こんなセリフあったらエロいのになR

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7月30日(日)
「いっぱい汗かいたから、シャワー浴びるか」
「うん」
行為の後の汗で濡れた体を見ながら俺は提案した。
時が過ぎるのを忘れて肌を重ね、愛し合っていた。
お互いの汗や愛液が溶け合って、もはやどちらの匂いかわからない。
観鈴は「往人さんの匂いがする」なんていってうっとりしている。
このままでいいと駄々をこねていたが、夏のさなかこのまま寝ようものなら大変なことになる。
「ほら、つかまれ」
「わ」
俺は裸のままの観鈴を抱えると、首に手を回させる。
「お姫様だっこっていうんだよね、これ」
「黙ってつかまってろ…」
あらためて言われると恥ずかしかった。
835名無しさんだよもん:03/05/13 08:49 ID:gFi0gJgd
「往人さんって筋肉あるよね」
目の前の胸元を見ながら観鈴が言う。
「金がない時はひたすら歩いてたからな」
俺は空腹になると意識を失ってしまうため、必然的に交通費より食費が優先だった。
「ケンカもよくやったし」
「誰と?」
「酔っ払いとかヤクザだな。人の集まる場所で大道芸をやってると色々絡まれるんだ」
「そうなんだ。往人さんの芸、楽しいのに」
「そう言ってくれるのはおまえぐらいだよ…」
苦笑しているうちに風呂場に着く。
観鈴が唯一身に付けていたリボンを外してイスに座らせ、シャワーの蛇口をひねった。
温度を確かめてから観鈴に渡す。
「往人さんは?」
「俺は後でいい」
「そんなのダメ。カゼ引いちゃう」
そういってシャワーを俺に向ける。
「それじゃ意味ないだろ」
「うーん」
風呂場で悩む素っ裸の男女二人。
8363/9:03/05/13 08:50 ID:gFi0gJgd
「イスは一つしかないんだよな」
「うん」
「じゃあ、もう一つ作るしかないだろ」
「作るの?」
「ああ」
意味がわからないというふうに首をかしげる観鈴を脇から抱えあげる。
まず自分がイスに座り、ヒザをイス代わりにして観鈴を乗せた。
「これでよし」
「往人さん、頭いい」
落ちないよう後ろから支えながら、二人で一つのシャワーを浴びる。
観鈴が自らの手を俺の手に重ねてくる。
「あったかいね」
「そうだな」
ほてった身体のぬくもりと、やわらかい湯煙。
心臓の鼓動。呼吸のリズム。
そのまましばらくの間、お互いの体温を感じていた。
8374/9:03/05/13 08:50 ID:gFi0gJgd
「往人さんのからだ、すごくかたい」
「観鈴の体はやわらかいな」
男と女の肌の違い。体の形の違い。
二人とも生まれて初めて触れる他人の肌の感触を、あらためて確かめ合う。
形を頭に思い描けるほどに愛撫したはずだったのに。
触れるたびに見えてくる新しい観鈴の姿態、表情、声。そして想い。
俺は飽きることなくその形を確かめ続けていた。
「往人さん、何か当たってるよ?」
「あ…」
「別の所までかたくなっちゃったね、にはは…」
さっきまで散々抱き合って幾度となく観鈴の中で果てたのに、俺の男根はすっかり回復していた。
持ち上げるように観鈴の秘所に当たっている。
そのまま何をするでもなく二人とも黙っていると、やがてぬるりとした感触が伝わってくる。
「すごいね…、これならまだ何度もできそうだよ」
「こら、ちょっと待て」
手を伸ばしてくる観鈴を制して、風呂場を見回す。
銀色のステンレスでできた年代物の風呂桶。
思いきりひねると蛇口が取れてしまいそうなくらい古びたシャワー。
やっと畳半畳分があろうかという程度の広さしかない風呂場。
じゃれるだけならいいが、とても何かができそうな広さではない。
8385/9:03/05/13 08:51 ID:gFi0gJgd
「こんなに狭いと何もできないって」
「でも往人さん、こんなにかたくして苦しそう…」
股ごしに怒張に触れて、形を確かめるようになでまわす。
なめらかな指の感触がゆるやかに上下するごとに、硬度はさらに増していった。
こうなるともう抑えられそうになかった。
「往人さんのおちんちん、見せてほしい」
俺の観鈴への欲望を理解したように顔を赤らめると、教えた言葉を恥ずかしげもなく口にする観鈴。
ただ俺が教えたということでしかないから、観鈴は恥ずかしがらない。
「見せてほしいな」
「…すまん」
シャワーの熱で床のタイルはすっかり温まっていた。
観鈴の脇を再び抱えると、そのまま床に降ろす。
イスに座った俺と向かい合う格好になる。
「ここをさわれば、楽になるんだよね?」
 きゅっ…こすこす…
「うーん…」
硬さを増すばかりで一向に収まる気配はなかった。
それもそうだろう、夜通し観鈴の中で刺激され続けたのだから。
何も知らない無垢な観鈴に、手を使って性器を愛撫させている。
その事実は確かに俺を興奮させはしたが、もはやその程度の刺激で絶頂に到ることはなかった。
「ダメみたいだね」
8396/9:03/05/13 08:51 ID:gFi0gJgd
困ったように見上げてくる観鈴を見て、一つの考えが浮かんだ。
「フェラチオしてくれないか」
「ふぇらちお?」
初めて聞いた言葉のようだった。
聞いていたとしても、その意味を問い返す相手がいなかったのかもしれない。
「唇と舌でここを刺激するんだ」
「えっ」
驚きの声が風呂場に反響する。
「そんなに意外かよ」
「そこ、おしっこの出るところだよ?」
「そらそうだが」
「なんかヘンタイさんみたい、にはは…」
グサッ
「もういい…」
「わ、頼んでおいてどうしてやめるかなぁ」
「どうせヘンタイだよ」
「…往人さん、傷ついた?」
出会ったばかりのみちるにあびせられた罵声を思い返す。
 ヘンタイゆうかいま。
今やっていることを冷静に第三者の立場から眺めてみる。
動けない少女に性欲の限りを尽くすといえば。
 らちかんきんりょうじょく。
あまり変わらないような気がした。
8407/9:03/05/13 08:53 ID:8w7FUJCN
「もう出る」
「わ、待って待って」
出ようとする腕をつかんでおしとどめる。
「冗談だよ〜」
困ったように笑う観鈴に、仕方なく再び腰を下ろす。
「観鈴のそこだって、おしっこ出るだろ」
「あ、そういえばそうだね」
「だから別にヘンじゃないんだ」
俺が口で何度となく愛撫を繰り返したそこを見て観鈴がうなずく。
「じゃあ、するね?」
「ああ」
おずおずと硬いモノを両手で握ると、ゆっくりと口を近づける。
想像すらしなかった行為に及ぼうとしている自分に怯えながら。
そして、そんな自分が今そこにいることを確かめるように。
 はぁ…
観鈴の息がかかる。
反応してビクンと震えたそれに、わっと驚いて再び口を離してしまう。
「いちいちビックリするなよ」
「だって…」
「一晩中ずっとさわってたじゃないか」
「そうだけど、目の前でこんなにじっくり見るのは初めてだもん」
まじまじと観察されていた。
目の前にあるのだから当然なのだが、意識してしまうとこちらまで恥ずかしくなる。
「わ、すごい。またかたくなった」
「いちいち感想を言うな」
8418/9:03/05/13 08:56 ID:8w7FUJCN
「ヘンな形だよね」
「…まあな」
自らの性器にあらたまって思考を巡らせたりはしないが、他者から見ればそんなものかもしれない。
「かわいい」
そうか?
観鈴の可愛さへのセンスを思い返していると、
 ちゅっ
小さな音とともにやわらかい刺激が伝わってきた。
「何してる?」
「キス」
そういって、音を立てて口づけを繰り返す。
「だって唇を使うんでしょ?」
愛しげにキスを続ける。
長く、短く。
強く吸うように、やわらかく食む(はむ)ように。
「ちがう?」
「いや、たぶん違わない…と思う」
知識としてしか知らない行為の意味を考えながら、俺は観鈴の『フェラチオ』を眺めていた。
観鈴はじっと視線を俺と絡ませたまま、自分なりの愛撫に没頭している。
自分の行為にうっとりと酔いしれているようにも見えた。
自分は誰かをこんなにも愛しいのだと確かめるように。
自分は誰かをこんなにも愛せるのだと驚いているように。
それは、観鈴の心情を勝手に推し量っただけなのかもしれない。
でもその時の俺たちの心は、確かに一つにつながっていると思えて。
そして俺はただひたすらに観鈴を愛しいと感じていた。
8429/9:03/05/13 08:56 ID:8w7FUJCN
「観鈴、もういいよ」
「えっ?」
口が疲れてきた様子が見えてきた頃、俺は観鈴の頭をなでながらゆっくりと引き離した。
「でもまだ…、その…、イッてないよね…?」
「いいんだ」
不安そうな表情を見せる観鈴に笑いかける。
「別に気持ちよくなかったとかじゃない」
「そうなの?」
「ああ。すごくよかった」
ただひたすら一途な観鈴の、一生懸命な気持ちが伝わってくる。
それだけで十分だった。
「ありがとう」
「えっ…」
微笑みながら礼を言う俺に、観鈴は相当に驚いたようだった。
「なんか往人さんらしくない」
「いいだろ、たまには」
じっと見ていると、観鈴も笑った。
「うん、たまにはいい」
にはは、と嬉しそうな顔をして。