〜思い出の雪うさぎ〜名雪スレッド part3

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冷たい冷気の漂う部屋・・・異様な悪臭が漂う狭く暗い部屋。
…悪臭の元は、部屋の奥の壁である。
小さな人影が巨大な釘で掌とつま先を壁に打ち付けられているのだ。
・・・いたる所が腐りきっていた。
腹からは贓物か垂れ、脛から下の大半は骨が剥き出しになっている。
右目にはひときわ大きな棘が打ち込まれていた。
しかし、人影には無数のチューブもまた、突き刺さっている。
「ドクン・ドクン・・・」
わき腹から伸びるチューブは規則正しく脈を打つ。
後頭部に差し込まれた電極から送られる微弱なパルスにより
人影の意識と痛覚は常に鮮明に保たれていた。

・・・人影は「なゆき」と言う名前で呼ばれていた・・・
体は腐っても尚、死ぬ事も眠る事も許されない名雪・・・・
永遠の闇の中で続く生きる苦しみ。
・・・壁にはりつけられて、どの位の時間が過ぎたのか。
名雪の事を覚えている者は、いない・・・・
しかし名雪は思い出す・・・最後の思い出を。
あの拷問の日々を・・・。