派遣中のS(潜入工作員)の報告をまとめました」
と、琥珀は第1軍の増援状況を推測したレポートを差し出した。それを見つめ、ほぅっとため息をつく奈須。
「大勢に影響はないようですね」
「ええ。もっとも上手くいった場合で、これらの3個師団が布陣するのは今日の昼頃。
それも、ただ『布陣する』だけです」
琥珀が言っているのは、つまりこういうことである。
部隊が後方から前線へと移動する場合、通常は兵員と装備を分けて輸送する。
その方が効率がいいからだが、当然ながらこのままでは戦闘できない。
ある地点まで移動したところで輸送状態を解除し、兵員と装備を一緒に組み直した上で、
戦術機動で前線へと移動しなければならない。
第1軍3個師団の『布陣完了』とは実はこの戦術機動へと遷移する段階を言っていたのだ。
列車や航空機から降りてから現に戦闘が行われている逢魔ヶ辻・空き地の町方面へ到着するまで、
少なくとも6時間、下手をすれば半日はかかる(現地の交通状況はお世辞にも良好とは言えない)。
だから布陣を完了したと言ってもそれが即戦闘可能を意味するわけではないのだ。
それと、3個師団約3万名という大兵力故の問題もあった。
これだけの大兵力ともなれば、1カ所で布陣完了というわけにもいかないのだ。
実際、布陣地域は国鉄北東縦貫線沿線を中心に数十キロ四方の範囲に広がっていた。
この地域にばらけた兵力を師団単位で再配置するのに、これまた時間がかかる。
こんな状態では、休戦発効時刻の5日0800時までに、
正葉側に戦略の修正を迫るような効果的な攻撃を加えられるはずもない。
「ただまあ、この増援のおかげで醍醐のおじさんを撃破した後に戦果拡大とはいかなくなりましたねぇ。
この3個師団、攻勢に加わることは出来なくても戦線の穴を埋めることは出来るでしょうし」
「そうね……」
額をも見ながら、奈須は同意した。
「ただまあ、聖堂騎士大隊と“キズアト”との対決には直接の影響はないことに変わりはない……
わかりました」
吹っ切るように肯くと、奈須は書類をバサッと放り出して琥珀に命じた。
「聖堂騎士大隊に命令。貴隊は可能な限り現地に留まり、醍醐中将が指揮する“キズアト”師団に
最大限の損害を与えるべし。ただし、VN旅団第2連隊による支援地域を決して踏み越えないこと。
そのためには、支援地域内に敵部隊を誘引すべし。
なお、逢魔ヶ辻の敵戦車連隊に迂回挟撃の動きがある場合は、どのような状態であれ作戦は中止する。
敵増援3個師団に予想外の動きが生じた場合も同様とする――琥珀大佐、この内容で命令してください」
「了解です」
「私は、これから高橋総帥に第2連隊が適切な支援を与えるよう『要請』してきます。
命令はそれと同時に発しますので、少し待っててください」
奈須達は、ふたつの点を見逃していた。
一つは“シモカワ・シェンムー”の動きを掴んでいなかったこと。
そしてもう一つは……醍醐が新しい参謀を得て、今までのパターンに当てはまらない戦術を
実行しようとしていたこと。
4月4日0917時(休戦発効まで22時間43分)
クマノフスク
「――以上が、敵の動きです」
ゆかりが疲労を顔色に浮かべつつも現状をおおざっぱにまとめた報告を終えると、
醍醐はそれこそ犬のようなうなり声をあげつつ戦況図を睨みつけた。
シーバ信号所での視察を終えて舞い戻り、朝食を摂ったばかりの猛将は全く疲労の色も見せずに
指揮を執り続けている。
「ふん……連中、思ったよりも慎重に動きよるわい。あくまでこいつらの」
と、空き地の町南方のあたりを拳骨で軽く叩く。
「ここに陣取っとる部隊、こいつらの支援の傘からでないつもりだな」
「もう少し、積極的にこちらを叩くと思っていたんですが……」
はぁっとため息をつきつつ、ゆかりは更に顔色を曇らせた。彼女としては、
『相手が醍醐だ』と知った敵が積極的に戦果を拡大して来るものと予測していたのだ。
「はっはっ! 何、これくらいのことを予測してこそ、真にいたぶり甲斐のある相手と言うものだ」
豪快に笑いつつ、ゆかりの肩をバンバン叩く醍醐。
「優れた指揮官なら、慎重に物事を運ぶものだからな。まぁ、この程度ならこちらの予測範囲内だ。
多少手直しをすれば作戦に支障はない」
そう言いつつ、改めて戦況図に目をやる。
「予想よりも浅い布陣になっているのは……連中、逢魔ヶ辻にいる雌ギツネに後背を取られることを
よほど恐れていると見えるな」
「では、ヴィクセン大佐にはどのように……」
「動くな、と伝えろ。ここで奴が下手に動けば、連中が強く警戒しすぎてしまう。
あくまで第9軽戦車連隊は逢魔ヶ辻防衛に専念すべし……それにまあ、切り札は奴らではない」
「警戒といえば……増援にきてくれる第1軍の方はどうしましょうか? この動きを知られるのも、
相手に警戒させてしまうかも……」
「ああ、こっちの方は……」
と、しばらく虚空を睨んでいた醍醐だが……
「特に手当はいるまい。こいつらが直接の脅威になり得ないことくらい、連中だって見通しているだろう。
特に隠蔽の処置は必要ない」
「了解です」
「奴らは最終局面の正面攻勢にいればいいだけだ。それに連中の指揮権はこちらにない」
このあたりの事情は、聖堂騎士大隊とVN第2連隊との関係に似ている。
ただ、シェンムーズガーデンでは、ルミラが持つ第1軍の指揮権を一時的に醍醐に委譲するよう、
ニウェが下川に直談判している最中だった。RR装甲軍と親衛隊との政治的駆け引きもあるから、
実現するかどうかは怪しいが――政治よりも軍事を優先するニウェらしい行動ではあった。
そんな醍醐以上の猛将だからこそ、“キズアト”が親衛隊1個連隊と警察軍1個大隊を
統一指揮できるという置きみやげを残すことが出来たのだ。
「それに、伏見君の計画がうまくいけば、真の切り札は増援ではなく……」
そこまで言って、唇をゆがめて笑う醍醐。
「まぁよい……それはともかく伏見君。今のうちに休んでおけよ。連中を本格的に追い込むのは、
日が暮れてからだ。夜になれば、とてもではないが寝ている暇はないぞ?」
「で、でも……」
「心配するなっ! 罠が連中を絡め取るまでは、この醍醐でも何とかなる。
伊達に月姫ゲリラ掃討戦を経験しているわけではないことをお見せしようっ!」
旅団長乙
しかしなつきスレと掛け持ちなのに多作ですな。
ほかの書き手は仕事が忙しくてあまり書けないみたいだけど、
旅団長はどんな仕事してるのか気になる。まさか業界(PAM!)
>245
革命k
247 :
名無しさんだよもん:03/06/05 09:31 ID:mxrH+RKU
248 :
名無しさんだよもん:03/06/08 05:53 ID:8FEc5YHa
http://v-v.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1054976751/ 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は飢餓が深刻化し、闇市で人肉の売買まで行われていると、香港の太陽報など中国圏のマスコミが、
脱北者報告書の話として3日報じた。
同マスコミは、5年前中国で結成されたとされる「朝鮮難民援助基金会議」の報告書を信用し、「通常、埋葬されて間もない遺体を掘り出したり、
子供を拉致して殺害し、人肉を販売している」とした。また、北朝鮮当局は「一罰百戒」として、人肉売買者らを公開処刑に処しているとした。
最近公開されたこの報告書には、約200人の脱北難民の証言が収録されていると、同マスコミは伝えた。
ある脱北者はこの報告書で、「北朝鮮では肉類が余りにも不足している上、高く、少数の特権層しか食べれない。
人々は闇市で人肉を販売していることをみな知っている。公の場で言わないだけだ」とした。
またこの脱北者は、「他の動物の脂肪は円形で固まるが、人間の脂肪はダイアモンドの形で固まる」とし、
「北朝鮮でもし今夜死体が埋められるとすれば、翌朝になる前に人肉として売り渡されるだろう」と話したと、
同マスコミは伝えた。
また、他の脱北者(54歳)は自分の孫2人が、ある日、商店街の付近で行方不明になったが、後で警察がその商店から孫たちの手と足を発見したと証言した。
商店街の店主は警察の調べに対し、「子供たちに食べ物をあげると言って誘引し、殺害した」と供述し、処刑されたと、この脱北者は伝えた。
北京=呂始東(シ・ドン)特派員
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2003/06/03/20030603000053.html 真実はいかに?韓国VS北朝鮮?
250 :
名無しさんだよもん:03/06/08 12:35 ID:knCpy7my
今、戦後やっと、日本人が「朝鮮人」「在日朝鮮人」の呪縛から解き放たれた。
泥棒する朝鮮人に対しても、普通に「泥棒・犯罪者・朝鮮人」と言えるようになった。
「朝鮮総連」は拉致の共同正犯であり、日本社会に巣食ったがん細胞・膿である。
犯罪の限りを尽くす、極悪極まりない朝鮮人の犯罪組織 「 朝鮮総連 」 と言えるようになった。
251 :
名無しさんだよもん:03/06/08 14:40 ID:knCpy7my
ほしゅ
ho
書き手いないなあ…
31氏最近見ないなあ…
狗威氏はどうしてるんだろうなあ…
255 :
名無しさんだよもん:03/06/21 01:07 ID:iitydPo8
hosyu
256 :
名無しさんだよもん:03/06/21 14:45 ID:gZw5DINw
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∧_∧ ...| | ( ( /⌒ヽ
< `Д´>// ∧_∧ ヽ ヽ⊂ ̄ ̄ ̄⊃ まだまだ行くぞ、ゴルァ!!
/ 東大. . ∧_∧ ´ー`) \\(´∀` ) n .∩ 三三(っ´・ ∀・`)っ
∧_∧ ( ´Д `)立教i ハ \ ( E).|| ∧_∧ ∧_∧
(丶`Д´) /慶応 \ ノ | 明治/ヽ ヽ_//. .| .| . (丶`д´) ヽ(゚Д゚ )ノ
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【社会】イベントサークル「スーパーフリー」集団レイプ事件 ★50
http://news2.2ch.net/test/read.cgi/liveplus/1056163963/
257 :
名無しさんだよもん:03/06/21 14:47 ID:gZw5DINw
258 :
ゆみっち:03/06/21 15:08 ID:F4GxTmpB
もうだめぽ…
260 :
N速+に再びスレが立ちますた:
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【スーパーフリー】早大生らによる集団レイプ総合スレ★4
http://news2.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1056267621/