バチン。バチン。バチン。
3回打ち抜き、1回失敗する。
次第に失敗は減っていたが、郁未の背中に増えていく金属の針に、高子は吐き気が募るのを感じた。
女の子の肌にこんなものを打ち込んでる自分は、何をされても文句は言えないな、と思う。
だがそれでも、ようやく最後の1針を打ち込み、高子は大きく息を吐く。
そうして、ありったけのガーゼを当て、包帯を巻き付けていく。
「………終ったわ」
振りかえれば、名雪も佳乃も息を詰め、目に涙をいっぱいに浮かべながら、高子を見詰めていた。
「郁未さんは……」
「処置は終ったわ。ここじゃ輸血もできないし、後は彼女の体力勝負ね」
そう言いながら、高子は紙のように白い郁未の顔を見詰める。
明かに出血多量だったが、それでも微かに息はしていた。
その時、高子はふと訝しげに顔を上げる。
「あ………高槻さんとあの男の子は?」
「そう言えば……」
「随分前からいなかったよぉ」
同じように目を丸くする二人に、高子は不吉なものを感じて胸に手を押し当てた。
「まさか……二人だけで……」
【一同は医務室へ 現在の医務室にいるメンバーは、高子、佳乃、名雪】
【郁未 処置終了。後は体力勝負】
【高槻&少年 ?】
何故か人が全然いないみたいです。
ところで、ホチキスで傷を止めるのって、初見はジョジョなんですが、
その後Monsterでも見かけたので、応急処置としては割とメジャーなんでしょうかね。
新作乙。
医療用ホチキスちうのが存在するあたり無名の存在ではないでしょうな。
確かER緊急救命室にも似たような描写がありました。
むかしボンボンで読んだマンガにそういうことをしていたヤツがいたな。
もっともそいつは生でウナギを食うようないっちゃっているやつだったが……。
当時小学生の自分にはかなりショッキングな出来事であった。
雫のハサミエンド並にトラウマになりそうなアイテムだ。
(゚ー゚*)
なんもないんでネタフリ、っていうか質問。
サバ内だと最初から浩平と長森ってくっついてるという解釈でいいんだよな?
多分、書いた者勝ちじゃないか。
別にどっちにでも取れるぐらいの描写だとオレは思う。
今回は異作品間カップルの発展はあまり望めそうにないからな…
香奈子には期待していたのだが…
そういうのがもっとあってほしいよなぁ。
デフォでくっついてる作者のオナニー全開のカップリングは萎える。
現在それらしい別作品カップルはどのくらいだ?
氷上がそれっぽいかな……
あと期待のかかるところは矢島、少年、高槻(大穴)くらいなところか。
大穴と言えば縦&横も原作キャラとほぼ隔離状況下にあるか。
少年はちょいと厳しいが、高槻×高子のカップルは美味しいと内心で思ったり。
展開次第では往人×千紗も有りかな?結構それっぽい描写もあるし
>>59 縦横の設定が出てくるすばるシナリオ自体がもともと隔離されてるだけだ。
横が日伊ハーフだの20の時ベアトリーチェとの死別がきっかけで外人部隊に
入ったんだろうなとかCPやっただけじゃ分かるまいよのぉ。
「高槻、一ついいかい?」
どちらともなく階下に向かって向けて進めている足は止めず、少年が聞いた。
「なんだ」
「朝鮮製なんだけどね……あいつの言っていること、どこまで信用できると思う」
「ふん」
高槻は煙草を口にくわえた。
「俺の考えでは、奴は真実しか言ってないだろうな」
「そうだろうね。彼は君と似ているようだから」
「……待てコラ」
喋った拍子に口から煙草が滑り落ちる。拾うのも億劫で、またライターのガスの残りが心もとなかったため
高槻は、それを拾うことはしなかった。
「俺があいつの立場だとしたらこの場面では真実しか言わない。あの化け物を倒した賞品はこのホテルという根城。
俺達にとっても申し分ないリターンがあり、飛び越えるべきリスクは膨大……と。
……俺のFARGOでもそうなんだが、俺の決めた規律に反する奴には容赦しないが、それさえ守れば一定の自由が人員には与えられていた。何故だか分かるか」
「開き直られたくないから、だろう?」
「そうだ。FARGOでは<不確定要素>を排除していた。不可視を持っている奴らが力を合わせて反乱なんて事になったらひとたまりもなかったからな。
問題は朝鮮製だ。あいつがどこまで<想定>しているのか? 俺達があいつの言うことを信用せずにいる場合は?
俺達があいつの自信作を倒してしまう場合は? あいつが<自分の予想を裏切られる>事に対してどんな感情を抱くか?
あいつが――――――」
「シッ……静かに、高槻」
熱の入ってきた高槻を、小声で少年が制した。
通路の先、二階に続く階段の前に、忌まわしい怪物の姿があった。
ここからの距離は、約100メートル。
「(おまえ、いけそうなのか?)」
「(さっきよりはましさ。一人で歩けてる)」
行くべきか、退くべきか。高槻も、少年でさえまだ判断がつきかねていた。怪物まで、あと95M。
その距離を、ひとっ飛びに、奴は、跳んだ。
「高槻ッ!」
「く!」
空気を切り、醜悪な生き物が一瞬で迫る。高槻はそれを必死で体をひねってかわし、その拍子に壁に激突した。
少年は怪物から目をそらさない。同じような距離、約100M後ろに奴は着地した。
続けざま―――
「うひ!」
間髪いれずに跳んできた化け物の爪は、床に伏せた高槻の頭上わずか数ミリの位置の空気を裂いた。
そしてまた。
「おわ!」
床を抉りながら、低い姿勢で駆けてきた怪物を高槻はすんでのところで飛び越える。
「アヒャ!」
地面、天井と続けざまに蹴り意気を異を増して迫ってきた怪物を、横っ飛びにやり過ごす。
……最初の攻撃から、わずか3秒足らずの出来事である。
「何故だ、どうして俺ばかりが!」
およそ肉眼では捉えきれない化け物の猛攻を、ダンスにもにた動きでかわしながら高槻はそんなことを口にした。
その刹那、高槻の腕の肉が僅かに怪物に切り裂かれた。
「チッ……いいカンしてやがる!」
(カン……そうだろうか?)
その騒ぎの外側にいる少年。
(なぜ奴は、高槻だけをこんなに正確に狙うことが出来る? そのいっぽうで僕には目もくれていないのは、やっぱり見えていないのか?)
敵の動きはあまりに速く、不可視の力は追いつかない。
「ひょう!」
必死の形相で高槻は怪物の猛攻をかわし続ける。怪物の刃が、高槻の服を少し裂いた。
その破れ目から、同じように切り裂かれた煙草がのぞく。
(……タバコ? そうか、匂いだ! さっきロビーでやりあったときの銃の火薬の匂いと、奴と会った中で高槻しかもっていない煙草、その匂いで位置を掴んでいるんだ!)
「ひらり!」
高槻にも疲れの色が見え始めている。今なら僕の独壇場だ。どうする? この状況から奴の息の根を止めるにはどうしたら……?
(考えろ……考えるんだ……)
【高槻&少年 三階廊下で怪物と遭遇 戦闘開始】
一レス目の行頭あけを忘れていましたスマソです。
>「ひらり!」
この一文さえ無ければ……
怪物飛びすぎw
確かに、200mを一飛びは
真面目に考えるとギャグの領域に入ってるな。(w
高槻と少年の会話とかは
超先生のキャラを立ててるし
何より面白いから好きだが。
それだけの距離を、おそらくはほぼ並行に(天井までの高さがどれくらいだかしらんが)飛ぶためには
どれだけの筋力とスピードが必要なんだろうか……。
しかも戻ってきてるから、少なくとも三秒内に300m以上は動いている。
……えっと、びょーそくひゃくめーとるでぇ……最低でも、時速360キロ?
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
ほぅ、わざわざ爪など振るわなくても
体当たりで余裕だな
72 :
名無しさんだよもん:03/03/15 23:19 ID:fZB9xRuZ
すごいな
病院編のラスボスな訳だし、室内戦闘に特化した能力をもってても不思議じゃないんでないの。
圧縮空気を噴出して短距離なら飛行可能とか(ヲイ
実は壁に磁石が仕込まれてて、生体磁石と併用してリニア加速とか(ヲイヲイ
「ハァ、ハァ、ハァ……」
薄暗い森の中を、一つの影がふらふらと進んでいく。
「……おのれ憎き太陽、どこまでも我が身体を蝕むか————」
元々青い顔をさらに青くし、木々に手をかけながら、なんとか……といった様子で進んでいく。
日の光の中、飛び続けることは不可能ではない——しかし、それはあまりに身体への負担が大きかった。
「悪魔祓い(エクソシスト)めが、如何なる術法を使ったのかはわからぬが……みすみす封じられる私ではないことを知るがいい」
毒づき、それでも歩を進めていく。そして……
「……あそこか」
森を抜け、目的の……診療所が、目に入った。
「間違いない……あそこだ。あそこに、我が眷属がいる……」
以前少女の血を吸いに侵入した時の記憶と照らし合わせ、その建物が目的するものと同じであることを確かめる。
「……ふ、ふ……私としたことが……。みすみす相手の呼び出しに応じるとは……な……ッ」
吸血鬼をおびき寄せ、罠を張って倒すのは悪魔祓いの常套手段だ。それはわかっていた。わかってはいたが……
「……私とて、夜魔の王としてそう簡単にやられるわけにはいかぬ……。邪悪なる法師どもが、逆にその喉笛かっ切って血の一滴も残さずに飲み干してくれるわ————」
木陰を抜け、照りつける太陽の元へ一歩踏み出す————
「ぐ、ああああああ……………ッ………!」
強烈な直射日光がシュベストの身体を焼く。四肢を炙り、脳髄を捻り、五臓を刺して六腑を砕く。そんな激痛が身体を走る。
「く……っ……。負ける……ものか……」
しかし、一歩、一歩を必死の形相で踏み出し……診療所の扉へと近づいていく。そのたびに体中が悲鳴をあげるが、こんなところで倒れるわけにはいかない。
「がっ!?」
しかし、気ばかり焦っても膝は無情に折れ、結果的に日だまりの中、跪く格好になった。
「おのれ……おのれ……ッ! こんな……」
ここで倒れれば気を失うだろう。そして……延々と昼間中日の光に照らされ続けるだろう。それだけは避けねばならない。
「そのような死に様を、私が晒せるものか……ッ!」
もはや彼の身体を突き動かしているのは意地と自尊心であった。安っぽい、ちっぽけな。しかし彼にとっては何者より大切な————なぜならもう彼にはそれしかないのだから。
バサアッ!
「………?」
不意に、彼の身体が影に覆われた。
「だ、大丈夫……ですか?」
……何者かが、彼の身体にシーツをかけたのだ。
「日射病ですか……? 顔が青いですよ? あ、すいません申し遅れました。私、杜若きよみと申します……あなたと同じ、参加者です」
透き通るような白い肌をした女性が、シュベストの顔を覗き込んでいた。
「……あ、ああ……ありがとう、お嬢さん……」
一瞬面くらい、思わず礼を言ってしまう吸血鬼。
「ここは診療所です、お薬も、医療の心得がある人もいらっしゃいます……。安心してください、もう大丈夫ですよ」
たんぽぽのような、優しい笑みを浮かべるきよみ。その顔を見て、思わず胸の奥に一瞬熱いものが走るシュベスト。
「あ……こちら、水です。どうぞ……」
そのままの笑顔で、きよみはコップになみなみと注がれた水をさしだして来た。
「む、水か……」
一応受け取るシュベスト。しかしその表情は複雑だ。……吸血鬼は、水が苦手である。
「……さあ、肩を……」
シュベストの肩に手を回し、立ち上がらせようとするきよみ。しかしシュベストはその手を優しくふりほどくと、ゆっくりと頭を振った。
「……? どうしましたか……?」
不思議そうに足下に跪く紳士の顔を覗き込むきよみ。だが、その紳士は優しく言った。
「ありがとう、ミス杜若……。だが、そのようなことをしなくても私は大丈夫だ」
「はい……?」
「それよりも、この水ともう一つ……あなたにお願いしたいものがあるのが、よろしいだろうか?」
「は、はい……。なんでしょうか? 私に出来ることなら……」
話は見えないが、とりあえず頷いておくきよみ。
「ああ、大丈夫。大丈夫だ。あなたは何もしなくていいんだ……」
そして、吸血鬼が顔を上げた。その口には二本の牙が鈍く光っている。
「え……?」
「あなたの、血だよ」
バリッ!
「……え?」
次の瞬間、きよみの身体に吸血鬼が覆い被さっていた。
喉に何か熱いものが刺しこまれ、逆に熱いものが身体から流れ出していく。
「……え……?」
ゴクゴクゴク、と吸血鬼の喉から小気味よい音が聞こえてくる。
「素晴らしい。貴女の血は素晴らしいぞミス杜若。私も長らく生きてきたが、ここまで極上の血を味わうのは初めてだ……!」
「あ……な……た……は……まさ……か……」
「その通り。私は吸血鬼シュベスト。夜を歩く者、不死の王。この世でもっとも高潔なる存在だ」
「じゃ……あ……皆さん……の……血を……吸った……のは……」
「ほう、彼女らの知り合いかね。これはちょうど良い……ならば連中は貴女の召使いにでもしよう。元よりの知り合いならば気心も知れているだろうからな」
「めし……つか……い?」
「貴女は私の妻になるのだ」
「あ……あ……」
「私とともに、永遠の時を生きようではないか! ミス杜若!」
蝉丸……さ…………
最後の呟きは、言葉にならなかった。
「さて、それでは行くか……」
不思議な味わいのきよみの血。すっかり吸い尽くし、体力を回復した吸血鬼。
しっかと立ち上がり、彼はギラリと診療所の入り口を見据える。
「………………………」
その胸の中では、首に2つの穴を空けたきよみが安らかな寝息を立てていた。
「私たちの下僕を迎えに。そして、愚か者どもを八つ裂きに!」
【きよみ(白) 吸血】
【吸血鬼シュベスト 体力回復(仙命樹摂取)】
【診療所へ侵入】
ま た 仙 命 樹 か !
むしろ、サバ製吸血鬼には元から使われてそうなイメージもある。<仙命樹
と言うか、強化兵と吸血鬼はあんまり変わらn(略
仙命樹取り込んで崩壊という手もあるぞw
ちっ、精神疾患の一種にかかって
きよみと××だと思ってたのに・・・
82 :
名無しさんだよもん:03/03/17 23:47 ID:Eq7K8170
……ところで、html化された前スレを見ようとすると541までしか表示されないのは俺だけ?
83 :
名無しさんだよもん:03/03/18 14:53 ID:QFwsoe9U
んだよここもクソ話ばっかか
半分近く読んじまった…
実に時間の無駄だったな。どっかましな話やってるスレだれか知らん?
ワラタ
見るんじゃなくて読んでるのな。
85 :
名無しさんだよもん:03/03/18 15:16 ID:QFwsoe9U
>>84 そらそや、ちゃんと四jで。
おかげで貴重な時間を無駄にしてしもうた。
>>85 PCの電源を切って本屋か同人ショップにでも行きましょう。
87 :
名無しさんだよもん:03/03/18 16:25 ID:QFwsoe9U
>>86 同人ショップて行ったことないんだが老けたオヤジが行ってもういたりしない?
>>87 まずはsageることを覚えようねクソオヤジ。
89 :
名無しさんだよもん:03/03/18 17:30 ID:QFwsoe9U
>>88 まずは年上に対する言葉遣いを憶えろ。最近のポップチルドレン
話はそれからだ。今時のピーターパン
91 :
名無しさんだよもん:03/03/18 17:36 ID:QFwsoe9U
>>90 まったくだよね。沸点低すぎてやんなっちゃうよな
しかしなんだ、煽りの肩を持つのも癪だが、毒にも薬にもならない話が多いのも事実。
一書き手としても自分の実力の無さが恨めしい・・・・・・・
そりゃしょうがないよ、ある意味。
どんな最高の物語だって、途中経過とか繋ぎの話“だけ”切り出したら、面白いと思えるわけない。
全ての話をクライマックスにしたら、リレーが成り立たん
この頃、ベテラン組みもいないしね
実は結構名無しで書いてるコテハンいるんじゃないかと勘ぐってみるテスト。
分母が少ないのに分子の話をしても仕方があるまい。
保守
98 :
RTO:
サイト更新。前スレ分までの話をすべて格納いたしました。
この更新を持ちまして、サイトの更新をいったん中断させていただきます。