遊びに。

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91名無しさんだよもん
南の島に遊びに行ってた七瀬と長森が、土産を持って家に来た。
長森はナマコのぬいぐるみ、七瀬は殻付きの生マカダミアナッツ

「で? まさかこれだけではあるまいな」
オレ一人置いて二人で遊びに行って、愉しみにしてたお土産がこれなら泣くぞ
「えっ、もっ、もちろんだよぉ、浩平の為にちゃーんとお土産買って来たんだよ?」
目が泳いでるぞ、長森
「あっあたしだって、もっと凄いの買って来てるんだからっ」
なあ、七瀬よ。だったら何故に土産袋の中を必死に探してるんだ?
「ほらっこれ、これだよっ、浩平っ、これはかわいいよぉー」
紫色のイガグリを潰したような形のぬいぐるみ
「なんだこれは」
「オニヒトデ」
どうやらオレの部屋では珊瑚礁の不細工祭りが開催されているらしい
「……」
「えええぇっ、わたしの一番のお気に入りなのにっ」
そんな驚くほど意外なのか? オレの反応は
「七瀬は何だ? まあ期待はしないが」
「なによそれっ、今度は凄いわよっ」
あるなら最初からそれを渡せ。またも大きな紙袋に入った土産
まあ、オレの頭の奥の方では警報みたいなものがびんびんに鳴っているんだが
「これか…」
おまえはこの謎のお面で何をしろと?
ぼすっ
「無言で顔に押し付けるなっ、この阿呆っ」
喚く七瀬にお面をかぶせてヘッドロック
「何でよっ、魔よけのお面っていえば南の島土産の基本じゃないのよっ」
「50cm近い謎のお面もらって喜ぶのは南国パブ位だ。というかどこの基本だ」
あと長森、何で羨ましそうな目で七瀬を見てる

やっぱり、おまえらオレの事が嫌いだろ
92名無しさんだよもん:02/10/18 12:15 ID:d7GjhfoG
南の島に遊びに行ってた七瀬と長森が、土産を持って家に来た。
長森はナマコとオニヒトデのぬいぐるみ、七瀬は殻付きの生マカダミアナッツと謎のお面

「おまえらな…」
おかしい、余りにも変だ。それともあれか、オレかっ、オレがおかしいのかっ
「えっ、なに、これもダメなの…じゃあ、これはどうかな、これ」
濃いグリーンのじゃがいも
「一応聞いておくが、なんだこれは」
「え〜、と…なんだったっけ」
ぬいぐるみのタグを確認する長森、というか知らんものをよこすな
「マルハナガタサンゴ」
「……」
「ええっ、だって…珊瑚だよぉ、その、可愛いし」
それは多分長森だけだ…ちょっと待て、ぬいぐるみがあるってことは他にもいるのか…世も末だな
見ろ、七瀬が可哀想なひとを見る目でオレのことを見てるぞ

「おまえらに期待したオレが甘かった様だ」
「まっ、待ちなさい、まだあるのよ、実は」
「ほう、どれだ見せてみろ」
とりあえずお面は外せ、恐いから
さらに大きな紙袋に入った土産をもらう
「これか…」
鮫の顎、見事なくらいに、鮫の顎、しかも歯付きの、鮫の顎
おまえはこれを買う時に、なにかおかしいとは思わなかったのか?
かぽっ
「痛いじゃないのよっ、この阿呆っ」
喚く七瀬の頭に鮫の顎をのせる
「何でよっ、鮫の歯っていえば南の島土産の基本じゃないのよっ」
「60cm近い鮫の顎の骨もらって喜ぶのはサーフショップ位だ。というか七瀬、頭から血が出てるぞ」
あと長森、嬉しそうに謎のお面を被るな

あー。なんか、無性に茜に逢いたい…