気楽にSS

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210名無しさんだよもん
「秋子さーん、お風呂空きましたよー」
 俺は脱衣所から、秋子さんがいる台所に向かって声をかける。
「はーい、わかりました」
 ここの家では、大体俺か秋子さんが最後に風呂に入ることになる。
 名雪は夜遅くに入ると溺れる可能性があるため。
 真琴は単に風呂好きなため早く入りたいようだ。
 俺としては、秋子さんよりも先に入るのは何となく気が引けるというか……まぁ遠慮するんだが
 ―私は最後でいいですよ―
 なーんて笑顔で言われると、強く言い返す気も起きないのである。
「……あ、やべ」
 ふと、気づいた。
 パジャマ代わりのシャツが無い。

 ……これでは凍えてしまうっ!?
「……ンなこたーない」
 ツッコんでみる。……アホか。
 虚しくなったのでとりあえずバスタオルを首にかけて脱衣所を出る。
 ……下のスウェットは忘れなくて良かったな、俺。

「きゃっ!」
「え」
 脱衣所から出たすぐそこに、いたのはやっぱり秋子さん。
 タイミング悪ぅー……
「あ、すいません。シャツ持ってくるの忘れちゃって」
「そ、そうですか」
 秋子さんは驚いて落としてしまったもの……その……なんだ……あれとかを拾う。
 ―見てない。俺は黒くて薄い布なんか見てないぞぉ。
「あの、驚かしてすいません」
 まぁ、そりゃ驚くよな。若い男が突然上半身裸で現われたら。
 たとえ甥でも。……裸の甥……なんかえろいな。じゃなくて。
「い、いえ。全然大丈夫です」
 秋子さん、顔赤いですよ。
211名無しさんだよもん:03/03/12 23:44 ID:SUbq0PfO
「それじゃ」
 そう言って俺は部屋に戻ろうとするが
「……結構、逞しいんですね」
「は、はい?」
 思わず立ち止まってしまった。
 いきなり何を言うんですか秋子さん?
「祐一さんって、もっと華奢な体つきかと思っていましたけど……」
 秋子さんはそんなことを言いながら俺に近づいてくる。
「あ、あの、秋子さん」
「あら、胸板も結構厚いのね……」
 こ、心なしか……秋子さんの言葉づかいが微妙に違っている気がしないでもないような。
「!」
 つ、つっつかないでくださいっ!!
「あの頃はあんなにかわいかったのに……」
 さ、さすらないでくださいっ!!
「いつの間にか大人になっていたんですね……」
 ちょっ!! 秋子さ……うわっ!!

※尻切れとんぼ※

参考文献
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1044054911/343-345