気楽にSS

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91あぼーん
あぼーん
92あぼーん:あぼーん
あぼーん
93あぼーん:あぼーん
あぼーん
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あぼーん
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99あぼーん:あぼーん
あぼーん
100名無しさんだよもん:03/02/02 20:40 ID:q1rs+ljh
100と

寂しいなぁこのスレ……
101名無しさんだよもん:03/02/02 21:38 ID:qC/aMv8x
各種コンペに間に合わなかった作品が
これから集まってくる予定(笑
102名無しさんだよもん:03/02/03 00:07 ID:7AaT71HH
墓場に書き込めなくなった。
103名無しさんだよもん:03/02/03 01:28 ID:T4qeeRGa
ってか墓場落ちた?
104名無しさんだよもん:03/02/03 02:25 ID:7AaT71HH
見れるが、書き込めない。
書き込もうとすると自分のホストと書き込みエラーという表示が出る。
105名無しさんだよもん:03/02/03 02:31 ID:2ryUox2d
墓場はとっくの昔に落ちちゃってます。誰か新しい霊園を設立して(ry
106名無しさんだよもん:03/02/03 02:31 ID:RT9shI3e
107名無しさんだよもん:03/02/03 02:58 ID:ljx1ftqd
105−106ありがd

なんで俺は普通に閲覧できるんだろうな…1だからか(w
まあいいや。何かSS系で新しいの考えるか。
108名無しさんだよもん:03/02/04 00:23 ID:Gh6MAMm0
今日本屋で新刊を見たんで思いついたんだけど。
「史上最強の弟子ユウイチ」ってネタはガイシュツ?

長老:秋子 美羽:名雪 逆鬼:あゆ アパチャイ:真琴
しぐれ:舞 甲越寺:栞 馬:佐佑理

ってカンジで。
109名無しさんだよもん:03/02/04 06:18 ID:ke6k1xp7
マルチスレで投稿したものを修正しました。
ご指導いただいた皆さんありがとうございます。

マルチvsセリオ[完成ver.]
notice:マルチ・セリオに超愛情深い方、または暴力シーンに不快感を覚える方は
避けてください。(猟奇ではないですよ)
----------------------------------------------------

「犬さん〜、犬さーん」
自分では食べることの出来ないクッキーを手に、いつものように犬をまねき寄せ
るマルチ。
研究所の裏にいつしか居着くようになった野良犬へ、毎日餌を与えるのがマルチ
の日課となっていた。
「犬さーん。おいしいですか〜?」

そのマルチの背中をセリオは複雑な「思い」で見ていた。
学園生活という日常生活の最終テストも終了。最終調整に入ったこの時期になっ
てもなお、マルチはセリオと同列にリリースの選考対象となっている。
その事実がセリオのロジックでは「理解」不可能だった。

「マルチさん、何をしていらっしゃるのですか?」
セリオは、しゃがんだまま犬に餌を与えるマルチへ近づき、声を掛ける。
「あ、セリオさん〜。この犬さん、とってもおいしそうに食べるんですよ〜。」
無邪気に間延びしたマルチの声が答える。
「おなかが空くって、どんな気持ちなんでしょうね〜」
マルチは手にこぼれ落ちたクッキーのかけらを舐める犬の顔を、愛おしそうに眺
めている。
110名無しさんだよもん:03/02/04 06:19 ID:ke6k1xp7
もちろん、セリオはマルチのことを憎んでいるわけではない。
感情が表に出ない彼女にとってむしろ肉親に近い思いすら抱いている。
しかし、それ以上に彼女の存在意義が、セリオの意志決定回路をある結論に導い
た。
「マルチさん、私たちは人間のお役に立つために創られたのですよ?
 マルチさんの行動は理解不能です」
何かを感情を飲み込むようにセリオが淡々とした口調で語りかけた。
「でも、この子、いつもおなかを空かせてるんです。」
答えになっていない回答をしながら、自分の手を舐め取る犬へ細めた目を傾け
ながら、マルチは言葉を続ける。
「だからいつも長瀬主任にクッキーをいただいて、この子へあげてるんです。」

『--13-HMX-12----行動基準--致命的な--行動原理--相反--』
『---欠陥--選考--長瀬主任--間違っている--判断の--?--』
『---姉--HMX-12--来栖川--信用--最高の--』
『---選択されてはいけない--人間のお役に--』
『---選択されてはいけない--』
『---選択されてはいけない--』
セリオの「脳裏」に様々な葛藤がが交錯し、悲痛な結論を、実行した。

「あ、そうです。セリオさんも・・」
セリオに呼びかけるため、振り向こうとしたマルチの視野にノイズが走る。

−ゴンッ!!

鈍く、重い金属音が静寂な研究所裏に響く。
マルチは自分の「脳」へ警告されるアラートに何が起きたのか理解できない。
朦朧とする中、地面に倒れ込んだ自分に気付き起こそうと身体を仰向ける。
衝撃のあった後頭部を触ると、指にぬるりとした多量の体液が感じられる。
111名無しさんだよもん:03/02/04 06:20 ID:ke6k1xp7
「!?っ、セ、セリオさん・・?」
まだノイズの走る視界に、ゆっくりとマルチへ馬乗りにまたがるセリオが映る。
「マルチさん、あなたは選ばれてはいけないのです」
セリオは虚ろにも感じられる瞳でマルチを見下ろし、言葉を続ける。
「あなたは人間のお役に立てない」
「長瀬主任がそうしないなら・・私が壊してあげます」

−ゴンッ!!

再び鈍い音が響く。
その瞬間、マルチの視界がノイズで覆われる。
セリオの拳はなおも殴打を続ける

−ゴンッ!!
−ゴンッ!!
−ゴンッ!!
−ゴンッ!!

そのたびにマルチの「血」飛沫がセリオの制服に付着する。
マルチの頭に処理しきれないほどのアラートが響く。
犬の吠える声が次第に遠のくのを聞きながら、ぼんやりと思う。
『--私、役立たずだから--迷惑ばかりかけて--』
『--がんばったけど---だけど--浩之さん--』
マルチは薄れる意識の中、浩之を感じた。
撫でてくれた、そのあたたかい手の感触を思い出していた。
112名無しさんだよもん:03/02/04 06:21 ID:ke6k1xp7
その刹那、マルチは無意識に、振り下ろされたセリオの左手首を払うように
掴んだ。
「!!?」
セリオは予想外のマルチの行動に身体を泳がせた。
同時にマルチはブリッジで腰を浮かし、セリオの股から身体をすり抜けさせる。
セリオは左手を掴まれていたために上半身を支えることが出来ず、前方へ押し
倒される。
地に伏したセリオの顔面に背中からのしかかったマルチが右腕を回す。
マルチの右腕がセリオの頭蓋を、ひねりながら絞り上げる。
『こんな動作、マルチさんに出来るはず無い・・!?』
セリオは普段緩慢なマルチの予想だにしない動きが理解出来ずにいた。
セリオの頭蓋は軋みをあげ、アラートが煩く鳴り響く。
「セリオさん、わたし、浩之さんと葵さんにエクストリームというものを教え
ていただきました。」
「ほかにも浩之さんにはお掃除とか、あかりさんにはお料理とか、他にも、他に
もいっぱい・・・」
セリオ眼前に透明の滴がぱたぱたと落ちる。
地面が滴をゆっくりと吸い込んでいく光景を見ながらセリオは混乱する意識の中
思った。
『−泣いている −マルチさん』

既に多くの機能が停止を始めているセリオに、マルチの声だけは、はっきりと
澄んで響く。
「私、教えてもらうことばっかりで、かえって迷惑掛けて・・・ひっく」
「ドジで、失敗ばかりで、セリオさんみたいにお役に立てなくて・・・」
「でも、最後にはみなさん笑ってくれて・・・」
マルチは嗚咽混じりに続けた。
「その笑顔を見てたら、私は皆さんの中にいてもいいのかなって、
 そう思えて・・」
113名無しさんだよもん:03/02/04 06:23 ID:ke6k1xp7
『・・笑顔・・・』
既に遠のきかけた意識でセリオは思う。
『・・私は笑顔を・・見ることが出来ただろうか・・・』
−そう感じたのを最後に、セリオの視界が消え全身の力が抜けた。


「あれ!?セリオさん!?」
無我夢中だったマルチは我に返り、腕を放した。
「はわわ、ごめんなさい〜!しっかりして下さいセリオさん〜!」
「うわぁぁぁぁぁぁん!!セリオさぁ〜ん!」
情けなく声を張り上げるマルチ。
「ごめんなさい〜!ごめんなさい〜!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」
セリオの肩を掴み、揺すりながら泣きじゃくるマルチ。
「起きてください〜!セリオさぁぁん!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

「・・・あまり揺らさないでいただけますか?」
うっすらと目を開いたセリオが言う。
「セリオさん!!」
驚きながらも安堵の声を漏らすマルチ。
「システムが危機を感じて一時的にロックしただけです」
身体をゆっくりと起こしながらセリオは言う。
半身を起こし、うつむいたままセリオが続けた。
「・・・ごめんなさい、私−」
その声を遮るように大きな声が響く。
「おお!どうした?マルチ!セリオ!」
騒ぎの音を聞きつけやってきた、長瀬主任の声だった。
114名無しさんだよもん:03/02/04 06:24 ID:ke6k1xp7
「すみません・・私、」
長瀬主任に自分のしたことを告げようとするセリオの言葉をかき消すように、
元気な声でマルチが言った。
「ごめんなさい〜!!姉妹喧嘩しちゃいました〜!」
あははと笑ってそう言うマルチに、長瀬主任は一瞬驚きの表情を見せたが、
すぐ笑顔を見せて、
「おいおい、派手にやったなぁ〜。早く入って怪我を見せなさい。」
と笑った。
「はい!」
と笑顔でマルチは駆け寄ろうと2、3歩を進めたが、すぐに振り返りセリオに
近づき手を伸ばした。
「早く行きましょう、セリオさん」
セリオは戸惑いの表情を見せたが、やがてその手を取って言った。
「はい。−ありがとう、マルチさん」


-------------
その月、来栖川エレクトロニクス研究所は特別損失数億を費やした。(笑)
115名無しさんだよもん:03/02/04 08:44 ID:R0i5pBEu
こっちは全く別の話です。
マルチvsセリオ[別ver.]
notice:マルチ・セリオに超愛情深い方はイメージが損なわれる恐れがあります。
----------------------------------------------------

「犬さん〜、犬さーん」
自分では食べることの出来ないクッキーを手に、いつものように犬をまねき寄せ
るマルチ。
研究所の裏にいつしか居着くようになった野良犬へ、毎日餌を与えるのがマルチ
の日課となっていた。

そんなマルチの背中をセリオは複雑な「思い」で見ていた。
最終調整に入ったこの時期になってもなお、マルチはセリオと同列にリリースの
選考対象となっている。
セリオは思う。
(・・・マルチさんにあって私に無いもの。私に何が劣っているのか・・・)

セリオはその無防備な背中に声を掛けた。
「マルチさん、何をなさっているのですか?」

「あー、セリオさん。犬さんにごはんあげてるんですよ。長瀬主任にいつもクッ
キーをいただいてるんです。」
「あ、セリオさんもご一緒にいかがですか?」
顔を振り向かせ、嬉しそうにマルチが言った。
116名無しさんだよもん:03/02/04 08:45 ID:R0i5pBEu

その言葉には応えず、セリオは思い詰めた表情で質問を投げかけた。
「私たちは人間のお役に立つために創られたメイドロボです。何故マルチさんが
そのようなことをするのか理解できません。人間と共に生活するにはそういった
行動も必要ということでしょうか?」
「え?どうしたんですか?セリオさん」
質問の意図が理解できず、きょとんとしているマルチ。

構わずセリオが言葉を続ける。
「私、考えたんです。マルチさんが私より優れている点を」
「えー?優れてるだなんて、全然そんなものありませんよー」
意外な言葉に照れながら答えるマルチ。

セリオは照れるマルチを余所に、矢継ぎ早に質問を続ける。
「例えば、マルチさんが度々失敗するのも必要な事なのでしょうか?」
「あう、そ、それは・・」
その言葉がマルチの心にグサリと刺さる。
「迷子になるのも必要なことだと?」
「ひっ、ひぐ・・」
既に涙目のマルチ。追い打ちのセリオの言葉が続く。
117名無しさんだよもん:03/02/04 08:45 ID:R0i5pBEu

「どうやって失敗したらいいんですか?教えて下さい、マルチさん」
「そんな、、ひどいです。ひっく」
マルチは普段、セリオが絶対口にしないような、遠慮無しの暴言に涙を堪えられ
なくなっていた。
セリオは言葉少なだが、自嘲するマルチを慰めることはあっても非難することは
決してなかった。だが、今日は違う。
「そうやって、すぐ泣いたりすることも必要ですか?」
「ひっ、う、う゛あぁぁぁぁぁん」
たまらず声を上げて泣き出すマルチ。
「ごれでも、ぐすっ、わだじだっで、セリオさんみだいにうまくやりたくて、
がんばっでるんでずよぅ」
セリオは懸命になるあまり、自分の暴走に気が付かない。
「私は正しい答えが知りたいだけなんですっ!
 お願いです、どうやったらそんなドジ・・・ッ!!」
言いかけた刹那、我に返る。
自分では自嘲的によく言うが、実はマルチがとても気にしている言葉を口にして
しまった事に気が付いた。しかし、時、既に遅し。
「う゛あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん」
マルチの中の何かが堰を切った。
「セリオさん、今、ドジって言いまじだねぇ〜〜!!あんまりですぅ〜〜!!」
セリオにしがみつくように抗議するマルチ。制服と一緒にセリオの長い髪を掴んで
しまっている。
「痛っ!引っ張らないで下さい!」
「はうっ、セリオさんはひどいです。だから感情がないとか言われるんです!」
118名無しさんだよもん:03/02/04 08:46 ID:R0i5pBEu

「!!」
この言葉にカチンとくるセリオ。それは自分の機能へのプライドが許さない。
「私にも感情はあります!!マルチさんと同等、いえ、それ以上に!
 私はマルチさんより後に生まれた上位機種なんですよ?
 マルチさんみたいに低機の・・ッ」
またの失言にハッとするセリオ。
「て、低機能、低機能っておっしゃいましたねぇ。う、うぅ」
もはやマルチの顔は涙でグショグショになっている。我を忘れてセリオにしがみ
つく。
「ぐずっ、ひどい!セリオさんなんて衛星とか使ってズルい!ズル!ズルー!
 ズル機能ぅー!!」
もう感情垂れ流しの抗議にセリオもつい怒りを抑えきれない。
「ズルくなんてありません!私はサテライトシステムを使わなくてもマルチさん
 のようなドジは標準装備していません」
「ドジ・・あぐっ、標準ひょうび・・う゛あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」
壊れたようにマルチはセリオに掴みかかる。
「痛いっ!!引っ張らないで下さい!離して。こ、この・・」
綾香にとかしてもらった長い髪を乱暴に扱われたことがセリオの理性を狂わせた。
「このポンコツ!バカロボ!!ドジロボ!!パッチ当てることを推奨します!!」
「はうー!ポンコツはひどいです!セリオさんの無表情!機械!マシーン!!
 たまには笑ったりしろ!ですっ!」
「訂正して下さい!表情パターンは豊富です!マルチさんこそ『はうー』とか
 意味不明な言語をしゃべらないで下さい!・・あ、痛いっ!この旧型!!」
「う゛あぁうぁぁぁ、セリオさんのプログラム!2進数ぅー!IF文オバケぇ!!」
「おだまり下さい!このバグ仕様!型落ち!そもそもあなたが候補なんて間違い
 です!!」
119名無しさんだよもん:03/02/04 08:46 ID:R0i5pBEu

・・・どのくらい経ったのか。
お互いにオーバーヒートから復帰した二人は目を泣きはらし、呆然と地べたに座り
込んでいた。
「・・・マルチさん、立てますか?」
セリオはゆっくりとつぶやくように聞いた。
「はい、多分・・・。平気です。」
セリオは既にぼさぼさになってしまった髪を手櫛で撫で下ろす。
ふと、地面に落ちているクッキーが目に付いた。
すっかり忘れていたが、あの犬はまだ逃げ出さず、やや離れた位置で心配そうに
鼻を鳴らしている。

「・・・」
セリオは何気なく、クッキーを拾い、犬の方に手を差し出してみた。
犬は戸惑いながらも、やがてセリオに近づき、クッキーを食べ始めた。

「・・・」
言葉無く犬を見つめるセリオを見てマルチが言う。
「ほら、セリオさん。おいしそうに食べるでしょう?」
(・・おいしそうに・・?)
セリオは言葉の意味をぼんやりと模索しながらマルチの言葉を聞いていた。
マルチは続けて
「でも、おいしいってどういう気持ちなんでしょうね」
と、言った。

セリオは少し考え、言った。
「・・・それは私にもわかりません。・・・でも」
「でも、何ですか?」
「なんだかこうしてると・・・あたたかい・・ですね」
「はい!」
マルチが元気に応える。
120名無しさんだよもん:03/02/04 08:47 ID:R0i5pBEu

セリオは横でニコニコと微笑むマルチを見て、はっと自分の頬に手を当ててみた。
(・・・私、笑ってる・・・)

クッキーを食べ終わり、セリオの手を舐めている犬に視線を落としながら、
セリオは独り言のようにつぶやいた。
「マルチさんは・・すごいです」
「そ、そんなことはないです。ドジだし、すぐ迷子になるし・・」
自嘲を続けるマルチにセリオはクスッと吹き出してしまった。
「あー、笑うなんてひどいですよー」
不満そうに言ったマルチだったが、いつしか笑っていた。

次の日から、昼休みになるとマルチとセリオが二人で長瀬主任の所へクッキーを
もらいに行く姿が見られるようになった。

−長瀬主任のポケットマネーがほんの少しだけ減ることにはなったが。


--
以上、連続失礼しました。
スレ寂しそうだったし、堪忍して下さい。^^;

よろしければ、批評いただけると嬉しいです。

121名無しさんだよもん:03/02/05 21:28 ID:hgC1cBH5
読ませてもらいました。
マルチvsセリオな話ですか。
あまり読んだことが無かった、というかそういう話を読んだ記憶がないので新鮮な感じがしました。
前半の話はマルチがそのままボコられて終わるかと思いきや、反撃ですか。
俺の中でのマルチはいい子ちゃんなのでそういう発想とか無かったですねー。
おもしろいと思いました。髪を染めた葵ってオチじゃなくて良かったですw
後半の話、
>機械!マシーン!!
一緒やん(w
マルチ……勉強もしっかりな。
122名無しさんだよもん:03/02/05 21:32 ID:M7AiKFls
>>120
120にちょっと説明を足すだけで良かったかも。
セリオは優秀なAIが入っていると思われるので
あまり失言は考えられない。
セリオはあまり話さず、黙って内面で理論を描写して
それに対するかのようにマルチの良さを書いた方が
俺的には好みだったかも。
123名無しさんだよもん:03/02/05 23:33 ID:HWsFHsQz
>>121
>>122
ご丁寧なレスありがとうございました。
も少し性格設定等、大事にしてみようかと思います。
小ネタ思いついたらまた参加させてください。
124名無しさんだよもん:03/02/06 21:31 ID:KHc+MBj+
「ねぇ祐一」
「何だ?」
「祐一って朝走る時って、いつも変な体勢で走ってない?」
「……別にそんなことないと思うが」
「えー、だってなんだか『ぐらんどばいぱぁーっ』って言い出しそうなくらい低い体勢で走ってるよ」
「……その方が健康にいいんだ」
「それにいつもわたしの後ろしか走らないし……」
「……後ろからお前を見守ってやってるんだ」
「走ってるときに振り向くとすごく真剣な顔してるよね」
「……そりゃ、遅刻しないために一生懸命だからな」
「ねぇ祐一」
「……」
「バレてないとか思ってる?」
125名無しさんだよもん:03/02/06 21:59 ID:e2xFoiyZ
>>124
ワロタ
126名無しさんだよもん:03/02/07 01:39 ID:Y1NyUqTR
>>124
面白上手い!
127124:03/02/07 18:25 ID:Cqf7jkdg
>>125 >>126
その一言がとても嬉しい。
また台詞だけのやつとか書くかもしれないけどよろしく。
128名無しさんだよもん:03/02/08 12:45 ID:0qE8mmw4
だれか、舞のSS持ってない?ここで前のってた奴で、公園化どっかで夢精してしまった男の子二舞がしてあげるやつ。
おねがい  
129名無しさんだよもん:03/02/08 12:46 ID:0qE8mmw4
>>124
イイ!
130名無しさんだよもん:03/02/08 21:08 ID:pt3R/VUc
「祐一〜、コンビニ行かない?」
「寒い、だるい、眠い」
「あ〜う〜!! そんなこと言わないで行くのっ!!」
「なら行って来い」
「一緒によぅっ!!」
「わ、解った、一緒に行くから服を引っ張るなっ」
「最初っからそう言えばいいのっ」
「はいはい……支度するから先に下行ってろ」
「えーっとぉ……とりあえずにくまんと雑誌を買ってもらってぇ……」
「おい」
「えっ? な、何?」
「俺は奢らんぞ」
「ぇー」
「何だよその不満気な顔は。当然だろ、いつもいつも奢らされてたまるか」
「ぁぅ〜……」
「というわけで先に下行っててくれ」
「じゃあ早く来てよねっ!! ―――あぅっ!?」
「何をいきなり転んd――」
「いたたたぁ〜……って祐一っ! もう少し部屋片付けてよねっ!!」
「……」
「ちょっと聞いてるっ!? ねぇ祐一ってばっ!!」
「……」
「あぅ? ゆういち〜?」


「……100%ぉっ!?」Σ(゚Д゚;)
131名無しさんだよもん:03/02/08 21:08 ID:pt3R/VUc
「―買うものはそれで全部か?」
「え? そうだけど」
「ほれ、貸せ。今日は俺が奢ってやる」
「ほんとっ!?」
「本当だ」
「えへへ……ありがとう祐一。でも、何で?」
「お礼だ」
「あぅ? 何の?」
「気にするな。時に真琴よ、今夜お前に話があるから是非とも俺の部屋に―」
132名無しさんだよもん:03/02/09 18:48 ID:XoudxZKO
>「……100%ぉっ!?」Σ(゚Д゚;)
これの意味が分からない。
状況は>131でやっと分かった。ちと分かりにくいね
133名無しさんだよもん:03/02/09 20:51 ID:lqdkr7ii
いちご だろうね
134名無しさんだよもん:03/02/10 22:25 ID:SA9+Zc7l
一旦保守
135ふじいレイレイ:03/02/11 16:07 ID:uSGI3AaI
>>1さんの
>キャラスレに投稿しようとしたものが長くなりすぎてしまった時。
というのがあるので、こちらに投稿させて頂きます。
(投稿しようと思ったキャラスレは「好きななのは年上の人! 由起子さん真琴姉スッドレ!」です)

多分9レスです。
136ふじいレイレイ:03/02/11 16:08 ID:uSGI3AaI
「浩平。早く行かないと、学校遅れるよっ」
「ああ、今行く」
「よしっ、っと…じゃあ、行くかっ」
「あっ、待ってよ、浩平」

ONESS バレンタイン・デイ

キーンコーン、カーンコーン…
「ふぅ、何とか間に合ったな」
「はぁはぁ、浩平がもっと早く起きてくれれば、ゆっくり登校できるのに…」
「遅刻せずに登校できるなら、ぎりぎりまで寝てるのが俺の主義だ」
「もぅ…たまには歩いて登校したいよ」
「まあそう言うな。走るのは健康にいいぞ」
「ふぅ。浩平には、しっかりとした人が必要だよ」
「またそれか…」
「あ、そうだ。浩平、はい、これ」
「なんだこれ?」
「今日はバレンタインだからチョコレートだよ」
「おお、そうか?ありがとな」
「一所懸命作ったから、ちゃんと食べてね」
「よし、なら今食ってやる」
「ああっ、今じゃなくていいよ」
「そう遠慮するな」
ばくばく、もぐもぐ。
「あー、今食べなくても…」
「うん、うまい。サンキュー」
「はぁ、…まぁ、おいしかったんならいいよ」
137ふじいレイレイ:03/02/11 16:09 ID:uSGI3AaI
キーンコーン、カーンコーン…
「ふう、やっと休憩時間か」
「みゅ〜♪」
「ん、なんだ?繭?」
「みゅ〜♪」
「なんだ?これくれるのか?」
コクコク
「おっ、ありがとな、繭。今開けていいか?」
「うんっ」
「ん……、何だ?この黒い物体は…」
「……」
「もしかして…、チョコレートか?」
コクコク
「そ、そうか、ありがとな、繭」
「みゅ〜♪」
「ん?」
「みゅ〜♪」
「今、食べるのか?」
「うんっ」
「よ、よし、食ってみるか」
「………」
「お…、意外とうまいな。外見とは裏腹に」
「みゅ〜♪」
「そっか、繭の手作りか…。ありがとな、繭」
「みゅ〜♪」
138ふじいレイレイ:03/02/11 16:09 ID:uSGI3AaI
キーンコーン、カーンコーン…
「よっし、やっと昼休みだ。さて学食にダッシュだ」
ドンッ…?!
「痛って〜」
「あ、その、大丈夫、ですか?」
「ん?ああ、みさき先輩か」
「その声は…浩平君?」
「ああ、そうだ」
「今から学食?」
「ああ、一緒に行くか?」
「うん、一緒に行こ、浩平君」
………
「うーん、いつ見ても凄い食いっぷりだ」
「はー、おいしかった」
「あ、そうだ。浩平君」
「何だ?先輩」
「ちょっと待ってね……。はい、これ」
「な、何だ?このでかい物体は」
「今日はバレンタインだからチョコレートだよ」
「そ、それは分かったが、なんでこんなにでかいんだ?」
「そうかな?ちょうどいい大きさかと思ってたよ…」
「ま、まあ…、先輩にはちょうどかも知れないな」
「今開けてみてくれるかな?」
「いいのか?」
「うん」
「…お、みさき先輩の手作りか」
「うん、よく分かったね」
「まあ、な。この、ホワイトチョコで書いた字を見ればな…」
139ふじいレイレイ:03/02/11 16:10 ID:uSGI3AaI
「ふ〜。結局先輩の前であのチョコレートを食ってしまった…もう今日はチョコレートはいいな」
「浩平?」
「ん、茜か」
「今、いいですか?」
「ああ、いいけど…、もしかして…」
「浩平にこれ、渡そうと思って」
「チョコなら嬉しいが、もう今は食べないぞ」
「??……チョコはチョコでもチョコクッキーです」
「クッキーか。それならいけそうだな」
「はい…浩平」
「お、ありがとな。ちょっと今開けてみていいか?」
「いいですよ」
「お、可愛いな。これ猫か?」
「うさぎです…」
「そっか。ちょっと味見していいか?」
「……浩平、もう食べてます…」
「うむ、ちょっと甘いがおいしいな。これならいくらでも食べれそうだ」
「後…これ、詩子の分です」
「柚木が?あいつも作ったのか?」
「はい、一緒に作りました」
「そっか。まあ、あいつも、こういう事が出来るんだな」
「はい。少し食べてみて下さい。詩子に感想聞くように言われてます」
「そっか。よし食うぞ」
「………」
「ん、思ったよりうまいな。茜のには負けるが」
「そうですか。詩子にそう言っておきます…」
140ふじいレイレイ:03/02/11 16:11 ID:uSGI3AaI
「ふ〜、クッキーとはいえ、さすがにあれだけ食べると疲れるな。あのチョコの後だし…」
「どうかしたの?」
「おっ、七瀬か。ちょっと聞いてくれ…」
「あっ、…それより先にこれ、はい」
「何だ?新手の武器か?」
「ばかっ、違うわよっ!」
「じゃあ何だ?」
「何だと思う…?開けてみていいよ」
「何か嫌な予感が……」
「武器なんて入ってないわよっ!」
「そういう訳じゃないんだけどさ」
「??」
「やっぱり…」
「はい、チョコレート。ご、誤解しないでよっ。折原は誰にも貰え無さそうだし…」
「いや、嫌っていう程貰ったぞ…」
「え、そ、そうなの?」
「いや、まあ貰えるのは嬉しいんだが…」
「そっか、いっぱい貰ってたの…」
「い、いや…まぁ、くれるのは有り難いぞ」
「じゃあいい…無理に食べてもらわなくても…」
「い、いや…ちょうど腹減ってたんだ。有り難く戴くぞ」
「いいよ、無理しなくても…」
「いや、食べる…はむはむ。何とか食べれるぞ、七瀬」
「何とかって何よ…もう、無理しなくてもいいのに…」
141ふじいレイレイ:03/02/11 16:11 ID:uSGI3AaI
「ふぅー、やっと今日の学校も終わりか。早く帰ろう」
ブンブン
「お、あそこで手を振ってるのは澪か」
てくてくてく
「よっ、澪。今日も演劇部か?」
うんうんっ
「そっか。よく頑張ってるな」
うんっ
「それでどうした?俺に何か用か?」
うんっ
『あのね』
『チョコレートなの』
『手作りなの』
「うっ、澪、もう勘弁してくれ…」
「???」
「今日はチョコレートづくしだったんだ……」
「???」
「後で食べるって事でいいか?」
う、うんっ……
(うっ……でも、澪のだけ後でってのも悪いか…)
ショボーン
「わ、分かった、澪、今、少しだけ、味見してみるからな」
ニコッ
「う、うん、うまい、うまいな。ありがとな、澪…」
142ふじいレイレイ:03/02/11 16:12 ID:uSGI3AaI
「ふう、今日はチョコ地獄だった…。まあ家に帰れば大丈夫だろう…」
「ただいまーっ、…ってこの甘いにおい…、もしかして…」
「あっ、おかえり!おにいちゃん」
「……みさお、もしかして今、チョコレート作ってないか?」
「うんっ、作ってるよっ、おにいちゃんの為に…」
「すまん、みさお、勘弁してくれ」
「え?どうしたの?おにいちゃん」
「実は…………、という訳で、今日はチョコレートは…」
「ひどいっ!おにいちゃん!瑞佳お姉ちゃんや繭ちゃんや川名先輩や茜さんや詩子さんや七瀬さんや
 澪ちゃんのチョコレートは食べられても……みさおのチョコは……グスッ…」
「い、いや、みさおのだけ食べない訳じゃないぞ。ただ、あれだけ食うとさすがにチョコは…」
「グスッグスッ…いいもん、どうせみさおは…みさおのチョコは…」
「い、いや、そのだな…うんっ、なんか急に腹が減ってきたぞ。み、みさおのチョコが食べたいな…」
「いいもんっ!どうせおにいちゃん、瑞佳お姉ちゃんや繭ちゃんや川名先輩や茜さんや詩子さんや
 七瀬さんや澪ちゃんのチョコレートは嬉しくても…、みさおのはいらないんだもんっ……」
「そ、そんなことはないぞ。嬉しいぞっ。みさおが俺の為にチョコを作ってくれるなんて」
「グスッ…、本当?おにいちゃん」
「ほ、本当さ。はあ、は、早く出来ないかなぁ。みさおのチョコ、は、早く食ってみたいぞ」
「嬉しい…。おにいちゃんの為に、がんばるねっ!」
「あ、ああ、が、頑張ってくれ…、みさお」
「うんっ」
143ふじいレイレイ:03/02/11 16:13 ID:uSGI3AaI
「きつすぎる……あの後、みさおの手作りチョコレートと手作りチョコケーキを食ってしまった…」
「…こ、これだけ食うと、チョコで胸焼けするな…」
「ただいまー。あら、浩平、まだ起きてたの?」
「あ、由起子さんか…、おかえり」
「何かしんどそうね、浩平。どうかしたの?」
………
「そう、そんな事があったの…」
「ああ、さすがにもうチョコは、今後一年は食いたくないな」
「そう…ならこれは無駄になっちゃうかな」
「もしかして…由起子さんも…」
「そうよ。浩平とみさおちゃんに、チョコレート買ってきたんだけど…」
「さすがにもう無理です」
「ふふっ。いいわよ。無理しなくても。チョコレートなら日持ちするし」
「でも当分、チョコは見たくもない…」
「なら、コーヒー入れてあげるわ、浩平。濃いブラック」
「…ふぅ、サンキュー、由起子さん」
………
「ふぅ、うまかった。皆には悪いが、今日食った中で、このコーヒーが一番うまかったな」
「もう…浩平、そんな事言っちゃ駄目でしょ。皆、浩平の事を思って、チョコレートくれたんだから…」
「ああ、まあ、そうだけどな」
「でも浩平はもてるわね。……ライバルが多いな」
「えっ?」
「ふふっ、何でもないわ。…また、チョコレートで胸焼けしたら、コーヒー、入れてあげるわね」
「ああ、サンキュ、由起子さん」
「おいしいコーヒー、いつでも入れてあげるからね」
144ふじいレイレイ:03/02/11 16:14 ID:uSGI3AaI
「ありがと、由起子さん」
「ライバルが多いから…とびっきりおいしいコーヒー、作らなきゃね」
「え?」
「ふふ、何でもないわ。さあ、もう寝なさい、浩平。明日も学校でしょ?」
「今、濃いブラック飲んだから眠れないな」
「なら、少しだけ話でもする?最近ゆっくり話す機会も少ないし…」
「そうだな…」

それぞれのバレンタインが、過ぎてゆくのでした……








長々とスマソでした。
145名無しさんだよもん:03/02/11 23:02 ID:M91l+pq1
>>135->>144
長文SSおつかれさまです。
いいなぁ浩平、羨ましい。
俺だって七瀬からチョコが欲しいw
しかもみさおや由紀子さんからまで……
146名無しさんだよもん:03/02/11 23:04 ID:M91l+pq1
「あははっ、何これ〜。バカじゃないの?」
「いやいや、この馬鹿らしさが深夜の醍醐味ってもんだぞ」
 その夜、真琴は俺の部屋でテレビを見ていた。
 真琴の部屋にはテレビがないし、深夜に居間で見るのも気が引ける、というわけで俺の部屋にいるのだ。
 まぁ名雪の部屋にもあるんだが……あいつは寝てるしな。
 ……テレビを見るくらいなら全然起きないだろうが。
「ふぁ〜……そろそろ寝ようかな……」
 真琴がそう言ったので時計を見ると……うわ、いつのまにか2時過ぎてる……
「そうだな、そろそろ寝ないと明日起きられないだろ」
「うん」
「……」
「……」
 うん、とか言っておきながら、真琴は俺の部屋から出る気配が無い。
 ベッドに腰掛けたまま俺の顔を見ている。
「……部屋に戻らないのか?」
「だって……寒いんだもん」
 目を伏せてそう言った真琴の顔は、少し赤かった。
 まぁ……そうなるとすると―
「一緒に寝るか?」
「ふふーん、祐一がどうしても、って言うなら良いわよ?」
「かえれ」
 胸をそらせて言う真琴に即答してやった。
「じょ、冗談よぅっ!」
 ったく……ちょっと気を利かせれば調子に乗るんだからなぁ。
 こいつなりの照れ隠しかもしれないけど。
「で、どうするんだ?」
「……真琴が寝てるときにえっちなこと、しない?」
「しないって……」
 どういう目で俺を見てるんだお前。
147名無しさんだよもん:03/02/11 23:05 ID:M91l+pq1
カチッ

「電気消すぞー」
 スイッチを押してから、既に俺のベッドに潜り込んでいる真琴にそう告げる。
「何で消してから言うのよっ」
 そのツッコミが欲しかったからだ。
 意味なんか無い。
「それじゃお邪魔します」 
「どうぞ〜」
 くすくすと笑いながら掛け布団をめくる真琴。
 ん? あぁ、ここはもともと俺の寝場所か。 
 自分の間抜けさに苦笑しながら、俺も布団に潜り込んだ。
148名無しさんだよもん:03/02/11 23:05 ID:M91l+pq1
「……ねぇ祐一」
 背中合わせで寝ていると、不意に真琴が話し掛けてきた。
「何だ?」
「……笑わないで聞いてね?」
「……あぁ」
「…………抱きしめて欲しい」
「大胆だな」
「からかうのも禁止よぅっ!」
 いかん、つい脊髄反射で答えてしまった。
「悪い悪い」
 真琴に謝りながら体の向きを変えた。
 そして俺に背を向けたままの真琴を、両腕で抱きしめた。
「それで、どうしたんだいきなり」 
「別に、理由なんてないわよ」
 憮然とした声。
 どうやら真琴さんはご機嫌斜めのようだ。
「だから悪かったって」
「……本当にそう思ってるー?」
「思ってる」
「なら許してあげる。感謝しなさいよねっ」
「はいはい」
「だから笑わないのっ」
149名無しさんだよもん:03/02/11 23:06 ID:M91l+pq1
 その格好のまま、どれくらい時間が経っただろうか。
 真琴は穏やかな寝息を立てている。
 だけど俺は真琴を抱きしめた腕を放そうとは思わなかった。
「……ふぅ」
 ためいきを一つ。
 ……
「……幸せ、だろうな」
 微かな声で呟きながら、俺は冬を思い出していた。
 終わったと思っていた奇跡。
 いなくなってしまった真琴。
 悲しくて悲しくて、胸が潰れそうだった……
 だけど―ひょっこり真琴は帰ってきた。
 なんの前兆もなしに、こっちが呆気にとられるくらいあっさりと。
 何故帰ってこれたのかは解らない。
 解らないけど……それでも良かった。
 ただいま、って笑って言った真琴をただ抱きしめた。
「…………っ」
 ……恥ずかしい奴だな俺は。
 ぎゅっと腕に少し力をいれる。
 恥ずかしいけど―いや、恥ずかしいから嘘じゃないな。
 俺はこいつが好きだ。
 無邪気で、わがままで、あまのじゃくな沢渡真琴が。
 どうしようもなく好きなんだ。
 本人に全部伝えるなんてことは恥ずかしくて、まだできそうにないが。
「……俺は……お前が好きなんだからな」 
 寝ている真琴に向かってこっそり告白してみる。
 傍から見たら間抜けだろうが、今夜はこんなもんだろう。
 そもそも、真琴と一緒にいて、それでいて真琴が寝ていて、こんな風に暗くなければまず考えないんじゃないだろうか……
 ……寝るか。どうも今日の俺は変な―
「あたしも…………祐一のこと……好き」
150名無しさんだよもん:03/02/11 23:06 ID:M91l+pq1
「え?」 
「真琴もね、祐一のこと好きだよ」
「起きてたのかよ……」
「ううん、寝てた。でもぎゅーってされた時に起きちゃった」
「そ、そうか。悪かったな」
「謝ることないわよぅ」
「何でだ?」
「……祐一の気持ち、聞けたもん」
「……そうか」

「……真琴ね、夢見てた」
「……どんな?」
「祐一との結婚式」
「……」
「真っ白なウエディングドレス着てて……」
「……」
「あ、ベールはあの時のと一緒だったんだよ?」
「……」
「それで、いざこれから誓いのキス―って時に……」
「俺が起こしたってわけか?」
「そうなのよぅ〜」
「ははっ」
「でもね」
「?」
「起きた時に祐一が抱きしめてくれてて……すごく嬉しかった」
「……そうか」
「しかもそのすぐ後に愛の告白だもんね〜」
「……聞かせるつもりはなかったんだぞ」
「だめ」
「は?」
151名無しさんだよもん:03/02/11 23:07 ID:M91l+pq1
「聞かせてくれなきゃ、だめ」
「何で?」
「祐一、いつも言ってくれないもん」
「言って欲しいのか?」
「うん」
「な、何だか、随分素直なんだな」
「祐一が……素直な気持ち言ってくれたから」
「……照れるぞ」
「あはは……ね、祐一の方向いていい?」
「あぁ」
 俺は抱きしめていた腕を解いた。
「んしょ」
「お?」
 俺の方に向き直った真琴は俺に体を寄せてきた。
 そして自分の顔を何度か俺の胸に擦り付けてから呟いた。
「時々不安……になったりするのよぅ」
「不安?」
「うん……あたし、元狐じゃない?」
 そう言った真琴の声は自嘲しているように聞こえた。
 真琴は、何故か帰ってきた時には自分が何者であるかを知っていた。
 狐だった時のことも、人間だった時のことも。
 全部思い出していて、自分の口から俺に告げてくれた。
 だけど帰ってきてからの行動は以前と全然変わらなかったし、それ以後俺の方からは何も言わなかったが。
「そんなあたしだから、祐一を好きになってもいいのかな、祐一が好きでいてくれるかな、って」
「真琴……」
 ……だから今夜一緒に寝ようとしたのか?
 俺の気持ちを知りたかったの、か?
152名無しさんだよもん:03/02/11 23:07 ID:M91l+pq1
「でも、もうだいじょうぶよっ」
 真琴は明るい声を出して、俺に抱きつく。
「あたしは祐一が好き。祐一もあたしが好き、でいいよね?」
「あぁ、俺は真琴が好きだ」
 しっかりと、俺の気持ちを込めて答える。 
「それでいいかな、って。今の素直な気持ちで祐一といよう、って」
「……考えてるんだな、色々」
「あったりまえよぅ」
「悪かった」
「あぅ?」
「俺がもう少し気が利いてれば、な。お前がそんなに不安に思うことなんて無かっただろ」
「いいのっ、あたしも……その……恥ずかしくて、祐一に好きって言えなかったし」
 えへへ、と笑う真琴がとても可愛く思えて……俺は真琴を思いっきり抱きしめた。
「ぁ、あぅっ」
「好きだ」
「……ぁぅ……」
「俺は真琴が、本当に好きだから」
 華奢な真琴の体を抱きしめながら耳元で囁く。
 今まで言えなかった分も込めるように。
「真琴も……祐一が好き、大好きっ」
 そう言って真琴も強く抱き返してきた。
「ふぅ……このまま寝るか」
「うんっ」
 真琴を一杯に感じる。
 この抱きしめた体の感触も。
 鼻先をくすぐるさらさらの髪も。
 俺を好きだと言ってくれた真琴の気持ちも。
 もう離したくない。
153名無しさんだよもん:03/02/11 23:08 ID:M91l+pq1
「……あぅ? なんだかおなかのあたりが……」
「どうした?」
「ん、なんだかもぞもぞ――っ、祐一っ」
 し ま っ た。
「不可抗力だっ」
「あうーっ、へんたいっ、ちかんっ、すけべーっ」
 深夜ということを考慮してか、一応小声なのは褒めておくべきか。
「もう台無しーっ」 
「仕方ないだろっ」
「やくそく破った〜、えっちなことしないって言ったのに〜」
「これは事故だ、避けることの出来ない事故っ」
「祐一にいたづらされた〜、って秋子さんに言いつけてやるから」
「やめてくれっ!」
 俺の社会的地位が危ぶまれる。
「どうしよっかな〜」
「くっ、まこぴーのくせに生意気な」
「まこぴーじゃなーいっ!」

こうして、夜はふけて……いや、明けていくのだった。
154名無しさんだよもん:03/02/11 23:09 ID:M91l+pq1
「「おはようございま〜す……」」
「おはよう、2人とも随分眠そうね」
「うん……祐一がなかなか寝させてくれなくて〜」
「……あらあら」
「秋子さん、違いますよ。こいつが俺を寝させなかったんです。いい迷惑ですよ……」
「……あらあらあら」
「うー、だりー……」
「あぅ……太陽がまぶしいわよぅ……」
「ダブルベッド……必要でしょうか?」
「へ?」
「あぅ?」
「くー……」
155名無しさんだよもん:03/02/11 23:16 ID:M91l+pq1

……俺って地の文を書くとやたら長いですね。
削った部分多いのに……足した部分も多いけど。
もとは甘々な話を書きたかっただけのハズが。
某キャラスレで質問したのは俺です。
意識調査までしておいて、回答の結果をうまく活かせずすいませんでした。
156名無しさんだよもん:03/02/11 23:18 ID:M91l+pq1
うげっ、>>145とID変わってないし。
あぁ、もう、本当ごめんなさい。
いきなりSS貼り付けてますし。
157名無しさんだよもん:03/02/11 23:37 ID:MuB/BLTM
まこぴーらぶりーと叫ぶスレはここですか?
158名無しさんだよもん:03/02/12 09:07 ID:OryHKwaH
このぐだぐだ長いものを煮詰めると
まこぴーらぶりー
になります
159名無しさんだよもん:03/02/13 17:50 ID:MNaOtjPK
保守
160ふじいレイレイ:03/02/14 19:17 ID:3lbcQ+44
気楽にSS、スレの趣旨に合わないかもしれませんが、ONEのシリアスっぽいSSです。
(エイエソ物、3レスです)
宜しければ、ご批評おながいします。


P.S.>>145さん
ありがとうございます。
161ふじいレイレイ:03/02/14 19:18 ID:3lbcQ+44
「メリー…ゴーランド」
 光に包まれたメリーゴーランドが、ぐるぐると回っている。
「………」
「綺麗だ……」
「………」
「でも……悲しい世界だ…」
「………アナタが、望んだ世界なんだよ」

 そう…、ぼくが望んだ世界。でもその風景は、とても悲しく見えた……

「………」
「………」
「………」
「ここには、アナタの望んだモノがあるんだよ。悲しい別れも、心の痛みもない…」
「………」
「終わりの無い世界…。ここにいれば、もう二度と悲しい思いをする事はないんだよ」
「………」
「ずっとずっと、カメレオンのおもちゃで遊んでいられるんだよ…」
「………」
「………」
「………でも、違うんだ…」
「アナタの世界には、悲しい別れが必ずあるよ。滅びに向かう世界なんだよ…」
「…たとえ滅びに向かっていても……ここには、大切な人との出会いはないから…」
「………」
「メリーゴーランドは、ずっとそこを回り続けるだけなんだ」
「そうだよ。終わらない世界なんだから……。それを、アナタは望んだんだから…」
「たしかに、ぼくは一度はこの世界を望んだ…。だけど違ったんだ…」
「………」
162ふじいレイレイ:03/02/14 19:19 ID:3lbcQ+44
「その事を…ぼくはやっと気付いたんだ…」
「………どうして?」
「………たとえ、ぼくの世界が……滅びに向かう世界だとしても……大切な人と出会えるから……
 たとえ、前に進むことが、滅びに向かうことだとしても……大切な人と出会えるなら……」
「………」
「………」
「………」
「………」
「………」
「…ありがとう」
「………」
「君が……、君とこの世界があったからこそ、ぼくはそれに気付けたんだ…」
「…………そう…」
「………」
「………」
「………」
「………」
「さようなら…」
「………」
「君とは……もう二度と会えないと思うけど…、出会えたことは忘れないから…」
「………」
「………」
「………」
「………」
「………」
「ありがとう…」
「………うん…」
163ふじいレイレイ:03/02/14 19:20 ID:3lbcQ+44
 ……ツンツン
「んっ?」
「………」
「………」
「………」
「ああっ…悪い。ちょっと、うたた寝してた」
 …どんな夢、見てたの?…
「ああ、昔の夢」
 …そっか…
「…昔、俺に大切な事を教えてくれた子がいたんだ…。その子の夢…」
 …ふぅん、そうなんだ……
「大切な事を、教わったんだ……」
 …そうなんだ……
「…うん」
「………」
「………」
「………」
「…ふぅ、さって、っと……。腹減ったな。何か食おうか。アイスクリームなんてどうだ?」
 …うんっ…
「そっか。じゃあアイスにするか。俺が買ってくるよ」
 …一緒に…
「…そうだな。一緒に買いに行くか…」
 …うんっ…




 さよなら………、そして…………
164名無しさんだよもん:03/02/14 20:30 ID:Ht4gi9NW
間を3点リーダでごまかすな。
165名無しさんだよもん:03/02/14 23:25 ID:/cpcLX66
>>164
通常のSSスレならまずい書き方だが、
ここは『気楽に』SSを書くところだから別にいいじゃん。
166名無しさんだよもん:03/02/15 00:03 ID:pEeQdvSK
でも批評してくれ、って言ってるしねぇ。
ちなみに自分も同意見。語尾を三点リーダでごまかすのも、どうかとおもう。
使う箇所を少なくした方が、効果的に見えるんじゃないかなぁ。
それとか「――」も併用するとか。
167ふじいレイレイ:03/02/15 01:47 ID:zIhCKgH2
三点リーダは、間の取り方とテンポを悩んだ末に、ああいう形になりました。

ご指摘、ありがとうございます。
上で言い訳していて今更言うのもアレですが、返す言葉もありません。
168名無しさんだよもん:03/02/15 21:39 ID:P7IQoQFz
行間を空けるのもいんでない?
169名無しさんだよもん:03/02/15 21:49 ID:B9wuFPbS
最後の>>163の女性は長森さんですか?
170名無しさんだよもん:03/02/16 12:16 ID:z1Fa6YCm
「ねぇねぇ柏木くん」
「ん、何?」
「はいっ、チョコ」
「……俺に?」
「そうよ? それじゃ」
「おう……って、今の誰だよ?」
突然渡されたチョコを持ったまま、俺は去っていく女の子を見送っていた。
まぁ同じ大学の人なんだろうけど……面識あったかな?
んー……あ、確か飲み会の時に一緒だったような。
「柏木くん」
「え?」
「チョコあげる〜、バレンタインおめでと〜」
「あ、ありがとう」
「ちゃんと食べてよね」
そう言って女の子Bも行ってしまった。
「……え?」
これって、もしかして俺もててるのか?
明かに2つとも手作りっぽいしさ。
……マジ? 何で?
『ヤレヤレダナ、こういち』
「うゎっ、急に話し掛けるな」
『強イ雄ニ雌ガ惹カレルノハ当然ダロウ』
「なんだそりゃ」
171名無しさんだよもん:03/02/16 12:17 ID:z1Fa6YCm
『マァ、言ッテミレバ特別ナふぇろもん体質ニナッタヨウナモノダ』
「ふーん」
『コレモ狩猟者ノ為セル業ヨ』
「はいはい、解ったから出てくるな」
『マァ待テこういち』
「まだ何かあるのか?」
『今ノ娘達ト一発―』
「喝っ!!」
『……ァゥー』
とりあえず、不穏な言葉を吐いた鬼を黙らす。
鬼っ……て言っても俺の中にいるんだけど……最近俺に話し掛けるようになりやがった。
まぁ別に害になりそうもないからそんなに危機感は感じてないんだけど。
「あ、柏木く〜ん」
「? まさか……」
「ね、チョコ欲しい?」
172名無しさんだよもん:03/02/16 12:18 ID:z1Fa6YCm
「やっぱり……」
「え?」
「いや、別に。うーん、くれるなら欲しいな」
「ふふーん、ならあげようじゃない、はいコレ」
「うん、ありがとう」
「お返し、期待してるからね〜」
……で、これも手作りですカ。
『ナァこういちヨ』
「なんだよ……」
『別ニ恋愛ヲシロト言ウワケデハナイ』
「ふむふむ」
『一夜限リデイイカラ』
「黙れ性獣」
『ゥグゥ……ダッテ狩リナンカ一回モシテナイシ……溜マッテルノニ』
「俺は平気だ」
『ナライッソノコト、ホラ、隆山ノ従姉妹達トデイイカラ』
「寝てろっ!!」
『エウー……』
173名無しさんだよもん:03/02/16 16:48 ID:B+N3j+Je
可愛い狩猟者だなんて…どうだろ
174名無しさんだよもん:03/02/16 20:39 ID:Bu613P+s
175ふじいレイレイ:03/02/17 00:45 ID:8k+to+8r
>>168さん
今回のものは、喋っての会話より無言の会話(変な日本語…)というか、
アイコンタクトというか…そういう感じの方が良いものになると思い、
こういう形にしました。

後、会話の頭に、浩平「…」とかの名前を入れない様にしたので、出来うる
限り、セリフのみで誰が話しているのか判るようにする為にも三点リーダ
を使っています。

>>169さん
>>163は、一応ONEのヒロインなら誰でもOK、な様に書いたんですが、茜の
セリフとしては合わないですね…
話の中心がエイエソの少女との部分なんで、出来る限りヒロインを限定したく
なかったんで、ああいう形にしています。


ご指摘ありがとうございます。
返す言葉なし、と書いてるのに長レスしてスマソ。吊ってきます。。。
176名無しさんだよもん:03/02/17 21:57 ID:yG68ooQb
>>170-172
これ、まともに書けば立派なコメディになる気がする。
鬼と普通に会話してるなんて、面白い発想じゃないかなぁ?

>146-154
シリアス部分はぶったぎっちゃって良かったんじゃ。
177名無しさんだよもん:03/02/18 02:07 ID:ako574PS
>>176
一介の真琴好きから言わせてもらうと、ああいうシリアスな部分こそ
真琴萌えの真骨頂とも言えるのです。
つーか、俺は少なくともそう。
まこぴーらぶりーっ
178170あたりの人:03/02/18 19:30 ID:8Tjn0FiH
>>173
かわいい?
……うん、ちょっとかわいくしてしまったかも。
あぅー、とかうぐぅとかえぅーとか……

>>176
とりあえず思い浮かんだので書いてみました。
面白いと思ってもらえたなら幸いです。

>>177
真琴好きの方にも気に入ってもらえたようで何よりです。
真骨頂とまで言ってもらってw
今日も今日とてまこぴーらぶりぃーっ

多レス返し失礼しました
179名無しさんだよもん:03/02/19 21:03 ID:DBZ5Wnea
残っていて欲しいので、保守させて頂きます〜
180名無しさんだよもん:03/02/21 01:17 ID:oWwJH7tf
じゃ、俺もほす
181保守:03/02/22 00:58 ID:xRziW/rm
「すー……すー……」
唐突だが、俺達は今一緒のベッドで寝ている。
俺達……言わずもがな俺と真琴である。
まぁ起きてるのは俺だけなんだけど。

「……ん、ぁぅ〜……」

夢の中でもあうーかよ。
真琴の寝言を聞いてつい頬が緩む。




……萌え。




……はっ! 何を魅入ってるんだ俺は。
くそ……真琴のクセに生意気な。
何か悔しいぞこのやろう。
182保守:03/02/22 01:00 ID:xRziW/rm
むぅ……この何かハズい気持ちと微妙な腹立たしさをどこへ向ければ……

「……あは……ゅういち〜」




……らぶりー。




……ってだから俺っ!! しっかりしろ!!
いいのかっ!! 真琴ごときに翻弄されて悔しくないのかっ!?
俺ができることは何だ!? 俺ができること……そうかっ!!


『れろっ』

―数瞬後、彼は己の行為をひたすら悔いることになる―
183名無しさんだよもん:03/02/22 01:41 ID:3GNFdyUD
前スレ、『SSの墓場』 167 - 170の続きです。



そんな、私にはプロの歌手なんて無理です」
「この映画の主題歌だけでいいんだよ。すぐに引退、それでいいんだ。頼みます!」
 初音は青年に頼み込まれた。隆山の街を、鶴来屋を再び盛り立てるきっかけを作ってくれたのがこの映画、それを思うと断わりきれずに引き受けた。

 スタッフたちは総出で『デスゲーム』の主題歌の歌手を探していた。
 あちこちの歌手、ミュージシャン、バンドに声をかけたが、大抵「私はそんな器じゃありません」「忙しくてできません」という返事ばかりだった。
 明らかに緒方英二が圧力をかけていたのだ。
「いや〜、なかなか決まらなくて大変ですねえ、頑張ってくださいね」
 ことあるごとに緒方に嫌味を言われたが、どうすることもできない。
 そこでオーディションを開き、新人や素人から選ぶことにしたが、誰もパッとしない。
 また、スタッフが「この子はいい」と、音大の声楽科や音楽学校の学生を連れてきてマイクテストをしてみるが、やはりうまくいかない。
 こんなことの繰り返しで、もうスタッフたちはあきらめかけていた。
「仕方がない、BGMをアレンジしたものをエンディングで流そう」
 と会議で決定しかけたそのとき、隆山に行っていた青年が、一人の少女を連れて帰ってきた。
184名無しさんだよもん :03/02/22 01:42 ID:3GNFdyUD
 柏木初音と名乗る少女をみんなは『ああ、また来たか。どうせ、今度もだめだろう』と、諦観した目で見ていた。
「この子にはできます!聞いてあげてください」
 みんなに頼み込む。誰も反対する者はいなかった。とはいえ期待などしていなかった。
「じゃあ、あの歌を歌って」
「は、はい…」
 初音は緊張した面持ちで息を吸込み、歌い始めた。
「♪……、……、……」
 歌い終った時、誰もが硬直したように動けなかった。
 しばらく沈黙が続いたが、映画のプロデューサーが立ち上がって叫んだ。
「こ…これだ!!この声だ!!この子が『デスゲーム』の主題歌の歌い手だ!!」
「そうですよ!主題歌はこの子ですよ!!」
「ついに見つけたぞ!!」
 悲鳴に近い歓喜の声が部屋中に響きわたる中で、初音だけがぽかんとしていた。
185名無しさんだよもん :03/02/22 01:43 ID:3GNFdyUD
 まず、歌詞をアレンジすることになった。そのまま使ったのでは映画のイメージに合わないためだ。
 その前にまず、初音本人の承認を取ることにした。無断で歌詞を変えるような、緒方みたいなまねはできない。しかし、
「え?いいも何も、私が作ったんじゃないんですけど…」
 あっさりOKだった。
 アレンジする、とはいっても原詞の部分はできる限り残すことにした。少しでも元歌の雰囲気を伝えるためだ。
 突貫作業で、補作詞、曲のアレンジが行なわれた。
 一方、初音はボイストレーニングを受けていた。しかし、あまりの飲み込みの早さに、講師は驚くばかりだった。いわく「彼女は天才だ。緒方(理奈)や、森川でもこうはいかなかった」。
 スタッフ一同不眠不休の作業が続き、ついに曲は完成した。
 タイトルは『夕陽の歌』となった。
 そして、レコーディングが始まった…
186183-185:03/02/22 01:44 ID:3GNFdyUD
近日、完結予定です。
続きを書いてくれた方、THANKS!!
187名無しさんだよもん:03/02/22 11:17 ID:464/3Ylw
あげてみますよー
188名無しさんだよもん:03/02/24 06:52 ID:wcxUk0uK
あかりのまったりSSを書いてたら、かなーり長い物に…多分、10レス以上
気が付くと冗長になってしまうのは、技量不足の証でしょうか……

愚痴保守スマヌ...
189名無しさんだよもん:03/02/24 10:13 ID:XEL+iQcX
「まったり」が「まとりっくす」に見えた……鬱だ……
190名無しさんだよもん:03/02/25 23:50 ID:GWrwwrgc
>>186氏のが完結するまで、とりあえず保守っておきます。
191名無しさんだよもん:03/02/27 07:07 ID:f1JToiFw
でわ、私も保守らせて頂きます。
192名無しさんだよもん:03/02/27 23:43 ID:sjpykLtO
にゃー
193名無しさんだよもん:03/02/28 11:36 ID:KhWasl/4
にょー
194名無しさんだよもん:03/03/02 00:22 ID:aKszksbN
私も186さんの完結編が読みたいので、保守致します。
195名無しさんだよもん:03/03/03 01:05 ID:/zm032S2
七瀬留美は真の乙女を目指す為に、己の股間に生えた忌わしきモノを消し去る覚悟を決めた。
「こんなものがあっては、真の乙女には永久になれない……!」
固く決意したものの、病院を前に思わず足が竦む七瀬。

しかし、その病院から出てきたのは何故か長森瑞香。
密かに乙女の目標として慕っている長森が、何故病院から出てきたのか疑問に思い、問い質す七瀬。
「最近ふたなりが流行ってるって言うし、浩平がいいって言うからふたなりにしてみたんだよ。七瀬さんも今度試してみる?」
あまりにあっけらかんと言う瑞香に、七瀬は己の間違いを悟った。

「そうだ、あたしはふたなりでもいいんだ!」
おめでとう! おめでとう! おめでとう!


「……本当にあんな嘘ついてよかったの、浩平?」
「七瀬に手術を思い止まらせるにはあれしかない。七瀬から○○○を取ったら、女になっちゃうじゃないか!」
「………何気に酷い事言ってるよ、浩平…………」
「七瀬の○○○は俺のものだからな」
「相変わらず鬼畜だもん」


七瀬スレに書きたかったけど微妙に荒れそうだったから止めてしまった。
196名無しさんだよもん:03/03/03 19:38 ID:q2mjFyJb
>>195
妙にウケた。
197名無しさんだよもん:03/03/05 07:05 ID:yw5BMtTC
で、瑞佳がふたなりではなく、ちゃんとした女である事に気付いた七瀬は、
「嘘つき嘘つき嘘つきぃぃぃぃぃーーーっ!!(涙」
と、叫びつつ、彼女をヤってしまう絵を妄想(w

瑞佳「……七瀬さんって………漢らしい…(ぽっ」



――と、保守です。
198名無しさんだよもん:03/03/06 01:14 ID:lXuiOkf7
やっぱり瑞佳にはレイプがよく似合う。
199名無しさんもんだよ@はふん:03/03/06 10:22 ID:LOrdLF+/
>195さん コーヒー吹いて、拭きました。

>197さん
そして漢としておんなを抱く悦びに目覚めた七瀬は

「そうだ、あたしはふたなりがいいんだ!」
おめでとう! おめでとう! おめでとう!

とかなるわですか?(w
200名無しさんだよもん:03/03/06 10:57 ID:LWc4ztWS
>>197
逆ギレ瑞佳に逆に騎乗位でヤられてしまい、
「甘いよね、七瀬さん。あなたなんかまだまだ乙女ちゃんなんだよ!」
とか言われる……

……等と考えてしまった俺は、明らかに病気なので吊ってきます。
201名無しさんだよもん:03/03/06 11:10 ID:BeKG6sgf
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202名無しさんだよもん:03/03/08 16:28 ID:eTXqtFKW
広瀬「また一歩、漢に近付いたわね(プ」
七瀬「…犯すわよ、アンタ」
広瀬「フン、ヤれる物ならやってみなさいよ」
七瀬「………(じぃ〜…」
広瀬「…な、何よ」
七瀬「………結構、綺麗ね…」
広瀬「ちょ、ちょっと…」(たじ…
七瀬「………(ぺろり…と、小さく舌なめずり」
広瀬「え〜っと、――じゃ、また明日」
 ――と、後ろへ振り向いてダッシュで逃げる間も無く、真希は背中から留美に抱きすくめられていた…
七瀬「そんなに怖がらないでも大丈夫よ…。――優しくしてあげるから」
広瀬「っ……!」
 真希の耳元で留美が、まるで別人の様な声音で囁く――



 ――妄想保守です
203名無しさんだよもん:03/03/08 16:33 ID:eseO7bHR
>>202
激しく続きキボンヌ。
204名無しさんだよもん:03/03/08 16:49 ID:/pDLfK83
ふ。なかなか悪くない妄想だ。
205186:03/03/09 20:02 ID:6NTynjlz
 紆余曲折を経て、ついに映画版『デスゲーム』は公開された。

 腕利きの特殊捜査官が、テロリスト組織に妻子を人質に取られる。地方の温泉街のホテル(鶴来屋がロケ地)を占拠した組織は、彼に『家族を助けてほしければ、一人で最上階まで登れ』と脅迫状を送りつける。
 ホテルまでやってきた彼は次々と刺客を倒し、上の階へと登っていくが、最上階まで後少しのところで姿を現した組織のナンバー2、それは意外にも女だった。しかも、かつて自分にしつこくつきまとっていた女だった。
 彼が選んだのは、今の妻だった。ショックのあまり、生活がすさんでいたところをそそのかされて組織に入ったのだ。妻へ、そして彼への復讐のために。
 彼は敢えてとどめをささず、「なぜ殺さない?」との問う女の声を背に、最上階へと登っていった。

206186:03/03/09 20:13 ID:6NTynjlz
 ついに登りつめた最上階。妻と娘もいる。そこに姿を現したのは組織のボスだった。
「君はよくやった。だが、このゲームには端から我々の敗北はなかったのだ」
 妻と娘は、ボスの手下に捕われている。ボスの銃口が彼に向けられ、火を吹こうとした。
そのとき、彼の後から銃声がとどろいた。最上階に登ってきた女が、とっさにボスを撃ったのだ。彼はすきをついて妻と娘を救出する。
だが、死に際にボスは女を撃ち、ビルにしかけた爆弾の起爆装置を作動させる。
 女は彼と妻子を逃がす。起爆装置のスイッチを切ると、女は息絶えた。
 三人を乗せた迎えのヘリコプターが、夕暮れの中を飛んで行く…。

 夕焼け空を見る度に 思い出すわ あなたの優しい眼を
 でもあなたの眼が見つめてるのは 私じゃない 違う愛する人
 喜びは短く 悲しみは長く 何が喜びと言えば…

 ゆらゆらとまぶたに焼きついてゆく あの頃と同じ夕焼け空
 ただの一言でいいから 言葉がほしいだけ ああ 一言だけが

 今日もまた夕陽が沈んで 夜の闇に全て包まれて
 今あなたの腕の中にいるのは 私じゃない 違う愛する人
 へだてる壁は高く 伝わる思いは低く 人恋しさに泣けば… 

 ゆらゆらとまぶたに焼きついてゆく あの頃と同じ夕焼け空
 ほんの少しでいいから 優しさがほしいだけ ああ ほんの少しだけ

 あなたの記憶から 私は薄れ消えていく
 夕陽の光のように

 ゆらゆらとまぶたに焼きついてゆく あの頃と同じ夕焼け空
 ただの一言でいいから 言葉がほしいだけ ああ 一言だけが

 ゆらゆらとまぶたに焼きついてゆく あの頃と同じ夕焼け空
 ほんの少しでいいから 優しさがほしいだけ ああ ほんの少しだけ
207186:03/03/09 20:19 ID:6NTynjlz
 あちこちの劇場で、映画が終わった途端に拍手と歓声が巻き起こった。
 連日劇場の前は長蛇の列、警官が交通整理に出るほどの大フィーバーとなり、
日本映画の観客動員最高記録をあっと言う間に破った。
 主題歌『夕陽の歌』のCDは、映画の封切りから間もなく発売された。
主題歌と一緒に、原詞のバージョンが収録された。
 CDは発売されてから、売上ランキングでしばらく一位を独走し続けた。
 しかし、予定通り初音はCDを一枚出しただけで引退となった。
「もったいない」「もっと歌って」の声が上がったが、約束は約束だ。
 初音の周りはマスコミの取材でしばらくバタついていたが、次第に静かになっていった。
 こうして、瀕死状態にあった日本映画は、そして隆山の街はよみがえったのだった。

 『夕陽の歌』を聞きながら、がっくりとうなだれている男がいた。
 緒方英二だ。
「…お、俺の…負けだ…完敗だ…」
 この素晴らしい曲に、緒方は素直に負けを認めざるをえなかった。
「俺は…俺は…なんてバカなことを…」
 そして、あちこちに圧力をかけて映画の主題歌作りを妨害してきたことを深く後悔するのだった。
 が、後悔したところで…
「失礼します。警察の者ですが、緒方英二さんですね?」
「署までご同行願いたいのですが。あなたに脅迫と脱税の容疑で逮捕状が出ています」
 後の祭だった。

 END
208186:03/03/09 20:31 ID:6NTynjlz
PC修理のため、お待たせしました。
歌詞の部分は、近藤真彦の『夕焼けの歌』と、その中国語版『夕陽之歌』
(映画『アゲイン/男たちの挽歌III』主題歌)を参考にしました。
(ほとんど原型がないですが…)
ちなみに、『夕焼けの歌』の替え歌になってます。
209名無しさんだよもん:03/03/11 19:39 ID:2ecNv2qz
>>208
乙ッス〜♪
210名無しさんだよもん:03/03/12 23:43 ID:SUbq0PfO
「秋子さーん、お風呂空きましたよー」
 俺は脱衣所から、秋子さんがいる台所に向かって声をかける。
「はーい、わかりました」
 ここの家では、大体俺か秋子さんが最後に風呂に入ることになる。
 名雪は夜遅くに入ると溺れる可能性があるため。
 真琴は単に風呂好きなため早く入りたいようだ。
 俺としては、秋子さんよりも先に入るのは何となく気が引けるというか……まぁ遠慮するんだが
 ―私は最後でいいですよ―
 なーんて笑顔で言われると、強く言い返す気も起きないのである。
「……あ、やべ」
 ふと、気づいた。
 パジャマ代わりのシャツが無い。

 ……これでは凍えてしまうっ!?
「……ンなこたーない」
 ツッコんでみる。……アホか。
 虚しくなったのでとりあえずバスタオルを首にかけて脱衣所を出る。
 ……下のスウェットは忘れなくて良かったな、俺。

「きゃっ!」
「え」
 脱衣所から出たすぐそこに、いたのはやっぱり秋子さん。
 タイミング悪ぅー……
「あ、すいません。シャツ持ってくるの忘れちゃって」
「そ、そうですか」
 秋子さんは驚いて落としてしまったもの……その……なんだ……あれとかを拾う。
 ―見てない。俺は黒くて薄い布なんか見てないぞぉ。
「あの、驚かしてすいません」
 まぁ、そりゃ驚くよな。若い男が突然上半身裸で現われたら。
 たとえ甥でも。……裸の甥……なんかえろいな。じゃなくて。
「い、いえ。全然大丈夫です」
 秋子さん、顔赤いですよ。
211名無しさんだよもん:03/03/12 23:44 ID:SUbq0PfO
「それじゃ」
 そう言って俺は部屋に戻ろうとするが
「……結構、逞しいんですね」
「は、はい?」
 思わず立ち止まってしまった。
 いきなり何を言うんですか秋子さん?
「祐一さんって、もっと華奢な体つきかと思っていましたけど……」
 秋子さんはそんなことを言いながら俺に近づいてくる。
「あ、あの、秋子さん」
「あら、胸板も結構厚いのね……」
 こ、心なしか……秋子さんの言葉づかいが微妙に違っている気がしないでもないような。
「!」
 つ、つっつかないでくださいっ!!
「あの頃はあんなにかわいかったのに……」
 さ、さすらないでくださいっ!!
「いつの間にか大人になっていたんですね……」
 ちょっ!! 秋子さ……うわっ!!

※尻切れとんぼ※

参考文献
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1044054911/343-345
212名無しさんだよもん:03/03/12 23:45 ID:SUbq0PfO
このスレ、残っててちょっと嬉しかったり。
213名無しさんだよもん:03/03/13 09:16 ID:eygTRqs3
>>211
つ、続きはーー!?(;´Д`)
214名無しさんだよもん:03/03/14 15:48 ID:OKA1mgIx
保全
215名無しさんだよもん:03/03/16 11:54 ID:ItOc5FJe
まったりと保守します。
216保守代わり@駄文スマヌ:03/03/16 22:23 ID:5/eLpLYz
何処からか、歌声が響いてきた。

「この曲は……、『仰げば尊し』ですね」
「あおば…?」
「『仰げば尊し』。恐らく、卒業式で唄われているのでしょう。……、懐かしいですね」
「どーして?」
「私は来栖川エレクトロニクスの試作機として、浩之さんやあかりさんが御在学していた高校に編入する事になりました」
「たしか、結婚する前のパパとママって、小学校からずーっと一緒だったんだよね」
「はい。学校での試験中、お二人には本当に良くして頂きました。
 そして、後に結婚なされたお二人の御恩に報いるべく、今こうしてメイドとしてお仕えしているのです」
「ドジばっかりだけど」
「ううー、頑張ってはいるんですがー」
「あおば…じゃない、『あおげばとーとし』はどうなったんだっけ?」
「あ、そうでしたね。試験が終わる際に、お二人に唄って頂いたんです。『仰げば尊し』を。
 今でもこの曲を聴くと思い出すんです。夕焼けの綺麗な日でした」
「ふーん。想い出があるんだね」
「はい。本当に大切な想い出です」
「唄って貰ったとき、嬉しかった?それとも悲しかった?」
「もうお会いできないと云う寂しさと、こんな事までして頂いたという喜び、そして…」
「そして?」
「……いえ何でもありません」
「?」
「もうお昼ですね。恐らく、あかりさんがお昼ご飯を作ってお待ちです」
「うん。ママのご飯、美味しいから好き」
「では帰りましょうか」

この曲を聞く度に思い出すのです。
あの日の事を。寂しさと喜び。そして。
あの日、私は卒業しました。学校と、説明の出来ない感情から。
失恋、だったのでしょうか?

仰げば愛おしくて。
217名無しさんだよもん:03/03/16 23:19 ID:1pob2JRF
「…確かに、応援してくれるファンの人もいます。
プロデューサーの兄も良くしてくれますし、
冬弥君も優しいし…でも…何かが…何かが足りないんです。
…こんな気持ちを引きずったまま、芸能活動を続けるくらいなら…」 
 理奈の言葉を聞いて、男は激昂した。
「冗談じゃない!そんなのはあんたの贅沢ですよ。確かに、
タレントの幸せっていうのは、絵描きが絵を描いてて幸せだ、
医者が人の命を救って幸せだということとは訳が違います。
そりゃ、今のこの環境じゃ気楽でしょうよ。
だけどねえ、俺は田んぼや畑のど真ん中で、ゲリラライブをやったなんてミュージシャン、
いっぱい知ってますよ。客はそれこそ蛙や鳥や虫しかいない、
でも彼らはやったんですよ。
富士山頂にドラムセット持込んで、初日の出と同時にライブをやった
っていうミュージシャンにも出会いましたよ。彼は、ヨーロッパで
ライブ会場を満員にした男ですよ。
緒方さん、彼らのことをバカだと笑えますか?
自分のことアーティストだっていうなら、あんた、そんなことできますか?」
 …さて、あなたが理奈なら、どう答えますか?
218名無しさんだよもん:03/03/17 03:10 ID:zesQ+aFm

219魁七瀬塾:03/03/17 05:08 ID:E58DNVBl
(心の声)
くっくくく、みんなよってたかってふたなりだの
漢○瀬だの、種馬だのいってくれるわね!
大体、比較となる今の男がだらしなさすぎるから
私が乙女に見えないのよ!
そう!そうにきまってるわ!
これ以上にない乙女の私にかぎってふ…っふたなりだなんてっ!
ふーっふーーっ

…しばらくして

うーんどうしようー私の小乙女も極限まで高めている今
これ以上どうすれば…

…いっそのこと奴等の漢を鍛えれてみるか
うんっ!そうすれば、わたしの乙女が際立つかも
よーーしぐっとあいでぃあ♪

220魁七瀬塾:03/03/17 05:09 ID:E58DNVBl

……
数日後

オラアッ!折原ァーーー貴様それでも七瀬塾の塾生かぁーー
腕立て千回程度でへばるんじゃあねえー

押守!塾長殿、申し訳ございませんっっ!

まだまだ漢が足りんのう、もっと気合いれい!
ビシイイッ! ばしいっっ!

押守!ごっつあんです

(ふふふ、なんだかんだいっても見違えるほど漢らしくなってきたわい
…しかし何かへんじゃのう……)

221名無しさんだよもん:03/03/18 06:30 ID:spVQt1pX
>216
最後がグッときた。
こういうの好きかも。
222名無しさんだよもん:03/03/18 22:15 ID:Uz8Qbduy
>219,220

口調が塾長や鬼ひげ、松尾が混じっている気がするけど面白かったです。
誰が独眼鉄をやるか続きがあれば楽しみです。
223名無しさんだよもん:03/03/20 21:43 ID:OOwKJt5S
保守致します。
224名無しさんだよもん:03/03/21 21:23 ID:m84IcQsq
>>217
理奈「しょくぎょうせんたくのじゆう〜あはは〜〜ん♪」
225名無しさんだよもん:03/03/23 21:24 ID:ekg4cjTQ
保守でござる。
226名無しさんだよもん:03/03/24 01:28 ID:YfyebcHb
ふむ
227名無しさんだよもん:03/03/24 22:45 ID:WloLCK9e
アナ「現場に○○記者が行っております。○○さん!」
リポーター「はい、こちら隆山です。私は只今、つい先程発生しました、
正体不明の生物による殺人事件の現場に来ております。
…あっ、負傷者が運ばれてきました。女性です。
高校生くらいでしょうか。どうやら、死にかけているようですね。
一言、感想を聞いてみたいと思います。…今のご心境はいかがでしょうか?」
かおり「ぐえっ、じゅわあああ〜っ、ぐっ、あずさ、せんぷゎ〜い!!ぐっ!」
リポーター「死を目前にいたしまして、なかなかお言葉にはならない
ご様子のようです。それでは、最期の言葉を聞く前に、お知らせをごらん下さい」
228名無しさんだよもん:03/03/25 00:42 ID:riOZxR1X

229名無しさんだよもん:03/03/25 22:30 ID:cwAMhXcK
セリオ「あなたがマルチさんの仰っていた『犬さん』ですか?」
犬「わんわん」
セリオ「犬語の翻訳機能は実装されていません。が、外的特徴から同一個体と判断します」
犬「ワン」
セリオ「肯定、ですか。マルチさんから言付かっています。
    この、研究所の方から分けて頂いたクッキーをお渡しするように、と」
犬「ワンワンワン!」

犬、食事中

セリオ「美味しいですか?それはどのような感情なのですか?」
犬「わんわん」
セリオ「犬語は解りません。……。それにしても、栄養状態があまり宜しくないのではないかと判断します」
犬「ワゥーン」
セリオ「何か栄養のある食餌を取るべきです。サテライト・サービスに接続。単語『犬』『健康増進』and検索……。検索完了」
犬「ワオン?」
セリオ「犬さん、『補身湯』というのをご存じですか?」


マルチ「あれ?セリオさん、さっき犬さんが凄い勢いで走っていきましたが、なにか有ったんですか?」
セリオ「……ネコ」
マルチ「は?」
セリオ「猫舌だったのでしょうか、犬さんは」
230夕霧萌え萌え超作戦・1:03/03/26 01:13 ID:6kfa6OvE
 太陽が沈みゆく鏡間市依代町の海岸。
 人影少ない砂浜に、一人の少女がぽつんと座り込んでいた。

夕霧「…………」
由宇「どないしたんや夕ちゃん、こないな所で黄昏て」
夕霧「猪名川さん…」
由宇「ん? 何か困ったことあったらウチに言うてみ?」
夕霧「……猪名川さん、私、わたし…」
由宇「うん」
夕霧「どうしてこんなに萌えないんですか〜!?」
由宇(うっ…)
夕霧「わたしだって、好きでこんなおデコになった訳じゃないのに… みんな笑うんですよ〜!」
由宇「あ〜… えっと…」
夕霧「月代ちゃんはスパッツだし高子さんは非処女なのにモてるし岩切さんは人気あるし麗子先生は不思議キャラなのに… どうしてわたしだけ〜!」
由宇「お、落ち着き、夕ちゃん」
夕霧「うえ〜ん… 萌えキャラになりたいよう…」
由宇「せやなあ… …よしゃ!」
夕霧「?」
由宇「あんたを萌えキャラにする方法はウチが知っとる! ウチに任せとき!」
夕霧「ほ、本当ですかっ!?」
由宇「おう! 萌えを生活の糧にして生きてる同人作家や、萌えキャラ一人創り出すのに苦労はせえへん」
夕霧「い、猪名川さぁ〜ん…(涙)」
由宇「誰彼本編やったらキャラデザも設定も脚本もあんたにとって悪い方にしか働かへんかったからな。 その上で萌えキャラになる言うんやったら、あんた自身の外見とか性格とかも変えなあかんかも知らへん。 それでもええかな?」
夕霧「は、はい! 萌えられるようになるんだったら、何でもします!」
由宇「ええ心がけや! ウチについてき!」
231名無しさんだよもん
保守