1 :
名無しさんだよもん:
俺の妹だ
(*^o^*)
で?
そりゃすげー。
6 :
名無しさんだよもん:02/10/17 00:07 ID:pVB4mtAk
彼女はなんて名前なんですか?
脳内妹という罠。
ほう
Λ_Λ
( ´∀`)
/ \
| l | | ..,. ., オゲェェェエエェ!!ゲロェェ
| | | _|。.:_::゜。-.;.:゜;。 ∧_∧
ヽ \_ .。'゚/ `。:、`;゜:;.:.(´Д`( ;)_
/\_ン∩ソ\ ::..゜:: ゚。:.:.(。゚( \
. / /`ー'ー'\ \ ゜: ∧〃o。;;。゚) _> >
〈 く / / ;.(;
>>1 (。;(ξ__,イ、
. \ L ./ / _ / / ι/,:。;)>∩ヽ )
〉 ) ( .く,_\⊂ノ ̄⊂__⊃\((/ /
(_,ノ .`ー' ||\ \ (
||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||\ \
|| || ̄ ̄ ̄(二'')|| 〉 )
.|| || (__ノ
名前は葉川雪(はがわ ゆき)
雪とは血のつながりがあるわけじゃない。
俺が言うのもなんだが・・・悲しいことがあったんだ。
雪の両親は雪が5歳の頃に交通事故で亡くなってな、俺の母さんが雪の母親と親友だったんだ。
それで身寄りのない雪を、うちで引き取ることになった。
最初の頃はずっとふさいでたんだが、今はもう元気だ。
俺を本当のお兄ちゃんのように慕ってくれて、俺もうれしかった。
11 :
名無しさんだよもん:02/10/17 00:13 ID:zN1mJiGN
それでも時々、夜中に起きだして、一人で泣いてることなんかもあった。
俺はそんな雪を見てると、自分まで苦しくなってきて、そっと頭をなでてやったりしてた。
雪は芯の強い子だから、時折見せる弱弱しさがたまらなく辛い。
家族の中でも特に俺を慕ってくれてるようで、子どもの頃からずっと一緒にいるからよく知ってる。
ただそのせいか、今でも俺にべったりなのはどうかと思うが・・・
1はいつから冥府魔道を歩み始めたんだろう
14 :
名無しさんだよもん:02/10/17 00:21 ID:162Gwnnj
1さん、妹さんを僕にください。
絶対幸せにしてみます
はたから読んでて体がむず痒いんですが
最近雪のクラスに転校生が来たらしい。
名前は・・・確か七瀬とか言ってたな。友達になれるといいなとか言っていたよ。
俺も同じ学校に通ってるが、なかなかいい雰囲気の学校でよかった。
雪はどちらかというとおっとりした性格だから、こういう雰囲気は馴染みやすいだろう。
俺も何年も「兄」をやってると、こんなことでも心配するのかとおかしくなる。
・・・さてそろそろ寝るか・・・
・・・また朝起きたら雪が横で寝てるかな・・・
良スレの予感
20 :
名無しさんだよもん:02/10/17 00:28 ID:hhMXyjjO
kanonの教室で会話している金髪の娘は俺の彼女です。
21 :
14:02/10/17 00:33 ID:162Gwnnj
20さん、彼女さんを僕にください
絶対幸せにしてみます
22 :
20:02/10/17 00:35 ID:vAHFKzWz
>>21 輪廻転生をあと7000回繰り返してこい。
顔写真をうpしてくれないか?
馬鹿スレage
27 :
名無しさんだよもん:02/10/17 12:31 ID:7T3RM1yD
28 :
葉川 雪:02/10/17 19:48 ID:QKrBu9Is
お兄ちゃん!何処にいるの〜!!
他の人に変なこと教えないでよ〜!!
そんなことを言っては、授業中の名雪の背景にいる青い髪の娘が
>>30の肉奴隷ということになるよなあ・・・と言ってみる。
フハハハハハ!
31 :
14:02/10/17 22:19 ID:OKCDWW0I
こうなったら誰でも良いから僕の彼女になってください
絶対幸せにしてみます
33 :
1:02/10/18 00:03 ID:qcOfszV6
ん・・・朝か・・・
ここ数日はずいぶん寒くなってきたが、今日はそれほどでもない。
俺は寝起きがいいほうなので意識はすぐに覚醒した。
二度寝をせずにさっさと起き上がることにする。
グイッ
「・・・・・・・・ん?」
体を起こそうとしたら、なんだか左手が動かない。
というか重い。何かに掴まれている感じだ。
「すー・・・・すー・・・」
見ると案の定、雪が俺の腕にしがみついて幸せそうに寝ている。
「・・・・・・はぁ・・・」
思わずため息が出る。嫌なわけじゃないが、ここ数日は毎日のように朝はこうだ。
こいつの幸せそうな寝顔を見ていると思わず頭をなでたくなる。
「・・・んー・・・ふにゅ・・・・・・」
くすぐったそうに身をよじるのがおもしろくて、ついついいつまでもやってしまうな・・・
「そろそろ起こすか・・・」
時間も時間だしな・・・
34 :
1:02/10/18 00:04 ID:qcOfszV6
「おい、起きろ。雪起きろ」
ゆさゆさと体を揺する。
「・・・・・・んー・・・?」
「んーじゃない。朝だぞおーきーろー」
「・・・ふわぁ・・・おはよぅ・・・おにぃちゃん・・・」
やっと起きたみたいだが、目は眠気まなこそのまんまだ。
「ああ、おはよう。目、覚めたか?」
「うん・・・ちゃんと起きてるよぅー」
ベッドの上で上半身だけ起こして向かい合ってる俺たち。
はたから見たらずいぶんとおかしな光景なんだろうな。
「またお前、こっちに潜り込んできたのか」
「んー・・・だって・・・いいでしょ?」
「悪くはないけどな・・・何時までも子どもっぽいやつだとは言える」
「うー・・・子どもじゃないもん・・・寒かったからだもん・・・」
「夏でも潜り込んできてたような・・・」
「・・・暑かったからだもん」
「一緒に寝たら余計暑いだろうが」
「あ、そうだ!クーラー代の節約だよ」
「あ!そうだって・・・」
なんだか不毛な会話をしている気がする。
「まあいい・・・さっさと着替えて来い。遅刻するぞ」
「・・・はーい」
35 :
1:02/10/18 00:04 ID:qcOfszV6
「おはよう、今日は遅かったわね」
着替えてキッチンに行くと、母さんが朝食の準備をしていた。
「おはよう・・・別にいつもと変わらないと思うけど」
「ふふ・・・”いつもと”ね」
いたずらっぽい笑みを浮かべる。
「おはよう、お母さん」
「おはよう、雪」
雪も着替え終わって出てきたみたいだ。
家族ってのは血のつながりだけじゃないと思う。
この二人を見ていると、本当にそうだ。
いくら親友の子どもだと言っても、こどもを一人引き取るなんて大変なことだ。
それでも俺の両親は、雪を本当に自分のこどものように見てる。
それはとても凄いことなんだな・・・
俺は朝食を食べながらそんなことをぼんやりと考えていた。
「?おにーちゃん、どうしたの?ボーとして・・・」
「あ、いや・・・何でもない」
でも口に出すのはちょっと恥ずかしかったりもする・・・
むしろ1の話の主人公には、
朝、妹を引き摺ってキッチンに足を運ぶくらいの偉業を成し遂げてほしかった。
(ほぼ日常的な事のようなので)
キッチンに向かうまでに階段なんかあったりしたら、何か一騒動ありそうで楽しそうだし。
ん・・・朝か・・・
ここ数日はずいぶん寒くなってきたが、今日はそれほどでもない。
俺は寝起きがいいほうなので意識はすぐに覚醒した。
二度寝をせずにさっさと起き上がることに・・・
‥‥え!?
あれは‥‥?
まさか、人‥‥バカなッ!?
信じられん!
(なんだ!何が見えたんだ!
応答せよっ!!)
・・・ブツッ!
おかしい、無線が切れ‥‥
うわっ!?
「ムゥゥゥゥン!!天 衝 海 轢 刃!!」
39 :
名無しさんだよもん:02/10/19 10:25 ID:cUVU8Kkk
ちょっとばかり晒してみる
名雪の教室にいる青の髪の女生徒は俺んだ
ONEの教室にいる青紫の髪の女生徒は・・・
雀バル雀かお前は。
43 :
名無しさんだよもん:02/10/20 23:35 ID:xZEVDS5R
良スレの予感?
恥ずかしい・・・そういえば、俺は雪を本当の妹として見れているのだろうか?
ご近所に「あなた達って、本当に仲の良いご兄妹ね」と、ゴミ袋片手言われた事がある。
しかし、それは所詮他人の目見た、所謂客観的な意見に過ぎない。
言葉の重みなんて微塵もないだろう。
詰る所、要は俺の中に、如何にどれくらい雪を本当の妹として見れているのだろうか?という疑問が頭をよぎる。
それだけではない。
雪が5歳の頃に交通事故で両親を亡くしたという過去も、
今となっては心のどこか奥低では、喜ばしい事件だと思っているのかもしれない。
実際、雪が高校に通うようになってからその疑問は、
数学の関数のように比例して、日増しに強くなってきていると言ってもいいぐらいだった。
心の中での疑問が強くなるという事はつまり・・・そういう事かもしれないという事だ。
自分の雪に対する理性なんて、薄い習字紙ぐらいのものでしか無いのだろうか。
俺は・・・懊悩していた。
46 :
続き2:02/10/22 07:17 ID:0oEPJCWs
「・・・にーちゃん」
「お兄ちゃんっ!!」
「・・・!!」
「?おにーちゃん、どうしたの?さっきからずっとボーとして・・・」
さっきとよく似た台詞。
雪の声に促されるように、自分の手を見てみると箸が宙で止まったままだった。
食なんて少しも進んじゃいない。
「あ、いや・・・何でもない」
「おにーちゃん、さっきと同じ台詞。」
呆れたように雪がツッコミを入れる。
「うるさいな、お前も変わらないだろ」
にべも無い口調で俺が返す。
「違うよ、お兄ちゃんと違って私は進歩してるもん」
「俺はなあ、朝からお前とくだらない寸劇を繰り広げる気力は無いんだ」
「う・・・悪いのはそっちなのに・・・」
雪は俺から視線を外し、納得がいかないという表情で口を尖らせていた。
「それよりお前、学校はどうしたんだ?」
俺が思い出したように言うと、雪は驚いた表情で自分の口に手を当てこう言った。
「いけない!急がなくっちゃ!」
・・・陳腐だ。なんてありふれた遅刻のパターンなんだろう。
47 :
続き3:02/10/22 07:19 ID:0oEPJCWs
「最近、学校が楽しくて仕方ないよ」
例の転校生の事だろうか?
雪は無邪気な笑顔を浮かべた。本当に嬉しそうな、屈託の無い笑顔だった。
「お兄ちゃんはどうするの?]
[俺は・・・遅れていく・・・」
「やっぱり・・・」
雪はため息交じりの返答をした。
しばしば雪には迷惑をかけていると思うのだが、特に今日に限ってはこんな気分で登校する気は起こらなかった。
さっきまで考えていたことを雪が知ったら、どんな顔をするだろう。
もう顔さえ合わしてくれないのかもしれない。
出来の悪いお兄ちゃんでゴメンな・・・雪。
続きキボンヌ
お前の能力、認めてやる
だからがんがれくれ!
必ず、いつか
公式設定になれ!!!!!!!!!!!!!!!!
(;´Д`)雪タンハァハァ
誰か雪タンの画像キボンヌ
51 :
名無しさんだよもん:02/10/23 00:04 ID:VamUBW7J
期待age
期待sage
53 :
45:02/10/24 07:10 ID:qvcqhtye
「じゃ、行って来るよ。 お兄ちゃん、みんなにあまり心配かけちゃだめだよ」
余計なお世話だ。と視線で返し、雪を見送った。
母さんもそれに続いて、いってらっしゃいと雪を送った。
少し間を置いて、玄関の方で二三歩靴音。
それからドアが閉まる乾いた音がした後、辺りが静寂に包まれた。
俺が椅子に腰を掛け天井を仰いでいると、母さんが心配してか顔を覗き込んできた。
「雪にはああいってたけど、本当に大丈夫?」
よほど顔色が悪いのだろうか。まるで入院中の病人に向けるような顔だった。
「ああ・・・昨日はあまり眠れなかったんだ」
頭から適当に出てきた言葉。あまりに適当すぎていつもの俺なら思わず噴きだしていただろう。
「・・・そう、なら良いのだけれど・・・」
母さんはまだ心配した面持ちで、雪の食器を下げた。
俺も後に続いて少しも手のつけていない食器を下げ、また椅子に腰を掛けた。
しかし、遅刻する度しばしば思うのだが、
母さんは少し息子の出席状況に抗議をした方がいいと思う。
54 :
45:02/10/24 07:14 ID:qvcqhtye
それについては、俺の友人の母親なんて凄いものだった。
無断欠席など以ての外で、遅刻なんてしようものなら不動明王を思わす顔振りで凄んでくるのだという。
どんな顔だ。とツッコミそうになったが、それは失礼に値するし、何せ友人が不毛な奴だったので
「お前の死に水は取ってやろう」
と、肩を叩いて故人の心配をしてやった。
もし、俺の母さんがそんな性格だったら・・・と少し思い巡らしてみる。
・
・
・
・・・やめよう。今、人間が入ってはいけない領域に入った気がする。
大体、不動明王って何だ。
仏界の救世主にそんな悪性のイメージを植え付けて失礼ではないか。
と、一丁前に信者のようなことを心の中で口走ってみる。
何だか、少し気が楽になったような気がする。
俺は洗面所へ向かった、ふと台所に目をやると、
母さんが手際よく洗い物を片付け、リズムがいい音を辺りに響せていた。
それを見ると思い出したように俺は足を止め、踵を返し玄関へと方向を変えた。
今の表情を自分で見て、また気を重くしたくないからだった。
55 :
45:02/10/24 07:30 ID:qvcqhtye
すいません。
最近色々と忙しいので、これぐらいしか書けませんでした。
そして、勝手に書いて良かったんだろうか?と今更ながら疑問に思います。
もし、このスレを読んでくださる方がよろしいのであれば、
話自体はある程度まとまっているので、日を追って書いていけそうです。
しかしながら文章力にかなり乏しい為、至らない部分も多々あると思いますので、
これから書こうことになるのであらば、そこは大目に見て優しい眼差しで見守ってやって下さい。
>>45 マターリと気の向くままに書けばよろしいかと思います
個人的にかなりの良スレなので、これからもがんがってください
期待しております
今こそ、必要のは葉川さんの画像だ
ロングなのかショートなのか、それが問題だ。
ショートじゃなかったか?
あのお下げ?の女の子と話てる子だろ?多分
俺から見た感じでは薄い赤紫って感じがするが…
圧縮防ぎage
面白いと思うのでがんばれ
良スレの予感と言う奴だ
っと言った矢先でスマンが
ONEの教室にいる赤紫の髪の女生徒ってどんな奴だっけ?
>59
やっぱそうだよなぁ。
64 :
名無しさんだよもん:02/10/27 00:07 ID:RQA33e0l
雪タンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!
俺は鞄を手に取り、玄関を開けた。少し重かった。
風がドアに吹き付けているのだ。
外に出た俺は寒さを確かめるように、顔を少し上へ傾け息を吐く。
吐いた息は絵の具で作った青色の水に水色の雫を垂らすように、
皓白の息は蒼色の空へ溶けていった。
空は昼へ向けてますますその青みを帯びていく。
(もう冬か……)
言ってみれば当たり前の事だった。
暦でいうと今は12月。窮冬を迎えていた。
普段は通勤ラッシュで会社員や学生が多いこの通学路も、
さすがにこの時間帯ともなると、人影はまばらだった。
服を着せた犬の散歩をしている主婦、訳の分からないものを載せた乳母車を押す老人。
それらが平和を象徴するものなんだなと思うと、何故だかすごく滑稽なものに見えた。
しばらく足を進め、学校近くの公園へさしかかると、公園から子供の声がこぼれてきた。
俺はそれに釣られるように公園へと進路を変え、公園にあったベンチに身を預けた。
(何をしてるんだ……俺は。)
俺は心の中で自嘲した。馬鹿らしかった。
学校へ向かわず、こんな所で道草を食っている。傍から見れば不良学生に見えてしまうだろう。
あと、煙草なんかがあれば申し分ない。
俺は喫煙するような仕草をした。これで不良学生に見えるだろうか。
ふと、子供達に目をやると、不良学生の真似をしている一人の青年なぞには目もくれず
各々自分達の遊びに耽っていた。
俺は膝に右手の肘を付き、それを眺めた。
誰に気兼ねするわけでも無く、ひたすら目の前のものを追う子供達。
冬の寒さなんて微塵も感じていないだろう。
微笑ましい光景。そんな表現が相応しかった。
俺がその声やこの光景に惹かれて此処に来たのは、やはり過去の事が原因だったのだろうか。
俺と同い年ぐらいの女の子が葉川家に初めて来たのは、俺が丁度六歳の頃だった。
旧姓は……何だったか、今はもう忘れてしまったが、名前は「雪」といった。
その名前を聞いて、俺は雪というより氷みたいだなという印象を持った。
俺の家に初めて来た時の雪は、憎悪とも嫌悪とも取り難い目付きをしていたからだった。
目の前にある物を、何であろうが薙ぎ倒す程の強い眼差し。
人によっては、それがそのまま恐怖の対象に成り得たぐらい強いものだっただろう。
当時の雪にあどけなさなどという、一種のゆとりなんてものは無かった。
それは当時、情緒に関しては何の苦難もなく暮らしてきた俺には想像もつかない感情だった。
だが、知識不足のせいもあってか不思議と雪に恐怖は感じなかった。
そしてその眼差しは、俺の家に引き取られてからも続いた。
雪はずっと口を噤んだままで、誰とも口をきかなかった。
あの眼差しを保ちつづけ、ひたすら氷であることを努めた。
俺はそれが堪らなくもどかしく思えた。
むしろ家庭の雰囲気を壊した雪に、怒りさえ覚えていたのかもしれない。
俺は度々、雪にちょっかいを出した。
だがそれはもどかしさや、怒りからくるものでは無かった。
それは何だったか今でもよく分からないが、
ただ……そうでもしないと雪が俺の目の前から何の断りも無く消えてしまいそうだった。
俺が今、此処にいる公園に雪を連れ出しても、雪は当たり前のように誰とも口をきこうとしなかった。
初めの内は、近所の女の子達が雪と会話を交わそうと努力はしたのだが、それは結局無駄に終わった。
次第に雪に話し掛けてくる相手も居なくなり、雪はまた孤独になった。
相変わらず雪の瞳には例の感情が燃え滾ったままだった。
俺のちょっかいが始まったのはそれからだった。
「おい、雪!ついに俺はマスターしたぞ」
「……………………」
雪は相変わらずあの瞳で、俺の方に少し視線を向けると
すぐに興味を無くしたように、また遠くの景色に視線を移した。
「なんだ、なんだ。せっかくオレがこれから
凄いものをお前に見せてやるというのにしけた面だな」
聞いているのか、いないのか、雪はまだ遠景を凝視したままだった。
でもまあ、それはいつもの事だったので俺は気にせず続ける事にした。
「よ〜く見てろよ・・・・・・一度しか見せないからな
かなり痛いと思うが、そこは我慢しろよ」
俺は腰を低く落とし、両手を頭から後ろへ流れるように引きこみ
掌で何かを溜めるような姿勢をとった。世に言う「必殺技」というやつだ。
「ハァ〜〜〜ッ……」
数秒ほどの沈黙。体中の全ての意識が掌に集中される。
「ハアッ!!!」
その沈黙を解くように俺は声を張り上げ、溜めたものを再び掌によって解放する。
・
・
・
さっきより長い沈黙。掌は雪の横で構えたままだった。
明らかに雪には効いていなかった。
(うーむ……おかしいな、父さんや母さんや友達(一部)には効いたのだが)
「まっ、まさか俺の技はまだ完全ではないのか!?」
後ずさりし、どさくさ紛れに構えた手を元に戻す。
(しかし……何故効かんのだ?もしやMAXパワーでやらなかった事に問題が??)
「よし!もう一度やるからな!」
・
・
・
……今思うと、かなり痛かったような気がする。
後日、親から雪の両親は交通事故で亡くされたという事実を聞かされた。
だが、俺は雪にちょっかいを出すことをやめなかった。
止める気なんてさらさらなかったし、何よりその状況を俺自身が楽しんでいたからだ。
そして何ヶ月か似たようなことを繰り返している内に、いつの間にか俺の傍らで雪が笑っていた。
そこには、あの頃の俺と同じあどけなさがあった。
いつしか雪の瞳にあった燃え滾る憎悪のような炎は消えていた。
雪は自分を偽装しているにすぎなかったのだ。
屈託の無い無邪気な雪の笑顔――それは氷を雪に変えた笑顔だった。
職人さん激しくイイ!
ここは密かに良スレですね。これからもがんがってください
マターリ良スレの予感
あげ
なんかいいね
妹に片思いしている椰子の話を既本
兄と妹、その男との不思議な▲関係萌
雪タンのプロフィールを教えてくだちい
兄は消えますか?
消えるのは雪タンではないかと読んでみる
圧縮が怖いのでメンテ
そうか雪タン消えるのか……
肉親しんでるもんな
雪タンはこの先どうなるのだろうか・・・?
保守いたす