骨董祭デェト編
>>258 みどりさんの発言に、俺は激怒した。
みどりさんは泣きながら何度も俺にすがってくるが……。
→みどりさんを許す (CG/みどりさんを抱き締める)
このまま振りほどいて別れる (みどりシナリオ脱落)
古都慕情編
>>396 長瀬さんの話では、京都にいい骨董街があるとのことだが……。
→店を休んで行ってみる (CG/新幹線でGo!)
店を休んでまで行く余裕はない (みどりシナリオ脱落)
>>416 辺りには俺とみどりさんの二人しかいない……。
→みどりさんを抱き締める (CG/Hシーン)
このまま散策を続ける
>>447 スフィー「ね、けんたろ、ちょっと魔力使ってもいい?」
→「おう、いいぜ」
「ダメだな」 (みどりシナリオ脱落)
>>465 老主人「わしの店にあるのは贋作しかないぞ?」
→とにかく骨董品を見せてもらう
諦めて帰る
贋作でもいいから手に入れる (みどりシナリオ脱落)
こんなのはどうでしょ?
本編ではみどりさんのイベント&CGが少な過ぎるので脳内補完してみました。
479 :
100円:03/04/08 00:19 ID:T4elHUMg
>>478 ってゆーか、高倉親父と張り合わない選択肢はないのかよw
…無いか。◆..ZunpanHk氏のけんたろはとにかく売られた喧嘩は
3倍くらいレイズして買うからなぁw
>>479 高倉親父と張り合わない時点でみどりシナリオじゃなくなるのでは?w
脱落が多いな。
難ゲーだ。
脱落しないと見れないCGがあったりしないだけましか(w
なつみシナリオとどちらが難しいだろうかw
…まだこっちの方が判りやすそうな選択肢か?
それからひと月余りが過ぎ去つたであらうか。
件の掛け軸は、長瀬さんの力を借りて大大的に売り出した為か、巷でも大ひに
評判となつてゐた。
何しろ、一時代を築ひた名画家の未発表作品であるからして、骨董通だけではなく、
一般の見物人も増へ、あまつさへ新聞雑誌の類ひまで取材に来るなど、まさに
神掛かり的に大した効力であつた。
必然的に骨董を買つて行く客も増へる事となり、五月雨堂としては未曾有の大繁盛の
時代を迎へてゐたのであるが、その数多の人の中にみどりさんの姿を見る事は
一度として無かつた。
あれ程鬱陶しく思つてゐた女であつたのに、今となつては、眼の回はるやうな
忙しさの中でも、無意識の内に客の中にその姿を探し求めてゐた事は
二度三度では無い。逢へないと分かると、愈愈以つて寂寥感やら何やらが
込み上げて来るのだ。おれはつひに高倉みどりの術中に落ちたのである。
おれが珍しくも女恋ひしさに身を焦がしてゐる折も折とて、結花が様子見の為か、
五月雨堂にやつて来た。おれもスフィイも接客に忙殺されてゐた所為か、
奴にしては珍しく声を掛けるのも遠慮気味であつたが、客が引くまで根気良く
待ち続けてゐた。
漸く店が落ち着ひた後、改めて茶など出してやつたのであるが、だうも結花の
気色が冴へぬ。こいつにしては珍しく何やら言ひ淀んでゐる様子であつたので、
ははァ、さてはリアンと諍ひでも起こしたかと問ふてやると、結花は、矢ッ張り
聞ひてゐないのね、と息を吐ひて、愕然とする事実を述べた。
みどりさんが婚約したと言ふのである。
おれにしてみればまさに青天の霹靂と云ふやつであつた。
結婚するって〜本当ですか〜♪
とか歌ってる場合じゃない。どうするけんたろw
相変わらず巧いですなあ。展開の妙が。
店にかまけてゐたおれは、世事の変化にも気が付ひてゐなかつた。
近しい者の情報すら掴めてゐなかつたのだ。
勿論、結花の話だけでは情報として充分であるとは言へぬので、
長瀬さんにも確認しに行つてみたのであるが、答へはおれの予想し得る
中でも最悪の物であつた。
相手は鉄鋼会社の社長の御曹司で、将来は日本の経済界を背負つて
立つと評判の人物だと言ふ。たかだか街の一骨董屋の店主である
おれなどとは、到底比較されるやうな水準では無い。
所詮は高嶺の花だつたのであらう、かうなる事も予測できたであらう。
しかし、おれはあの女に裏切られたのだと云ふ思ひと口惜しさは消せぬ。
否、何分あの根性曲がりの爺いの事であるから、おれの動揺を誘ふ為に
意図的にかやうな噂を流したと云ふ可能性も否定は出来ぬ筈である。
兎も角も、手前へのこの目玉で以つて真実を確認するまでは、悩んでゐても
始まらぬ。おれは高倉邸へと乗り込む事を決意した。
おれの眼の前へには、幼い頃に絵本で見たヴェルサイユ宮殿のやうなものが
聳へ立つてゐた。宮殿は流石に誇張し過ぎやも知れぬが、高倉邸は豪邸と
云ふに相応しい建築物であつた。
家の前へに立つてゐるだけで、妙な気恥ずかしさを感じる程、おれの存在は
其処には場違ひである。人の家を訪ねるのにこれ程気後れした覚えは今迄に無い。
呼び鈴を鳴らさうか鳴らすまいか、鳴らしたとしても果たして取り次ひて貰へるので
あらうか、あの爺いが出て来るのでは無いか、などと躊躇してゐると、門が軋んだ
音を立てて開く気配を見せたので、おれは慌てて物陰に身を隠した。
巨大な扉が開ひて中から出て来たのは、みどりさんと、如何にも青年実業家と
云ふ風体の男であつた。遠目の為、はつきりとは窺ひ知れぬが、みどりさんも
満更では無いやうで、仲が良ささうに談笑してゐる様子である。
終はつた、最早終はつたのだ。その光景だけでおれには充分であつた。
おれはその場を逃げるやうに走り去つた。一瞬みどりさんと眼が合つたやうな
気がしたが、今となつてはだうでも良い。
おれは自惚れてゐたのだ。幾ら高倉の爺さんが、みどりさんをおれから遠ざける為に
婚約を仕組んだとしても、みどりさんはおれに惚れ込んでゐるであらうから、きつと
断はるに違ひあるまいと。おれが爺さんとの勝負に勝つまで待つてゐてくれるであらうと。
そのやうな根拠の無い妄想をしてゐた己が恥づかしくて、おれはこのまゝ死にたくなつた。
何処をだう走つたのか、何時の間にやら五月雨堂へと戻つてゐたおれであつたが、
今更あくせく働く必要も無い。馬鹿げた勝負はおれの負けに終はつたのだ。
何処かで見た事のあるやうな気がする女が、表から五月雨堂をちらちらと
盗み見てゐる。そろそろ夕刻になるが、開店直後から姿を見せてゐたので、
彼れ此れ四半日は居るのではなからうか。おれも気にはしてゐたのであるが、
今日も今日とて客の出入りが激しく、いちいち声を掛ける暇なんぞ無かったのだ。
やつとの事で客が引けた後、女は漸く人目を憚るやうに店内に入つて来た。
が、見た所骨董に興味のある顔では無い。入つて来るなりおれの元へと
ずかずかと歩み寄つたかと思ふと、文のやうな物をおれの手元に押し付け、
そしてまた足早に立ち去つた。
一体何が起こつたのか現状を把握し切れてゐないおれであつたが、渡された
文の差出人の名を見ておれの顔は凍ほり付ひた。
高倉みどり。
おれは何も見なかつた事にして、文を屑篭に放り込んだ。
何処かで見た事のあるやうな気がする女が、表から五月雨堂をちらちらと
盗み見てゐる。そろそろ夕刻になるが、開店直後から姿を見せてゐたので、
彼れ此れ四半日は居るのではなからうか。おれも気にはしてゐたのであるが、
今日も今日とて客の出入りが激しく、いちいち声を掛ける暇なんぞ無かったのだ。
やつとの事で客が引けた後、女は漸く人目を憚るやうに店内に入つて来た。
が、見た所骨董に興味のある顔では無い。入つて来るなりおれの元へと
ずかずかと歩み寄つたかと思ふと、文のやうな物をおれの手元に押し付け、
そしてまた足早に立ち去つた。
一体何が起こつたのか現状を把握し切れてゐないおれであつたが、渡された
文の差出人の名を見ておれの顔は凍ほり付く。
高倉みどり、と達筆な字でさう書かれてゐた。
さうだ、先程のあの女は何時ぞや見掛けた小間使ひの女であつた。
しかし、高倉みどりが何の用件があると云ふのだ。否、敢へて考へるまい、
あらかた想像がつく。
おれは何も見なかつた事にして、文を屑篭に放り込んだ。
それにしても、1000は言うに及ばず、500も遠い……。
引きがうまいですな〜
またり1000を目指してほしいデス。
考えてみたらクソレスもなく、
上質のSSのみで1000を目指す贅沢なスレだね。
,iλ_
ゝ'´, ヘ ヽ ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
iミf'" )))〉 |これだけで1000を目指すのは
(ゝ(l;´ヮ`ノ ) < 無理があるんじゃないかと……
ζ⊂)卯つ .|
く__」 .\______________
し'ノ
SSばかりのスレだと、1000まで行かずに容量オーバーと言う可能性もあるけど・・・
折り返し点で188KBだから問題ないかと
このスレの初期はSSなかったから、若干はスレ容量のペース大きくなってるかも・・・
,iλ_
ゝ'´, ヘ ヽ ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
iミf'" )))〉 |
(ゝ(l;´ヮ`ノ ) < その前にネタが1000まで持ちません
ζ⊂)卯つ .|
く__」 .\______________
し'ノ
>493
とかいってると、クソレスがつくのが2chです(W
しかし、ここは、まじ良スレです。
゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 500ゲット━━━━━━━━!!!
\ \
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,iλ_
ゝ'´, ヘ ヽ し
iミf'" )))〉 て
(ゝ(l.´ヮ`ノ ) (
 ̄  ̄ ζ⊂)卯ソ ト  ̄  ̄  ̄
く__」 オ
し'ノ \
/ : オ
/ . || . ォ \
/ | : ォ \
/ . .
| . ォ
: | | : .
. |: .
゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜
その日の晩、風呂から出て居間で寛ひでゐると、スフィイがわざわざ地響きを
させておれの斜向かひに腰を下ろした。やけに機嫌が悪さうだと思つてゐたら、
先刻捨てた筈の文を携へてゐるではないか。
スフィイは黙つて文を卓袱台の上へに放つて寄越して、おれを上目使ひに睨んだ。
だうやらおれが釈明するのを待つているやうなので、おれの方から逆に、
一体是れは何なのだととぼけて言つてみると、スフィイは間髪入れずに卓上を
思ひ切り叩き据へた。察するに、先程のやり取りを一部始終見てゐたやうだ。
観念して、おれの今の偽らざる心情を話してやつたのであるが、それがスフィイの
怒りの焔に益益油を注ひでしまつた。
スフィイは文を開くと、おれの眼の前に突き付け、兎に角公園でみどりさんが
待つてゐるから早く行け、と手に無理矢理握らせて、おれを家の外に追ひ出した。
スフィイの怒りの理由が分からぬまゝ、何はともあれ文に目を通ほしてみると、
街外れの公園でおれを待つてゐるとだけ書ひてあつた。待ち合はせの時間の
指定などは無い。
何時までも逃げてゐても仕方無い、覚悟を決めやうと、おれは待ち合はせの
公園へと向かふ事にした。
折悪しく、おれの気の進まなさを後押しするかのやうに、冷たい雨が降り始めてゐた。
なんか500欲しかったのでついゲトしてしまいますた。スマソ……
504 :
100円:03/04/12 20:22 ID:/fhk4brN
冗談抜きで原作より面白い…
本格的な冬の訪れには間があるとは云へ、この時期の夜半は相当冷へ込む。
背中を丸めて小走りに駆けてゐても、直ぐに冷気が肌を突き刺して来てゐた。
それに加へて雨足まで強くなつて来てをり、最早湯冷めする事は確実である。
おれは己のしてゐる行為が何だか馬鹿らしく思へて来た。
幾ら文に時間が書かれてゐなかつたとは云へ、かやうに遅い時間まで、それも
この雨の中で差出人が待つてゐる道理があらうか。
すつかりやる気を無くしてしまつたおれであつたが、スフィイの姿を思ひ浮かべて
そのまゝ帰へる事も出来ぬかと、やむを得なく公園までやつて来た。
当然の事として周囲に人の気配は無く、見回はした所薄汚い野良猫が数匹
うろつひてゐるだけである。
今更おれは何を期待してゐたのであらう。
若しやなどと思つた己が情け無い、宮田健太郎も落ちたものだと独りごちて、
公園を後にしやうとした時、不意におれの名を呼ぶ声が聞こへた気がした。
未練がましく首だけ其方へ向けてみると、公園の柿の木の下に人影が見え、
思わずおれは顔を上げる。
氷雨の吹き付ける中、着の身着のまゝの姿で、一人の女が其処に居た。
健太郎さん、と今度ははつきりさう聞こへ、その声と共に女はおれの元へと
走り寄つて来た。かやうに遅い時間まで、この雨の中で待つてゐたのである。
馬鹿な女だ、とおれは心の中で呟ひてゐた。
みどりさんは、お呼び立てして申し訳ありません、と背を向けたまゝで振り向かぬ
おれに対ひしてさう謝罪した。おれはそれまで堪えてゐた種種雑多な感情が
一度に込み上げて来て、何を言ふべきか分からなくなつてゐた。
そのやうに濡れ鼠のやうになつてまで待つてゐて、何の意味があると言ふのです、
辛うじて出せた言葉がそれであつた。
おれの様子に何か勘付ひたのか、みどりさんの声に困惑とも動揺とも取れる物が
入り混じる。
だうしても健太郎さんのお顔が見たくて居ても立つてもゐられなくなつたのです、と
みどりさんが答へた時、おれはだうにも我慢ならなくなつて声を荒げた。
おれの事なんぞ放つて置ひて、貴女は許婚とか云ふ方と宜しくやつてゐれば
良いでせう、おれには最早貴女と云ふ人が分からないのです。
おれが尚ほも続けやうとするのを、みどりさんはおれの着物の袖を掴みながら
無理矢理遮へぎつた。
違ひます、違ふのです、
何が違ふと言ふのですか、もう結構です、
ですから、あの方は違ふのです、
離して下さい、是れ以上聞く事はありません、
聞ひて下さい、わたくしは、わたくしは、
離して下さい、えゝい、離せ、離さぬか、
いゝえ、いゝえ、離しません、離しません、
終ひにみどりさんは、袖を掴んだまゝ泣き崩れてしまつた。
この辺りは>291の自分の書き込みと>292氏のアイデアを参考にしております。
しかし、本当に芝居掛かってきたなぁ……(w
金色夜叉
だなあ…。
イイ