遊びに。

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1名無しさんだよもん
たまには外に出るのもいいかもしれない
葉鍵キャラが自然の中で遊ぶスレッド。
2名無しさんだよもん:02/09/27 13:24 ID:GEKRFLtu
3
3名無しさんだよもん:02/09/27 13:24 ID:Fmcn52/U
2
4猫仮面。 ◆E4x.fSho :02/09/27 13:25 ID:h3bf2/Ro
860
5名無しさんだよもん:02/09/27 13:32 ID:ZFKSTxXG
6猫仮面。 ◆E4x.fSho :02/09/27 13:44 ID:h3bf2/Ro
なんていうか・・・手のつけようがないスレだな。
一概に糞スレとも言えんし・・・なあ・・・
7名無しさんだよもん:02/09/27 13:50 ID:KTn7/4gU
8名無しさんだよもん:02/09/27 13:52 ID:WpyUf3lZ
>7
重複…なのか…?
微妙に違う気がするがな…。

9名無しさんだよもん:02/09/27 14:00 ID:zEdImtHC



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10名無しさんだよもん:02/09/27 14:51 ID:6z+HZLr6
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11コギャルとH:02/09/27 14:51 ID:N0nO1PI8
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12猫仮面。 ◆E4x.fSho :02/09/27 15:14 ID:h3bf2/Ro
611 :山県ちこり ◆JwzA80LY :02/09/27 14:25 ID:meZzw9jm
君達のキャラ作りに付き合わされるのはもううんざりだから、
言いたいことがあったらメールかメッセでお願いします。
[email protected]
         
こいつなんでマジになってるんですか?面白いですね(プ
13名無しさんだよもん:02/09/27 17:02 ID:7iDqwprp

海ネタ再開してみようかな…
14名無しさんだよもん:02/09/28 19:10 ID:IwILsM7X
海ネタ気になる…

全キャラそろうとピクニックに出かけるエロゲーは
結構あると思う。
15名無しさんだよもん:02/09/30 22:08 ID:tYxhXrsT
期待age
16|´A`| <正直、好きだ。 ◆twNNdW9I :02/09/30 22:19 ID:K8K9E9nY
SSか?
17名無しさんだよもん:02/09/30 23:06 ID:r5Uzc2lN
kanon辺りだと下手すると遭難しそうな場所だと思ったり…いや偏見か。
でも、雪山遭難とかはフィックション内ではおいしいテーマだよな。
海ネタというのも気になる。
18|´A`| <正直、好きだ。 ◆twNNdW9I :02/09/30 23:36 ID:K8K9E9nY
何も起こらんな・・・
1913:02/10/01 20:17 ID:tIy96Fa8
海ネタってもダイビングのシチュエーションで遊んでみるってだけ
でも>1の狙いと違う様な気もすんだよなあ、わからんけど
20名無しさんだよもん:02/10/01 23:39 ID:afqrms1m
自然の中で遊ぶキャラに萌えるのか。
自然の中のキャラのシチュエーションで遊ぶのか。
微妙だな。

21名無しさんだよもん:02/10/02 00:19 ID:NSqWOvLX
浩平 「葉鍵キャラと自然……」
七瀬 「なによ、人の顔じっと見て」
浩平 「……」
七瀬 「なんだってーのよ」
浩平 「…ターザン」
七瀬 「はい?」
22名無しさんだよもん:02/10/02 00:21 ID:YkZA/73t
葉鍵ヲタでスノボ好きというアクティブな香具師はおらんのか?!
たまにはヲタらしくないことして自分を磨こうぜ!!
あ――――!早く雪降らないかな・・・
23名無しさんだよもん:02/10/02 00:51 ID:ahOsxQsa
スキー場でバイトしてた時、吹雪で遭難しかけたことあるぞ。
2時間位だけど、たった300メートル位の移動で。
24名無しさんだよもん:02/10/03 10:37 ID:uhslk+YL
>22
シーズン中に遊びに行くやつはいても、
スノボ好きはいないかもなぁ。
25名無しさんだよもん:02/10/03 13:07 ID:IfYpOJ4a
>22
俺スノボ大好きだよ
毎年逝ってる
長野マンセー
26名無しさんだよもん:02/10/03 19:15 ID:r+ahV+V+
27名無しさんだよもん:02/10/03 20:26 ID:tKgY076G
>>26
スレタイ位は入れた方がいいんじゃないかと思われ。
28名無しさんだよもん:02/10/03 20:46 ID:r+ahV+V+
あう。
「NAUI」も金儲け主義?! 
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1028/10289/1028964183.html
29名無しさんだよもん:02/10/03 21:21 ID:Em2SAt+D
>>28
どっちにしろわからーん!
(検索中)
スクーバダイビングの指導団体か…。

なんか微妙に死語に聞こえて落ち着かない名前だな…。
30名無しさんだよもん:02/10/03 21:58 ID:eFp29Fue
スノボでもスクーバでもなく、
むしろ、きのこ狩りだろ。
31名無しさんだよもん:02/10/03 22:47 ID:a1J76HXv
葉鍵キャラが秋の修学旅行で大阪・京都・奈良方面に行くパターンとかは?
そうすりゃ、きのこ狩りも可。
奈良公園で久弥に出くわしたり。
32名無しさんだよもん:02/10/03 23:10 ID:9lZv10Wt
SSとかで修学旅行のシチュエーションてあまりみないな。
同人ゲ−で修学旅行の間にヒロインを落とすはあったかも。
>>28のリンクのセリオの話で迂闊にも ・゚・(ノД`)・゚・ 
33名無しさんだよもん:02/10/04 00:10 ID:aRECBc/z
北海道ならクマいて、牛乳あって、雪あるじゃん。
34名無しさんだよもん:02/10/04 08:18 ID:frQdBAhL
茜と浩平in山の中
「え〜っと、確かこっちだ」
「…だと思う」
「…に違いない」
「…かも知れない」
「…だといいな」

「嫌です」
35名無しさんだよもん:02/10/04 14:45 ID:EQ/nNcMP
>>31
>奈良公園で久弥に出くわしたり。
煎餅とかやるのか。
36奈良公園にて1/2:02/10/04 18:31 ID:7ubsNLMI
祐一「名雪……見ろ。あれがお前の本当のお父さんだ」
名雪「……うそ」
久弥「俺、ここにいるよ……」
名雪「うそだよ!信じられないよ……!」
祐一「…………」
名雪「わたし……もう笑えないよ……」
祐一「まあ、そう言わずに鹿せんべいでも食わせてやれよ」
名雪「あっそうだねー♪そうだ、せんべいにイチゴジャム塗っても大丈夫かな」
祐一「イチゴジャムなんて売ってないよ、こんなとこで」
名雪「じゃあ、探してくるねー♪」
祐一「……笑えないんじゃなかったのかよ」
久弥「ところで栞の姿が見えませんが?」
祐一「あんた自分のキャラの設定ぐらい覚えとけよ。あいつはまだ一年生だよ、休学扱いだから」
37奈良公園にて2/2:02/10/04 18:33 ID:7ubsNLMI
久弥「……あゆは?」
祐一「いま受験勉強中だよ、高校入るために」
久弥「…………」
祐一「いいかげん、戻ってくれば?そうすりゃあ堂々と親子の対面もできるってもんだろ」
久弥「俺、ここにいるよ……」
名雪「祐一、私のバッグの中にジャムあったよー!……イチゴじゃないけど」
 名雪の手にしていた瓶の中身は、謎な色をしていた。
祐一「まさか……アレか?」
久弥「……そうだ、すのこを買いに行かねば」
名雪「あー、お父さんが逃げてくー!わたし、陸上部の部長さんだよー、逃げられると思ってるのお?」

 このあとの久弥の悲劇的運命については、あえて語るまい。

 作:31
38名無しさんだよもん:02/10/04 21:16 ID:CugAtzVs
久弥age
39名無しさんだよもん:02/10/05 17:05 ID:Ghr79qMb
ふ〜ん
40名無しさんだよもん:02/10/05 23:48 ID:etQac7rC
琴音とイルカのほのぼの話とか
あれは水族館だっけ?
4128のスレの続き:02/10/06 20:13 ID:ib7Hff5m

今日もいい天気です。
遠くに見えるのは、海に乗りかかっているような真っ白な雲
空の濃青を引き立たせ、私達を取り囲むのは薫るように鮮やかな緑
あてもなく散策するのも良いものですが、日焼け止めはかかせませんね。

「ん、天野。これって何だっけ」
「少々、お待ちください」
肌身離さず持ち歩いているポケット図鑑と、お気に入りのPDAをヒップバックから取り出す
「お、図鑑以外にそんなのも持ち歩いているのか」
「ええ、通信カードを使用できる地域であれば殆どの事は検索できますし、
 比較的頻繁に使用すると思われるデーターはCFに保存してありますから」
持ち歩けるサイズの図鑑では情報量が少ないですし、その補完としては最適です。
「はい、これですね」
可搬性と画面の大きさを考えるとこの位が私にはちょうどいいですし
画面を見やすいように相沢さんの方に向ける。
「どれ」
私のすぐ横から覗き込む相沢さん、触れてもいないのにどこか少しくすぐったい
そのような無造作な態度がどれだけ私の心を揺り動かすのか理解しているのでしょうか、この人は。
ああ、相沢さんのにほひ …

「見づらいな、これ」
「は?」
私を現実に引き戻したのは、何気なく発したと思われる相沢さんの一言
「いや、画面が見づらくて」
「見づらい?」
わたしのじょるななたんに見づらい。と
「なあ天野、画面見えないぞこれ、古いのか」
古いとまで言うのですかあなたは…まだ1年半しか経ってません、たったの
42名無しさんだよもん:02/10/06 20:14 ID:ib7Hff5m

「相沢さんっ、私のじょるななたんが見づらいとっ、古いと仰るのですか」  
「じょっ、じょるななたんっ?」
「一気にPDAの性能を引き上げたといわれる豪腕を搭載し、その小型なボディーに
 打鍵性に優れたキーボード、前機種のマニアにすら受けなかった訳の判らないCFスロットのギミックを排したことにより
 まさにキーボード付きPDAの最高峰と言っても過言ではない、私のじょるななたんを旧機種だと?」
「いや、だって…画面見えないぞ、これ」
「そんなことはありません、うら若き乙女が何を好き好んで炎天下の紫外線降り注ぐ太陽のもとでPDAなどを操作しますか?
 いえ、しません、ありえません。だからいいのです、少々暗い場所では抜群の視認性を誇ります。そういうものなのです」
「お、落ち着け、天野」
「ええ、落ち着いてますとも、1年半近くぶりに発表された新機種は、
 役に立たないと言うならまだしもっ、むしろシステムに有害なバンドルソフトが付き、メモリが増えたとは言え画面はそのまま
 いえ、STN液晶がいけないというのではないのですっ、しかしながらTFTであるにこした事はありません
 ああ、思い起こせば2年前のあの時、720さえ出ていればあんなものに84000円も払わなかったものを
 さらには予約解約凍結とは…それさえ、それさえ無ければ今頃わたしの手にはなにわたんがあったと言うのに…
 そんな酷な事はないでしょう… ええ、全く何たることでしょうか……… 
 いえ、そんなことはいいんです。過ぎたあやまちを悔やんでみてもそれはもう戻らない過去の事象である事もまた事実です
 この事実を厳粛に心に受け止め、明日への一歩を踏み出す事もまた私達に必要かと思われます。聞いてますか? 相沢さん
 それよりも何故こんなにも液晶ハウジングが分厚いのかと本体の重量、さらにはなにわたんの直販終了について
 あの社長のおばさんに小一時間問いつめる必要があるでしょう」

「あ、天野、なにをいってるのかわからんぞ」
43名無しさんだよもん:02/10/06 20:15 ID:ib7Hff5m

ふう、私とした事が少々、取り乱してしまったようです。
心成しかげんなりしている相沢さんとお店に戻ると、上機嫌な栞さんがいました。
「てっきぃはーすーぱーへびーうぇー、とーべっはーしーれーくらぁっしゅ」
そういえば最近リメイクされてましたね、女の子になってましたけど。
とりあえず選曲については後で突っ込むとしてっ、その栞さんの手にある黒い奇妙な物体はっ
わたしの視線に気付いたのか見せびらかすように
「あっこれですか?、こないだ家に帰った時、お父さんが買ってくれたんですよ、ほらっ」
「すごいな、思ってたよりちっちゃいぞ、ノートパソコンには見えないな」
いくら小さくてもあのPCカードスロットとバッテリーの位置は変です、タイマー付きもいただけません
立ったまま使う? そのようなはしたない真似は私にはできません。
やはり、しっかりと腰を据えて背筋を伸ばしキーボードに向かうべきです。
悔しくなんかありません、ええ悔しくなんかありませんとも
見づらいのは同…いえ、私のは見づらくなんかありません。

ところでスマートカードスロットって使う人いるんでしょうか…

44名無しさんだよもん:02/10/06 20:25 ID:ib7Hff5m
他スレでエイハブ船長の台詞とるりあ046という単語見た記念
45名無しさんだよもん:02/10/06 23:18 ID:+2yK8rUU
それ誰?
46名無しさんだよもん:02/10/06 23:32 ID:Rq/daQQ1
>>41-43
激ワロタw
美汐タン熱いぜ
47名無しさんだよもん:02/10/07 00:25 ID:8BhXaKNM
(・∀・)イイ!
48名無しさんだよもん:02/10/07 21:29 ID:x6nmzHs2
ふう
49名無しさんだよもん:02/10/08 22:03 ID:RPRyV5vl
スノボage
50bloom:02/10/08 22:05 ID:PtgriCZg
51bloom:02/10/08 22:17 ID:PtgriCZg
52名無しさんだよもん:02/10/09 00:52 ID:MSOHTJQC
スノボうざい、ゲレンデの隅で遊んでろ。
53さらに続き:02/10/11 12:15 ID:ypgCLC1E

「妙な声がきこえたんですっ」
てろてろと店に駆け込んで来た栞の第一声
「妙な声?」
「祐一さんっ、ほんとなんですっ、夜中に裏の海岸の方から女の人の悲しいこえがっ」
「ああ、サイレンかもしれないな」
「サイレン? サイレンってあの救急車とかの奴」
「お姉ちゃんっ、違いますよっ、サイレンっていうのはギリシア神話とかにでてくる船とかを座礁させる」
「ああ、オデッセウスね、そのサイレンがどうしたのよ」
「この島にもその伝説があってな、長い髪の女が岩礁で歌ってるって話だ」
おどろおどろした声で語りはじめる相沢君
「面白そうですっ、確認しに行きましょうお姉ちゃん」
「別にいいわよ、じゃあ今夜ね?」
「耳にろうは詰めていけよ」
それほんとにやったら大変な事になるわよね、きっと
「あれ、祐一さんは来てくれないんですか?」
「んー、俺が行ってもつまらんしな」
「なによ、それ」
相沢君、なんか知ってて言ってるわね
54名無しさんだよもん:02/10/11 12:16 ID:ypgCLC1E
水銀灯が疎らに照らす島の外周道路に車を走らせる。
「さ、着いたわよ」
「はい、虫よけスプレーも懐中電灯もばっちりです」
懐中電灯で、鋪装されて無い道を照らしながら海岸の方に向かい、歩く
静かに鳴り響く虫の声、かさかさと風が揺らす草の音、夜になって少し涼しくなった潮風が頬を撫でる
「栞、足元には気をつけるのよ」
「お姉ちゃんっ、もう子供じゃないんですからだいじょぶですっ」
どうかしら、こんな時間にこんなことしてるのはちょっと。
「この辺りでいいの?」
「はいっ、きっとこの辺りのはずです」
いかにもな岩場のある、あまり来た事のない島の裏手の海岸
打ち寄せる波が砂浜を浚っては戻す音、岩場に波が砕ける音
真っ暗な夜の海、月明かりがぼんやりと映す青白い風景
なにか音に敏感になってるみたい、いつもよりいろんな音が聞こえる感じがする
55名無しさんだよもん:02/10/11 12:18 ID:ypgCLC1E
さて、あとはどうしたらいいのかしらね…
「なにかありましたか」
突然右側から声がする、そっちの方を見ると青白い顔をした女の人が真直ぐ前を見てた
「きゃあっ」
いたっ、こし、おしりっ、なにっ、しんぞうがばくばくって、ばく…
「申し訳ありません驚かしてしまいましたか」
「セッセッセッ」
「のよいよいよい?」
「セリオっ何してんのよっこんなところで」
しかも御丁寧に懐中電灯、顔の下からあててっ、しかも無音で横にいないでよっ
「主任が『おもしろそうだから、セリオも遊んでおいで』とのことでしたので」
「私もいますが」
「きゃあっ」
今度はひだりっ、もうだめっ、しぬっ、むねっ心臓、そ、おなかのおくのほうがきゅーって
「みっみっみっみ」
「みっちゃんみちみち…って可憐な乙女に何を言わせようとするんですか」
「美汐っあんたまで何してるのよっ」
あんたもその懐中電灯、顔の下から当てるのと無音で佇むのやめなさいっ
「いえ、相沢さんが『面白そうだから天野も遊んでこい』とのことでしたので」
「あれ、栞は」
「そこにいらっしゃいますが」
ちょっとセリオ何であたしの下の方みてるのよ
「いえ、香里さんの下に」
ああ、なんかやけに地面があったかいと思ったら

「じゃあ、悪いけど栞の事お願いね」
「はい」
栞をおぶって、夜道を戻るセリオ
56名無しさんだよもん:02/10/11 12:22 ID:ypgCLC1E
「セリオ、残念そうでしたね」
「え、そう、あたしには分からないけど」
ひょっとしてこの二人って仲いいのかな
「こういうの好きかも知れませんよ」
「あんたはどうなの?」
「嫌いではないと申しましょうか、好きであるという感情は、特にあるものでは無いのですが、
 興味を非常に魅かれる対象である事は間違いのない事実でありますし、好奇心といいますか、
 私としましてもせっかくの機会ですし、まあ、御一緒する事は、吝かでは無いと言う事です」
「要するに好きなのね」
「そうとっていただいても結構です」
変わり者よね、この子、まあスタッフ全員変わり者だけど
「ねえ、サイレンって知ってる?」
「はい、まあ一般常識くらいには」
「あれよね、船を座礁させるとか、歌って眠らせたりするのよね」
「英語読みでサイレン、ギリシア語ではセイレーンです。ギリシア神話やホメロスのオデュッセイア等に登場する、
 なんと言いましょうか、魔女というか日本風に言えば妖怪の様なものでしょうね、古代ギリシアの遺跡などには、
 女性の頭部を持つ水鳥、又は鳥の足と翼をそなえた女性の姿で描かれていますが、後世においては翼をそなえた、
 人魚のような姿で描かれることもあるようです。一般にサイレンは海域の小島などに住み、歌声や楽器の音色で、
 近くを通る船の乗組員を誘惑し、制御を失わせ座礁させたりします。有名なお話の一つとしては耳に蝋をつめた、
 オデュッセウス達に無視された上、アルゴーに乗っていたオルフェウスの歌声が自分達よりも優れていた事から、
 プライドを傷つけられて自殺というのがありましたね。 ちなみに救急車や警報のサイレンの語源でもあります」

「はぁ」
それは一般常識なの?
57名無しさんだよもん:02/10/11 12:23 ID:ypgCLC1E
「まあ、それはそれとしてですね」
「ええ」
なにかしら
「これが私の見間違いでなければですけど、あの岩の上に見えるのはなんでしょうか」
指差す先。少し浜から離れた場所にぽつんとある岩上
人影みたいなものが見える

「取りあえず、行ってみましょうか」
「私としましても、そうしたいいのはやまやまなのですが」
「ですが?」
「ええ、このような時、人の精神と言うのはなんと脆弱なものなのでしょうか」
「恐いってこと?」
聞こえてくるのは、幽かな声…歌かしら、これ
あれ、聞こえなくなった、振り返るとさっきの岩の上には何も見えない
変わりに聞こえるのは砂浜を踏み締める音
「こっちに近づいてくるわね」
「はい」
「あたし達の方を見てるわね」
「はい、間違い無く補足されています」
58名無しさんだよもん:02/10/11 12:24 ID:ypgCLC1E
気のせいか物凄く足が速いような気がするんだけど
「サイレンに捕まると、どうなるのかしら」
「食性について詳細は不明ですが、人肉食では無いと思われます」
「こういう場合どうしたらいいのかしら」
「あいにく、十字架もにんにくも持ち合わせはありません」
「それ吸血鬼」
「では、鰯の頭と柊を」
「それ節分」
「なにをあげたらいいのよっ」
「それあたしの決め台詞」
「では、こうしましょう」
「名案?」
どんどん近付いてくる髪の長い女性の影
「48計逃げるに如かずといいます」
「はあ、やっぱりそうなる訳ね」
「はい、やはり試行錯誤の上、生み出された言葉には重みがあります」
「「では」」
ダッシュしようとするも、がっしりと肩を掴まれる
あー、あれねマンガとかだったら足だけ走ってるわね、うん
恐る恐る振り返る。ギギギって音してたわね、間違い無く
「なに」
聞き覚えのある声
あれ、ひょっとして
59名無しさんだよもん:02/10/11 12:25 ID:ypgCLC1E
ばたんっ
「あれーっ、舞はここにもいないんですかーっ」
「佐祐理さん、舞ならいつもンとこ」
「あ、そうなんですかーっ、お邪魔しましたーっ」
ばたんっ

「相沢君、倉田さんはいつもいきなり入ってくるの?」
「ええ、比較的。もう慣れましたけど」
「なるほど、今の早業は訓練の賜物と。さて続きを」
「ちょい危なかったですけど、いよいよですね」
ばたんっ
「あ、祐一さんと主任さん、朝御飯抜きですからねーっ」
それこそ疾風のように部屋に踏み込んで来た佐祐理さんにより、
DVDのEJECTボタンは素早く押され、主任さんのお土産のすんごいDVDは接収された
「見られてた…みたいだね」
「そのよう…ですね」
「あと祐一さんには、お話があります」
ほら笑顔がせっかく素敵なんだからこめかみに青筋はダメだと思いますよ佐祐理さん眉間にしわがよらないのは流石です
いやほんとその繊細な上等のシルクを思わせるなめらかなお肌の美しい指でつまんでいらっしゃるのは僕の耳なのですが
その場所はできればもう少し優しくしてほしいな−なんて思ってしまう僕はどうなのでしょうかダメですかそうですよね


…ぼこられた
60名無しさんだよもん:02/10/11 12:26 ID:ypgCLC1E
「おーなー、何してるんですかこんなとこで」
「海で歌うと気持ちいい」
「こんな夜中に?」
「月明かりが綺麗」
え、じゃあ海から聞こえる声って
「毎日歌ってるんですか?」
こくり
「こんな夜中に?」
こくり
「はあ、相沢君の含み笑いから何となくおかしいなとは思ってたけど」
「幽霊の正体みたりかれおばな、といいますから」
みっしー、渋くまとめるわね。未だにぺったりと座り込んで無ければだけど
「ぁふ、かえろ」
いいかげんもう眠くなって来た、明日も仕事だと言うのに
「え、オーナー、車に乗ってかないんですか?」
あれ、そういえばどうやってきたんだろ
「走るからいい」
へっ
「毎日走るコースだから」
てってってと足取り軽く夜の闇に消えていく
「げんきねぇ、いつもながら」
「見習うべきでしょうか」
微妙なところよね普段が普段だけに

「…また、場所探し」
てってって
「せっかく一緒に、歌えたのに」
てってって
「…残念」
てってって
61名無しさんだよもん:02/10/11 12:28 ID:ypgCLC1E
その夜は、前々から精神の奥底に潜み、時折現れては僕を惑わす悠久の疑念とも言うべき問題について、
愚考を巡らせる好機だったのかもしれない。
昨今の情報化社会において、情報伝達の速さと伝送量の増加には一抹の不安と危惧を覚える
人という生物が手に入れた見えない電子の力は、その無限とも思える可能性を人に対して、
まるで意志を持ったかのごとく刃を向けはじめている様に感じるのは、被害妄想なのだろうか。

相沢君を見捨て…いや、プライベートを尊重して席を外した先の僕の部屋。
部屋の明かりを灯けようとした僕の手は、その動きを途中で止めた。
半分開け放たれた窓からは、全ての生命の母たる潮の芳香を運ぶ風がさらさらと薄手のカーテンを揺らし、
人の感じる暗闇に対する恐怖を、たおやかな母性を感じさせる優しい光で包むかのような明るい月と共に、
フローリングの床上という即興の舞台に照らし出された光と闇の輪舞を演出している。
そこで僕は優しさというものの重要性と、知らぬが仏、嘘も方便という先人の言葉の重さを
脳裏に微かに浮かべながら、古来よりの哲学的問題に衝突し、此処に佇んだ。

安住の地はすでに無く、優しさは僕に対しては行使されず、伝わるべきで無い情報はすでに伝えられた後で、
僕はこの状況下で嘘をつけるほど悪人でもなければ場慣れしているわけでもない。

吸い寄せられるように床の上に正座する。ひんやりと冷たい感触が心地良い
橙の瞳は憂いを映し悲しみに濡れている様にさえ感じてしまうのは、僕を嘖む罪悪感のせいなのだろうか
硬く閉じられた滑らかな唇が怒りと失望感を表している様に感じてしまうのは、僕の自惚れなのだろうか

そしてなにより、数時間は帰ってこないはずの彼女がどうしてすでに此処にいるのだろうか
…すんごいDVDのパッケージを握りしめて
62名無しさんだよもん:02/10/11 12:29 ID:ypgCLC1E
学生の頃に読んだアシモフ。あの有名な原則が多分このような時に備えられたものである事は自明だろう。
ただ、あの原則に抜けている事があるとすれば…
悲しいかな僕は人の男性で、目の前のロボットは人の(美しい)女性を模していると言う事だ
彼女達の外観やその行動表現は彼女達の思考より遥かに大きく人の男性の心理に影響を与える
彼女達に人の男性心理を理解させる事が非常に困難な事業であることは確実だ、それでも僕はこう思う。
もし、僕があの原則に付け加える事ができるとするならば、全世界の男性達の為に敢えてこう付け加えたいのだ
『ロボットは女性型である場合、可能な限り男性心理を理解するように勤めるべきだ』と

「………」
「あの…」
「………」
「その…」
「………」
「あのね、セリオ…」
「………」
「………」
真正面に正座、無言で見つめられること2時間

夜明け迄はまだ当分かかりそうな嫌な感触をひしひしと(特に下肢に)味わう僕の視線の先には、
ノースリーブのワンピースから艶かしく覗く美しい肩の曲線、
その背後に見える厳めしく林立する複数のバックアップユニット。
正、副、予備の三系統が各々に外部冗長を装備してるあたりに、
僕が起こすと予測される全ての行動に対する牽制を感じる。
つまり適切な心理的抑制と現状でできうる最大限の物理的防護処置が、
見事な手腕でこの短時間に施されていると言う事実
そして、そのことによって僕は、最も知られたく無いにも関わらず伝わってしまった自分にとって不都合な情報を
消去する機会に恵まれる事が、今後まずあり得ないと言う事を認識せざるを得なかった。
63名無しさんだよもん:02/10/11 12:31 ID:ypgCLC1E
今回の休暇の為に、新開発の素材で作り、僕が2時間をかけて貼り換えた麗しい光沢を持つ装飾用の爪は、
目の前に降臨した女性を守護する狩猟と月の女神Artemisの寄り代の指先を僕の思惑以上に魅力的に飾り、
まるでその用途の為に誂えられた美しき処女の猟人の矢の様に、古臭い体裁のパッケージにめり込んでいる。

彼女の人工知能が行う自然言語処理は僕の知る限り、現時点ではこのタイプの最高レベルにある。
僕が彼女を説得する事を試みるならば、彼女は僕を理解してくれる様、最大限の努力をおこなってくれるはずだ。
しかし、僕はそうする気は毛頭無い、なぜなら形態素解析と語句認識における情報確認の時点で、
『魔乳挟撃口腔吸引陰○昇天』『バルテュス ティ○の輝き』『1○才シリーズ』等の単語について検索され、
その正確なデータと使用目的を知られるのは、今後の良好な関係を維持する上で得策では無い
あまつさえ『極○肉壷ついんろーたりー』『 ぬろぬろ触○特濃ミルク』『緊縛ぶっ○け祭り』に至っては、
その内容と行われている行為が知られた時点で、今後の身の振り方を真剣に考えなければならないほどの代物だからだ。

とはいえ…これは私事になってしまうが両親が仕事の為に殆ど家にいなかった少年時代の僕が味わう事のできなかった、
ベッドの下や本棚の裏などの秘密の場所を暴かれるという、誰もが一度は通るであろう経験により喚起される
甘酸っぱくも気まずい感情を、この年になってから不本意ながらも味わい、理解できた事は僥倖といっていいだろう。
セリオ自身のただならぬ決意を、たとい全島が停電になったとしても5日間はフル稼動できそうな電源に感じながらも、
ああ…いい娘に育ったなぁ…と親馬鹿ぶりを見せる自分が好きになれそうな気がする今夜

件の疑念は深まるばかりで、一向にその解答は得られそうになく、僕は思考を彷徨わす。

「…くりぃむレモ○シリーズならありだったのかなぁ」
「そういう問題ではありません」

ノスタルジーに浸ることすら許されない魂の罪人達の夜は長い。
64名無しさんだよもん:02/10/11 12:33 ID:ypgCLC1E
「あ、舞お帰り−っ、あのね祐一さんがねーっ」

…もっかいぼこられた



朝日が目に、いや体中に滲みるような気がする。
「妙な声がきこえたんですぅー」
てろてろと店に駆け込んで来た栞の第一声
「祐一さんっ、ほんとなんですっ、昨日の夜中に祐一さんの部屋の方から女の人のうめき声がっ」
「ああ、幽霊かもしれないな、いや幽霊に間違い無い」
「呪いのDVDでもみてたのかしら? 男二人で」
なーんだー、かーおりーん、しってるのかー、あははー


…やっぱりぼこられた


「殿方を理解して差し上げるのも淑女の勤めですから」
「流石だ天野。では何故ハードディスクを検索している」
「人として不出来な事をした相沢さんに自由があるとでも?」
「しかもなぜパスワードをいとも簡単に入力できる」
「最近は便利なツールが手に入りますので」
「消しちゃうのかな?」
「もちろんです」

…消された。
65名無しさんだよもん:02/10/12 02:25 ID:16v3tgyH
いい味出し過ぎ(w
66名無しさんだよもん:02/10/12 20:53 ID:FA0jZIaV
このスレ怖いよ(w
67名無しさんだよもん:02/10/15 03:10 ID:1Gcto9wN
68名無しさんだよもん:02/10/15 04:27 ID:tAB9RzTa
保守〜。
69名無しさんだよもん:02/10/15 08:27 ID:KPfuBLJu
 
70名無しさんだよもん:02/10/15 12:23 ID:K41iUcfc

今日も私は相沢さんのお店のお手伝いに来ています。
そうは言っても私は、海に潜る訳ではないのですが。

「講習するぞ」
「ご苦労様です」
「他人事みたいに言うな、お前の講習をすると言っているんだぞ」
「わっ、私のですか?」
「天野とも潜りたいしな、見てみたいだろ?海ん中」
「私、あまり泳げませんし、運動もあまり得意ではありませんよ?」
「かまわない、とゆうかあまり関係ない」
「そうなんですか?」
「まあ、泳げた方がなんかの時に役には立つだろうし、水に慣れているというのは重要だ」
「ちょっと自信ありませんが」
「けど、やってるウチにすぐ慣れる」
「はあ」
というわけで私はダイビングの認定講習を受ける事になりました。
「しかし、その前にウェットスーツが必要だっ」
「はあ、レンタルの物をお借りできるんですよね?」
「せっかくだから、作れ」
「唐突に言われて困ります」
持ち合わせがありませんし、高価なものなのでしょう。
「天野には世話になってるからな、ウチの店のおごりだ」
「そんな、悪いです。そう言う訳にいきません」
「まあ、ここの作業服だと思えばいいだろ」
相沢さん押し切られて結局そこまで仰るのならと、作っていただく事にしました。
ウェットスーツなんて身体のラインが出てしまうので恥ずかしいです。
71名無しさんだよもん:02/10/15 12:24 ID:K41iUcfc
相沢さん達が様々なウェットスーツのカタログやデザイン集を出してきてくださいました。
「まず、デザインだけど、」
香里さんがカタログを何冊か開いてみせてくださいます。
「ワンピースタイプと上下で別れる2ピースがあるわ、まあシンプルなワンピースが無難ね。
 種類は水温と気候にあわせて、シーガル・スプリング・フルスーツとかあるわ」
「取りあえず、保護の面からもフルスーツがいいと思うわよ?」
「はい、どうしてでしょうか」
「ええと、ここ辺りだとサンゴとかガヤの刺胞なんかは馬鹿にならないし、岩とかに擦る事もあったりするし」
 確かに、半そでや膝上までではちょっと不安です。
「素材表面には大きく分けてジャージとスキンの2種類有るの。
 ネオプレンっていうゴムの素材がメインなんだけど、ゴムの表面が出てる、
 このつるつるの方がスキン、こっちのゴムの表面に布を貼ってある方がジャージね
 例えば、表側がスキンだと水切れがイイから気化熱とかで冷えにくいわ
 逆にジャージだと風とかに吹かれると気化熱で冷えちゃうけど擦れとか裂けとかには丈夫よ。」
「この辺なら風に気をつければそれ程冷えないだろうから表はジャージがいいわね」
「なるほど」
「それと内側ね。ジャージだと肌に擦れていたいし場合があるわ、
 水の出入りがあるから保温性も少し落ちるわね、スキンだと少し着にくいしコツがいるんだけど、
 いまは滑りやすい素材があるからそれにすれば着るのも楽よ、あたしとしてはこっちの方がお勧めね」
「そうですか、ではそちらで」
デザイン集を見ても良く分からないので、 メーカーのカタログにある標準品の中で気に入ったものから、
伸びの良い素材の内側スキンの外側ジャージ、シンプルな2色の切り替えのものに決めました。
袖口や足首に着易いように付けるチャックもオプションでありました。
昔は生地の伸びが今程よくなく、力のない女の子は脱ぎ着に大変苦労したそうです。
そのため、手首と足首にチャックを着ける場合があったそうですが、少し違和感があるのと、
隙間から水が出入りするため保温性が低くなってしまうそうです。
最近の伸びの良い生地を使えば問題ないとの事なので、私はつけませんでした。
72名無しさんだよもん:02/10/15 12:25 ID:K41iUcfc
「膝の部分は補強用のパッドがオプションであるからこの中から選んでちょうだい」
「はい、でもオプションならばわざわざつけなくてもよろしいのでは?」
「あなた、相沢君と同じタイプよね?」
「は?」
「例えば、珍しい植物をあなたが見つけたとするわ」
「はい」
「そこで止まって、観察するわよね?」
もちろんです、せっかく見つけたのですからそれはもう隅々まで余すところなく観察します。
「その植物の前に座り込んで、もしかしたらひじもついてじーっと眺めるかも知れないわ」
そんなことしません、近い状態には良くなりますけど
「海底はなだらかに見えてもけっこうゴツゴツしてるわ、岩もサンゴも切れちゃうくらい鋭いのがあるし、
そんなところで膝をついたらどうなるかしら?」
なるほど、そう言う事ですか。

さて、色をきめなければなりません
悩みました、ええ、悩みましたとも
これはぜひとも相沢さんをぎゃふんと言わせなければなりません
そうです、おばさん臭いなどと言わせてはならないのです。
ただそのようなやり取りが、最近ちょっと気持ちよくなってきたのも事実ですが…
73名無しさんだよもん:02/10/15 12:26 ID:K41iUcfc
お話によると白とか薄い色は汚れが目立つし、ピンク等の明るい色は減色してしまい、
また海の中では全然見え方が違うので、ウェットスーツの色を決める時は
そのような部分も考慮するといいとのことです。

「例えば濃い色をメインにしたとするわよね?そしたら、身体のサイドの部分を脇の辺から膝くらいまで
 淡い色のラインをいれたり切り替えを入れるの、スリムに見えるから。
 他には足の部分を一色にしてウェストの高いところで切り替えを入れると足が長く見えるわね。」
なるほど、目の錯角を利用してまで細く見せたい乙女心というものなのでしょう。
「天野にはグリーンが似合うと思うぞ」
「でも、派手すぎではないでしょうか?、あまり華美なのはちょっと」
「でも、こんな感じなら、それ程派手じゃないわよ」
香里さんがウェットスーツの生地の見本を見せてくれました、
グリーンと言ってもこんなに種類があるんですね。
「じゃあ、この色にします」
結局、明るいグリーンをメインにして切り替えをブルーにしました。
74名無しさんだよもん:02/10/15 12:27 ID:K41iUcfc
「さて、採寸するわよ」
「もちろんだ、天野の身体の隅から隅までを俺がこの手で採寸してやる、さあ脱げ、ほれ脱げ、やれ脱げ」
「そっ、それは、その…って何で脱がなければならないんです?」
そっ、その、あの、ちょっと恥ずかしいですけどっ、あっ、でもこんなところで、身体のすみずみまでなんて
でも相沢さんだったらいいかなっ、なんてっ、あっ、でも今朝シャワー浴びたっきりで汗かいてるし、
さ、先にシャワー浴びろよなんて相沢さんにいわれてたりなんかしたりして…
「相沢君?」
「へ?」
べごっ

生で初めてみました シャイニングウィザード
相沢さんの持っているメジャーを踏み台にしてるあたり代行スレ並に何でもアリです
はじめてプロレスで筋肉バスターを見た時くらい驚きました。ええ、それはもう、
まさかマンガの技を使用する方がいるとは…あの時は本当に、しかもあの三沢に…いえ、世界は広かったです。
それとそれとして代行スレは惜しい事をしました…
建て直しについてのコンセンサスが得られにくいネタだけに、余計そう感じます。
ところで香里さん? 短いスカートでその技はいかがなものかと
75名無しさんだよもん:02/10/15 12:28 ID:K41iUcfc
「さっ馬鹿が居なくなったところで、採寸するわよ」
流石です、店の内部になんらの損傷を与えずに正確に相沢さんだけをたたき出しています、すごいです。
にやけながら倒れている相沢さんをほったらかしにして取りあえず、ぱたんとドアを閉める

「動く部分はちゃんとはからないと少しの違いでもフィットしなくなるわ
できればウェットスーツの下に着るつもりの水着を着けて測った方がいいんだけど、今ある?」
「はい、一応」
あまり使わないのですけれど、持ってきた普通のワンピースの水着を出します。
「ワンピースよりもタンキニとかシンプルで飾りのないセパレートのほうがいいわよ」
「どうしてですか?」
ウェットスーツの下にきるのならワンピースのほうがフィットするのではないでしょうか?
「それは、まあ着るようになると分かるんだけど、トイレの時とか…」
確かにウェットスーツを全部、脱いでから水着を脱いで…と言うのは狭い個室では辛そうです。
「なるほど、そう言う訳ですか」
「そうなのよ、女の子はけっこう大変ね…まあ、そのうち関係無くなるんだけど」

香里さん…それはどう言う意味ですか?
76名無しさんだよもん:02/10/15 12:29 ID:K41iUcfc
身長、体重
「…」
「身長、体重でスーツの型紙をイメージするからちゃんと申告してね(はぁと)」
分かってます。

首の後ろの窪みのところから内くるぶしまで
「ウェットスーツの上から下って感じかしら」

首囲
「細すぎるわよ…」
ちょっと自慢です。

首の後ろの窪みから尾てい骨のところまで
「けっこう猫背ね」
ひどいです。

上胸囲、胸囲
「……」
その爽やかな微笑みはどう言う意味ですか。

アンダーバスト
「………」
だからどうしてそんな爽やかに微笑んでいるんですか 。
77名無しさんだよもん:02/10/15 12:29 ID:K41iUcfc
乳下がり
「このネーミングってどうにかならないのかしらねぇ」
確かに語感が良くないですね

乳頭間
「左右の乳頭から乳頭までの間を測るわ」
とてつもなく恥ずかしいです
これが相沢さんだったら、私死んでます。

腹囲、下腹囲
「…」
何で無言なんですか。

尻囲
「…」
だから、何で無言なんですか。

肩幅、そで丈、腕付け根、上大腕囲、大腕囲
「もう少し筋肉ある方がいいわよ」
「そうでしょうか?」
「ほら」
むきっ
すごいです。

ひじ囲、ひじ下囲、手首囲
「細いわね…」
声のトーンが低いです。
78名無しさんだよもん:02/10/15 12:30 ID:K41iUcfc
股下
「じゃあちょっとメジャーの先をまたの付け根に押さえていて」
メジャーの先をもって水着の股間に当てている姿は相沢さんには見せられません。
すごい変な格好だと思います。

太もも最大囲、太もも中間囲
「あなた、運動してる?」
「フィールドワークに出るだけで、後は特に」
「いえ、なんか細いから…」
やっぱりトーンが低いです。

ひざ上囲、ひざ下囲、
「なんか可愛いひざ小僧ね」
褒められてるのか微妙です

フクラハギ囲、足首囲、すね長
「なんか、綺麗だわね…」
さらにトーンが低いです。

頭周囲
椅子に座った私をまえから抱き締める様に手を廻し、測ってくれます。
香里さんのむね、すごいです、なんか柔らかそうです。ぱいおつかいでー?
思わず顔を埋める私
…ふにふにです。
ばっと離れる香里さん
「なんで、残念そうなのよ…」
そう言う趣味はありません…多分
79名無しさんだよもん:02/10/15 12:31 ID:K41iUcfc
足のサイズ
「くすっ」
どうして笑うんですか?

はい、これで終わりよ、お疲れさま」
「はい、こちらこそどうもありがとうございました」

一息ついて冷たいウコン茶を呑む。
「そう言えば、香里さんの採寸は佐裕理さんがなさったんですか?」
「えっ、そ、それはいいじゃない」
「はあ、でも女性同士でないと照れというか恥ずかしいかと思いまして」
「そっ、そうよね、うん」
いつもハキハキしている香里さんが何か歯切れ悪いです。まさか
「どなたなんですか?」
「その、あ、相沢君に…」
なぜ、顔を赤く染めるのですか
「すごかったんですか?」
「そっ、それはもう…って何言わすのよっ」

ずるいです。
80名無しさんだよもん:02/10/15 22:56 ID:QWbONT73
なんか妙なスレだが保全。
81名無しさんだよもん:02/10/16 00:33 ID:OvsKFboT
佐祐理の漢字が違う
82名無しさんだよもん:02/10/16 12:12 ID:lTE9goja
「ところで天野」
「はい」
「リュウグウノオトヒメノモ」
「アマモですね?」
「…トユイノキリハズシ」
「アマモがどうかしましたか」
にっこり
「……」
「……」
ちょっと寂しそうな表情もかわいいです
「そのアマモなんだがな、根の方が甘いって本当か」

”甘藻”で根茎に甘味があることにも因るらしいですけど、”海藻(あまも)”の意もあるのでしょう
昔はこれを積み重ねて海水をそそいで乾かし、焼いて塩をとったところから塩を採る藻
別名をモシオグサ(藻塩草)とも呼ぶらしいです。

「私は試した事がありませんので」
「ふむ、今度齧ってみるか」
「名前の響きが美しいというのは確かですね」
りゅうぐうのおとひめのもとゆいのきりはずしは、やまとことばとしては最も長い単語
「竜宮ってくらいだから竜の宮殿なんだよな」
「はあ、そうなのでしょうか」
竜の棲むくらい深い海の底といった捉えかたがよいのでしょうけど
「でも、乙姫がいるのは竜宮城だから、竜宮はいらないんじゃないか?」
「それは浦島太郎のお話ですね”おと”という音は幼い、若い、美しいと言う意味でもあります。
 ですから乙姫と言うのは若く美しい女性をあらわしたものではないでしょうか?」
「なるほど」
「この場合の竜宮もその程度の意味合いと捉えるのでは」
「んー、つまり海の底にいる若くて綺麗な女性ってことか」
「多分、そのような意味だと思いますけど」

本当はどうか分かりませんけどね
83名無しさんだよもん:02/10/16 12:14 ID:lTE9goja
「うまれーたーときに、わたさぁれたー、いきるたーめーのらーいせんす」
私のすぐ横で、歌を口ずさみながらダイビング雑誌を読んでいた栞さんが顔をあげると
「ってことは私のことですね、海にいるし、若くて美しいし」
「……」いつから水棲生物になったんだおまえは
「……」幼いというのでしたら激しく同意できるのですが
「乙姫のイメージ的にいうと、香里の方がそれっぽいな」
「そうかもしれませんね」
「佐祐理さんもお姫さま的なイメージがあるなあ」
「舞さんも神秘的なイメージがありますし」
「それを言うなら天野だってそれっぽいぞ」
ちょっと嬉しいです

「むー、何で私じゃだめなんですかっ」
なにか栞さんが可哀想なので一応フォローしておきます
「乙には妹弟の意味があるとも聞いた事があります」
「ほらっやっぱり私ですよ妹だし、お姉ちゃんは頭も良いし、強いし、怒ると恐いしで竜にぴったりじゃないですかっ」
…竜の妹?
水晶玉の様なものを片手に持ち、片手に栞さんを抱えて、
火を吹きながら雷鳴轟く空を駆け上がる角の生えた香里さん
「恐ろしい想像をしてしまった」
「私もです」
「何でですかっ、けっこうけちだし、性格悪いところもありますよっ」
「……」うんって言ったらぐーで殴られる
「……」お仕置きは嫌です
「竜の妹でお姫さまって、なんかファンタジーのヒロインみたいじゃないですかっ」
竜宮の乙姫は竜の妹と言う意味にはとらないと思うのですが、
というか竜の妹姫ってなんか女傑の通り名みたいです。
あと、栞さん?東洋と西洋が混ざってます。
「……」
「……」
「何で無視なんですか」
むくれる栞さん
84名無しさんだよもん:02/10/16 12:15 ID:lTE9goja
「でも、どっちかって言うと栞は亀っぽいぞ、キャラ的に」
「何でですかっ」
「なんとなく」
「じゃあ、虐められていたお姉ちゃんを助けてくれた祐一さんを御招待する乙姫の私でどうでしょう?」
「いや、香里はどう考えても亀ではないだろう」
「……」どうでしょう?といわれましても
「鈍臭いところもありますっ、だってお姉ちゃんたら笑いますよ、
 まだ小さかった時の話なんですけど、近くの池で…」
「近くの池がどうかしたのかしら?」
「えうっ、お姉ちゃん何時からそこにいたんですかっ」
「どうだったかしら?ただあたしが強いし、怒ると恐いしは聞いたわね」
セーフでしょうか
「けっこうけちで性格悪いも聞いたけど」
アウトでしたね

「それと、いぢめられた亀のあたしとしてはお礼をしなくてはならならいわね」
なにやら笑顔で栞さんの首根っこをつまんで店の奥に運んでゆく香里さん
えぅ〜という喜びの声が聞こえるので幸せなのでしょう、きっと
連れていかれた場所は…今の栞さんにとってはある意味、竜宮城かもしれません
「鯛や鮃の舞い踊りか」
「踊らされるのが浦島太郎だとしたら、そんな酷な事はないでしょう」
香里さんの連打の前に倒れる事も許されない栞さん
「恐ろしい想像をしてしまった」
「私もです」
「帰ってきたら老人になってるのかな」
「玉手箱をあけたらですね」
恐怖で髪の毛白くなるって言いますし
ずずっとお茶を呑む
連れてったのは、亀ではありませんでしたけど
85名無しさんだよもん:02/10/16 12:17 ID:lTE9goja
「ところで、もとゆいって何だ?」
「確か、元結というのは,髪の毛を後ろでまとめて束ねるときの紐のことだったと」
「今のヘアゴムみたいなもんか」
「装飾用途も多分にあったのではないかと思います」
「じゃあ、元結の切りはずしは、リボンを切り取ったってことか?」
「結った髪、元取りを結ぶ細い紐のあまった部分のことではないですか」
「なるほど、アマモはけっこう長くなるからな」
床から1m位の高さで手を水平に動かす相沢さん
「乙姫が髪をまとめるのに長いアマモを途中から切って髪の毛を結ぶのに使ってしまったとして」
「短いアマモはその残った部分ってことか」
「嵐の日等に浅瀬のアマモが切れて短くなってしまうところをみて、深海から乙姫様の為に
 元結いを取りに来た竜宮からの使者が、浅いところに上がって来るから嵐になったんだと」
「アマモを持っていったお礼に普段は見ないような珍しいものを岸に打ち上げるとゆーわけか」
「そんな感じかも知れませんね」
「深海魚だって稀に浅瀬に上がってくる事もあるし」
「アマモをもって帰るんですよ、きっと」
「リュウグウノツカイってのもいるしな」
「昔の方はロマンティストだったんですよ」
私達はどうなのでしょうか?
86名無しさんだよもん:02/10/16 12:18 ID:lTE9goja
「耐塩性機構の獲得についても興味あります」
永い間に少しずつ遺伝子群を整えて、海に帰っていった高等植物
海から上がって進化したのに、また海の中に戻っていった生物達の一つ
「ふむ、確かに細胞レベルでの変化が必要だな」
海水中の塩分に耐えなければいけませんから
「天野はどうなんだ?」
「はい?」
「もう、海ん中には慣れたのか?」
…それは聞かないで下さい
「まあ、慣れたと言えば慣れたのですが」
あのタンクの重さは女性には辛いと思います
水中では非常に楽しいのですが、上がる時の疲労感が…ちょっと
それと私は冷え性なのでみなさんと一緒にいつまでも潜っていたら、私はきっと死にます。
ええ、間違いなく。なんでみなさんあんなに長く潜って平気なのでしょう
いくら、南の島だしウェットスーツを着ているとは言え、30度以下の水温はダメです
どちらかと言うと私は温泉でのんびりと…
いけませんっ、こんな事を相沢さんに知られたら、おばさん臭いどころの騒ぎではありません
「私は浅瀬をスノケーリングで泳いでる方が向いてるかも知れません」
重くないし、なんと言っても暖かいし…
「そうか、まあ浅場でもけっこういろんなもん見れるしな」
「はい、あっ、でも嫌な訳ではないんですよ、潜ってるのは楽しいし、また、潜りたいんですけど」
「そうか」
どこか、ほっとしたような相沢さん
87名無しさんだよもん:02/10/16 12:19 ID:lTE9goja

アマモ(モシオグサ、リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ)(ヒルムシロ科)
波の穏やかな浅い砂泥の海底に生える多年草。
コンブ等の海藻類は胞子でふえる植物で花を持たないが、
アマモは目立たないとはいえ小さな花を持つ単子葉植物
浅瀬の砂泥海底に密集して生えるためアマモの原っぱ、アマモ場をつくる。
魚類の産卵場所、稚魚の生育の場所、また汚れた海水を浄化する場所として重要、豊かな海の象徴の一つ。


「で、栞? 大きいのと小さいのどっちがいいのかしら」
「えぅ、お姉ちゃん… それは違うお話だと思います」



ちなみに栞さんのもらった玉手箱はでこぴんでした。
88名無しさんだよもん:02/10/16 18:07 ID:oZ6x+dF9
a
89名無しさんだよもん:02/10/16 18:18 ID:Id5etguW
拉致られますた
90名無しさんだよもん:02/10/17 12:19 ID:nHu5YScP
栞と天野を連れてナイトダイビング
二人にとっては初めての夜の海、恐る恐る、それこそすぐ後ろにくっついて来る

海面に顔を出すとそこは文字どおり満天の星空
何時も観ている空なのにこういう場面で見ると何か…違う感じがする。
フィンを脱いで膝くらい迄の水深で立ち上がると、足が柔らかく沈む。
足下は、有孔虫の殻、貝殻やウニのとげ、サンゴの破片のような炭酸カルシウムの殻や骨格を持った
さまざまな造礁生物の遺骸が構成粒子となった石灰質の白い砂浜

明るい月に照らされた、生命活動の跡

まだ慣れない手付きでフィンを外した栞と天野に
二人がおそらく観た事のないであろう美しく輝く空を指差す。

「綺麗だな」

「えっ、私」
「祐一さんっ、ついにその気になってくれたんですねっ」
なぜか両手を胸の前で組み、心無しかたこ口になっている栞。
…むかっ
むにゅーと栞の鼻を摘まみ上げる
「ひゅ、ひゅーいひはん、ひひゃい、ひひぃでひゅっ」
「いや、なんかむかついたから」
「ひどいですっそんな事するひと嫌いですっ」
ふと隣の天野を見る
「えっそんな、突然こんなところで、綺麗だなんてっ、でも、あっ栞さんもいるのに、あっそのあの…」
両手を頬にあて身体をくねくねさせてトリップ中の御様子

…おまえもか

とりあえずお仕置きとして夜の海岸に2時間放置ぷれい
91名無しさんだよもん:02/10/18 12:13 ID:d7GjhfoG
南の島に遊びに行ってた七瀬と長森が、土産を持って家に来た。
長森はナマコのぬいぐるみ、七瀬は殻付きの生マカダミアナッツ

「で? まさかこれだけではあるまいな」
オレ一人置いて二人で遊びに行って、愉しみにしてたお土産がこれなら泣くぞ
「えっ、もっ、もちろんだよぉ、浩平の為にちゃーんとお土産買って来たんだよ?」
目が泳いでるぞ、長森
「あっあたしだって、もっと凄いの買って来てるんだからっ」
なあ、七瀬よ。だったら何故に土産袋の中を必死に探してるんだ?
「ほらっこれ、これだよっ、浩平っ、これはかわいいよぉー」
紫色のイガグリを潰したような形のぬいぐるみ
「なんだこれは」
「オニヒトデ」
どうやらオレの部屋では珊瑚礁の不細工祭りが開催されているらしい
「……」
「えええぇっ、わたしの一番のお気に入りなのにっ」
そんな驚くほど意外なのか? オレの反応は
「七瀬は何だ? まあ期待はしないが」
「なによそれっ、今度は凄いわよっ」
あるなら最初からそれを渡せ。またも大きな紙袋に入った土産
まあ、オレの頭の奥の方では警報みたいなものがびんびんに鳴っているんだが
「これか…」
おまえはこの謎のお面で何をしろと?
ぼすっ
「無言で顔に押し付けるなっ、この阿呆っ」
喚く七瀬にお面をかぶせてヘッドロック
「何でよっ、魔よけのお面っていえば南の島土産の基本じゃないのよっ」
「50cm近い謎のお面もらって喜ぶのは南国パブ位だ。というかどこの基本だ」
あと長森、何で羨ましそうな目で七瀬を見てる

やっぱり、おまえらオレの事が嫌いだろ
92名無しさんだよもん:02/10/18 12:15 ID:d7GjhfoG
南の島に遊びに行ってた七瀬と長森が、土産を持って家に来た。
長森はナマコとオニヒトデのぬいぐるみ、七瀬は殻付きの生マカダミアナッツと謎のお面

「おまえらな…」
おかしい、余りにも変だ。それともあれか、オレかっ、オレがおかしいのかっ
「えっ、なに、これもダメなの…じゃあ、これはどうかな、これ」
濃いグリーンのじゃがいも
「一応聞いておくが、なんだこれは」
「え〜、と…なんだったっけ」
ぬいぐるみのタグを確認する長森、というか知らんものをよこすな
「マルハナガタサンゴ」
「……」
「ええっ、だって…珊瑚だよぉ、その、可愛いし」
それは多分長森だけだ…ちょっと待て、ぬいぐるみがあるってことは他にもいるのか…世も末だな
見ろ、七瀬が可哀想なひとを見る目でオレのことを見てるぞ

「おまえらに期待したオレが甘かった様だ」
「まっ、待ちなさい、まだあるのよ、実は」
「ほう、どれだ見せてみろ」
とりあえずお面は外せ、恐いから
さらに大きな紙袋に入った土産をもらう
「これか…」
鮫の顎、見事なくらいに、鮫の顎、しかも歯付きの、鮫の顎
おまえはこれを買う時に、なにかおかしいとは思わなかったのか?
かぽっ
「痛いじゃないのよっ、この阿呆っ」
喚く七瀬の頭に鮫の顎をのせる
「何でよっ、鮫の歯っていえば南の島土産の基本じゃないのよっ」
「60cm近い鮫の顎の骨もらって喜ぶのはサーフショップ位だ。というか七瀬、頭から血が出てるぞ」
あと長森、嬉しそうに謎のお面を被るな

あー。なんか、無性に茜に逢いたい…
93名無しさんだよもん:02/10/20 06:13 ID:EVAd2RyD
(`・ω・´)ホシューン
94名無しさんだよもん:02/10/20 13:27 ID:sRfE3M26
 
95名無しさんだよもん:02/10/21 12:13 ID:RHyot4z/

緋色のシャツに腕を通す。
真緋(あけ)。明るさを意味する「あか」と同意
火に通じる火色、「思ひ」の「ひ」
思いの色、情熱の色、火のような熱い情熱

海の中で最初に吸収される色、消えてしまう色、黒くなってしまう色
ボタンをはめて、襟を直す
鏡の中の自分を見つめる
泣いている自分、笑えない自分、仮面の誰か
佐祐理ではないわたし

鏡越しに写る水槽
中にいるのは捕われたもの
偽りの世界を与えられたもの
自然から切り離された場所を与えられたもの
スズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属Chaetodontops.larvatus
英名Orange-Face Butterflyfish
まるで仮面を着けた様だからと人に勝手につけられた名前
人が識別するために付けたもの
larva(仮面)の魚
わたし
わたしの名前、他人が使うもの
わたしではない誰かの符号
水槽を覗く
「何時か…あなたの本当の名前、教えて下さいね」
女の腕にはかなり大きい男物のSeamasterを左腕にはめる
今日も大丈夫
自分の選んだ事だから
96名無しさんだよもん:02/10/21 12:16 ID:RHyot4z/

革の手袋を外し、エンジンルームのカバーを閉めてから、デッキに上がり背伸びする。
「はぇ、この手じゃ髪ほどけません」
ウェスで手に付いた油を拭き取り、サイドレールに腰掛ける。
染み込んだオイルが太陽に灼かれた匂いがして、ちょっと男の人っぽい感じです。

空の色、雲の動きと風の匂い。うん、今日はずっと静かな海のはず



「たまにはのんびりクルージングってのもいいでしょ」
釣り糸をたらし、ツナサンドを頬張る祐一さん
天気も良くて風も穏やかなので祐一さんと舞、セリオと主任さんでクルージングです。
「倉田さんのお弁当はすごいですね、うん、お嫁さんにもらう人がうらやましいよ」
「あははーっ。そんな事言ってるとセリオに怒られますよ?」
どん
「はぇ?」
なにかが船底に当たる音
「…岩?」
周りを見渡す舞
「ううん、この辺りに岩礁なんか無いはずだよ」
水深200mはあるはずだし、大丈夫だとは思うけど。
ブリッジに入り、カラー魚探を確認する。何もない…けど、ほぼ水底近くに何か…
あれっ、おおきな影が動いてる
潜水艦? すごく大きくて、浮上…するのかな?
真直ぐこっちに向かってくる大きな影、このままじゃぶつかるっ
全速で船を前進させる。突然の事に抗議しているかのようにエンジンが重苦しく唸る、
同時にブリッジから顔を出して叫ぶ。
「何かに掴まって下さいっ、早くっ」
97名無しさんだよもん:02/10/22 03:19 ID:hEWCmq9y
なぜか保守ってみたい気分。
98名無しさんだよもん:02/10/22 12:12 ID:pVbTVNl9
隆起する海面
水深200mの暗く静かな冷たい海底から、弓が軋み折れんばかりに引き絞って射ち出された鋼鉄の矢。
驚くほどの速さで水面に到達し、周囲の海を持ち上げるように大量の水を身に纏い、
不自然に盛り上がる海面の中央から、自らの存在を誇示するかのように屹立する。
海水がスコールのように降り注ぎ視界を遮る中、ブリッジの窓から朧げに見えたのは、
嵐の様に叩き付ける海水を一掃しながら、こちらに向かって振リおろされ、
空気に波紋を生じさせながら落下してくる灰白色の強大な破壊者。
この船を薙ぎ払わんとする巨大な水棲生物のものと思われる尾鰭
直撃は免れたものの、落下した際の衝撃でできた波に船体は引き千切れんばかりに翻弄される。
白く濁り泡立つ海面と、船上を溢れ流れる海水。

頭の奥の方に熱い何かがある感じ、口の中の鉄の味と、何故か力の入らない足
朝靄のように霞む視界、フィルターを被せて赤く染めたような光景
痺れるような背中の…痛み? あれ、佐祐理、何してるんだっけ
そうだ、みんなで沖に出てたんだ、でも、佐祐理は、なに…を…

狭いブリッジの中で打ち据えられた身体。
どうにか外に出る。目に映ったのは
セリオに抱えられてる主任さんと
デッキに力なく横たわる祐一さんと舞
身体が上手く動かない、早く二人を助けなきゃいけないのに
慄然とする心は身体を進ませない、守らなければならないのに
「操船は僕がやる、セリオは3人を中へ、それと応急処置」
「はい」

船体は大きく歪み、キャビンの内装もめちゃめちゃ
でも、何とか帰港できました
さすが主任さんです。

…佐祐理は、何もできませんでした……また。
99名無しさんだよもん:02/10/22 12:14 ID:pVbTVNl9
舞と祐一さんは、二つ隣の大きな島の病院で精密検査を受けている。

此処の島の人に聞いた事があります。
夏の間だけ来て船を壊していく
20m近い大きさの、グレーの体色を持つマッコウクジラ
来るのは不定期で、毎年来ることもあるし3年も4年も来ないこともある。

ただ、回遊コースでもないこんな南の島にわざわざ来る理由がありません。
島の人は、あの鯨は船を壊す事が楽しいんだと、あの鯨の遊びなんだと言います。
「あいつは頭がいい、自分が座礁する可能性のあるような浅い海域には絶対近寄らない
 自分より小さい船はもとより大きい船も見つけては、その頑強な頭部と尾で破壊する」

社会構造の発達したハクジラの中でもマッコウクジラの社会はとくに進んでいます。
繁殖育児群、小型独身群、中形独身群を経て、成熟した雄は単独行動を取るようになり、
交尾期にのみ繁殖育児群と接触します。
冬期にはいずれの群も中緯度海域に留りますが、高緯度帯に移動する夏季には繁殖育児群、
小型独身群は温暖な海域に、中型独身群はより高緯度、独身雄は極域にまで回遊します。
老練な独身雄は単独で行動し、その生活史は詳細には分かっていません。

鯨は頭のよい生物だと言われています。
ハクジラ、特にイルカが遊びをするのは良く知られています、高度に発達した社会を持っていて、
群れでの教育の一環として、遊びの中で若いイルカに獲物の狩りを学ばせることもあります。
彼等の波乗りや、海藻等のキャッチボールは、生存には直接関係ない行動の様に見えます。
おそらく楽しいと”感じる”からやるのでしょう。
ならば破壊を、船を壊すことを、人に対する攻撃を
それ自体を愉しみとして行う個体が出る事はないのでしょうか。
残念な事ですけど、少なくとも人間にはそういう方がいますから…
だけど…
100名無しさんだよもん:02/10/22 12:20 ID:pVbTVNl9
人が野生動物、いえ…高等動物全般に対し同情心や愛情の様なものを持つことは、
人もそれらの一部である事、進化の過程で派生し、別れた親族だという認識が、
それらの根底にあるからだという考えがあります。
基本的に人は痛みや苦しみを嫌い、そしてその原因となる危険や暴力を忌避するものです。
動物に対してもそう、平和と安らぎを人々は求め、親族たる動物達に残酷な仕打ちをする事を良しとしない。
高等生物に分類される一般的な哺乳類は高度に発達した脳幹系、神経系を持ち、
人とは違うとはいえ、それに近い苦しみや痛みを感じているものと考えられています。
その事を信奉する一部の人たちは、動物たちを精神的肉体的苦痛から開放する事が必要で、
人と同じように扱うべきだと主張し、そのために行動しています。
程度の問題はあるとしても、動物達に何らかの感情移入をする事をおかしな事とは思いません。
しかし、彼等は彼等です。
人とは違う生物ですから、人の思いもよらない行動原理があるのかも知れません。
人の感情を押し付けて、人に都合のいい存在にしてしまう事にどのような意味があるのでしょう。

でも、いま感じているのは自分の腑甲斐無さと
また、失ってしまうかもしれなかった事への恐怖
そして心の奥に生まれた何か、精神の深淵に潜む、澱んだようなもの
もやもやしてすごく嫌なのにどこか恍惚とした浮遊感にも似てて
昔、こんな感じがあったような気がする
自己憐憫。不協和。責任。逃避。
自分も…都合のいい存在を作ろうとしている?
憎しみという感情は満たされなければならない?
憎んでいるの? 誰かと同じように

あの鯨を
101名無しさんだよもん:02/10/22 12:24 ID:pVbTVNl9
それは、僕がこの島に来るようになってから初めて見るものだった。

「でも、船が無いのでしょう?」
「別の船があります、中古で譲り受けた挙動研究用試験船ですけど十分動きます」
「貴女が行く事は無いでしょう? 危険ですし、相沢君達…心配しますよ」
「佐祐理の船でした。初めての船で、3年だけですけど、たくさんの思い出がありました。
 初めてやった自分の仕事でした、この島で自分が仲間とやれる事があるっていうことが、
 すごく大切だと思えるようになりました。あの船はいろんな事を教えてくれました」
「……」
「あの鯨にもなにか理由があるかも知れません」
大きく息を吸い込んで
「でも、もし、ただの愉しみの為に佐祐理の船を、舞と祐一さんを、傷つけたのなら…」
「わたしは許すことができません」

いつも笑顔の女性
あまり付き合いが長いわけではないが、きっと普段から朗らかな優しい女性なんだと思う。

「決して、褒められた事ではありませんよ?」
「佐祐理には責任があるんです、可能性があるのなら排除しなくてはなりません、舞と祐一さんを迎えに行きます」

その目に浮かぶ強い思いの色
102名無しさんだよもん:02/10/22 12:25 ID:pVbTVNl9
僕が止めても聞かないだろう。
今、僕が取ることのできる選択肢の内、彼女の助けになると考えられるものは、そう多くはない。
しかし、選択肢の中には、彼女がこれから行おうとしていることについて最大限に有効なものが一つある。
僕にできることは、それを選択すること。

「セリオ」
「はい」
「汎用船舶コントロールユニット」
「はい」
「F型装備」
「はい」

部屋を出ていくセリオ
「セリオがお手伝いします」
「そう言う訳にはいきません」
「操船ができないと、困るでしょ?」

掴んだ手は離さない
「セリオなら完全に貴女の望むようバックアップし貴女を安全に連れ戻す事ができます」
たとえどんな絶望的な状況だとしても
「確実に」
あの子なら
103名無しさんだよもん:02/10/23 12:16 ID:pjxouflz

「巨鯨こそあれ 神の被創造者の最大なるもの、深海にして
 岬角のごとく長々と 睡みかつ泳ぎ、さながら揺げる大地なり。
 其の鰓にて大海を吸い。其の息にて、大海を吐く」
ミルトンの失楽園からの引用、メルヴィルの白鯨で読んだ一節。

島に戻る中型の荷役船には祐一さんと舞が乗っている。
並走する自分達は12mに満たない試験用の小型船

いつもと変わらないようにみえる海

でも、間違いない。見間違えるはずもない
大切なものを傷つけた

"Spy Hopping"
頭部を目まで水面上に出し、ゆっくりと身体を回転させて周囲を見渡した後、静かに沈んでゆく、
海岸近くを回遊するコククジラが位置の確認をしたり、シャチ等が海岸の獲物を確認するために行う行動。
目の位置が比較的遠く、海岸の確認をする事のないマッコウクジラではあまり見られない。
海上に斜に突き立つ灰色の巨塔、ゆっくりと周りを見渡している、確認しているんだ…
でも、あれは偵察なんかじゃない、隠れる必要なんかない
逃げまどう獲物を追い詰め殲滅する。ただそれだけ
海上の獲物を舌舐めずりしながら品定めしてるだけ

2回目のSpyHopping、目がこちらを向いた後、回転が遅れたように見える。
こちらに気付いたみたい
104名無しさんだよもん:02/10/23 12:17 ID:pjxouflz
しばらく姿を海中に沈めた後、先ほどより近くまで来てブリーチングを行う。
まるで、その威容を誇るかのように飛び上がり海面を叩き付ける。

示威行動

自らの力を誇示し、海を削り取るかのようにして水の壁をいとも簡単に作り、
滝のように溢れかえり降り注ぐ、轟々たる海水を巻き上げる。
自らに刃向かうもの対する怒りでも獲物を見つけた興奮でもない
至極、当たり前の日常の行動として行う、食事の前の儀式みたいなもの
離れているこちらにまで海の揺れが伝わり、ハンドレールを握る手が汗ばむ
巨体を叩きつけて作った波を船にむけてくる、海上には途切れる事なく現れる波紋。

誘ってる
まさか、こちらの事を分かっている?
ううん…そんなのじゃない、馬鹿にしてるんだ、きっと
自分達の船を、祐一さんと舞の乗る船とあの鯨との間に滑り込ませ、船舶無線で危険があることを伝える。
向こうの船長もあの鯨のことは知っているらしく船足を上げる。
左舷の海面に灰白色はもう見えない
105名無しさんだよもん:02/10/23 12:19 ID:pjxouflz
「ソナーは?」
「半径30mには何もありません」
あの鯨のスピードなら30mは、ほんの一瞬
様子を伺っているのか、まだ動きはない…それとも
何か違和感を感じる、コンソールの傾度計を見ると船首方向に傾いてる?
「セリオ、180°右転回、増速」

突如として船尾後方に現れた暴曝たる破壊者、この船がいることなどお構い無しに丘のように海面を持ち上げる 。
向こうの船にあわせて速度を上げていたが、さらに速度を上げて転回し、
海面に突如現れた膨らみ上がる蒼紺の山麓を滑るように回り込む。
ソナーの範囲外から来たのは偶然? まさか…見えているの?
見えないもの、不可視のものに感じる原初の恐怖、こちらの見えないところからむこうは攻撃する事ができる…

コンソール横のハンドルを握りしめていた指を一本一本剥がすように開く
押しつぶされていた毛細血管に血液の流れは無く、手のひらは真っ白
沸き上がる感情を押し殺し、ブリッジの床に座り込み防水具を着用する。

揺り戻しの大きなうねりが襲い、ただでさえ急な反転で傾いている船は不安定に海面を跳ねる。

「あの船と鯨の間に割り込んで」
強引に割り込ませ船尾を鼻面に叩き付けるようにターンさせる。

「セリオ、音響トランスポンダを13基、周囲に投下します、投下タイミングを教えてください」
「はい、半径1200mの範囲に円状に投下でよろしいですか?」
あの鯨の遊泳範囲から考えると狭すぎるが、出力と効果を考えるとそれが限界
「それでいいです、お願いしますね」
106名無しさんだよもん:02/10/23 12:22 ID:pjxouflz
「この船は囮になります、速度をあわせてあの鯨の周囲を旋回」
島中から集めた大小様々なトランスポンダ、本来の使用方法とは違うけど、可能性はあるはず…

船の下部にあるスピーカーから出力され水を媒体として伝達した音と、同じ音を出力する装置。
もともとは位置確認の為に使うもの、出力を増大させ、こちらから音響特性を変更できるように改造した。
鯨などの生物が忌避する音響、嫌いな音を発振し、閉じ込める。水中ならではの特性を使った音の壁。

安全帯を着け、ブリッジの外に出る。
頬を撫で、髪を流す潮風。
風向きが変わっている…雲の形も。

「んっ」
後部デッキのトランクルームのカバーを背もたれにするように座り、
舷側の一部を外し、そこから一つずつ投下する。

「どう?」
ブリッジに戻り、ディスプレイの光点に目を向けながらセリオに尋ねる。
「ほぼ正確に投下できてます」
「可能性の高い聴域を端からスキャンして、効果のある範囲があるはずだから、
 それと旋回範囲を狭めて、檻の中央に誘き寄せます」

13の柱を持った見えない檻、人間には見る事も聞く事もできない音の障壁
107名無しさんだよもん:02/10/23 12:30 ID:pjxouflz
数時間後、海上は暗くなりかけている
祐一さんと舞を乗せた船はもうそろそろ島の港に到着する頃でしょう
でも、こちらの方はこれで終わらせてくれそうにはありません

檻に閉じ込める事は何とか成功しました。この船と共に
とはいえ、海洋の大王たる相手に対し、この状況は余りにも不利。
沈みはじめた太陽。厚く覆う雲は空を閉ざそうとするみたいに拡がり、
急速に海はその青を漆黒へと変化させ、風も強くなり、波も立っている。
狭い檻の中での追走とはいえ、あの鯨に疲れの色はまだ見えない。

後方を追尾していた船は、一際大きな波にかじを取られ大きく傾き、
船腹を見せるように船首を振られ、船体は風を受け、波に対し平行になろうとする。
「だめっ」
既に反転していたあの鯨は、速度をあげながらこちらに向かい、左舷に突っ込もうとしている。
周囲の波を確認する、右舷側には波が大きく立っていて、このままでは衝撃をまともに受けてしまう。
今、船の挙動はとても不安定、ならばそれを利用するだけです
船を安定させようとしているセリオに指示を出す。
「セリオ、全速後進っ、面かじ一杯、バウスラスタ右舷全力!」
後部デッキに出て左舷船尾から予備のアンカーを蹴り出し、波の壁と船尾を軸にして急速回頭する。
波に翻弄される船体、海面に放り出される船首近くのスラスタは水を掴んでいない
海を割り開くように目の前に迫る灰白色の巨体。
このままでは回頭が間に合わない…

あと数mで接触すると言う時に、船を飛び越えるように忽然と空中に現れ、横切る黒と灰白色のツートン
見なれた特徴的な背鰭、見覚えのある身体についた幾つかの傷痕、数ヵ月前にその姿を見せなくなった…

「ハンちゃんっ!!」

目の前に突然あらわれた存在に一瞬、遅れる突進
108名無しさんだよもん:02/10/23 12:32 ID:pjxouflz
波の上を跳ねるようにしてほぼ90度回頭した船に対し、真正面に位置した状態ですれ違おうとする。
右舷に擦り付けるようにその巨体を、忌わしい強大な力を秘めた尾鰭を反対側に持ち上げ、
いままさに尾鰭で打ち据えようとしている、あるいはそれすらも計算してそこにいるのかもしれない。

距離を正確に目測するため海面を見る、すれ違おうとする右舷、目に入ったのは船底から拡げられていく白い翼。
セリオはフィンスタビライザーを展開させていた。
強度試験の為にこの船につけられた、大型船の航行時の直進安定性を高め大きな横揺れ安定性を得る装備
低速航行時には船底に貼付くように収納されている長方形の羽根
船体の1/3の長さにまで達するFRP製の、この小さな船には不釣り合いに巨大な、可動するビルジキール
船を海面に縫い付けるために斜下にはり出された、水を掴み波を整え安定させる為の白い翼は、
仰角一杯迄跳ね上げられ凶悪な刃となりすれ違おうとするものを切り裂こうとする。

だが、強靱で滑らかな弾力性のある皮膚の前には余りにも無力だった。
「…あ」
しかしその先に、跳ね返されその巨体を守る障壁の表面を滑る白き尖端の向かう、その先にあるもの。
戦い、おそらく犠牲となり屠られたものがつけた傷痕、その無念を残したかのような強靱な鎧に生じた綻び。
そこに見えるただ一つの境界に触れた刃は、力を取り戻したかのようにグレーの身体に潜り込んでいく。
殆ど完全にフィンスタビライザーがめり込もうとし、
ものすごい振動と力で船が揺れる、船腹に接触しようとした時。

反動と共にもぎ取られる
109名無しさんだよもん:02/10/23 12:34 ID:pjxouflz
激しく振動する船体を掴んだまま、上半身を外に出し周囲を確認する。
散々、降り注いでいた水の感触が…無い?
「…!、全速前進っ」
アンカーを回収しながら、ブリッジに向かい叫ぶ。
頭上には、大気を揺るがしながら迫る海洋の覇者がふるう鎚。
恐い、恐い、恐い
だけど、目を閉じない、絶対に瞑らない、まだ、まだここで

「右転回っ、速度そのまま」
巨大な尾鰭は船尾のわずか1m先の海面に叩き付けられ、その重量と加速をそのまま水に伝える。
衝撃は船底を伝わり、海面は耐え切れずに固まりのまま吹き飛んだようにまき散らされる。
小さな船を覆う、沸き上がる怒りを形にしたような瀑布、滂沱と降りしきる海水。

揺動と、急速に無理矢理旋回した遠心力により大きく傾いた船の動きについていけず、
転がり込むようにブリッジに入り、よろめきながら壁に手を付く。
すぐ側には、明かりの届かない場所はただ黒が拡がるだけの海を見据える横顔、橙の髪
振り返る。船尾の向こうの漆黒の海に浮かび上がるのは、灰白色の体躯
鮮やかな花弁、咲き乱れる華を模したように点々とデッキに飛び散った赤の色彩
守るべきものを守る事もできずに逃げようとした憶病者の白い手、自分の手
掌をじっと見つめ、皮膚を擦る音がするほど強く握りしめる。

にげるわけにはいかないから
110名無しさんだよもん:02/10/24 05:14 ID:qGcAHzzX
111名無しさんだよもん:02/10/24 12:02 ID:I2BBW/Vx
(`・ω・´)ホシューン
112名無しさんだよもん:02/10/24 12:10 ID:NHzu9Mf1
ただの八つ当たりかもしれない
憎いとかそういうのじゃないのかもしれない
ただ恐かった。失ってしまう事が
何もできない自分が嫌だった、だから何かしようとした、たとえそれに何の意味が無くても
実感が欲しかっただけかもしれない。ちっぽけな自己満足
でも、これだけは言える、もう二度とあんな思いはしたくない、絶対に
佐祐理が諦めてしまいそうになったもの、わたしが手に入れられるかもしれないもの
与えられたものでも誰かにもらったものでもなくて
わたしが、わたしだけが手に入れられるものがあることを知ったから
わがままで欲張りな自分でもいい
そう思えるようになったのは、みんなとここにいるからだから
わたしは佐祐理を騙す、佐祐理はわたしを騙す、それでどうにかやってこれた
偽って、隠れて、逃げた。幼い精神は他に選ぶ術をしらなかった
掌に確かにあったはずのものが零れ落ちていく感触が、守らなければならなかったものを教えてくれた
そうで無ければならない理由と共に

永遠の安閑を求める事は無為であるかもしれない
罪であるならそれでもいい、怨嗟と憎しみの声に苛まれてもかまわない
燃え尽きることなどありえない地獄の業火で焼かれるとも、
この世の全てが消え去るまで凍てつく氷の中に閉じ込められたとしても
例え苦難の道を選ぶ事になっても、 安息を得られなくてもいい

佐祐理の大切なものを奪うものは許さない、奪おうとするものは許さない

わたしはあなたを許さない

セリオが素早く船を安定させ全速で回頭した
「船底に亀裂発生、浸水発生、ビルジポンプ作動中」
逃げるためでもなく、避けるためでもない、追うために
113名無しさんだよもん:02/10/24 12:14 ID:NHzu9Mf1
この場で戦う者達の心を代弁する様に荒れる海
波間より現れては消える、数十匹のハンドウイルカの群れに取り囲まれ、
至る所から攻撃を受けている灰色の巨大なマッコウクジラ。
ハンちゃんは数カ月ぶりの再会を喜ぶそぶりも見せず、群れを率い攻撃の先頭に立っている。
頻発する水を震わす破裂音。
船の上からでも判る位に頭を下げて首と背中を強く曲げ、アーチ状になった背中から尾鰭を上に曲げ、
胸鰭を前に突き出す攻撃的なS字姿勢。

とはいえ相手は20mにも迫る巨体
手負いの尾鰭の攻撃に蹂躙される。
「もういいですっ退いてください!!」
細長く奇怪な形をした強靱な下顎で噛み砕かれる。
「逃げるんですっ」
それでも向かう、普段の姿が嘘のように、肉食獣である事を思いださせるその牙をむき出しにして、
噛み千切らんばかりに灰白色の鰭に食い付き、突き抜けんばかりにその身体を打ちつける。
「退かせなさいっ貴方の群れを」
すでに群れの外敵として認識されている。
興奮状態の群れは攻撃を止めない

これ以上…

「セリオ。船を、船をあの鯨の正面に向けて」
速度が上がり揚力により船首が持ち上がる。
右舷のスタビライザーがなくてもバランスはとれる、佐祐理には無理でもセリオなら
「全速前進」
「それでは衝突します」
「何もぶつけろとは言いません、直前に避けてください。貴女にできなければ誰もやれません」
自分の声じゃないみたいな冷たい硬質な低い響き

やらせる訳にはいかないんです
114名無しさんだよもん:02/10/24 16:54 ID:l3gT8XaT
檻が壊れた

イルカの群れが入ってきてるという事はそういう事。
ディスプレイを確認する。
波と潮流により、ほぼ円形だった音響の檻はその原形を留めていない
これでは回避もしくは追出が不可能な場合の為に準備していた手段はもう使えない。

粉末状態で広範囲に散布し、水を吸収して膨潤し体積を数千倍にまでする高分子凝集剤。
海面をこの粉末が生成する高分子ゲルの膜で覆い、呼吸孔を塞いでしまえば、
いくらあの鯨と言えど、行動不能にできると思っていた。
しかし、イルカの群れのいる状況で使えば、身体の小さいイルカ達では、
狭い面積の膜でも行動不能どころか窒息死させる事になりかねない。
第一、檻が壊れた以上、散布面積に限りのあるこの方法は使えないし、
これだけ波浪があれば有効な面積を持った膜を作る事無く分散してしまう。


でも、別の方法がないわけじゃない
115名無しさんだよもん:02/10/24 16:55 ID:l3gT8XaT
島にただ一つあった銛
Liwyathanの銘を持つ捕鯨銛
鯨を捕る事のないこの島にあった唯一の、その目的の為の道具
「佐祐理は頭の悪い子ですから難しい事は分かりません。」
隠すように保存されていた、まるで人の目に触れる事が禁忌であるかのように
この島の誰もがその存在を知っていたのに
「でも、今の佐祐理にはこれが必要なんです」
誰も触れる事もなく、誰も触れようとしなかった
港から離れた、誰も使おうともしなかった倉庫にひっそり硬強な刃と重厚な躯をよこたえ
自らの力を、薄汚れ埃に塗れた深紅の表装から周囲の空気に発散し、近付くものを威圧する
「あなたが必要なんです」
乾き、潤おせしものを切望しているようなひび割れた質感
魅き寄せられるように触れた左手は、その刃でなんの感触も無く切裂される。
滴り落ちる生命の流れ、渇望を満たすように吸い込まれる思いの色。
躍動する、失われたものを取り戻す為の
契約の証

怪物には怪物が必要ですから、目には目を歯には歯をです

海の怪物Liwyathan

この大海原で神に次いで至高の存在である名を持つものを握りしめ、船首へ向かうためブリッジを出る。
「私がやります」
「あなたの重量では舳先に立つのは無理です」
「しかし、危険です」
「それにこれは佐祐理のやるべき事だから」
言い聞かせるように言葉を紡ぐ
「だから、船の制御はお願い」
「はい」
116名無しさんだよもん:02/10/24 16:57 ID:l3gT8XaT
足下をすくうように船は大きく揺れ、降りそそぐ海水は息をする事さえ阻害する。
這うようにして船首に辿り着き、前を見る。視線の先には祀ろわぬもの
船を破壊した。失ったものは大切な船とかけがえのない時間
そして、大切なものを傷つけた

海水をしとどに浴びてびしょびしょの髪の毛が重苦しい、前髪が張り付いて鬱陶しい
長靴の中まで海水が入って気持ち悪い、祐一さんから借りたゴアテックスのジャケットの中まで全部濡れている
でも、銛を持った時から心はどこか乾いた感じがする。まるで荒涼な何も無い遥かな地平
周囲の湿った大気すらも乾燥させてしまいそうなくらい

頭を大きく振り、髪に重く絡み付く水沫を振り解く、あの鯨がその巨体をもって行う跳梁のように
蒼穹に躍り上がり、自らの存在を周囲に知らしめる、あの鯨が獲物に対して行う示威行動のように

安全帯を着け直す、髪を舞の着けていたリボンで纏める。
このために改造した船首からはり出した舳先。
先端の手摺に左手首をロープで縛り付ける。
これで大丈夫、倒れない、何があっても
攻撃体勢のイルカの群れを割り開くように船を進める。
ただ、その方向へ進む。

頭の中を覆う全てが霧散したかの様に消えている、もうなにも遮るものはない。
猛然たる前進、狂奔する力に翻弄され、浮きつ沈みつ揺らいでいた時とは違う。

「佐祐理は今、船と一つです」




 私も貴女と共にある
117名無しさんだよもん:02/10/25 12:11 ID:jzXXwTLk
波を切り裂く船首に、土砂降りの雨のように吹き荒ぶ夥しい海水は、傲慢な罪人を諌める声
抱きかかえるようにデッキを覆い、轟然と流れる海水は、横暴な者達に対するわたつうみの憤怒の大河

風に巻き上げられ吹き付ける、叩き付けるように降り注ぎ、船を一介の木の葉のごとく翻弄する
船の最先端に立つ、視界が遮られたとしても絶対に、絶対に目を離さない

近付く、距離はわずか5m、直ぐにたったの3m、もう手が届くほどの近さまで
全身の筋肉が軋む
「舞ともう少しちゃんと運動しておけば良かったな」
悲鳴をあげる身体
「泣くだけなら」
今だけは、力を
「幾らでも泣いていいから」
縛り付けた左手のロープを掴み、握りしめる
「だから、力を」
直前で船首を傾け、すれ違うその瞬間に
「お願いだから、もっと力を」
右手で持った銛を身体中の力を全て込めて投げ放つ
甲板が抜けそうなくらい右足を踏み降ろし、その勢いのまま身体は前方へ倒れ込む
船に括り着けた左腕は伸びきり、手首を縛るロープは食い込み、皮膚を削り取っていく
腰を落とし叩き付けるように片膝を着いて船の舳を蹴り、左手首のロープを掴み引き絞って体勢を立て直す
上半身を強引に起き上がらせる、振り返ったその先には
118名無しさんだよもん:02/10/25 12:12 ID:jzXXwTLk

突然に全ての音を遮断して、動きを止めてしまったような現実離れした光景

その中でただ一つだけ動くもの。


揺れる船の上から、たった一点を目指すように
厚く覆いかぶさる波を、まるで切り裂くように
目標とすべき場所に、目的とすべき事を淡々と
立ち塞ぐ硬い水の固まりも、荒れ狂う重い風も
進路を阻まんとす、全ての障害をものともせず
まるで自らの意志を持つかの様に、進んでゆく

赤い紅い朱い銛

現身を絡む鎖を振り解き、石の硬き身を踊らせ
其の誇り高き名を持つ喜びを、真の力と表出し
漆黒の海原を、香油の鼎のように沸き返らせる
金属の黒き綱を、まるで従者のように引き連れ
船が引っ張られてるようにすら、錯覚する位に
なにも減衰する事なく、全てを突き抜けていく

何者かの嚇々たる意志を、具現したかのように
刹那の夢幻を進んでいく、絢爛たる一条の光刃
119名無しさんだよもん:02/10/25 12:17 ID:jzXXwTLk
急反転し横滑りする船尾

激しく揺れる三半器官は磨耗して目眩も込み上げる嘔吐感も酷くなるばかり。
船のライトに照らし出される風の纏め上げた海水の飛沫は、生物のようにその姿を変えながら全身に降りかかり、
合成繊維の脆弱な鎧を叩く音と耳鳴りのカプリチオはそのテンポを上げていく。
鋼鉄のワイヤーにガイドされたシースケーブルは、終わりを知らぬかの様な勢いで漆黒の海に潜りこみ、
唸り、撓る鞭みたいにデッキを打ちつけ、物凄い音を立てて、船体にぶつかりながら引き出されている。

ケーブルは、急遽据え付けたケーブルリールには、120mしかない
相手は一瞬で深海から浮上してくるほどの泳力を持っている、手負いとはいえあっという間に引き出されてしまう
血の味のする酸っぱい液体を吐き出し、できる限りの声を出す。
「深度はっ」
「約30m、船首右舷方向に潜降中」
「周囲っ」
「ありません、群れは全て水面です」
よかった、イルカ達はあの鯨の周囲にはいないみたい
ふらつく足と痛みを訴える肩を無視して、振り返る 。
「はぁ、くっ…通電開始っ」
「まだ安全距離まで離れてません、危険です」
鼻をつくゴムの嫌な匂い。ケーブルリールからは引き出される摩擦熱で白い煙りが上がっている。
「早くっ、ケーブルが持ちません、急ぎなさいっ」
厚いゴムシートの貼られた舳先
姿勢を低くしようとするが
「あっ」
先端に左手首は結び付けられたまま
いるかの皆さんごめんなさい。ちょっと痛いかも
そのまま、片手で頭を抱え込むようにしゃがみ込む
「んぅっ」
一瞬、目の前が真っ白になる
身体が、上手く動かない、何か、とても重くなった様な感じ、首の後ろに鈍い痛み
120名無しさんだよもん:02/10/28 12:06 ID:PceRcGPk
座り込んだまま、ふと横を見る、縛り付けた左腕が何か変な方を向いている
あ…動かせないみたい
噛み締めていた歯から血が出てて、上手く喋れない
セリオがロープを外そうとしてくれているんだけど、
塩水と強く引っ張ったせいで固く締ってしまったみたいで外せないみたい
でもセリオ? ロープを切ればいいんだよ
なにも手すりごともぎ取らなくてもいいのに
焦ってるのかな、ひょっとして
でも、凄く哀しそうな感じがする

突然、何かに気付いたかのように顔をあげ、何かを確認しようとする
「セリオ?」
121名無しさんだよもん:02/10/28 12:08 ID:PceRcGPk
船首が持ち上げられ、一瞬、船は水面から引き剥がされる
まだ…
近代化された捕鯨船団で使用される捕鯨銃や電気槍があったとしても
彼を沈める事は困難なのかもしれない、いまの装備ではなおさら…

何が、何が彼をそこまで駆り立てるのだろう
その頭部を船腹に擦り付け、すぐ上を銛で射し貫かれているにもかかわらず、
内なる炎を輝き映し爛々と輝く黒玉の瞳はこちらを見据えている
「同じ…なのかな」

転移
あの時をもう一度くり返そうとしている
自分は自分を傷つけたかった、それは代償であり、贖罪であり
自らを罰するという表層的な理由の元に行われた、絶対的な対象への抵抗
合わせ鏡に映る自分とそれを砕くカタルシス、快楽の海を漂うマゾヒスティックな欲望
相反する感情が紡ぎ出す破壊への衝動、血管を迷走し逆流するような背徳の願望
自らを許す事のできないモノ達の精神が脅迫反復する歪んだ記憶
傷つく事を望み、傷つけられる事を望む
ただ、自分の為だけに、もう一度
何度でも

船首艤装の一部は無惨にも抉りとられ、この場所ですら崩壊寸前
片手でデッキに押さえ付けられる。
セリオはそのまま大きく身体を捻り、デッキ中央に括り付けたあった青い大きなシートを取り去り、
蟹の鋏みたいな物の固定具を弾き飛ばしながら引き寄せた。
下部からあらわれた3本の鍵爪の様な物がデッキに突き刺さる
そのまま身体ごと抱きかかえられ、右手をそれに添えさせられる

これを引けばいいんだよね
「違う…はずだから」

何かが破裂する音と白い煙とオゾンみたいな匂い
122名無しさんだよもん:02/10/29 00:05 ID:lv42voTh
 
123名無しさんだよもん:02/10/29 03:34 ID:V1UHdK9g
 
124名無しさんだよもん:02/10/29 09:10 ID:VqJ/Kp6i
 
125名無しさんだよもん:02/10/29 12:19 ID:995IsaUq
極薄のステンレス製エンバイロメンタルシールを突き破って打ち込まれる黒い杭

私の持って来たもの
主任が持っていくように言ったもの

軍事工作用Submariner"Phyllobates"の強襲揚陸戦装備"Fuzumigann"
aerosolpropellant複合電熱加速装置がtungsten弾芯の超硬の杭を射出する破壊工作用装備
高電圧放電で発生したプラズマの膨張圧力により高速で杭を打ち出すパイルドライバー
全面の極圧ポリマーコーティングが衝突のエネルギーと摩擦で融解し、
表面を潤滑して杭を効率的に侵入させることで30mmの鋼鉄を突き抜ける事が可能な黒鉄色の杭は、
いくら硬いとは言え、所詮蛋白構造の外皮をなんなく突き抜け、身体の中に吸い込まれる。
灼けた空気、蒸発してゆく飛び散った船上の海水、鉄の匂い、軋む船体

私の守るべき女性と排除すべき障害

傷付いても戦う事を止めない
いつも笑顔の女性、私を助けてくれた人、今は笑っていない人、大事な人
頭部に貯えた何千リットルもの真っ白な脳油を吹き上げ、
それでも船を押し退けようと尾鰭を振るい続ける、巨大な生物

必要であると認識できない

その行動を

その理由を
126名無しさんだよもん:02/10/29 12:21 ID:995IsaUq
橙のインジケーターが点滅から点灯へと変化し、すぐ隣の緑が点灯する

私の為すべきこと
主任が私に言った事

2本目を打ち出す、水平に打ち出され、吸い込まれるようにその巨体に消えていく
射出の衝撃でアンカリングアームがニ本はずれた、残りは一本、次射の反動には耐え切れない
船のデッキは元々このような用途には向いていないのだから予想される事象の一つ
チャージは2回目より時間がかかる、まだ終わらない、打ち出せる杭も残りは一本
船をそのまま海に沈め込むように傷だらけの体を押し付けてくる、動きはまだ止まらない
振り絞る叫びのように頭上部から左斜前方に吹き上げる、激しい血混じりのブロー
赤と白の粘液に覆われていく船上の全て、それを洗い流すように降り注ぐ海水
視界に捉らえられる緑の光
揺れる船体
巨大な生物

守るべき女性の体は力が入っておらずぐったりとしているのに
添えられた右手は発射装置にかかったまま、視線はその目標に固定されたまま
その身体を包むように抱え込む、最後の一本が射出される

発射と同時に、弾かれる様に先端を上向かせたパイルドライバーは私達の頬を掠め、
デッキの上をその重量をものともせずに跳ねながら、大きく弧を描いて海に落ちていく、
固定が完全で無く反動で力が逃げてしまった分、仕様通りの威力は見込めない
それでも十分なはず、目標はコンクリートの壁でも鋼鉄の装甲板でも無いのだから
打ち込まれた杭は斜め上方に突き進み頭部を貫通し、
暗い夜の海を照らす船の明かりを反射しながら、空中を舞う
杭が落下を始めると同時に、夜の空を染めあげるように吹き出す白と赤のコントラスト
127名無しさんだよもん:02/10/30 12:05 ID:mHNWC7FX
真っ暗な港に転がり込むように接岸する。
「あはは…佐祐理、猫じゃないんだから」
セリオの脇に抱えられたまま船から降りる。
車の後部シートに乗せられ、医療所ヘ向かう。
「知らせなくてよろしいのですか?」
「痛っ、佐祐理達、悪者で…すから…」
それにこんな顔、祐一さんや舞には見せられません。


朝、目を覚ますと
ベッドに頭をのせてシーツを握りしめているまぶたを真っ赤にした舞と
椅子の上で、寝こけている祐一さんがいました。
「おはよう、舞」
「……」
ぱっと頭をあげて目が合うと少し安心したような顔をする
「舞、あのねハンちゃんいてね、佐祐理のこと助けてくれたんだよ」
「……」
「舞?」
「…佐祐理はどうして危ない事するの」
ばたばたと出ていく、なにか、すごく可愛らしくて可笑しい
「笑っちゃ悪いよ、佐祐理さん」
「そうですね、心配かけちゃいました」
「舞、ずっと泣いてたんですよ」
「分かってますよ」
だって、舞のいたところ濡れているから
「祐一さん、ごめんなさい」
舞にもちゃんと謝りますから
128名無しさんだよもん:02/10/30 12:06 ID:mHNWC7FX
あの後、死体は見つからなかった。
生きているとは思えないけど、死んでなくても不思議じゃない気もする。
壊れてしまった銛は、本当は綺麗に直してあげたかったんですけど、
島の人は、直すこともないだろうと言ってそのまま元あった場所に戻した。
少し可哀想な感じがしたけれど、これでいいのかもしれない
使うことがない方が良い物なのだろうから

島の花で作った花束をみっつ。
大切な船の分とあの鯨の分、それともう一つ。
死んでしまったチョウチョウウオ。
「名前…教えてもらえませんでしたね」

この島で一番、風の気持ちいいところ。
いつもここにいる女の子は今日はいないみたい。
灯台の丘の崖から海に投げ入れる。

無くしてしまったものはたくさんある。
得たものはなんだろう
あるのかな、ないのかな
わからない
129名無しさんだよもん:02/10/30 15:55 ID:rU8uzA7R
130名無しさんだよもん:02/10/30 22:13 ID:LJIwKBJc
131名無しさんだよもん:02/10/31 12:16 ID:74yaoYws
主任さんがセリオを連れてお見舞いに来てくれました。

「お役にたてたようで何よりです」
「ところで、何であんなすごいの持ってたんですか−っ、なんなんですか?あれ」
「軍事用の破壊工作装備です」
「はは、一応開発元ですから」
「ほぇ、そうなんですか?」
「開発元は他社ですが」
「せっ製造元だしっ」
「そうなんですか?」
「製造元も違います、それに製造元が武装していいということはありません」
「こっ、こんなこともあろうかと」
「ほぇ、悪い人…?」
「犯罪である可能性が高いです」
「…それを言うなら倉田さんだって」
「はぇっ?」
「国際捕鯨取締条約特別許可書報告義務違反です」

「…内緒ですよ」
「…内緒ですねーっ」
「内緒なんですか」
人さし指を立てて口に当てる

「……」
「……」
「内緒」
首を傾げながら真似するセリオ
132名無しさんだよもん:02/10/31 12:18 ID:74yaoYws
「あーっ、やっぱり、あっついですっ」
「まあ、向こうは雪降り始めてたしね」

飛行機は3日も先だったから、ちょうど朝一番で島に到着する定期船で来た。
2週間、栞と実家に帰っていたあたしが島に戻って来て見たものは、
腕をギプスで固定している社長。

「まかせろ、焼そばは得意料理だ」
「…朝から焼そばは変」
「佐祐理はなんでもいいですよ?」
「舞っ、キャベツをまき散らすなっ」
「…ウインナーを乱切りは変」
「あははーっ、御飯炊かなくていいんですか?」
「おお、たくあんがつながってるぞ」
「祐一、トマトに砂糖は変」
「舞、この卵焼き? なんか動いてるよーっ」

混乱の度を深めるいつもは−少なくとも今朝よりは−穏やかな食卓

「明日から、あたしと栞が作るから…」
なにがあったのよ…

その後、ぼろぼろの船を2隻もみてしばらくへたり込んだのは秘密
133名無しさんだよもん:02/11/01 01:42 ID:XC0pf9LX
 
134名無しさんだよもん:02/11/02 21:40 ID:52DPF2/S
 
135名無しさんだよもん:02/11/02 23:40 ID:lbSRUp84
136 :02/11/02 23:41 ID:0soiPxUP
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137名無しさんだよもん:02/11/02 23:45 ID:Vd42emD9
沢渡です。野原を駆けずり回るのは
飽き飽きなのですが?
138名無しさんだよもん:02/11/03 15:36 ID:JaUAAf7x
 
139名無しさんだよもん:02/11/03 18:15 ID:vs/AvwWO
140名無しさんだよもん:02/11/03 19:05 ID:n/7VI+5U
なんだこのスレは…
凄い、凄すぎる…
2時間もかけて最初から読んじまったじゃないか〜

保存しとこ……
141名無しさんだよもん:02/11/03 22:26 ID:PPlMw6nX
>>140
>>28のスレも見といた方がいい罠。
142名無しさんだよもん:02/11/04 19:14 ID:qN3DPDyc
 
143名無しさんだよもん:02/11/05 12:15 ID:Q87E636q
とあるやんごとない理由で、最近は開店休業中。
もちろん今日も暇…
栞と二人、のんびりまったりお店番。

「みっしょん! あうーたーすぺー、とーびーたってっばっ、あっくぅ、ゆっくっ、えくさいとっ!」
栞はなにやらマイナーな曲を歌いながら、上機嫌で床掃除の真っ最中
「あ」
なにかに気付いたように、くるんっとこっちを振り返る
「そういえばしーぐらすってなんですかお姉ちゃん?」
「なによ、やぶからぼうに」
「いえ、前に祐一さんが、又作るか〜とかいってたので」
「ん〜、海岸にガラスの破片とか落ちてるわよね」
「はい」
「あれをたくさん拾って、接着剤とかでくっつけて、ランプシェードとか灰皿を作ったりするの」
「でも、ここのビーチは綺麗だし、あんまりガラスの欠片なんかありそうにないですけど」
「そうでもないわよ、探せばけっこうあるもの、見つけようとしてないから見えないだけよ」
「えぅ、そういうものなんですか」
「じゃあ、あとで探しにいってみる?」
「はいっ」

シーグラス、ビーチグラス、マリングラス
いろんな呼び名があるけど、あまり普通には知られてないかも

この島にも、すごく多くのものが流れ着く
海藻とか珊瑚とか流木みたいな自然のもの
プラスティックとか缶とかビニールみたいな自然のものじゃないもの

捨てられた瓶が割れて、何年も海底の砂や波間の潮に揉まれて角が取れて、表面は削られて、
小さな半透明の欠片になって海に漂い、どこかの砂浜とかの海岸にうち上がる。
144名無しさんだよもん:02/11/06 00:11 ID:H1K3Tfh2
「まだ、足りないんですか〜」
「なにぴーぴー言ってるのよ、まだ半分も集まってないのに」
「むりですっ、そんなたくさんは絶対無理ですっ」
「あんたがおっきいの作りたいって言ったんじゃないのよ」
栞は円柱型で20cm位の大きさのランプシェードを作りたいらしい
そのくらいの大きさなら、拾ったガラス片にもよるけど2000〜3000個くらい必要かしらね
見なれた砂浜に目をやると水色、青、緑、黄色、白、赤、茶色、ほんとに様々な色の、たくさんのガラス片がある。
「そうだ、栞。茶色とか黒っぽいのは駄目よ」
「えぅ、もう拾っちゃいました、何でですか?」
「茶色とかの瓶はね、もともとあまり光を通さないようになってるのよ、中身が太陽とかで変質しないように」
「なんでそんな大切な事っ、先に言わないんですかっ」
「拾ったのは捨てちゃ駄目よ♪」
「わかってますっ」


店の裏にある器材洗い場
「なんとか集まったわね」
「…疲れました」
半日で集めたにしては、けっこうな量
「で、このバケツに入れて」
ざらざらざら
「このまま一日、塩抜きするの」
「え、じゃあ今日は作れないんですか?」
「そ、続きは明日」
はぅ〜と肩の力の抜ける栞
「3時間くらいしたら、水を変えておいてね」
145名無しさんだよもん:02/11/06 00:13 ID:H1K3Tfh2
現在、缶切りの出来損ないみたいな変な形の特殊工具と悪戦苦闘中
「んん〜」
まだ時間があるから、たまにはメンテナンスでも、と思って
「むぅ〜」
しばらくオーバーホールしてなかった自分の器材を持ってきたのはいいけど…
「もおっ」
永きに渡る酷使と塩のせいで固着しちゃってて駄目。
「明日、相沢君にやらせよ…」
広げた器材をほっぽって、店の鍵をもって外に出る。
「栞、かえ…」
あら、あんなところでなにやってんのかしら、あの子

「たったひとつのほぉしにすてられぇ、おわりないたびー、きーみとあゆむとー」
「……」
栞、寂しそうに膝を抱えてバケツ見つめて、歌うのやめなさい…
146名無しさんだよもん:02/11/07 12:15 ID:SMDO/V0q
「なんですか? その水鉄砲みたいなの」
「これはグルーガンっていってね、このロウソクみたいな棒状の接着剤を熱で溶かして使う道具」
「あっ、ここ押すと接着剤が出てくるんですね」
「水にも強いし、すぐ固まるからいろいろと便利よ、栞の作りたいのはこの位の大きさ?」
美汐の持って来た日本茶の缶
「もう少しおっきいのがいいです」
直径12cmくらいの、お菓子の缶
「それだとなんか短いですよ?」
「高さはいいのよ、型にするだけだから」
「型?」
「そう、いきなり積み上げて作るのもいいんだけど、
 こういう丸い缶とかを型にして石垣みたいに外側に積んでいけば楽に作れるわよ」
「あ、そうなんですか」
「固まったら型を外して、同じように又積み上げるの、できたのを2つでも3つでも繋げればいいわ」
外側を綺麗に作りたいときは、半分にした缶の内側に積んでいくんだけど、
外側がでこぼこの方が、なんかそれっぽくていいわね。
でも、あたしとしてはこういう型とか使わないで、一つ一つ積み上げていく方が好き。
「はい、先の金属の部分は熱くなるからを気をつけるのよ」
見えないところには接着剤を多めにつけて、外側とか見えるところはあまりつけないで
小さな石を隙間に入れるように接着して強度を増す様にする、石と石の組み合わせの相性とかもあるから
そういうのは慣れとセンス。

ちなみにこの方法、できた後に缶が抜けない時は鬱だわ、無理矢理抜いて壊れたときなんか激鬱。
147名無しさんだよもん:02/11/07 12:16 ID:SMDO/V0q
「色の配置はその人のセンスが出るから」
「任せて下さいっ、ばっちりです」
心配だけど
「えぅ、はみ出ちゃいました」
「かしてごらんなさい、はみ出ちゃったところはグルーガンの接着剤を抜いてから…」
すぽっ
「先っぽでなするようにして…」
ちょいちょい
「なでつけちゃうの、あまり多いようだったらとっちゃってもいいけど」
「わぁ、お姉ちゃん、すごいです」
「はい、じゃあやって御覧なさい」


最初は上手くガラスを積む事ができなかったみたいだけど、もう慣れたみたい
148名無しさんだよもん:02/11/07 12:18 ID:SMDO/V0q
数日後…
「できましたっ」
というか、あんた何日かかってるのよ…
あと、どうやれば型と違う形に作れるのかしら、疑問だわ
「そうしたら、このお皿にロウソクを乗せてかぶせるの」
電球とかでもいいんだけどね
「わ、なんか不思議な感じです」
「そうね、表面が削れて擦りガラスみたいになってるし、いろんな大きさと形のガラスが
 組み合わさってるから光の透過と反射が柔らかいのよ」
「えぅ、ロマンティックじゃ無いです…」
「じゃあ、長い間、たくさんのガラス達が海を漂って来た時間の長さと海の大きさが光に深みを与えると」
「そう、それです、その方がロマンティックですっ、最初からそう言って下さいっ」
なんで怒られてるのかしら
「じゃ、電気消すわよ」
「はい」
暗闇のなかに浮かび上がる色とりどりのガラス片の集合体
ところどころ不格好にあいた隙間、そこからもれる幽かなロウソクの光さえも幻想的にテーブルを照らす

「綺麗ね」

「まてーんろーお、あおくけむぅらせるあめは、おまーえのなーがしたなーみだのよーおだね」
ああ、やっぱり歌うのね…
149140:02/11/08 14:17 ID:g9LOMkau
>>141
遅レスだけれど、>>28も見たよ。
教えてくれて、ありがとネ。
とっても良かったよ。

期待メンテ
150141:02/11/08 18:23 ID:YBrKWBAJ
>>149
俺はネタを出せないからそれ位はな。
151名無しさんだよもん:02/11/09 02:00 ID:iArtbapt
 
152名無しさんだよもん:02/11/09 06:45 ID:Xx5vewzq
153名無しさんだよもん:02/11/11 12:23 ID:hgwc71Tn

南の島に遊びに行ってた七瀬と長森が土産を持って家に来た
長森はナマコとオニヒトデとサンゴのぬいぐるみ
七瀬は殻付きの生マカダミアナッツと謎のお面と鮫の顎の骨(歯付き)
なにかの嫌がらせなんだろう、多分
七瀬はともかく…長森をここ迄追い詰めてしまったのはやはりオレの育て方が悪かったからなのだろうか

「そうだっ、あたし、お土産にお酒買って来たのよっ、ほらっ、なんかわかんないけど高そうだしっ」
あれだけでかい土産を出したと言うのに、既に四次元ポケット状態の土産袋から酒を何本も出す七瀬
「あっ、あっ、わたしもおつまみになりそうなの買って来たよっ」
なぜかオレの家にある、まいえぷろんを着け台所に立つ長森
「浩平、冷蔵庫のもの使うよー」
「おおう、いいぞ」
っても何も入ってないけどな。
声のする方、台所に目をやると、
エプロン姿で台所に立つ、妙に上機嫌で鼻歌まじりの長森、やっぱり似合うな。ああゆうの…
家庭的な雰囲気って奴か、なんかいい、すごく
ふと横を見ると、
鮫の顎の骨を眺め、何故かは判らないが微笑んでる七瀬、なんか非常にワイルドで似合ってるけど…
それはお前の意図するところではないだろう、たぶん
154名無しさんだよもん:02/11/11 12:25 ID:hgwc71Tn
「これ、なんだ?」
輪切りになって皿にでろんとのっかった、茄子の漬け物みたいな物体
「ナマコの酢の物」
「こういうグロテスクなのは…ちょっと」
「ええぇ、三大珍味なんだよっ、すごいんだよっ。食べた事ないけど」
美味しいとは言わないところに作為的なものを感じてしまうのはオレが世間で汚れてしまったせいだろうか
「んぅ、じゃあこっちは?」
長森は手を下に添えて自分の箸でオレの口元に何かを差し出す
その首の傾げっぷりと言い、ちょっと照れくさそうにした仕種と言い、健康な男子的にはクリティカルなのだが、
その箸の先、ぷるぷるしてる薄紫色の物体が激しくオレを動揺させる。
塩辛みたいだが、イカには見えん
「これは?」
「ホヤの塩辛」
「うまいのか?」
「さあ?」
とりあえず無害そうなシーフードサラダを口に運ぶ
長森、何故その紫色の物体を食べずにオレの取り皿に置く

なにか、凄く…呑みたくなって来たぞ、無性に呑みたい気分て、こういうの言うんだな、きっと。
七瀬が酌してくれたコップに口をつけ……
「七瀬、長森、オレだけ飲むのも悪い気がする、お前等も飲め」
いや、実はオレの身体の何かがこの目の前の液体を体内に侵入させる事を拒否してるんだが
だいたい、自分で買ってきといて高そうだしってどういうことだ?…まあいいか
「ええっ、わたし、あんまり呑めないよぉ」
「あたしも今日はちょっと」
「まあ、そう言うな。オレはお前等が無事帰って来て、お土産まで持って来てくれた事が嬉しいんだ、だから飲め」
「はぁぅ、なんか照れるよぉ」
「ま、まあそこまで言うなら呑んでやらない事も無いわねっ」
とぽとぽとぽ
「んでは、あ、七瀬、長森。ぐいっといけ? ぐいっと」
「「「かんぱーい」」」
155名無しさんだよもん:02/11/11 12:27 ID:hgwc71Tn
飲んでいるふりをして二人を伺う
それだけでもかなりの刺激臭をともなった、おそらく揮発性と思われる何かが、
鼻腔を通過し体内への侵入を開始している。呑める呑めない以前にこれは飲めない
「「ぶはぁっ」」
おお、すごいな七瀬、グレートムタみたいだぞ
長森、口元から液体を滴らせながら潤んだ目でこっちを睨むな
「のめない、のまないっ、のめるかっ」
「ふぅうぇ〜」
七瀬、七転八倒しないところに修行の成果をみたぞ、強くなったな、オレは嬉しいぞ
長森、お前はいま何か間違った方に向かいつつある様にオレは感じる、まだ間に合う何とかしろ
「うわっ目が、目にしみる、いたっ、いたた」
「はぅ〜、ほうへー、ふひひる痛い〜」
目を押さえて転がり回る七瀬、スカートの裾は気にしなきゃダメだぞ? 女の子なんだから
しかも、なんで狙ったようにオレの膝元にきてる。あとな、それ、お前が顔拭いてるのテーブル拭きだぞ?
長森、あれだけのキツそうな酒だから唇くらい腫れるかもしれん、
だが可愛らしい桃色の舌を覗かせて薬指で下唇をなぞるな。何故、オレの手をとって唇に触れさせようとする。
だからよ、何で今日にかぎってそんな方向性なのかをオレは知りたい
「折原っ、あんた女の子に、なんてものっ、飲まそうとするのよっ」
「ひぃほぉいよぉ、こーへー」

というかそんなものをオレに飲ませようとしたのはだれだ
156名無しさんだよもん:02/11/12 12:13 ID:ixcQU1qj
「長森、冷蔵庫の中にビールとかチューハイあったろ」
「あ、うん、今持ってくるよ」
「七瀬、今度からは飲めるもん買ってこい」
「うう、そんなこと言ったって分かんないもんは、しょうがないじゃないのよっ」
少しは喜んでくれるかな。とか思ったのに
でも、あれじゃあしょうがないか、飲むもんじゃないわよね、あれ
「おまたせ」
瑞佳が両手いっぱいにいろんな缶持って来て、ちゃぶ台の隅から並べはじめる。
ことん、ことんと置かれていく、色とりどりの缶
「オレはビールだな」
「はい、浩平、これでいい? 七瀬さんは?」
「スイカチュ−」
「へんなの好きなんだね、ん〜これ、はい」
「瑞佳はどうすんのよ」
「む〜、見てもあんまり分かんないよ」
「カルーアミルクは? 甘いけど」
「うん、じゃあそれにする」

「それでは、気を取り直して」
「「「かんぱーい」」」
157名無しさんだよもん:02/11/12 12:15 ID:ixcQU1qj
「長森っ、お前がついていながらこれはどういう事だ?」
どんっと得体のしれない(あたしが買って来たんだけど)お酒のビンをテーブルに置く折原
「う、わたしにだってできる事とできない事があるもん」
すごい言われようね、あたしってば。ところで瑞佳、そんなにくぴくぴ飲んで大丈夫なの
「そうか、長森も七瀬のお守、御苦労だったな」
「なによっ、それっ」
「だって、どうせ七瀬は向こうでも疾風怒濤の暴れっぷりを発揮してたんだろ」
「んなわけあるかっ、あほっ」
「そうだよぉ、そんなに大変じゃ無かったよ」
「ほらな」
「つまり瑞佳もそう思ってる、と」
「ええっ違うよっ、えと…そんなんじゃなくてぇ、うぅ、その」
どっちかというとあたしが一方的にいぢめられてたと思うんだけど
「だいたい、向こうで暴れてたのはどっちかと言うと瑞佳じゃないのよ」
「えええぇー、そんな事無いよ、普通だもん」
「まあ、おまえらはオレがいないと何もできんからな」
「なによっ、それっ」
「むー、そういうものかな、わたしは浩平の方が心配だよ、七瀬さんもだけど…」
「考えても見ろ、あの七瀬だぞ、なにが起きても不思議ではない」
「だからなんであたしなのよっ」
「「キャラ?」」
いや、二人して声まで揃えて聞かれても
158名無しさんだよもん:02/11/12 12:15 ID:ixcQU1qj
んー、たくさんのんじゃった、ほわほわする、最近のお酒っておいしいのね
ちっちゃな頃、お父さんに呑まされたのとは大違いだわ
「んで、まだ土産話しを聞いて無いぞ」
「んー、瑞佳にヤドカリでいぢめられて、瑞佳が背中のかゆい猫で、ぱんち誤爆で、
 瑞佳にナマコでいぢめられて、和菓子が美味しくて、お土産はたくさん買った」
「そうそう、面白かったんだよ、浩平も一緒に行こうって言ったのに」
「それはなにかのレトリックか、それともオレの知らない未知の文法によるメッセージか」




こいつら、こんなに酒癖悪かったのか、しゃれにならんぞ
「長森っ、オレのシャツの中に頭を入れるなっ」
「えええっ、だってぇ…気持ちいいんだよぉ」
「七瀬、オレが悪かったからオレを背もたれにして和むな」
「なんでよぉ、いい感じなのよ、これ」


オレのシャツを伸ばしまくり、二人羽織り状態で首を出し左肩に顎をのせる長森
「ねぇ浩平、スフィンクスって言う猫しってる?」

やわらかい尻をオレの大切な場所に、後頭部を右肩に乗せる七瀬
「そうだ折原、竹刀の中結いって結びづらいのよ、しってる?」
知るか、そんなもん
「猫占いでね、一度会ったら忘れられないユニークな存在なんだって、浩平みたいだよねーっ」
頬を擦りよせるなくすぐったい
「あれ、あたしがやると3回くらい結び治さなきゃできないのよ、何でかしら」
頭をうごかすな髪があたってくすぐったい
だいたいおまえら、会話が成り立って無いぞ
159名無しさんだよもん:02/11/12 12:16 ID:ixcQU1qj
「やっぱり、浩平にはちゃんとした彼女が必要だよぉ」

「どんなタイプが好きなんだろうな? オレ」
「料理のできる優しい幼馴染みとか?」
「元気で一途で健気なタイプとか?」
じーっとあたしと瑞佳の顔をみる折原
「やっぱりあか…」
ごめす
転がる一升瓶
もぞもぞと折原のシャツの中から出てくる瑞佳
支えを失い、そのまま崩れ落ちる折原
「だめだよ? 浩平こんなとこで寝ちゃ」
「なっなっ、今っ、瑞佳がっ」
「なぁに?(はぁと)」
「ひんっ、なんでもないです」
「七瀬さん」
「え」
やばい、今の瑞佳は危険だ
「七瀬さんは料理なんかどうなの?」
「ほえっ」
「料理」
「あ、うん」
「なんか得意料理とかは?」
「ん〜、あたしそんなにレパートリー多くないわよ」
「じゃあさ、浩平、いま寝てるから、なんか作ってびっくりさせるのはどうかなっ」
「いや、寝かせたのはあんただけどね」
みしっ
「いっ、いたっ、なんか痛いわよっ」
「気のせいだよぉ、きっと」
160名無しさんだよもん:02/11/12 12:18 ID:ixcQU1qj
瑞佳と二人で夜更けにやきそば作り
「あっ、そうだこれも入れようよ、ね、ね」
やきそばに入れる具じゃないと思うな、それ
「そ、それは危険じゃないの瑞佳」
「だいじょうぶだよぉ、浩平って、ああみえてもあれだから」
わけわかんないわよっ



「で?」
「ほらっ七瀬さんが浩平の為に作ってくれたんだよっ」
なんで、散々呑んだこの真夜中にやきそば喰わんきゃならんのだ
ところでオレ何時の間に寝たんだ? あと頭痛いぞ
「まあ、せっかくだしな」
あの七瀬にそこまでもじもじされては逆らえん
とりあえず一口分くらいとる、長森がついていたんなら大丈夫だろうが…
ふと目に入る、やきそばに絡んでるやけに黒いたまねぎの輪切り?
ちらり
「七瀬、あ〜んてしてみろ、あ〜んて」
「えええ、そんな恥ずかしい真似できる訳ないじゃ無いっ」
「まあ、いいから喰ってみろ、ほれ」
「そ、そこまでいうなら」
ぱく
もぐもぐもぐもぐ…

音も無く倒れる七瀬
161名無しさんだよもん:02/11/12 12:19 ID:ixcQU1qj
「長森…なまこはやきそばに入れんよなあ?」
「え、ええ、あの…なんでわたしに聞くのかな…」

やきそばの山に箸を突っ込みほじくり返す
「長森?」
やりやがった
「な、な、なにかな?」
「おまえの家ではホヤの塩辛をやきそばに入れるのか?」
「だ、だってぇ、そのっ、勿体無いしっ」
丁寧に小皿に具を移す。
「それ全部食え」
「ええ、無理だよっ、こんなにたくさん」
多分、オレは一切れでも無理だ
珍妙な味のやきそばをもそもそと食べる。
お仕置きとして、七瀬には謎のお面をかぶせた上にオニヒトデのぬいぐるみ、
長森には頭の上にナマコのぬいぐるみを乗せておく
「長森、それとったらホヤ増量だぞ」
紫色の物体に顔を食べられてるような七瀬
お面の笑い顔が乙だ。だがな、女の子が大の字になってるのはどうかと思うぞ
とぐろを巻く謎のソーセージをのせた長森
唇を紫色の粘液まみれにして涙目で恨めしそうにこっちをみながら喰うな

面白いモンを見ながら、面白いモンを喰う
こんな日も、まあ悪くない
162名無しさんだよもん:02/11/12 23:17 ID:XS0yIfL4
>「やっぱりあか…」
>ごめす

激しくワラタよ…

その気持ち分かるぞ浩平(w
163名無しさんだよもん:02/11/13 20:14 ID:AH1K7bCf
前スレで一番好きなのは…


『めりーさん(右)』(w
164名無しさんだよもん:02/11/13 21:23 ID:hFBeWJaH
俺はこれ。
>あと長森、嬉しそうに謎のお面を被るな


前スレならこれかなぁ。
>私は待ちます。

> この南の島で
> 夢を見ながら


165名無しさんだよもん:02/11/14 03:51 ID:XIv3MUc2
(`・ω・´)ホシューソ
166名無しさんだよもん:02/11/14 10:43 ID:VWtZ3Kny
栞のひらがな表記の歌もイイ!
167名無しさんだよもん:02/11/14 12:37 ID:4Nmxe9HS
「…ん」
もぞもぞと肩から滑り落ちていた毛布をひっぱって、くるまるようにして枕に顔を埋める
いつもとは違う枕の匂い、頬にあたる毛布の肌触り、布団も何か変。
あれ? なんでだろ
…あ、そうか、ここ折原の家だ、瑞佳とお土産持ってきてそのまま泊まったんだっけ
毛布。瑞佳がかけてくれたのかな、こういうのよく気がつきそうだし

ぼそぼそと聞こえる話声
あ、二人とも起きてるのかな?

「七瀬さん、起きちゃうかもしれないよ」
というか、起きちゃったんですけど…
「したかったんだぁ、こうへい。七瀬さんとは…しなくていいの?」
「あとで」
「うわぁ、えっちだよぉ、こうへい」
「ばか、お前そういう事言うな」
「んぅ」
え、ひょっとして…
被っていた毛布のスキマから覗く、うわ、してる。
瑞佳が覆い被さるみたいにしてキスしてる。瑞佳ってあんな風にするんだ。
「みずか」
折原? あれ、なんだろ、なんか変、いつもよりは優しい口調なんだけど、それだけじゃ無くって、
違和感がある、えと、あ、いま…みずかって呼んだんだ
初めて聞いたかもしれない、折原が瑞佳のこと名前で呼ぶの

いつもはない音の響き
何かすごく心の奥の方がざわざわする
168名無しさんだよもん:02/11/14 12:38 ID:4Nmxe9HS
「うん、いいよ」
「ほんとはね、わたしだけのものにしたいんだよ」
「わたしだけをみて」
「わたしだけとはなすの」
「わたしだけの声をきいて」
「でも、それじゃだめなんだよね?」
「たくさんのひとがこうへいとの絆を持とうとしているんだよ」
たくさん? え、なに、何の話?
「でも、オレは…」
こつんと額と額をあわせる、目を瞑ったまま子供に言い聞かせるように優しく
「側にいるから」
やさしく髪をなでられると、嬉しそうに目を細める折原
「だから…大丈夫」

折原の男のくせに柔らかそうな髪の毛に、細くて綺麗な白い指を通しながら、ふわって頭を抱き寄せて
目のすぐ下に優しく触れるように唇をうつす、猫が体を擦り寄せるみたいに自分の頬で愛撫して
目尻のところに軽くキスしてから、髪の毛をくわえて折原の頭をすこし横に向かせて、そのまま頭にキスをする
じっと、耳を見つめた後に、指先で耳の形をなぞるようにして少し弄んでから、耳たぶを唇で噛んで、
舌先をちろちろと覗かせながら、耳の中まできれいにするみたいにしてたくさんキスしてる。
左手は折原の首の後ろにまわされていて、瑞佳に任せきってるみたいに力の抜けた身体を支えてる
あっ、瑞佳の頭が折原の肩の辺りに隠れちゃう、首筋にキスとかしてるのかな
首のあたりの匂いを嗅ぐみたいに鼻と唇を触れさせたまま折原の正面に来た瑞佳は、
両手で頬を包んで顎を大きくあげさせてから自分の顔を横向かせて、
喉のところを大きく口を開けて噛みつくみたいにする。
そのまま、脇の下から腕を伸ばして背中に廻して、ぎゅうって抱き締める。
169名無しさんだよもん:02/11/14 12:39 ID:4Nmxe9HS
口を離した瑞佳は顎から唇にかけてキスしながら、褒めてあげてるみたいにずっと折原の頭を撫でてる。
少し顔を離して、じっと折原の目を見つめて、目隠しするみたいに手のひらを当ててから、
下におろして目を瞑らせると、すごく優しそうに微笑んでから、抱き寄せて
頭を両手とむねで挟むようにして包み込む
頬を折原の頭にすり寄せて、すごく、すごく大事なものを、持つみたいにして
いい子だねって、言ってるみたいに折原の背中を撫でてあげてる。
瑞佳の細い肩が、何か、なんて言うのか、強いものに見えて

「ほら、浩平?」
布団の上で座っている二人
瑞佳が少し後ろに移動してから正座して、
かき抱くように自分のお腹に引寄せて、折原の頭を体全部で包むように抱き締める
折原は瑞佳のお尻の辺りに両手を廻してそのままにしていて、全然動かないで大人しくしてて
頬を瑞佳のお腹にぴったりとくっ付けてて、むこうの方を向いてるからどんな顔してるか判らないけど
たぶん、きっと、すごく安心した感じなんだと思う。ほんとに子供がおかあさんに縋り付いてるみたい

なんでだろ、すごくうらやましい

折原の頭を左手で撫で続けながら、体を起こさせるとおでこにキスをしてから、
ぺろって舐めると、首筋に絡み付いてそのまま押し倒した。
瑞佳の柔らかい髪の毛がさらさらと流れて、くすぐるみたいにうねってる。すごく気持ちよさそう
170名無しさんだよもん:02/11/14 12:41 ID:4Nmxe9HS
瑞佳、いつもと全然違う、なんかあたしの知ってる人じゃないみたい
四つん這いになって、折原の上にいて、体中に口づけて

瑞佳のすらっとした、触り心地のよさそうな太ももに擦られて、
触れるたびに、ぴくんっぴくんって折原のが苦しそうに跳ねる。先の方から滲みだしてきた透明な液が、
瑞佳の太ももにむかって、薄明かりを反射してきらきらした糸の橋をかけている
瑞佳は気にしたふうでもなく、折原の胸板にたくさんのキスの雨を降らせながら、
焦らすみたいに自分の肌を擦り付けて、折原の匂いを染み込ませていく
どんどんどんどん先から溢れていく液は、熱く膨らむそれが破裂しないようにたくさん出てくるけど、
それでもまだ足りなくて、なにかを溜め込んでいってるみたいに節くれだってきて血管が浮いてくる。
もう、先の方から半分くらいまでは折原の出した液でドロドロにぬれてるみたい
わかってやってるのかな、瑞佳

瑞佳が折原のおへその辺りにキスをする、ちょっと重そうな胸にめり込むみたいになって、
硬くなったのが逃げるようにまた跳ねて、それなのに感触を名残り惜しんでるみたいに粘る糸を引いていく
何かに気付いたように、首をちょっとかしげた瑞佳は、
手で胸を寄せて、折原のを優しく包むみたいにして身体を低くしてから、ぬるぬるのそれを胸で挟んで擦りあげる。
ぬちょっ、て思ったより水っぽい音がした、やっぱりドロドロだったんだ、あれ
「んんっ」
突然、自分のを挟まれた折原はくぐもった声をあげて、上半身を起き上がらせようとする、
瑞佳は身体をぴたっと密着させて、粘液を自分に擦り付けながら、折原にかぶさって
折原の両肩に手をかけて、”しばらくそのままにしていてね”って目で合図するように微笑むと
お腹を押し付けると体全体でマッサージするみたいに動かす。
あ、あれじゃ、あんなにしたら折原の固いのが瑞佳のおへそに入っちゃいそう
171名無しさんだよもん:02/11/14 12:43 ID:4Nmxe9HS
少しずつ下の方に体をずらしていって、顔のところまでくると折原のに頬ずりしてから、
「もう、出したい?」
ちゅって根元の方に唇をつけた。
なんだか別の生き物みたいに動く綺麗なピンク色の舌が撫で上げるように茎に伝う
髪の毛を耳にかけて、邪魔にならないようにしてるけど、柔らかくて長い髪の毛はさらさらと
折原のお腹や太ももに流れて、瑞佳の気持ちを分かってるかのように、くすぐって、愛撫して
折原のことを周りから攻めて、昂めていってるみたい
やってる事はすごく色っぽいんだけど、なんかちょっと恥ずかしそうにしてるみたいに見える
でも折原はそんな瑞佳に気付いてないみたいで、柔らかい髪の感触を楽しんでる

ぬるぬるの先の方から唇で形を覚えるくらいまでゆっくりとなぞるように頬おばって
一番太いところまでくわえこむと、少しそのままにしてから…
あ、今、折原がピクンってなった、ひょっとして舌で何かしてるのかな
唇を一番太いところに引っ掛けたまま、引っ張るみたいに顔をあげようとする
それにつられて、折原の腰が少し浮くんだけど、瑞佳は両手で腰を押さえ付けて、また引っぱる。
何回かそうしてから、急に根元まで全部が口の中に隠れた、
折れそうなくらい細くて陶磁器みたいに繊細な瑞佳の喉が、何かを飲み込むみたいに動いてる
ごくん、ごくん、って折原のを口いっぱいに入れたまま
あれ、もういっちゃったのかな? それっぽい感じじゃなかったけど…
それに、あんなに奥までくえわえて、喉とかに当たらないのかな
あたし、少しでも当たると、おぇってなっちゃうのに

え、まさか、そうしてるの? 瑞佳。喉で? ええっ、そんなことできるの?
うわ、苦しくないのかな、あれって
172名無しさんだよもん:02/11/14 12:44 ID:4Nmxe9HS
折原のお腹に置いた手を緩やかにうごかしながら、瑞佳は足の間に座り込んでからだを上下させている
すると折原が、瑞佳の頬に手をあてて顔をあげさせてから、髪の毛を撫でつけるように背中まで通して、
少し腕を上げさせると、脇の下から手をいれて、抱き寄せる。
「んぅ、もういいの?」
口の端から光る筋を垂らしながら、すこし甘えた感じの瑞佳が訪ねる
「中に出したい」
「うん、わかったよ」
軽くキスしてから、折原の肩に手をおいて押さえ付けるようにして腰をずらす
「オレがしたい」
「浩平?」

上にのっかってる瑞佳を抱き締めるとそのまま体勢を入れ替えて、自分が上になる
上半身を起こすと、すぐに腕を瑞佳の膝の裏に通して、乱暴に腰を突き入れる
女のなだらかな曲線の上を転がるみたいに浮かんで伝う汗と艶やかで興奮してくるような匂い
壊れちゃうんじゃないかって心配しちゃうくらい大きく拡げられた瑞佳の足をもっともっとって広げて、
楔を打ち込んでいってどんどん自分が中に入っていくみたいに体をぶつけてる
「あ、んっ、あはっ、んん」
凄く激しくて、瑞佳は声にならない声をあげ続けてて、手は力一杯シーツを掴んではなさない
折原はただただ、腰を打ちつけている。
足を抱えていた腕を抜くと、瑞佳の肩と頭を固定するみたいに抱え込んで、
呼吸もままならない瑞佳の唇を塞いで貪るように蹂躙し、さらにスピードを上げて腰を打ちつける
「くぅっ」
いっちゃったみたい、すごく早いな、いつもより、すごくもったいなさそうな顔してる
瑞佳の腕が下からのびて、抱き寄せる
「まだ…する?」
173名無しさんだよもん:02/11/14 20:25 ID:xYhKdSsO
 
174173さん、ナイス保守!:02/11/14 23:40 ID:VWtZ3Kny
 
175名無しさんだよもん:02/11/15 01:26 ID:twQqzydb
176名無しさんだよもん:02/11/16 00:11 ID:goeuVil4
瑞佳のお尻を拡げるように両手で掴んで、下から突き上げてる折原
折原の上で髪を振り乱して、見てるこっちが恐いくらい手も頭も体も跳ね回らせている瑞佳
がくんっ、がくんって、壊れた人形みたいにされるがままになっている。

もうあたしのそこも大変なことになってて、ちょっと外側に触れただけなのに
電気が走ったみたいにぴりぴりするくらい気持ち良い。
ショーツの中に潜り込ませた右手の中指は、とろけた入り口から吸い込まれるみたいにするんって入り込んで
途中にある一番気持ちいい所を探り当てる。
中は内側の凹凸の全部が分かるくらいに指をきゅうきゅう締め付けて、手はもうべとべと
あたし、折原と瑞佳のを見て興奮してる。オナニーしてる。
被った毛布の隙間から覗くみたいにしてその光景を一瞬でも見のがさないようにしながら
聞こえないように、熱く湿った吐く息と声とを押し殺しているのも、なにか…すごく、昂らせる
もうたまらなくて、ももで強く挟み込まれた右手は痺れてきちゃって、痛いくらいで
お腹の奥のほうがじんじんして、足の裏があつくなってきて、おっぱいが膨らんでくるような感じがして
少しでも体を動かすと硬くなっちゃった乳首が擦れて、泣いちゃいそうになるくらい切なくなって
ほんとは、もっと声をだして、跳ね回るくらいに乱れてしちゃいたいんだけど、それもかなわなくて
頭を押し付けた枕は唇の端からだらしなく溢れる涎でびちゃびちゃで、まとわりつくみたいに頬をぬらして
でも、それも、そんな事も全部がすごく気持ちいい。
あたし、変なのかなあ…自由を奪われて興奮してる
177名無しさんだよもん:02/11/16 00:12 ID:goeuVil4
好きな男が親友とセックスしてるのに、それをみて、すごく興奮してる
やりづらいからうまくできなくて、でも目から入ってくる刺激が強すぎて、頭の中は真っ白
中なんかざらざらの一つ一つが浮き出してくるみたいに火照ってきてて、ぬるぬるの指を摩擦して
前触れも何もないのに突然にイッちゃうくらい昂り過ぎた身体は、もう何度も何度もイッちゃってて
でも全然、おりてくるような気配なんかなくて、小さいのなんか数えきれない位たくさん来てて
その波もだんだん大きくなってきて間隔も狭くなってきてる
こんなの初めてで、恐くて恐くてたまらないのに、それでもあたしは行為をやめる事が出来なくて

瑞佳の柔らかいお尻に当たる音を響かせながら、いやらしい粘液質の音をたてながら、
折原の腰を動かすスピードが速くなってくる。瑞佳のお尻には折原の指が食い込んでる。
跡が残るくらい強くつかんでて、きれいな形のお尻が歪んじゃってる。
178名無しさんだよもん:02/11/16 00:13 ID:goeuVil4
変な感じ。
でもすごくいやらしいものを見ているような気になって、
横向きになってひざを抱えるようにしてお尻を突き出す
着てる服を通して毛布に擦れる感触ですら、
甘美にあたしの肌を責め立てて、身体を動かすだけでイッちゃいそう
何も考えられなくなって来た頭の中。
半分閉じられた瞼に無理矢理、映し込まれたみたいに浮かんでくる光景。
あたしは折原の手で自分のお尻が壊れちゃう位に、喰い込んだ指の真っ赤な跡がつく位に
お尻の穴が口を開いちゃう程に強く強く掴まれて、拡げられてる自分の身体を想像をする。
そしたら、お尻がなんだか熱くなってきて、我慢できずに延ばした自分の左手がちょっと触れるだけで、
お尻が中から溶けるみたいに気持ち良くて、少し恐かったけど、力を込めてぎゅって掴んだ瞬間に、
あたしの奥の方から、じゅんって音がしちゃう位たくさん出てきて、頭の中は何かが弾けるみたいに
ぱちん、ぱちんって変な模様がたくさん見えてて、唇がふるえて、顎なんかがくがくしちゃって
足なんかもうこれ以上は無理ってほど突っ張って、強ばって、つりそうなくらいで
もうそれだけで死んじゃいそうなのに、あたしはべとべとの右手の掌を
ねじるようにして充血して膨れ上がった突起に擦り付ける。
今日初めて触れた、鋭敏な快感にあたしはお腹を痙攣させながら、顔を枕に力一杯押し付けて
朦朧としてくる意識をなんとかつなぎ止めながら、必死に吐く息を押し殺してイク
179名無しさんだよもん:02/11/16 00:15 ID:goeuVil4
押し殺した息は行き場のない躍動になって左手に集まって来て、
あたしに爪が食い込むくらいにお尻を掴ませる。
太ももは溢れ出した液で滑って、膣内は入り込んだ中指を押し出すみたいに蠕動する
あたしから湧いてきた液で滑るべとべとの右手を
無理矢理、押し込むように力をいれる
中の壁を擦って削るみたいに、
もう一度奥まで潜り込むふやけて爪まで柔らかくなった中指は、
その先を女の大切な器官の入り口に衝突させて、
表面を少し抉りとるように刺激する
叫びだしたいくらいの激痛が走ったかと思ったら、
枕に押し付けたままの口から押し殺した声が出る暇もなく
すぐに背骨から体中に送り込まれる快感に支配され、
いつもより遥かに高いところで何度も何度もイク
頭のブレーカーはもう何度も落ちちゃってるのに、
落ちる度に別の回線に繋ぎ変えられて
ずっと高いところに打ち上げられたまま降りてくることが出来ないみたいで、
でも目は全然離せなくて
あたしの中ではすごく長い時間、そうしてるような感じなのに、
ほんとはまだ一瞬のことで
180名無しさんだよもん:02/11/16 00:16 ID:goeuVil4
力一杯、腰を打ち付けていた折原の動きが止まったかと思ったら、
ずっと奥の方まで届かすみたいに瑞佳のお尻を引き寄せて、
ひときわ強く腰を押し付けて、息を止めた
「あふぅ、ふぁ、いっぱいでてるよぉ、こぉへぇ」
甘い声、瑞佳の声を聞きながらイク

いつもより、いつも射精するときよりも息を吐くのが多い
その折原の表情をみてイク
もう感覚なんか無くなって来ちゃってて、頭の中も真っ白でワケわかんないのに。
あたしの体はそれでも貪欲に、なんとかまた腰を動かして、
指をもっと奥の方まで届かせようとする。

最後にいっぱいまで押し付けて絞り出すみたいに瑞佳の腰を掴んで中に注いでる。
一つになっている部分からはさっき出した分と瑞佳のとが混ざって、
泡立った白いのがたくさん溢れかえってて、
折原のおなかに水たまりを作っている。
181名無しさんだよもん:02/11/16 00:18 ID:goeuVil4
うわぁ、いっぱいでてるんだろうなあ

瑞佳はお腹の下の方を手で強く押さえてる
あ、なかにはいってるのがわかるのかな? ああすると

あたしの子宮が破裂するくらいに、
熱くてドロドロしたのがたくさん入り込んでくるイメージが浮かんで、
きゅうっ、て指を締め付けられたと思ったら、
お腹の中が、急に火傷しそうなくらい熱くなってきて、
さっきよりも、もっともっと、もっと高いところでイク

なんか、あたしの知ってる二人とはぜんぜんちがう
なんだろ、二人が繋がっている感じ
あたしの知らないなにかがあるの?

やだな、あたし、また、なくしちゃうのかな
だいじなもの

あれ
折原? なんでそんなに泣いてるの? やだよ いつもみたいにしててよ
瑞佳? 居なくなっちゃうの? 連れてっちゃうの、折原の事
何処へ行くの
ねえ

ちっちゃな子みたいに丸まって、瑞佳の胸の中で眠る折原
頭と肩に手をおいて優しく撫でる瑞佳を薄目で見ながら
そのまま解けて一つになってしまいそうな二人を見ながら
はっきりしない視界と意識の中で
今まで感じたことのない位の高みまでのぼったあたしは
ぼんやりとした罪悪感と喪失感を心の奥にちくちくと感じながら、
それから逃げる様に意識を手放した。
182名無しさんだよもん:02/11/16 12:16 ID:ro1jqnmN
ぼくをあげる、ぼくの心も体もあげる
ぼくはなにもいらないから
ぼくができることはなにもないから
なにもいらないから
ぼくのぜんぶを
あげる
だから、ぼくに

男の子
膝を抱えて俯いたままの男の子
おかしいよ。
それじゃ自分も、自分の世界もいらないみたいじゃない

わたしがいてあげる、わたしがずっとそばにいてあげる
わたしにはなにもくれなくてもいいから
わたしができることはこれだけだから
なにもいらないから
わたしがずっと
そばにいる
だから、わたしに

女の子
ただそこにいるだけみたいな女の子
おかしいよ
それじゃ自分も、自分の世界もいらないみたいじゃない
183名無しさんだよもん:02/11/16 12:18 ID:ro1jqnmN
誰だろう、この子達、あたしの知らない二人がそこにいて
夢の中の出来事みたいに現実感が全然無い。あ、ってことは夢なのかな?
どうしてあたしここにいるんだっけ? あれ、ここ何処だったっけ

誰だろう、あった事が、あった気が、する
男の子は自分の手を握ったまま
女の子はその手を両手で包む
世界が閉じちゃうから、外の何も受け入れない。閉じた世界は、包み込まれてずっとそのまま
世界は閉ざされ、覆われ、包み隠し、そのままの姿で存在し続ける、変わらない、ずっとそのまま
ずっと

あたしは、その小さな手に触れる
驚いたようにこっちを見る男の子と
男の子に向けるのと同じ優しい笑顔であたしを見る女の子
ふたりの手をとって、あたしは歩こうとする
けど、閉じた世界は止まったままで変化を受け入れようとはしない
力一杯引っ張っても小さな子供達は少しも動こうとはしなくて
多分、すごく長い時間の経った後、あたしは疲れて座り込む

辛い事もあるかもしれない、かなしいこともあるかもしれない
でも、かわることだって、かえることだってできるはずだから、そこにはなにもないはずから
だから、何があるかわからないけど、どこかにはきっと、もっと、別のなにかあるはずだから

あたし、手にいれられるのかな、だいじなもの
184名無しさんだよもん:02/11/16 12:19 ID:ro1jqnmN
同じくらい好きだよ
わたしのことがいらなくなるまでずっとそばにいるから


あれ、なんだろ、ゆめ、みてたのかな
枕がすごく濡れてる
泣いてたの? あたし
ゆめ、思い出せないけど、すこしあたま痛いし
瑞佳?
「ほら、もうお昼だよ、二人とも起きないとだめだよ」
お味噌汁のいい匂いがする
「……」
「え、なにかな?」
「あれ? 何でいるの」
「なんでって。昨日二人で来たでしょ、浩平の家」
「ううん、そうじゃなくてさ、どっか行っちゃったんじゃないの?」
「え、誰が」
「あれ?」

「どうしたの? 目赤いよ?」
「あれ? あれ? あれ?」
「恐い夢とか、見たの?」
心配そうな顔で覗き込まれる
すごく優しい感じの目で、すごく悲しそうな感じの表情で
そしたら、また涙が出そうになっちゃって、鼻の奥がつーんてしてきて
どうしたらいいか分からなくなっちゃって、俯いたあたしの頬に両手を当てて上向かせてから
「恐くないからね、大丈夫だよ」
ふわって抱き締めてくれた
なんだか照れくさくて顔をあげられなかったけど
「平気?」
「うん、へいき」
すごく嬉しかった
185名無しさんだよもん:02/11/16 12:20 ID:ro1jqnmN
瑞佳が用意してくれた着替えを持って、シャワーを浴びにいく…いろいろとすごいことになってるし
出てくると、おおきなマグカップに入ったあったかい牛乳に蜂蜜を少し入れたのを持たされる
何時の間にか綺麗に掃除されたちゃぶ台の上には、お茶碗とかお箸が三人分おいてある。
のんきに口を開けている鮫の顎をどけてから、昨日座ったところとおんなじところにクッションを敷いて座る
ため息で一回だけ冷ましてから、すするみたいに一口飲んだらすごくあったかくなって
まったりしてきて、顎をちゃぶ台に乗せて、ぼーっとマグカップから立ち上る湯気をみる
牛乳の甘い香りと透明に消えていく白い湯気
こてんと首を横向かす、頭に巻いたタオルがぺたんと音をたてて、落ちそうになる
でも、何かめんどくさいのでそのまま
頬に当たるちょっと湿った冷たさのテーブルの感触

台所に立つ瑞佳
背中で結んだエプロンの大きなリボンの下の白くてまあるいおしり
かわいいなあ、背中なんかもほんと染みひとつないって言うの? きれいだなあ、ウェストもきゅって
女のあたしが見てもそうなんだから、ああいうの見たら男がほっておかないのも判る気がする

「……」
おしり? せなか? うぇすと?

ああ、はだかえぷろんか、漢の夢だっていうものねー
じゃあ、しょうがないわよ…ね…

…ていうかなんではだかえぷろんなわけ?
186名無しさんだよもん:02/11/16 12:21 ID:ro1jqnmN
混乱するあたしに追い討ちをかけるように阿呆登場
「おお、はやいな二人とも」
そういいながら、あたしのマグカップをとって一口飲む折原
「熱っ」
「ちょっと、勝手に人のもんのまなっ…い…で…よ…」
上半身を起き上がらすと、ちょうど自分の目の高さにあり、いやがおうにも目に入る折原の…それ
なんで、なんで、なんでなんでなんで、あんたまですっぱだかなのよっ
んで、なんでそんなにもびんびんにおったててるの?
いやお昼だからその、朝立ちと言うのも変だけど
というか何でそんな状態のままこっちに来れるわけ?
え、ええ、えええ、その朝からいや、さっきもいった通りもう昼なんだけど
そのしちゃうのかな? うん、つぎはあたしかなー? なーんて、おもってたりしたんだけど
その、いや、じっさいねえ、そういうのはちょっと照れちゃうかな? その、ほら、ねぇ
というかさ、されちゃうの?
朝からって胸キュン? あ、昼なんだけどって…ちがうっ

ごいん
「こーへー、おいたはダメだよー」
無言で崩れ落ちる折原
フライパン装備の瑞佳
はっと我に帰るあたし
「瑞佳も恥ずかしいかっこしてないではやく何か着なさいっ」
187名無しさんだよもん:02/11/16 12:21 ID:ro1jqnmN
「ずいか」
遅い朝御飯たべて、ごろごろしてたら、窓の外を見ていた折原がぽつっと言った。
「むっ、みずかだもんっ」
台所で洗い物をしていた瑞佳は、からかわれたと思ったのか頬をぷーっと膨らませて、
手を拭きながらこっちにくる。なーんか、たまに子供っぽいのよね
「雪の事をそういうらしいぞ」
「え、折原、雪降ってるの?」
「あ、ほんとだぁ、雪」

窓を開けて見上げてみると、灰色の雲の中からこぼれ落ちてくるみたいに真っ白な雪がひらひらと舞っている
「なんで、ずいかなんていうのかしら」
「んーと確か、瑞はおめでたい事の知るしだよ、それでそれで、雪は五穀の精で豊年の瑞兆なんだって」
「ずいちょー?」
初めて聞くわよ、そんな言葉
「んぅ〜、イイ事の兆しって感じかな?」
「じゃあ、雪がたくさん降るときは豊作の前兆だって喜んでたの?」
「そうみたいだよ」
ふーん、雪って、なにかイイ事が起きる前兆なんだ
188名無しさんだよもん:02/11/16 12:22 ID:ro1jqnmN
雪に覆われた畑や田んぼが、雲の水と空の月の力を雪から受けて、いっぱい蓄えて、
ゆっくり休んで、冬が開けてからまたたくさんの作物を実らせる。
大地を覆う真っ白な雪は癒し慈しむ者

「もしかしたら、雪が降る、ほんとは寒くて辛い冬のはじまりなんだけど、花の咲かない冬でも、
 雪を花と見立てれば、少しは楽しいかなってことで、花。なのかな?」
「ものは考えようってことか」
「気の持ち様でどうにでもなるってことじゃない?」

でも、現実はそんなに簡単なものじゃないのにね

春を迎えようと、まだ固い大地から、まだ解けない雪の下から、力強く光に向かって立ち上がる
小さな、小さな、植物の芽。
たくさんの、ほんとにたくさんのことがあって、いつか大きくなって、また、土に還る。


ずっと
189名無しさんだよもん:02/11/16 21:51 ID:6y9kFlUS
 
190名無しさんだよもん:02/11/17 03:10 ID:+MUjyoMF
>>43
激しく遅レスだが美汐たんへ
エンジェリックレイヤーはプラレスじゃ(以下略
リメイクというよりはパ(以下略
191名無しさんだよもん:02/11/17 18:21 ID:vhD6dF+P
栞の歌が何の歌だったか思い出せないと、
気になって夜も眠れません。
192名無しさんだよもん:02/11/17 19:42 ID:nfawnuh9
>>191
イデオン?
193名無しさんだよもん:02/11/18 09:47 ID:c1ODfcyr
 
194名無しさんだよもん:02/11/18 20:51 ID:zP7FsKhS
195名無しさんだよもん:02/11/18 23:05 ID:9pFncye1
    
196名無しさんだよもん:02/11/18 23:44 ID:c1ODfcyr
 
197名無しさんだよもん:02/11/19 00:01 ID:ucJ/z55d
いや、亜空大作戦スラングルだろ?
198名無しさんだよもん:02/11/19 03:33 ID:591CD/e4
まだ上のほうにも出ていないで、私が知っていたのは
超音戦士ボーグマンぐらいなものか。
199名無しさんだよもん:02/11/19 12:20 ID:HWzb+5qw
まだ暗い海。夜の明けないうちから、潜る。
一人で潜っちゃいけないなんて、講習では言ってるけど
こうでもしないと追いつけないから
一通りポイントをチェックした後、浅場まで来て仰向けになって、
白みはじめた空を海水越しに見る。
自分の吐き出した泡が、大きな気泡へと変化しながら浮上して、海面で弾けて消えていく

昔の住居は採光のために篠竹を荒く組んだ編目を取り付ける事があった、だから篠の目は明り採り
夜が明けて、篠の目から朝の光が射し込んで見える。夜明けそのものが転じて、東雲

空の水、雲と空気を通過して
海の水、海水と吐き出した泡を通過して
朝の光が差し込んでくる。

あたしはまだ頑張れる
自分自身が明るく輝けるように
200名無しさんだよもん:02/11/19 12:21 ID:HWzb+5qw
夕方、日が沈み切る前に今日の食料を調達。
魚のしっぽの切れ端を砂浜に空いた穴の近くでそよがせる。
待つ、動かす
待つ、動かす
がっ

かかったのは、大きな30cmはありそうなシャコ
逆棘のついた腕は魚のしっぽに突き刺さって、なかなか抜けない
そのまま、周りの砂ごと一気に穿り出す。
バケツの中はいっぱいの砂シャコ。

あれ、おーなー、なにしてるんだろ?
「どうしたんですか?」
「これ」
手にあるのは薄汚れた瓶
「何かの瓶?」
「…中」
「ああ、ボトルメール」
「開けてみる?」
「そうですね、こんな機会って、めったに無いから」
開けようとするあたしの手を止めるおーなー
「だめ、みんなで」
「あ、そうですね、みんなで見ましょう、御飯のあとにでも」

今日の御飯はシャコのお刺身
201名無しさんだよもん:02/11/19 12:23 ID:HWzb+5qw
いったん店にもどって、戸締まりをしてから家に戻り、キッチンへ
「たくさん、採れましたよ」
「あははーっ、大漁ですねーっ」
「わ、お姉ちゃん、すごいですっ」
最近、すっかり息のあってきた社長と栞の名コンビ
バケツごと渡して、あとはおまかせ
「むーねのこどーおがっ、まっとをこがすー、きょうのしょーりはー、なみじゃーないぜー」
栞、御飯作りながら歌う曲じゃないわよ、それ

いつもどおり夕食は賑やかに
新鮮な野菜があまり手に入らないから、船が来る日はサラダの日。
お芋とかなら畑があるんだけど、キャベツとかレタスとかはあまり食べれないから
今日、島に着いた美汐がわざわざクーラーボックスに入れて持って来てくれたトマト。
重いのに持って来てくれた高そうな日本酒。あっというまになくなりそうだけど。
後、お醤油とか納豆とか梅干しとか。
あたしが一番、嬉しかったのはお茶漬け海苔

ちなみに社長が一番喜んだのは、前々から探してもらっていた愛用のECHOSとかいう
ノートパソコンの新品バッテリー。 みょーに古い物とか好きなのよね、あの人。
バイクも古臭いちっちゃなサイドカー乗ってるし、あれも赤だったわね、色。
おーなーのオレンジ色のほたてみたいなノートパソコンも変な形で可愛らしいんだけど、
なんかおっきいのよね、把手みたいなのついてるし。
そういえば、あの透明な水まんじゅうみたいなマウスって綺麗よね、
暗い部屋とかでぽわーって赤く光ってるのがかっこいいし、
でも、サイドの掴むところの中に埃がたまるのが気になるわ、
あの透明な中に、なんか細かい埃みたいのが入ってるのは目立つし、
あれってどうやって中の掃除すればいいのかしら。
202名無しさんだよもん:02/11/19 12:24 ID:HWzb+5qw
いつもより、ちょっとだけ豪華な夕食に舌鼓をうちながら、
シオマネキのオスの形態進化について話していたら、
突然美汐が言った一言。

「ヤドリトビハナアルキの形態の美しさには非常に心引かれるものがあります」
「なに…それ」
「ジェットハナアルキの飛びっぷりに関しては、これに感動しない人はいないと思いますが」
「知らないわよ」
「ハラルト・シュテンプケが報告しています。ハイアイアイ群島に棲息していたといわれるほ乳類の特殊な一目」
「えと、珍しい生き物かなんか?」
「……」
物凄く可哀想な人を見る目であたしを見る美汐
「ちょ、ちょっと、相沢君、やどりとびはなあるきって何?」
「なんだ、香里、知らないのか?」
「そうですよ、お姉ちゃん、ハナアルキ知らないなんてこの業界広しと言えどもお姉ちゃんだけですよ」
「ハナアルキはかっこいい」
「可愛いんですよーっ、ハナアルキ」
皆さん知ってらっしゃるんですか、しらないのはあたしだけ?
「あの、ふつうみんな知ってるものなの?」
「無論です」
「当たり前だ」
「きほんですっ」
「しってる」
「あははー」
203名無しさんだよもん:02/11/19 12:27 ID:HWzb+5qw
リビングのローソファにすわってのんびりと本を読む。
もちろん本は”鼻行類”
「まいだでぃめーどみーすといっくれいでぃ、それでもすきといってほしかぁったっ、
 てつのばぁーじんっ、すといっくろりぃたぁ」
今日は…いつもと系統が違うのね、栞。
まあ、脱げない白いハイソックス、エネルギーはミルクキャンディーだものねぇ、この板的にはアリかも。

「ところで香里さん」
「うん」
突然、登場する美汐。もう慣れて驚かなくなったけど……なんでそんな寂しそうな顔してんのよ
「私は過日、ひょんな事からこの様なものを発見し、その処置について非常に困っているわけですが」
美汐の手には怪し気なビニール袋
「なに…それ」
「物理的封じ込めでいえばP4レベル位の管理はするべき代物だったのかもしれません」
その割にはやけに無造作に持ってるじゃないのよ
「開いても平気なの?」
「はい、あくまでも比喩的表現です。
 物理的に危険な影響は実質上ありませんが、精神的にはかなりのモノかと」
まじ? おそるおそる、ビニール袋を開ける、中に入っていたのは…
………
「そういえばどっかの郷土料理で魚のえらに芥子詰めてたのをTVでみて卒倒しそうになってたわね、栞」
「そうですっ、あんなの人間の食べるものじゃありませんっ」
といいながらもくもくとバニラアイスを食べる栞。社長の手作りだからね、美味しいのは良く判るんだけども
それと子供じゃないんだから、食べる時に目、瞑るのやめなさい
やっぱりいいわね、こういうのんびりとした空気がなんとも、あ、折角だから紅茶、もう一杯飲も。
「気持ちはわからないでもないですが、現実逃避をするのは、どうかと」
そうよね、わかってはいるのよ? けどねぇ
「で、これの持ち主は?」
「まあ、1人しかいないのですけれども」
「そりゃそうね」
204名無しさんだよもん:02/11/19 12:28 ID:HWzb+5qw
「ちなみにタイトルは『極○肉壷ついんろーたりー』『 ぬろぬろ触○特濃ミルク』『緊縛ぶっ○け祭り』とあります」
うわ、いったー、痛すぎるわよそれ、まあ、出所は分かってはいるけど
「許せませんっ、これはひどすぎますっ、ぬろぬろってなんですか、ぬろぬろって、
 しかも特濃なんてっ、そんなことしてかぶれたりしたらどうするんですかっ」
かぶれなかったらいいの、栞。
「栞さんの意見には激しく同意なのですが、ついんろーたりーの意味がわかりません、
 もしかしたら、そのような事が可能な人が実在するのでしょうか、花びら大回転との語句もある事ですし」
いてたまりますか、そんなの。 …いるのかしら、回るの? ついん?
「だいたい、縛っちゃって、跡がついたらどーするんですか、この人なんかハムみたいじゃないですかっ
 顔までロープでぐるぐる巻きだしっ、一体何が目的なんですかっ、意味がわかりませんっ」
「そうです、歪んだ性愛に明け暮れ、神の怒りに触れたソドムとゴモラの街の二の舞いを、
 相沢さんに踏ませるわけにはいきません。ここは一つ正常な道へと導くことが私たちにできる
 最大の慈愛と言うものではないでしょうか」
でも、あなた達のノリをみてると、導くと言うよりも滅ぼす方向にいってる感じがするんだけど、
神の慈愛があの天罰の火だっていうのなら、それはそれでいいのでしょうけど。
205名無しさんだよもん:02/11/19 12:30 ID:HWzb+5qw
「まあ、ふたりともそんなに、怒らなくても」
「いえ、ECHOS44cのバッテリーを店頭で発見するという僥倖があったにせよ、
 散々、某電気街を歩き回ったのに、ジョルナナたんのバッテリーが売ってないという、
 どうにもやるせない事実に打ち拉がれた乙女心にさらなる追い討ちをかけるかのように、
 つい先ほど緑の常時点灯が1ドット、位置にして412,157に発生していることを発見してしまい、
 少々気が立っているので、これを口実に相沢さんに八つ当たりして気を晴らしたいなどと言う事はありません」
自分で八つ当たりって言ってるじゃないのよ。まあ、同情はするけどね。
「そうですっ、なんであんなにもバッテリー持たないんですかっ、ソニーと言えばスタミナではないんですかっ、
 むしろ、私の心の中がモノの見事に梅雨ですっ、ていうかこのままでは私は眼鏡っ娘になっちゃいますっ。
 ときにお姉ちゃんのパソコンはFMVなわけですが、私、実は持ってる人を見た事ありませんよ?」
バッテリーはねぇ、ビデオカメラとかウォークマンはすごかったのにね、どうしちゃったのかしら。
でも、あなたが眼鏡っ子になったら、それはそれであたし的にはアリよ、ええ、なんなら推奨してもいいわ。
OKOK! マテ妹! 落ち着けって。とでもいわせたいのかしら? スレ違いなのでノーコメントよ。
「それは相沢君、関係ないじゃないのよ」
「だってお姉ちゃんっ、祐一さんたら、私達を夜の海岸にほっぽってたんですよ、2時間もっ」
「海から上がり、ただでさえ低下した体表温度に、砂浜の夜風は身に滲みました」
やっと本題? ていうか個人的な恨みがあるわけね、大義名分が欲しかったってところかしら? 私怨は恐いわー
「理由は何なのよ」
「些細な行き違いが発端かと」
「でもっ、私達は悪くありませんっ」
「といってもねえ」
206名無しさんだよもん:02/11/20 12:16 ID:2EBBO+2O
「少々唐突と思わないでもないですが、このような逸話があります。
 私は相沢さんと同じ研究室の頃、フィールドワークの途中に
 ちょっとした不注意と不運が重なり、その結果として崖から落ちた事があります。
 幸いなことに高さもなく落下地点がぬかるんでいた為に大事にはいたらず、
 泥まみれになりながらも心配させまいと痛みを堪え、
 健気にも自力でなんとか戻って来たのですが、相沢さんは私を心配するどころか、
 戻ってきた私を見て、指をさして大笑いした事がありました。
 また、ある小雨の降る日に何気なく地面に着いていた手をあげると赤黒い蛭が
 もぞもぞと蠢いていて、半泣きの私に対して先生と相沢さんは
「俺、煙草やらんのだ」
「ああ、映画とかだとよくありますよね」
 などと悠長に放置プレイを敢行し、その間、血の気が引き青白くさえなりつつある
 自分の手の上で、丸まると膨張していく赤黒い生物を、ただただ見つめる事しか出来なかったのも、
 今となってはよい思い出です」
「同情を禁じ得ないわ」
「それと、これは聞いた話なのですが、よごれた服を洗濯すると言う名目で、
 ある女学生に対して裸白衣という羞恥プレイを強行させた事もあるそうです、しかも野外で」
「鬼ね」
「はい、その時、私は本当の意味での弱肉強食と言う言葉について考察せざるを得ませんでした。
 しかも、ソックスだけはそのままと言うこだわりまで見せた。と研究室では伝説になっています」
「やな伝説ねそれ」
ていうか食べたわけ? だったら殺すわ
207名無しさんだよもん:02/11/20 12:18 ID:2EBBO+2O
「それら幾つかの事実から類推される、ある一つの可能性があります」
「相沢君のこと?」
「おそらく、真性のSである相沢さんは何らの明確な理由が無いにもかかわらず、
 仕置きの適当な理由をこじつけ、自らのその暴虐な精神を満足させるために、
 いたいけな私達が寒さに震える様を眺めながら悦にいっていたものと思われます。
 あわれな生け贄の小羊である、薄幸の美少女達が低下する体感温度に怯え、
 まさに生命の灯火を儚くゆらし、身を嘖む風を少しでも防ごうと
 柔らかな身を寄せあう姿も、その頬を流れる涙すらも、
 相沢さんの変態性欲を満足させる為の糧になっていたに違いありません」
「そうですっ、ぱとらっしゅが近くまで来たんですよっ、すぐ目の前までっ」
なにをそんな大袈裟な。
まあ女の子にそんな事をしたのは許せないわね、例のブツの件もあるし
いくつかの引っ掛かる単語があるし、うまいこと丸め込まれた感は否めないのだけれども

というわけで、お仕置き
208名無しさんだよもん:02/11/20 12:19 ID:2EBBO+2O
「やはり日本人たるもの形から入るのも趣きがあるのではと思いまして、
 これらを用意させていただきました」
白いセーラー服と謎の武器らしきもの
「残念ですが、皮グローブはお譲りします」
「は?」
「私としましてもバラを投げるのはキャラ的にどうかとも思いますので
 仕込み鉛筆で手を打ちましょう」
「それは…なに?」
「白いセーラー服は憧れでした」
どこ見てんのよ、遠い目して
「見た事無いわよ、白いセーラー服なんて」
「香里さんはへリで登場ですので」
「はあ、えーと、学園の悪いやつをやっつけるわけよね、たしか」
あじゃりだっけ? ところでセーラー○反逆同盟って、何に反逆してたんだっけ
「はい、香里さん一応主人公ですので」
一応? まあ確かに中○美穂は死ぬ程、別撮りだったけど
「大丈夫です、危なくなったら物陰から倉田さんがへっぴり腰で薔薇を投げてくれます」
「ああ、社長ならそれっぽいわ、けど」
「なにか御不満でも?」
「いえ、どうしてそんなマイナーな方に行くのかな? と」
「よーよーの方がいいんですか?
 そうなりますと必然的に私は座ぶとん使いと言う事になってしまうのですが」
「あ、2代目ならいいかも…ってなんでそういう話になるのよっ」
なぜ?の嵐は、結構あたしのはぁとにピンポイントで良かったわ、それ以降があれだけど
ところであの鉄仮面ってジャギよね、それとも有名なのかしら、あの形。マッドマックスとか?
だいたいビー玉は誰がやるのよ、おーなー?
「それとも、やはり全中裏とかのほうがお気に入りでしょうか」
「いや、多分その方がマイナーよ」
嫌いじゃないけどね、ちょっと若すぎ
209名無しさんだよもん:02/11/20 12:20 ID:2EBBO+2O
「話せば分かる」
「問答無用、とでも言わせたいのかしら」
「いやっ、だって主任さんが送ってきただけで、みてませんっ、ほんと見てないっ
 ていうか、その暑苦しいマントはなんだ、眼鏡はずすと女王様プレイ?」
「そうそう、何となく髪型が似てるし…って、そんな事はどうでもいいのよっ」
「いや、そういう事なら俺も変身して、ムチでしばかれなくてはならないのかと」
「ところでついんろーたりーってなに?」
「あ、それは、壁の両側が同時に別の方向に動く名器のことで、まるでもみ扱かれるような感触に
 海千山千の玄人も絶賛至極!! これを我々はある種の憧憬と尊敬の念を込めて…」
「あら、よく知ってるわね」
「あ」
210名無しさんだよもん:02/11/20 12:21 ID:2EBBO+2O
ばたんっ
栞、登場
「よーぞらの星が輝く影でワルの笑いがこだまする、星から星へ泣く人の
 なみだ背負って宇宙の始末、銀河旋風ぶらいがー、お呼びとあらば、即、参上」
「栞さん、そこのセリフは私のパートだと思うのですが」
「ああっ、これじゃ歌えないじゃないですかっ」
「他のでやり直します? どっちもどっちもの方とかで」
「でもっ、この歌にはかなりの思い入れがっ」
「あのシリーズは素晴らしかったですから」
「でも、なんでか思い出すのがトシちゃん感激ー。なんですよ」
「乙女といえばきんどーちゃん?」
「ああっ、そんな事より、登場シーンをっ」
「方向性は変わりますが、空の彼方に踊る影、海の地獄に潜む影はどうでしょう」
「それも捨てがたいですけど、あれ高いところ無いと登場できませんよ?」
「たしかに、登場シーンに高い場所と照明は必要不可欠ですね、
 オープニングのあのまさに職人芸と言っていいであろうギターのカッティングにも痺れます」
「どーでもいいから、早く入りなさい」
相沢君の部屋の入り口で何やら揉めている二人を引っ張り込む
あ、ひょっとして新撰組経由断罪つながりって事かしら
211名無しさんだよもん:02/11/20 12:22 ID:2EBBO+2O
「相沢さん? 私達の愛は少々痛感神経に対する刺激が多めに配合されているかもしれませんが、
 大丈夫です、そのうち良くなってくると言いますし、あと喜んで下さい、現在大好評増量期間中です」
「天野、紺の古臭いセーラー服はいいとして、そのいかにもいんちきな四連装ミサイルランチャーは何だ」
「あれです、声優経由戦闘用強化人間脱走つながりです」
「遠いな、おい」
「そうですっ、ぱるす極大ですっ、焼け落ちんばかりのスピードで爆走する神経電流と
 しなぷすたあみなるから放出される激流のようなHSHの渦に悶え苦しんで下さいっ」
「栞、そのヨーヨーと頭の変な鋲付きバンドはなんだ」
「あれです、妹経由ショートカットつながりです」
「三姉妹だろ、あれ」
「ていうか、なんであんた達、普通のセーラー服なのよっ、あたしだけ白のロンタイってどういう事よっ」
「いえ、私達は普段の素行から勘案して、変形学生服はどうかと、やはり服装の乱れは規律の乱れと言いますし」
「そうですよお姉ちゃんっ、今時ロンタイなんて、さいたまさいたまにすらいませんよ?」
あんた達…マントまで着けてきたあたしっていったい…
「香里は、…まあ、いいや」
「ちょっとっ、なんであたしには聞かないのよっ」
「いや、なんか、そのままだし」
ぷちっ
ずかずかと床を踏みならし接近するあたし

「レ、レンジ3に確認、レンジ2に接近、レンジ1に進入!!!」
後ずさりながら訳の分からない事を叫ぶ相沢君
「れ、れいっ、ぶ、ぶいまっくすはつ…」
ま、いいわ
ごげん
212名無しさんだよもん:02/11/20 12:26 ID:2EBBO+2O
「なんか疲れたわ…、ところで相沢君の言ってた脳が痛えよぉって何のことかしら」
お仕置きを二人に任せて、リビングに戻る
かちゃ
「佐祐理、似合う」
そこには、赤い色の異常にミニスカートの妙ちくりんなセーラー服を着たおーなー
「あははーっ、舞も可愛いよ」
おなじく、オレンジ色の異常にミニスカートの妙ちくりんなセーラー服を着た社長
ぱたん

あは、あはは、あはははははあはは…はぁ
「いえ、そんな事ないわ、きっと疲れているだけよ、うん」
かちゃ
「佐祐理、この火星にかわってせっかんよって何?」
「良く分からないけど、舞のせりふみたいだよ?」
「佐祐理は?」
「ほぇ? 愛の天罰落とさせて頂きます?」
ぱたん

「…寝よ」
213名無しさんだよもん:02/11/21 01:55 ID:mYOsy7+X
 
214名無しさんだよもん:02/11/21 17:24 ID:R5Wovs75
 
215名無しさんだよもん:02/11/21 17:55 ID:uubXWfna
素人ビデオ専門!他人の妻の膣の中に思いっきり中出ししたい!そんな願望ビデオで
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216名無しさんだよもん:02/11/21 18:04 ID:mwn4GQJr
( ´Θ`)人(´髭` )人( `ε´)人(´〜` )
217名無しさんだよもん:02/11/21 20:40 ID:AtfvyYiv
 
218名無しさんだよもん:02/11/21 20:50 ID:nF07sLDx
 
219名無しさんだよもん:02/11/21 21:00 ID:3dWQJE61
220名無しさんだよもん:02/11/21 22:04 ID:AtfvyYiv
 
221名無しさんだよもん:02/11/21 22:58 ID:1p5fGPu0
>>211
少女コマンドーMISIO。
222山崎渉 ◆yGAhoNiShI :02/11/22 04:09 ID:mJUL8iHu
(^^)
223山崎渉 ◆yGAhoNiShI :02/11/22 04:24 ID:r4qr0VnC
(^^)
224名無しさんだよもん:02/11/22 12:15 ID:BdKIpJ8i
「さて、この手紙をどうするかだが」
「相沢君? どうするも何も読まないと」
少し怯えた感じがどうも気になるわね、やり過ぎたかしら。
タンノ君のコスプレさせて島中歩かせただけなのに、網タイツがちょっとアレだったけど
「いや、なんか重大な事が書いてあるとか、すごい悲しい事が書いてあるかもしれないじゃないか」
「なによ、凄く悲しいことって」
「だって舞は既に退避してるぞ」
部屋の隅のほうでこちらを伺っているおーなー

何かでコーティングされた瓶のふたの周りをカッターで切り取ってから、ふたを開ける。
瓶の中には、可愛らしい包みに入ったキャンディーが3つ
手紙には…うわ、たくさんの文字、いろんな国の言葉…かしらね。
なんか、ぼろぼろだし、ところどころ染みや切れたのを直した後がある。
一枚だけあった真新しい手紙に書いてあった内容で分かった言葉は、
ピンクのサインペンみたいので書かれた英語の”I LOVE YOU”だけ。
「これだけしか読めんな」
「えぅ、告白とかですか?」
「ラブレターの類いでしょうか?」
「えーと、世界平和を願うものかしら」
「……」
「違いますよ」
「社長?」
「これはこの言葉から始めましょうって意味です」
「え?」
225名無しさんだよもん:02/11/22 12:16 ID:BdKIpJ8i
「好きという言葉から始めるんですよ。
 これを出した人は、返事とかを期待しているのではなくて、
 私は会ったこともない、なにも知らぬあなたを、
 そしてきっと会うこともないあなたに”好き”を伝えます。
 これを送った、どこの誰かは分からない私と、
 どこの誰かは知らないけど、この瓶を拾ったあなた。
 私達は会う事もないだろうけど、この瓶を拾ってくれたあなたに、
 少なくとも世界中で一人は好きを伝えるから、
 あなたも次の人にあなたの好きを、あなたの思いを伝えてあげて下さいって。
 最初の人からいろんな海をずっと回って、いろんな人の好きをのせて、ここに来たんです」

胸に両手をあてて、詠うみたいに、あたし達に手紙のことを教えてくれる社長。


「いつか…世界中の人に好きが届くように」
226名無しさんだよもん:02/11/22 12:17 ID:BdKIpJ8i
だからこんなに紙がぼろぼろで、いろんな文字が書いてあるんだ。
漂着するだけでもすごい確率、誰かに拾われるのもすごい確率、
この手紙の意味を知ってる人に拾われるのなんかもっと低い確率。
そしてそれが次の人に届くなんていったら…
「だから、このボトルメールを受け取った人は、
 自分の言葉を付け足して、好きを伝えるボトルメールを流すんです。
 いままで自分が受け取った好きに、自分の好きをのせて次の人へ」
「あ、だからいろんな言葉で書いてあるんだ、じゃあ、ここにかいてあるのって」
「はい、全部あなたのことが好きですって意味のはずですよ、
 拾った人に責任があるから、続けてあげてね、舞」
手紙を差し出す社長から受け取ろうとせず、ふるふると首を横に振るおーなー。
「これはみんながもらったものだから、みんなで書く」
「瓶を拾ったけど、みんなが見た手紙だから、
 せっかくここにはみんながいるんだからってことですね」
「そうだね、舞、じゃあみんなで書きましょう」
227名無しさんだよもん:02/11/22 12:18 ID:BdKIpJ8i
みんなで一言ずつ書いた手紙を、瓶に入れる。
栞も社長も心配して何重にも防水して、結局、瓶の中は三重構造になっちゃって、
その上、相沢君が割れないようにゴムのシート巻いてるし、
そんなにしたら不審物体として処理されちゃうわよ。
おーなーなんか、それこそ瓶に穴が開く位にみつめちゃって離れようとしないし、
やっとみんな寝たかと思ったら、夜中にこそっと防水シールを確認してる美汐とかいるし、
まあ、あたしもその為に起きてきたら、鉢合わせしたんだけどね。
で、結局みんな起きて来ちゃって…
しょうがないからテーブルのまん中に瓶を置いて眺めながら未明のお茶会。
そしたら、書き忘れたことがあるとか栞が言い出して、
またみんなで、きゃいきゃい言いながら、いろんな色のペンでいろんな事をたくさん書いた。
…栞の絵はいかがなものかと思うけど。
まあ、あれが栞の好きの表現なら、世界中で誰かは一人くらいは…無理ね。

閉めては開けて、また書いてを三回くらい繰り返して、
相沢君はあきれたような顔で見てたけど、
あれよね、男の嫉妬は醜いわよ。
228名無しさんだよもん:02/11/22 12:19 ID:BdKIpJ8i
結局、みんな眠れなくて、朝になるのが待ち遠しくて、
ほんとは引き潮のピークのお昼前くらいに流したかったんだけど、
もう我慢なんかできなくて、日の出と同時に流す事にして、真っ暗な海岸に来た。
足下を照らすライトと星と月を薄く反射する海
ぼんやり光る腕時計の文字盤と、暗く溶け込む遠い水平線を交互に見ながら
ほんの短いはずの時間を何倍もの長さに感じながら
夜が明けるのを、待った。

ただ瓶を流すだけなのにちょっと緊張してくるし、
みんなだんだん言葉少なくなってくるし…

"好き"を早く伝えたいなんて思うのは、多分…初めて

家の裏の入り江から、あたし達の前に瓶を流した人達と、
あたし達のたくさんの好きを乗せた瓶が揺られていく。
昇りはじめた太陽に向かって、光の中に吸い込まれるように、
海が運んでいく。

海は、たくさん、与えてくれる、いろんなものを
たくさんたくさん教えてくれる
だから、もっとあたしは頑張れる
229名無しさんだよもん:02/11/22 12:20 ID:BdKIpJ8i
「最後の最後に申し訳ないんだけどね」
しばらく部屋に隠っていた美汐が、帰る前の日にあたしにくれたぬいぐるみ。
手作りのやどりとびはなあるきのぬいぐるみ。
鶴の足みたいな鼻、くるくる丸まった細いしっぽ、へんな形の耳。
「これ、可愛いの?」

すると、みんながまた物凄く可哀想な人を見る目であたしを見るので、
いまあたしのベッドには、やどりとびはなあるきのぬいぐるみがある。
毎日、一緒に寝てるけど、やっぱりまだ可愛らしさが分からない。
でも、ずっと一緒にいれば、良さも分かってくるかもしれないし

ところで朝おきると、なぜか胸に吸い付かれてるみたいにくっ付いてるんだけど、
どんな細工を仕込んだのか教えてほしいわ。


後日、鼻行類のヤドリトビハナアルキ属の食性の記述をみて、その意味するところを知り、
美汐に対するお仕置きを決意した。
230名無しさんだよもん:02/11/22 12:58 ID:YGF/81tz
 
231名無しさんだよもん:02/11/22 18:27 ID:VnIdI2v6
 
232名無しさんだよもん:02/11/22 23:25 ID:7SbJOVWA
233名無しさんだよもん:02/11/23 03:24 ID://k9Vys1
 
234名無しさんだよもん:02/11/23 11:49 ID:hXE7I40H
懐かしい…。
235名無しさんだよもん:02/11/23 22:12 ID:Jxkdm1MP
スケ番刑事2少女鉄仮面伝説。
おっさんしか知らんな…
236名無しさんだよもん:02/11/24 16:38 ID:lSOgEH9L
 
237名無しさんだよもん:02/11/24 19:25 ID:hdi188ip
 
238名無しさんだよもん:02/11/24 23:44 ID:TxZicLVv
 
239雅也 ◆yGAhoNiShI :02/11/25 00:33 ID:azd6EZ5y
俺はスコールよりかっこいい中3なんだけど、
うちの学校にすげーユウナに似てる女子がいるんだ。
うらやましいだろ?
240名無しさんだよもん:02/11/25 01:00 ID:GeyFsrpU
241名無しさんだよもん:02/11/25 01:04 ID:dqKxXyPR
 
242名無しさんだよもん:02/11/25 12:29 ID:W4ctsa9Q
リビングで、栞と一緒に事務仕事。

「なっしんあいきゃんふぃーぃ、なっしんあいきゃんたぁっち、はぅくだびー
 すてぇんでぃーおーばーひー、てーみーわぁい、じゃっちゃーんっ、
 しょーみーざーうぇーてゅーゆー、りーみぃーなーうぇーゆーあー」
英語版もかっこいいわね。あたしとしては後半のOPも、かなりな勢いでまいふぇいばりっとよ。
「あ、お姉ちゃん、そろそろ用意しなくちゃいけませんね」
「え、なに、なんかあったっけ?」
「もー、何いってるんですか、まだぼけるには早いですよ?」
スキップに見えないスキップをしながら、自分の部屋に戻る栞
あれ、なにかあったかしら、記憶に無いわね、後で相沢君にでも聞いてみよ
でも、面倒だわ、こういう経理の書類って
あたしって、デスクワークとか向いてないわけじゃ無いと思うんだけど、
社長がちょっと仕事出来なかった間に、たくさん書類とか、たまっちゃって、
そんなに難しくはないんだけど、やっぱり慣れてないし、分からないところも多いし、
だからといって社長の手を煩わせるのもアレだし。
あと、代わりに観光協会や漁協とかの会合に出席したり、島の共同事業の話し合いとか。
動けるから大丈夫とは言ってるけど、結構な怪我だし、たまには休ませてあげたいし。

おーなーも相沢君も、その手のことが得意じゃ無いから大変。
栞は…まあいいわ、うん、可愛いから。
肩代わりしてくれるらしいのがいるにはいるけど、カマでさくっといかれるのは嫌だし…
ああ、そうだ、今度ケルとベロに潜水教えてあげよ…
「……あっ、ぼけっとしちゃった」

ああ、なんか、調子がいまいち、疲れてるのかな。
243名無しさんだよもん:02/11/25 12:30 ID:W4ctsa9Q
「と、いうわけで社員旅行に行きますよーっ」
「どういうわけなんですか」
取りあえず突っ込むあたし、どうしてここには…なんと言うか唐突な人ばっかりなんだろう。
「ほぇ、香里ちゃん、行きたくないの?」
「そう言うわけではなくてですね、社長、仕事の都合とか色々ですね…」
「でも、お休みですよ? 六日間」
「えええっ、聞いてないっ、あたし聞いてないっ」

「あれ、何やってんだ香里、もう用意すんだのか? 流石だな」
「わ、お姉ちゃん凄いです」
「香里はせっかち」
なんで、みんなそんなどっかに行くような格好してるのよ
「え、ど、どういうこと?」
「あれ、祐一さん、香里ちゃんに言ってないんですか」
「俺は栞が言ってるもんだと」
「わ、私はお姉ちゃんには舞さんが言ってるもんだと」
「私は佐祐理が言ったと思ってた」
「「「「……」」」」
つまりあたしだけ聞いてないって事?
「……」
「美汐ちゃんには、ちゃんと連絡したんですけどねーっ」
「天野には、先週メール入れといんたんだけどな」
「はいっ、私もこないだ電話しました」
「私も手紙に書いた」
嫌われてるのかしら、ひょっとして
「……」

「「「「ごめんなさい」」」」
244孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/11/25 13:39 ID:0Xec13df
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245孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/11/25 13:54 ID:9cTvur5w
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246孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/11/25 14:11 ID:7rVzW2B0
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247孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/11/25 14:26 ID:E1Z7s7GU
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248名無しさんだよもん:02/11/25 21:03 ID:2lrAz7Nm
社員旅行めんて
249名無しさんだよもん:02/11/25 22:02 ID:tT0sLbC4
 
250名無しさんだよもん:02/11/25 22:36 ID:lo1IRDAL
251名無しさんだよもん:02/11/26 12:37 ID:Bk4lGjIQ
「いえ、船もないことですし、がんばってる皆さんにはそろそろ骨休めも必要かなーっと」
船は出れなくても、ビーチだけでもなんとかなるのに
「それはだって佐祐理さんが」
もう、相沢君たら余計なこという、社長、結構気にしてるのに。
「ふぇ、やっぱり佐祐理はみなさんのお荷物なんですね」
「祐一、佐祐理を虐めたらダメ」
「いや、虐めてるわけじゃないぞ、舞」
「祐一さん、ごめんなさい、佐祐理さえっ、佐祐理さえいなければ、こんなことには」
「いえ、そんなことは思ってないんですけど」
「佐祐理はあのまま海の藻屑と消えたほうが良かったんですね、
 そうなんですね、そう思ってるんですね」
あれ、気にしてないのかしら、ひょっとして。
からかってるわね、どうみても。ま、いいか面白そうだし
「いや、だからね佐祐理さん」
「鬼ね、相沢君」
「えぅ、鬼畜ですぅ」
「祐一は変態」
「まて、最後は聞き捨てならんぞ」
252名無しさんだよもん:02/11/26 12:38 ID:Bk4lGjIQ
「で、どこに行くんですか?」
「もちろんっ、社員旅行と言えば伊豆ですよーっ」
伊豆? そんなみんなして爽やかな笑顔で親指たてられても
「はあ…」
「どうした香里、温泉だぞ、バナナワニ園だぞ、ペンギン博物館だぞ、楽しいぞー」
「お姉ちゃん、文字どおり香りの博物館ですよっ、ガラス工芸美術館ですよっ、
 湯煙殺人もありますよー、楽しいですよー」
「香里、下田の黒船と、海鮮料理、あと駅前の中古OAショップは侮れない」
「香里ちゃん、吊り橋だよ、ワサビアイスなんだよ、あと川奈のD2は侮れません」
なんで、どんどんローカルになるのよ、あと栞、湯煙殺人は遠慮するわ
「取りあえず、用意してくるわ」
あ。
「ねえ、みんな潜るの?」
みんなして首を横にふる
「日程の都合で潜れませんから」
なるほど、飛行機乗る前は時間あけないとだもんね
「まあ、残念だが、たまにそう言うのもいいだろ?」
「そうね」
「御買い物したいですしねーっ」
「佐祐理、たくさん買うの?」
「そうですよ、むこうで全部買ってくれば一石二鳥ですっ。
 といっても私とお姉ちゃんはこないだ帰ったばっかりですけど」

この島じゃ、ないものの方が多いものね、通信販売は送料が高いし
下着とか結構、大変な状況なのよね、実は

いつもはロビーまで来て、すぐ引き返す空港。
定期便の14人乗りの小型ジェットで、大きな空港のある島へ、目的地までは2回トランジット
253名無しさんだよもん:02/11/26 17:34 ID:d//QBlaH
バナナワニ園、キタ━━(゚∀゚)━━ !!!!!
川奈のD2、キタ━━(゚∀゚)━━ !!!!!
地元ネタ、キタ━━(゚∀゚)━━ !!!!!
なんてローカルな…(w

カメ専門水族館「伊豆アンディランド」なんてのもあるね。
初代ウルトラマンのヒドラ像の「伊豆シャボテン公園」とか、
「猫の博物館」とか…
あ、でもここは舞泣いちゃうかも…

「ねこさん、かわいそう…」
254名無しさんだよもん:02/11/27 12:19 ID:xFeIRztE
ねこ博の一階ってのは猫が多めに入ってる。そん代わり肉が少なめ、これ。
で、それに大盛りホネ(剥製込み)。これ最強。
しかしここに行くとネコ科について蘊蓄をたれたくなるという危険も伴う、諸刃の剣。
瑞佳にはお薦め出来ない。
まあふつうの猫好きは、ふれあいコーナーで寝てる猫でも愛でてなさいってこった。
255名無しさんだよもん:02/11/27 12:22 ID:xFeIRztE
飛行機と電車を乗り継いで、今日の宿泊地は静岡県の熱海
長旅だったし、少し乗物酔いしたかも…
駅から旅館までの送迎用マイクロバスの窓から、外を流れる夜景を眺める。
「こーこーろにぃうずもれたぁー、やさしさのほしたちぃが、ほっのっおっあげよびあうー
 なぁみまさすらうー、なんーぱせんのーよおーにー、もーおーなかないでぇ、いまぁー」
栞、デビュー曲としてはかなりの物だと思うの、それ。 
あと、窓の方を向いて正座するのやめなさい。
それにしても、なんと言うか全盛期にくらべると、ホテルとか旅館の数は減っちゃってるみたい
なんかちょっと、寂しい感じがする所もあるし、観光客の人とかは結構いるみたいなのに。

着いたのは夜の7時ちょっと前。
いかにもな感じの山あいの古風な旅館。
懐石料理とかが出てきそうな雰囲気の佇まいに比べて、ちょっと派手めな門をくぐる。
「?」
何かしら、この感じ、誰かに見られてるような
「……」
オーナーも、何かきょろきょろ辺りを見回してる。
「どうかなされましたか?」
「あ、いえ、なんでもないです」

門まで迎えにきてくれた女将さんに案内されて、チェックインして各自の部屋に行く。
256名無しさんだよもん:02/11/27 12:23 ID:xFeIRztE
「で、なんで相部屋なのかしら?」
「いや、俺だけ別の部屋だと寂しいじゃないか」
「そうですよ、お姉ちゃん、いいじゃないですか、こういうのも」
「みんな一緒がいい」
「そうですよーっ、せっかくの社員旅行なんですから、みんな一緒がいいですよーっ」
「いいんですよ、私は」
社員旅行の面子は、現地で待ち合わせた美汐をあわせて六人。
今日の予定は、取りあえずお風呂、その後、晩御飯兼宴会に突入。

「ふぅ」
美汐の煎れてくれたお茶を飲みながら一段落。
ああ、やっぱり山麓を永い時間をかけて流れてきた水は、水道水でもおいしいわね、
淡水化プラントの水とは、ミネラルも年期も底力もひと味違うわ。

「ほしがぁ、ふりしきるぺんとはうすでぇー、そらのぉ、おるごぉるひとりきぃてたぁー、
 がらすぅのろぉぷをめかくしでわたるぅ、みんなさびしぃさーかすのこどもさぁー」
栞は、物珍しいのか楽し気に部屋を物色中の御様子。
257名無しさんだよもん:02/11/27 23:17 ID:dhF5dhn4
 
258名無しさんだよもん:02/11/28 06:32 ID:qi8EVMKG
259名無しさんだよもん:02/11/28 12:13 ID:8ageG0Wg
「あ」
何やら見つけたらしいわね
「祐一さんっ、祐一さんっ、ほら、ビデオありますよっ」
「変な旅館だな、ビデオデッキとテープが置いてあるのか?」
「いい部屋だからじゃないですか? きっと」
それは地方のモーテルについて適用される事象ね…いえ、あたしは行った事ないんだけど
「どれ、何があるんだ、大体こういうのはHビデオなんだが」
「えと、なんですか、これ」
栞はビデオテープを一つ一つ取って、タイトルを読み上げていく
「リヨン伝説フ○ア」
当時としては画期的だったかもしれないわね。
「エスカレ○ション」
『飛んじゃうっ』って言われてもねぇ。あ、それは違う奴か
でも、ラジオ番組まであったらしいし、どういう層を狙ったのかしら。
「まいっち○ぐマチコ先生」
「…微妙だな、というか三つ目の奴はカテゴライズが違う…と思う」
「あれ?、祐一さん知ってるんですか、これ」
「いや、その、何となくだぞ、何となく、他には何があるんだ」
強引に話しを変えてる相沢君、そんなに動揺しなくても
「星銃士ビス○ルク」
あれだけ撃てば、そりゃどれか当たるわよ。
「魔境伝説アク○バンチ」
ああ、あれって最後どうなったんだっけ。
「メト○ポリス21」
「すまん、コメントに困るが無性に見たい、ところで最後のは本当にあるのか?」
260名無しさんだよもん:02/11/28 12:14 ID:8ageG0Wg
テレビ台の下に置いてあるビデオテープを漁っている二人。
「もう、何やってんのかしら、二人とも」
「いえ、私は魔○伝説アクロバンチには非常に興味を引かれているのですが」
「えええっ」
あなたもなの?
「何を驚くことがありましょう、あの一家のような生活には、
 誰しも一度は憧れると言うものです。 夢を、夢を、夢を、ですよ?
 最終回が今一つ腑に落ちないものの、私の中でかなり高位にランクされています」
ていうか、なんで知ってるのよ。
「タイトルが傾いてたとか、猪とか様々な逸話がありますがリアルタイムで見ていた私としては…」
「ちょ、ちょっと、待ちなさい、あなたいくつよ」
「…女性に年齢を聞くものではありませんよ?」
女同士じゃないのよ…。あっ、いま恐い目したっ、恐い目っ
ぜったい、あたしより年上よっ、間違いないわっ、それになんか周りの温度下がってるしっ

「あははーっ、舞はやっぱり浴衣似合うねーっ」
「佐祐理も似合ってる」
…なんでもう浴衣着てるのかしら
というか、いつのまに着替えたのよ、相沢君すでに男と認識されて無いの? ひょっとして
261雅也 ◆yGAhoNiShI :02/11/28 16:17 ID:c7Irden1
俺はスコールよりかっこいい中3なんだけど、
うちの学校にすげーユウナに似てる女子がいるんだ。
うらやましいだろ?>>1 >>1 >>1 >>1 >>1 >>1 >>1 >>1 >>1 >>
>>1 >>1 >>1
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1037430276/l50
262雅也 ◆yGAhoNiShI :02/11/28 16:31 ID:+f6FCspv
俺はスコールよりかっこいい中3なんだけど、
うちの学校にすげーユウナに似てる女子がいるんだ。
うらやましいだろ?>>1 >>1 >>1 >>1 >>1 >>1 >>1 >>1 >>1 >>
>>1 >>1 >>1
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1037430276/l50
263名無しさんだよもん:02/11/28 17:04 ID:E2dHABZg
 
264名無しさんだよもん:02/11/28 19:41 ID:E2dHABZg
 
265名無しさんだよもん:02/11/28 22:33 ID:E2dHABZg
 
266名無しさんだよもん:02/11/28 22:51 ID:2yW09Zpl
 
267名無しさんだよもん:02/11/28 23:15 ID:B6mKS41g
268名無しさんだよもん:02/11/28 23:24 ID:q+B2LmtY
 
269名無しさんだよもん:02/11/29 00:57 ID:5d/MptS+
 
270名無しさんだよもん:02/11/29 12:10 ID:UzA+iUZL
二人ずつ別れて、それぞれおすすめのお風呂に行く。
あたしと栞が選んだのは、総御影石作りの大浴場。
暖かみのある岩肌に反射する柔らかい月明かりが素敵。
あれ……二人ずつ?

「きぃみぃはーなーぜー、きぃみぃはーなーぜー、
 たたかーいつづけるのぉかぁ、いのちをかけーてー」
「あら、栞、御機嫌ね」
「気持ちいいですー、こんな広いお風呂はじめてですっ」
「ええ、そうね、あんまりこんなとこには来ないものね」
「お姉ちゃんとお風呂一緒に入るなんて、すっごいひさしぶりですよ?」
「そうね、ちっちゃい頃は良く一緒に入ってたのにね」
そう…むかしはそうだった。
また一緒にこうしてお風呂に入れるなんて、あの頃はとても考えられなかった。
「そうだ、背中流してあげる」
「ええっ、そんな、いいですよ」
「遠慮するんじゃないの、あたしも後で流してもらうから」
「えと、お姉ちゃんの手、凄く気持ちいいです」
「あら、少しは成長してるのね、ぺったんこだと思ってたわ」
いろんなとこが、ちっちゃかったのにね
「…そんなこと言う人嫌いですぅ」

ずっと、一緒にいれたらいいと思ってるのかな、あたし
271名無しさんだよもん:02/11/29 12:15 ID:UzA+iUZL
山並を望む、大自然に抱かれたような趣のある露天風呂。
ゆっくり回る大きな水車と、清新な青竹に囲まれて、見渡す限りは青緑の風雅な庭園。

「ごめんだねーおーれーにはー、もうおまえをくどくぅ、ひぃーまぁーがなぁーいー」
「…佐祐理、御機嫌。ところで、私といる暇…ないの?」
「あ、舞、あの、その、そ、そう言うわけじゃないから」
あれ? でも佐祐理ってば、舞を口説かなくちゃいけないんですか?
プラスティックの小さな椅子に座って、変な印刷のしてある桶にお湯を入れる。
どうしてこういうところの蛇口は、お湯を出しっ放しにできないんでしょう、
すぐ止まってしまって不便です。
「んしょっ」
まだ、ちょっと不自由な左手、少し身体を洗いにくいのには慣れたけど…
「佐祐理、背中」
「え」
「洗ってあげる」
「舞?」
272名無しさんだよもん:02/11/29 12:16 ID:UzA+iUZL
こしこし
「……」
「んっ」
「ごめん、佐祐理。平気?」
「あ、大丈夫だよ、全然平気」
少し肋骨が痛む、2本も折れてたからしょうがないけど…
背中を洗ってくれてた舞の手が、止まったかと思ったら、
優しく抱き締められ、傷跡の残る左手首を包むように撫でられる。
「よかった」
「え?」
背中に感じる舞の身体の温かさと柔らかさ、微かに残る痛みすらも心地いい
「佐祐理が無事で」
「舞?」
「心配した、凄く心配した、佐祐理が何も言ってくれなかったのが悲しかった」
「ごめんね、舞。 でもね、あの頃の佐祐理も同じこと、思ってたよ」
「……」
心に感じる舞の優しさ
「だから、おあいこだよ」
「…佐祐理」
273名無しさんだよもん:02/11/29 12:18 ID:UzA+iUZL
「ところで」
「どうした天野、いや現状を打破することは時には必要だがお約束と言うのも一つの様式美の…」
「どうして私は相沢さんと一緒にお風呂に入っているのでしょうか」
「いや、登場人物六人で、二人ずつで3エピソードだから…」
「そんな事ではなくてですね、混浴ですよね? ここ」
「ああ、間違いないな、こうして一緒に入ってるわけだし」
「そうですか、いえ、確認したかっただけですので」
「そうか、じゃあ頼む」
「では、僭越ながら…
 しぐましぐま、ごっとしぐま(ぱんぱん)、しぐましぐまごっとしぐま(ぱんぱん)」 
「渋いところを突いてきたな、手拍子を入れるところがまた泣かす」
しかも、手拍子でほんのり揺れる真っ白なタオルに包まれた慎ましやかな胸がまた泣かす、
いろんな意味で。
「お褒めにいただき光栄です、あと少しばかりの怒りにも似た違和感を感じますが、
 気のせいでしょう。…あ、どうぞ台詞の方を」
「あー、ごきげんだなー、あまの」
なげやり
274名無しさんだよもん:02/11/29 12:19 ID:UzA+iUZL
「一応流れ的には背中を流してもらうわけだが」
「そんな酷なことはないでしょう」
「いや、どこに突っ込んでるんだ? それ」
「私が背中を流してもらうわけですが」
「なんだ分かってるじゃないか」
「ハートウォーミングなエピソードはないんですか?」
「さあ?」
「本編ではある意味最大の泣きシナリオのはずです」
いや、お前のシナリオではないだろう、しかも泣きどころは人によって違うんじゃないのか
「天野と言えばまこぴーなわけだが」
「はい、Kanon唯一のダブルヒロインのシナリオですし」
おいおい、言いたいほ−だいかよ
「残念ながらこのスレにおいて真琴について言及されている箇所は1レスだ」
「つまり?」
「今回はスルー」
275名無しさんだよもん:02/11/30 03:06 ID:davKfP6A
Time for L-GAIMとエキゾチック・ジャパン(郷ひろみ)が
何となく似てることに今更気付いた記念メンテ。
276名無しさんだよもん:02/11/30 20:56 ID:HDg4oTSt
>>275の発言が、気になってしょうがない土曜の夜。
277275:02/11/30 21:21 ID:xMLwaRkT
いや、済まん。
242で栞が歌ってるのがTime for L-GAIM
(重戦機エルガイムの前半OP(の英語版))で、
ふと似てるなと思って書いてみただけだ。他意はない。
スレを止めて済まんかった。スルーして下され。
278名無しさんだよもん:02/11/30 21:39 ID:HDg4oTSt
いや、Time for L-GAIM は手元にあるが、
エキゾチック・ジャパンが手元に無く、
聞き比べる事が出来ないので、ちょいと気になっただけ。
俺も他意はない。すまん。
279名無しさんだよもん:02/12/01 00:21 ID:VwInoTZm
ぺたぺたとスリッパの音を響かせながら、年代物の長い廊下を栞と歩く。
どこからか流れてくる少し涼しい空気と静かな風の音、
電燈の灯いてない木の廊下を照らしだす淡くぼやけた自然の灯り。
少し行くと、そこは戸の開け放たれた縁側と大きな石や灯籠みたいなのが置いてある庭
突然、栞が立ち止まり、少し外側に出たところで外の方を向く。
長湯したせいで火照った身体を冷ましてくれる、少し乾いた夜の風が心地いい
「栞、肩とか冷やしちゃダメよ」
「……」
「栞?」
「でぇーあいはぁっ、おーくせんまんのぉぅ、むなさわぐぅいー、まぁーばゆいくらいにぃ
 えきぞちぃ、えきぞちぃ、えきぞちぃぃい…くっ、…………じぇぺぇーんっ」
いきなり歌いださないでよ、びっくりするじゃない…
しかも、いつもと系統違うわね、どうしたのかしら
「……」
なんで腕組んで月夜を見上げてるのよ、片手を顎に当てて、目まで瞑っちゃって
でも、あなたがやると熟考してるというよりも、立ったまま寝てるみたいよ?
ぽんっと手を叩き、うんうんと頷く。
「わかりましたっ、お姉ちゃんっ、びんごですっ」
「え、なに、なにがわかったのよ」
「ひろみごーの物まねでっ、歌えばいいんですっ」
「は?」
「そうそう、その手がありました、流石です。私」
「のーりーぷらーぅ、きぃーんーのぉぅ、すなぁぅどぉけーぇい、ひーとーはぁぅ、
 こぼれたぁすなよぉぅ、せーぇい、まーつーぅ、やぁさぁしぃさぁがぁぅ、いきりゃぉぅ」
なにやら、違う曲を歌いだす栞、気持ち低い声でソウルフルに…あっ、憲武のモノマネ?
「えぅっ、やっぱり分かりませんっ、なんでですかっ」
しらないわよ…
あと、そこで地団太踏むのやめなさい、ぼろ…年代物なんだから
「私の歌唱力は完璧なのにっ、何がいけないんですかっ わかりませんっ」
…あたしは時々、あなたが分からなくなるわ
280名無しさんだよもん:02/12/01 02:59 ID:PI8VrEgV
 
281278:02/12/01 17:00 ID:idDZ6xCh
俺がネタにされてる(嬉
282名無しさんだよもん:02/12/02 00:09 ID:ko2oTt7n
 
283名無しさんだよもん:02/12/02 12:16 ID:afdT6/z7
上座に座る社長とオーナー
向かって右があたしと相沢君、左が栞と美汐。
たった6人で40畳の大座敷はいかがなものかと思うけど。
「お待たせしました。今回、司会を仰せつかりました天野美汐でございます。
 日ごろは、皆さん大変よく頑張ってくださっていると思います。
 このような会は、大いに飲んで食べてそして遊び、
 つまりは、大いに楽しんでよいわけですから、
 堅苦しい挨拶などいらないのですが、それではなにか締りがないということで
 一言挨拶をしていただいてから、始めることにいたします。
 それでは、社長、一言ご挨拶をお願いします」
「相沢君、前々から不思議に思っていたんだけれども、あの子何者?」
「さあ?」

「さて、皆様に置かれましては、日々営々と多忙且つ過酷な業務を遂行していただき、
 大変感謝しております、日頃の御苦労に対するささやかなねぎらいではありますが
 鋭気を養ってもらうということで、みなさん盛り上がっちゃって下さいねーっ」
「では、乾杯をしたいと思います。川澄オーナー、乾杯の音頭をお願いします」
「かんぱい」
「「「「「かんぱーい」」」」」

「むう、刺身はやっぱりこっちのほうが上手いよなぁ」
「そうね、それにこういうところで呑むのはひさしぶりよ?」
「そうだなあ、刺身のツマなんかひさしぶりにみたぞ」
マンボウの陶板焼き、肝をポン酢で和えたのをつけて食べる。
「うん、美味しいけど、何だろ…」
横から相沢君が、あたしの取り皿から一切れ取る。
「薄味なんだろ、マンボウ自体、結局は河豚だしな」
ああ、なるほど、ちょっと物足りない感じがするのよね
284名無しさんだよもん:02/12/02 12:17 ID:afdT6/z7
金目鯛のしゃぶしゃぶ
綺麗よね、こういうのって、透き通った感じの赤
お魚のしゃぶしゃぶなんて初めてだわ
「祐一さんっ、佐祐理のコップ空ですよ〜っ」
はやっ
「ほいほい」
みんなのグラスについでまわる相沢君
あれよね、初めてあったころはそんなに気の利くタイプには見えなかったのに
やっぱり、客商売長いと、変わってくるのかしら
「祐一さん、佐祐理的には磯自慢を升で所望します」
「祐一、めかぶ食べたい」
「祐一さん、こけももバニラ欲しいです」
「相沢さん、洗心をグラスでお願いします」

…尻にしかれてるだけね、これは
285名無しさんだよもん:02/12/02 12:17 ID:afdT6/z7
「カラオケですよーっ」
「私っ、私歌いますっ、私っ」
「…私も」
「歌わないのは人として不出来でしょう」
すでに正面の舞台みたいなところに集結している4人
あれ、でもみんなって、なに歌うのかしら、聞いた事ないけど

「らぶさばっいばー、らぶさばっいばー、ちゃんすをー、つかみぃとれー」
栞、なんでまたその曲なの? そういえばあのお姫さまって、
なんであそこまで恥ずかしい…まあ、いいわ…
「つぅっかまえってぇ、まい、はっぴねす、こいはふーしーぎいろっ、まいはっぴねぇす」
おーなー、ある意味似合ってます、イニシャル同じですね、そういえば
「じーごーくっをみぃればー、こーこーろーがーかぁわーく、たーたーかーいーはあーきたーのーさっ」
社長、キャラが違います。
「おーもいきりあーなーたとしーろーいなーぎさ、いーまならばもーお、あーるけそお」
美汐、あなたのポジションがいまいち不明だわ。

「とぉきめくここーろー、もしもなくしぃたらぁ、みえないのさぁ、そらにはなにもー」
かなり嫌いじゃないわ、やるわね栞。
「こーぶぅらー、りーびんみーぶるー、こーぶぅらー、みっしんゆぅてゅー、
 こぶぅらーおんりふぃめもりぃずあふたゆー」
おーなー、宇宙海賊ですか、那智スキーとしては微妙な作品です、ええ、いろいろと。
「あーついここーろっ、くーさりでつないでもぉぅ、いまはむーだだよっ、
 じゃーまするやぁーつは」
社長、やっぱりキャラ違いま…そうでもないのかしら。
「せーかいでわたしだけは、あーのひとをすきでいたい、らーぶみーうしろゆっび」
美汐、まあいいわ、そういうのもありよね、きっと。
286名無しさんだよもん:02/12/02 12:18 ID:afdT6/z7
「選曲が片寄っているのは気のせいかしら」
「なぜだ、ダイバーのカラオケはこうでなくては」
違うと思う、もしくは物凄く狭い範囲よ多分
「そういえば相沢君、歌わないの?」
「あの中でマイクを取る勇気が、俺にあると思うのか?」
「ああ、無理ね」
「それに香里がすぐ横で酌してくれるのに、わざわざ立つやつはいないと思うぞ」

さっきから歌いっぱなしの四人、あたし達二人は呑みっぱなし
ちなみに今は社長とおーなーが、なんかやたらベタベタしながらデュエット中。
「だぁーきしめてぇ」「せなかのてがぁ」
「くーるわせてぇ」「こしをなぞるぅ」
「こんなぁふぅーにもっとぉーへんになっちゃっていい」
「よりぃそってもっとぉこえをだしたっていいー」
 栞と美汐が舞台にかぶりつきで頬を赤らめてるのが、なんとも言えないわ
社長、ベタベタするのはいいんですけど、浴衣はだけすぎです。
足とか絡ませないで下さい、目のやり場に困りますから。
いまのあたしの体勢だとちょっとあれなんで
ていうか、おーなー、少しは抵抗して下さい、ヤラレっぱなしじゃないですか。
「香里こそ歌わないのか?」
「ええ、あたしもこうしてる方がいいもの」
ひざまくらしてもらって寝っ転がったまま、手ずから食べさせてもらうのもたまには悪くない
猫みたいに首筋をくすぐられる感触が心地いい、後頭部になんか当たってるけど
「どうした?」
「あ、なんでもないわ」
あれ、またお腹になんか違和感、なんだろ
相沢君の手をつかんでお腹の上におく、あったかくて気持ちいい
「でも、俺は香里の歌うのも見てみたいぞ」
「そお?」
「ああ、あんまり見たことないしな、なんにする?」
287名無しさんだよもん:02/12/02 12:20 ID:afdT6/z7

相沢君はリモコンを取り、聞いてくる
「くちびるネットワーク」
「……」
「岡田有○子よ」
「……」
あれ、違ったかしら
リモコンを奪い取る
「じゃあ、相沢君も入れなさいよ、なんにするの」
「落陽」
「……」
「さいころーひとーつー」
「……」
吉田拓○?
「……」
「……」
「げっ、げっ、げっざ、ぐろーりー、へーいかもんぱんく、おい、おい、おい」
「……」
らふぃん○ーず?
「やめときましょうか…」
「そうだな…」
「お姉ちゃんっ、来て下さいっ」
「えっ、えっ、なに?」
「五人いないとダメなんですよーっ」
「…どのパート」
「難しい選択ですね、今となっては」
なにかしら

「だーりん、じゃーすほーみー、まぁってるわ、
 あーなーたにーぞーくぞくあげたいっ、あなたのゆーびさきが」
相沢君、なに照れてんのよ
288孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/12/02 14:26 ID:f89OzW+e
ドラゴンボールZ
フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!!

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と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜♪
289孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/12/02 14:50 ID:f89OzW+e
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と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜♪
290孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/12/02 15:15 ID:f89OzW+e
ドラゴンボールZ
フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!!

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291名無しさんだよもん:02/12/03 00:53 ID:T6F0+MQm
 
292名無しさんだよもん:02/12/03 12:17 ID:JsNDDEm2
一通り歌い終わってひと休み、また呑み会に突入。

「だめよ、栞、あんまりたくさん呑んじゃ、あなた強くないんだから」
「お姉ちゃんっ、この 碧寿っておいしいですーっ」
辛いのは人類の敵じゃなかったの?
「…もずく、おかわり」
あ、あたしも欲しい
「あーっ、祐一さん卓球ですよーっ、卓球、卓球やりましょう、卓球」
ああ、いかにも温泉宿な情緒溢れるわ
「相沢さん、ヒロ兄のナイフアクションを確認しましょう」
そんなにみたかったのかしらアクロバ○チ
「もてもてね相沢君」
「まあ、嬉しくないと言えば嘘になるが」



結局、朝方迄、呑んで食べての歌いまくりで、みんなが起きたのはもう夕方過ぎ。
「えぅ〜、あたまいたいですうぅ」
「ほらみなさい」
実は、あたしもちょっと気分よくないんだけどね…

酔い覚ましと言うことで起きぬけに、といっても、もう夕方だけどお風呂。
今日の予定は全部キャンセル、残念といえば残念だけど楽しかったからまあいいや
293名無しさんだよもん:02/12/03 12:18 ID:JsNDDEm2
「きたぞ、きーたぞー、だーいーきょーじーん、はしれ、はぁしれー、だーいーぃてぇんーばー」
「栞ちゃん御機嫌だねー、あれ毎週毎週騙されるのは佐祐理どうかと思うけどなー」
「はいっ、昨日みたいな、いかにもなお風呂もいいですけど、
 こういう大理石っぽいと言うか成り金系のもイカシますっ」
「ライオンの口のお湯の出口がなんか下品だよねー、このわきのところの修理後も風情だねー」

「…だいだいだいだいだいなまーん、だいだいだいだいだいばくはつーだー、だだっだー」
「舞さん、御機嫌ですね、私としましては稲妻重力落としのネーミングとその効果の差異に
 ついて科学的な説明を要求したいところなのですが」
「美汐は細かい」
「そう言う問題ではないと思われますが」

「うぇるかむとーざ! がらっと、じーえーえるえーてぃーてぃー、よーこそ、うぃあー、がっらっと」
「御機嫌ね、相沢君、通学用という設定以前にあの質量変化は興味深いものがあるわ」
「これは一つのささやかな疑問であるのだが、香里達は、なぜ水着だ」
「野外のジャグジーに、しかも女の子に囲まれてるにもかかわらず、
 どうしてそこまで堂々と素っ裸で入れるのか、相沢君の神経の方が疑問だわ」
294名無しさんだよもん:02/12/03 12:19 ID:JsNDDEm2
さて、今日も大宴会なわけだけれども、えらい騒ぎの大広間を抜け出して縁側で涼む。
「はあ、何でみんな、あんなに元気なのかしら」
秋も深まってきたこの時期の、少し肌寒いくらいの風が髪を揺らす
島にいるときはあまり感じることのない、透き通ったような風

ふと庭の方を見ると、6〜7才くらいの女の子が立っていた。
淡いブルーのサマードレスが凄く可愛い、でも寒くないのかな、もう秋も終わりなのに

別のお客さんとかなのかしら
目があうと、とてとてとこっちに歩いて来て、少し見上げるようにしてにっこり笑う、
つられて微笑むとひょいっと手を掴まれる。
「ひゃ、冷たい」
おもわず手を引いてしまうと済まなそうな顔をする女の子。
「あっ、別に嫌なわけじゃないから気にしないでいいわよ」
それでも、なんか泣きそうな顔になってくる女の子。
頭を撫でながら、しゃがんでその子の目線で微笑んであげる。
「ほら、だいじょうぶだからね、どこかにいきたいの? ぱぱとかままは?」
ふるふる
「えっ、いないの」
迷子かしら、でも変ね、あ
「おとうさんとか、おかあさんは?」
指差す方は何も無い宿の裏手の山というか山林。

そっちの方に引っ張られていく、つっかけた旅館サンダルだから歩きにくい
295名無しさんだよもん:02/12/03 12:20 ID:JsNDDEm2
何かの工事してるみたいね、抜いた木の根や、おおきな石が転がってる。
女の子はしゃがみ込んで、何かがおいてあった跡みたいなところをじっと見てる。
すぐ隣にしゃがんで、そこを見てみるけど、なにも無く、ただ地面がへこんでるだけ。
他には別に何もないし…
「ねえ、これがどうした…の…」
横を見ると、さっきの女の子はもういなくなっていて
「あら、どこいったのかしら」
目をへこんだところに戻す、少し湿った感じのそこは
「あ…、これ…って」
296名無しさんだよもん:02/12/03 21:05 ID:UBMhYWfl
 
297名無しさんだよもん:02/12/04 09:49 ID:3uh7jh+1
 
298名無しさんだよもん:02/12/04 12:27 ID:DRjf7wAb
ばんっ
「相沢君っ、ちょっと来てっ」
「お、どこいくんだ? ていうか助けてくれ」
…どうして荒縄みたいので縛られて、天井から逆さ吊りにされてるのよ…
「ほぇ、香里ちゃん、積極的だねーっ、くんづほぐれつーっ」
「お姉ちゃん、ずるいですっ、私もつれてってくださいっ」
「香里はせっかち」
「外でスルのはいかがなものかと」
これだから、嫌よね、酔っ払いって


「なんだ、ここ?」
「この下っ、ここになんかあるのよっ」
宿の裏にあったスコップを無断で拝借して、相沢君に掘ってもらう。
掘りかえして出てきたのは、
何重にも端切れみたいな布と紙にくるまれていた小さな、女の子のお人形。
もう泥とか水とかが染みちゃって、汚れていたけれど。

「ところで香里、そのお前の足にしがみついてる女の子は、娘か」
「あら、相沢君忘れたの、あなたの娘よ」
「ああ、そうだったっけって…」
「ずるいですっ、何時の間に作ったんですか、祐一さんっ、私達も作りましょう、みっちりと」
「香里ちゃんに先を超されるなんて、でもまだ長男では無いので、つぎはぜひともこの倉田佐祐理に」
「祐一、わたしもほしい」
「相沢さん、私もいいんですよ」

完全に酔ってるわね、みんな
「冗談よ」
299名無しさんだよもん:02/12/04 12:30 ID:DRjf7wAb
ふと、何かに気付いたように女の子に近付くおーなー。
すこし怖がってるみたいであたしの後ろの方に隠れるようにしてる女の子。
じっと、女の子をみつめる
「あ、おーなー、あの、悪い子とかじゃないと思いますけど」
頭に触れると少しびくっとしたけど
抱きしめて
「この子はおかあさんと一緒に居たかっただけ」
「おかあさん?」
「そう」
ねっと頭に手をのせて撫でる
「ほぇ、でも佐祐理達の他には人いないはずですよ?」
「え、そうなんですか?」
「ええ、ばーんと借り切っちゃいました」
豪気ね、いやほんと
「あ、じゃあここの従業員の方のおこさんとか」
「人じゃないから」

300名無しさんだよもん:02/12/05 03:11 ID:ofqrua18
301雅也 ◆Njc4/uXbuU :02/12/05 03:14 ID:C8l3cxpV
俺はスコールよりかっこいい中3なんだけど、
うちの学校にすげーユウナに似てる女子がいるんだ。
うらやましいだろ?
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1037430276/l50
302雅也 ◆Njc4/uXbuU :02/12/05 03:29 ID:C8l3cxpV
俺はスコールよりかっこいい中3なんだけど、
うちの学校にすげーユウナに似てる女子がいるんだ。
うらやましいだろ?
http://game2.2ch.net/test/read.cgi/ff/1037430276/l50
303名無しさんだよもん:02/12/05 04:12 ID:aBR2QGZP
 
304名無しさんだよもん:02/12/05 09:28 ID:o53EpJR0
305名無しさんだよもん:02/12/05 12:14 ID:UItcJaWr
翌朝、宿の人に人形を渡すと、なんか上品そうなおばあさんが出てきて、
人形について話してくれた。

ここの先代の女将さんだったっていうそのおばあさんが、子供の頃のはなし。
もとは、母子の人形だったんだけど、子供の人形だけなくなってしまって、
どんなに探しても見つからなくて、ずっと探していたらしい。
ここは、前は偉い人の別荘があった場所で、そこに療養しに来ていた子供が隠したんだけど、
その子は病気が重くなって外にも出れなくなっちゃって、
近くに住んでて仲良しになった、子供の頃のおばあさんにだけ、隠した場所を教えてて、
もう危ないって時に、おばあさんが取りにいったんだけど見つからなくて、
その子に頼まれておばあさんが預かっていたお母さんの人形だけを持って、
部屋に行ったんだけど、間に合わなくて…

遠く離れてしまったお母さんに、会いたいっていう願いだったんじゃないかと思う。
その子が隠した人形は、消えてしまうかもしれない自分自身。
おばあさんに預けていた人形は遠いところにいるお母さん
消えてしまっても、見えなくなってしまっても、誰かが見つけてくれれば、
お母さんの人形と同じところにつれていってくれれば、
自分もきっと、お母さんのところに帰れるって
そういう、その子の、幼い願い。
306名無しさんだよもん:02/12/05 12:15 ID:UItcJaWr
でも、その子と一緒に、子供の人形は姿を見せなくなってしまった。
そして、今日、やっとお母さんの元に帰れた。
その子の願いは届かなかったのかもしれない。
だけど、きっと、喜んでいるんだと思う。
自分は、果たせなかったけど、願いを託した人形は長い年月を経て、
もう一度、一緒になれたのだから。

おばあさんは、泥だらけの人形を涙をぽろぽろこぼしながら、
何度も何度もおかえりなさい、おかえりなさい、寂しかったよねって
よかったね、よかったねって、二つの人形が並んでいるのを、ずっと見ていた。

「佐祐理?」
「うん、ちょっと」
まっすぐに立ち、何かを堪えるように。
「…ちょっと、うらやましいなって」
社長の、じっと人形を見る優しい瞳が、心なしか揺れているようで
「なんでだろうね」
差し出そうとする事を躊躇しているようなおーなーの手を、
包むように握るその手はどこか寂しそうだった。
307名無しさんだよもん:02/12/05 12:16 ID:UItcJaWr
「なんだったのかしらね」
こっちが恐縮するくらいにたくさんお礼いわれて、宿泊費も無料でいいから、
もっと泊まっていって下さいって言われて、悪いからって断ったんだけど、
どうしてもというので、もう一泊。

今日は、さすがに何か、ばか騒ぎする気分になれなくて、
昨日、人形を掘りおこしたところに宿の人に用意してもらった花束を持って、みんなで来た。
「あら、めずらしいですね、このあたりでもまだちょっと早いのに」
「え、なに」
美汐がしゃがみ込んで何かを見てる。
「これ、ごぎょうですよ」
「ごぎょう? 七草がゆとかに入れるやつ?」
「ええ、別名をハハコグサともいいます。『ごぎょう』は母子の人形のことで、
 軟毛の形態がほつれたようになってる事から、ほつれたの転でははけるくさ、
 ハハコグサとの説もあります。 鎮咳去痰、利尿、抗炎症作用がある薬草ですね」
相変わらず博識ね、みっしー。 一家に一人いると便利だわ

「さて、いままで私たちの目の前で起きた事象を全て分析した結果、導きだされる結論としましては」
みっしーの周りにみんな集まる。
「あははーっ、佐祐理、初めて見ましたよー」
「えと、幽霊とかってことですか」
「…だから、いったのに」
「でも、なんでいままで、見つからなかったのかしら」
「工事で、何か邪魔になってるのがなくなったんじゃないのか?」
ああ、そういえば、なんかがのっかってた跡みたいにへこんでいたわね。
308名無しさんだよもん:02/12/05 12:16 ID:UItcJaWr
「なんでその子は人形を埋めたんですか?」
栞があたしの浴衣をちょいちょい引っ張って聞いてくる。
ん〜、あたしの考えが正しいかはわからないし
「自分を人形に見立てたんですよーっ」
「私もそう思う」
「類感魔術と呼ばれる古来のおまじないは、人形や物品等を自らにみたてて、願いを叶えたそうです。
 怪我や病気の治療に人形を使い、悪い部分を模した人形を修復することで、治療される。と 
 プラセボなのでしょうし、そのような効果があるとは考えられませんが、
 もともと、それほど重傷ではない場合や、信心深い方々がかならず治ると信じる事ができるならば、
 自身の自己治癒力を高め、快方に向かうこともあったのでしょう。
 その子にそのような知識があったとは思えないので、自分なりに考えだしたのだと思われます。
 人の形を模した物に対してそのような事を行うのは、人間の本能に近い何かなのかもしれません」
 
あら、みんなそう思ってたの
「なんで香里だったんだろうな」
相沢君、イイ事言うわね、確かに何であたしなのかしら、他にも人はいたのに
たまたま、外に出てたからとか?
「このようなお話ですと、お母さんになることの近い方が、そのような子供の霊がコンタクトしやすいらしく、
 自らの産児への愛情の確認や次世代への情愛の伝達という意味合いから主人公となるのが定石ですが」

「「「「ええっ」」」」

み、み、み、みみみみみっしー、あたしって、ひょっとして妊娠しちゃってたりしたりするわけ?
309名無しさんだよもん:02/12/05 12:17 ID:UItcJaWr
「香里ちゃんっ、いつの間にっ、なんでもっと早く検査しなかったんですかっ、
 潜水が妊婦に与える影響はまだ未解明な部分が多く、安全の上に安全を重ねる意味で、
 潜水は控えなくてはならないというのが常識なのに、お腹の赤ちゃんに何かあったら
 どうするつもりですかっ、もし何かあったら、佐祐理は生まれてくる赤ちゃんと
 香里ちゃんの親御さんに申し訳がたちませんっ」
社長、心配してくれるのは有り難いんですけど、あたし、その…ありますから、今月も遅れてすらいないし
「お姉ちゃん、ずるいですっ、私はこの若さでおばさんになってしまうじゃないですか、
 ミニスカートはとても無理になってしまったら、どうするんですかっ、ひどいですっ」
それは、むしろあたしが気にする事項のような気がするわ、まあ何となくあたしの方が
先のような気はするけど、それとミニスカートは関係ないわ
「香里、いつも生?」
おーなー、率直すぎます、あたしはちゃんとしてます……危険日周辺は。
「香里、いったい相手は誰なんだ、お父さんは悲しいぞ」
相沢君? 当たるとしたらあなたね、間違いなく。 それとあなたに育ててもらった覚えはないわ、
あ、でも少しそっち方面で育てられたかもって、もう…莫迦。

大体…そんなわけないわよね、いくら何でも気付くわよ、流石に。

「かをりだから」
「「「「「「へっ」」」」」
声のする方を見ると、昨日の女の子
「なまえ」
「「「「「なまえ?」」」」」
「おかあさん」
「「「「「おかあさんのなまえがかおり?」」」」」
「うん」
「「「「「それだけ?」」」」」
「ありがとう」
ぺこりと頭をさげて、そのまま林の緑に溶け込むように消えていく。
310名無しさんだよもん:02/12/05 12:19 ID:UItcJaWr
「やはり、結論として、あの女の子は本物であると言わざるをえません」
まあ、妥当な結論ねみっしー。 ところで、そんなとこ座り込んでると浴衣よごれるわよ?
「どうした天野、いや、その乱れた浴衣の裾から覗く艶かしい足と
 その奥に広がる秘密の花園周辺を微妙に覆い隠す様は、非常に目の保養になるわけだが」
「腰が抜けているわけではありません。
 ただ現段階では、自力での歩行が非常に困難な状況にあるだけです」
「それを腰が抜けているというと思うわ、覚えておいて損はないと思うわよ?」
「非常に勉強になります」
「それは、蜃気楼のように浮かんでは消える、儚くも悲しい泡沫人の謡曲。
 今、立ち上る目の前にある光景は、千の月の満ちる夜、万の陽の昇る朝、
 思いが届くまで、はるかなる思いを馳せる時空を越えたロマンですよー」
「詩的なのは非常に素敵なのですが、敢えて突っ込ませていただきますと、
 それはきっと系統が違います」
「はぇ、佐祐理はちょっと頭の悪い普通の女の子ですからーっ」
「すごいですー、かもんかもんかもんいじげんすとぉりぃ、おっそれなっいぃでぇ、
 ひっとっはっみぃいんな、いじげんのてぇんしぃーみたいなかんじですぅ」
「栞、それはいろんな意味で違うと思うわ」
「香里は…生?」
「…おーなー、その話はもう終わりましたから」

モノに心が宿ること、人の思いがモノにこもること、そういうこともあるのかもしれない
あの子の身体はもうなくなってしまったけど、
その思いは、人形を通して、少なくともあたしたちには伝わった。 
あいたい。ということ、それだけだけど。
やっぱり、あいたかったのかな、おかあさんに。
311名無しさんだよもん:02/12/05 16:48 ID:kiSb3q20

312名無しさんだよもん:02/12/05 19:06 ID:uLLXOD+w
 
313名無しさんだよもん:02/12/06 12:18 ID:h2nro+i6
「相沢君は、それほど驚いてないみたいね」
「うん? まあ…そういうこともあるだろ、たぶん」


随分、遅くなってからチェックアウトする。
「あれ、これからどうするの?」
「ああ、俺達は帰ってないからさ、たまには…な」
ああ、そういえば相沢君達が帰るのって、みたことないわね
前のあたしみたいに、帰れないわけじゃないのに
「空港に明々後日の昼集合、それでいいだろ?」
「あ、そうか。でもみんな帰るところは一緒だし、相沢君も…でしょ?」
「雪を見にいくのも悪くないしな」
「じゃ、行きましょう」

あの雪の街へ

大切なひとに
逢いたいひとに
ただいまを言いに…
314名無しさんだよもん:02/12/06 12:18 ID:h2nro+i6
雪の街。

急告。

「お姉ちゃんっ、お姉ちゃんっ」
栞の声
なんでそんな泣きそうな顔してるのよ? だめよ、あなた笑ってるほうが可愛いんだから
「香里っ、おいっ」
相沢君の声
なに、そんな恐い顔してるのよ、客商売なんだから少しは気にしなさい?
目の前に広がる雪の色、真っ白ないろ

あれ? なんでこんな近くに雪あるのよ?
「香里ちゃんっ」
「香里さんっ」
「香里っ」
みんなの声
あら、そんなに焦った声って初めて聞いたかも、どうしたのそんなに慌てて
315名無しさんだよもん:02/12/06 12:20 ID:h2nro+i6
頬に感じる冷たい感触、きらきらと舞う水の結晶。
え? なんで?
あ…なんで寝てるの、あたし? ここ…道のまん中なのに
遠くなるあたしを呼ぶ声、代わりに大きくなっていく耳鳴り。
暗くなるあたしの目の前、ぼやけた血色に染まっていく景色。

諦念があたしの免罪符。

それは唐突で、とても無慈悲で、抗うことすら出来ないモノなのかもしれない
それを人は運命というのかも…しれない

その時までは、そんな事になるなんて思いもよらなかった。
でも、いま考えると、仕方ないのかな、とも思う。
あたしの今までやってきた事が、こういう、結果を、生んだ。

そう、思う。
316名無しさんだよもん:02/12/06 12:26 ID:h2nro+i6
病室の白いシーツ、白い壁、窓枠に降り積もってこびりついた白い雪。
窓から見える薄暗く湿った空、今にも降りだしそうな雪をたたえた重苦しい雲塊。
狭いベッドと、ぽたぽたと無機質な合成樹脂の円筒の中に落ち続ける透明な水滴。
点滴のパックから延びたチューブの先は、まるでその場所に縛りつける鎖の様に、
金属の針に繋がれて、どこか頼りなくなってしまった様な自分の腕に突き刺さる。
ぽつんと置かれた椅子と移動式の棚、その上に置かれた薬の瓶と散乱する錠剤。
いま、そこにある風景は、狭く、冷たい、乾燥した世界。

「お姉ちゃんっ、すりりんご食べますか?」
「うん、ありがとう」
栞から手渡されたちいさなお皿
ちいさなスプーンの先の方に少しだけ乗せて口に運ぶ
舌の上に広がるぼやけた酸っぱさ、ほのかな甘さも、どこか味気ない
「栞?」
「はい、なんですか」
「我慢は体に毒よ」
「が、我慢なんかしてませんっ」
「そう」
「はいっ」
「もう、いいでしょ?」
「…! お姉ちゃんっ、そんなこといわないで下さいっ」
「だって」
「お姉ちゃっ…、泣いて…るの?」
「そう…かもしれないわね」
「お姉ちゃん…」

「でもね、栞」
「はい」
視線を移す。


「こういう時は、笑うの」
317名無しさんだよもん:02/12/06 16:01 ID:Tzqr/NPH

318名無しさんだよもん:02/12/06 21:48 ID:eOKPS4XL

319名無しさんだよもん:02/12/06 23:39 ID:M64OlyWX
320名無しさんだよもん:02/12/08 00:05 ID:CNa1QISQ
保守
っていうか、すげぇ楽しみ
321名無しさんだよもん:02/12/08 00:06 ID:CNa1QISQ
すまね、あげちまった
322名無しさんだよもん:02/12/08 00:10 ID:ZBZCsfvK
なんだコレ
323名無しさんだよもん:02/12/08 01:39 ID:v8I3PBim
くわ〜!あたしが>>323ちゃん様よ!!あんたたち、あたしにひれ伏しなさい!くわ〜!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                 ∧_∧
                 (`□ ´ )
                〈 .ノ从ハハ)
           /\/\ 从`□´ノフ
          / /\⊂エi=! lフ/ /
        ())ノ___    ⊂エ ノ/ /
       / /||(二二)-く/_|ん>―几
    Y ⌒ /|V||彡Vミニニ//二二ノl0
   l| (◎).|l |((||((゚ )|| (⌒ ) |三・) ||  (´⌒(´
__ ゝ__ノ     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ゝ__ノ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(´⌒(´⌒;;
あたしはかわいい! あたしは最高!   あたしが最高の絵描きよ!
I am cute!      I am great!    I can paint the most beautiful picture!

>>2ゆへ  あんたは所詮あたしの引き立て役なのよ、くわ〜!
>>4も川へ   あんたの指示は受けないよ、くわ〜!
>>6らへ   ちょっと、キモイから近寄らないでよね、くわ〜!
>>7かむらへ ふん、あたしはもうあんたを超えたのよ、くわ〜!
>>8たへ   キモイ絵描いてんじゃないわよ、くわ〜!
>>37月へ   あんた絵が下手糞になったんじゃないの、くわ〜!
>>43へ   精々あたしのご機嫌を取ってなさい、くわ〜!
>>84へ   粋がってブランド作ってんじゃないわよ、くわ〜!
324名無しさんだよもん:02/12/08 03:27 ID:+Dhih0jQ
初めて見たな、このAA。
325名無しさんだよもん:02/12/08 03:50 ID:+RzoomeQ
このスレいいな。
期待してまする。
326名無しさんだよもん:02/12/08 12:51 ID:YMKlfu9j
327名無しさんだよもん:02/12/08 23:24 ID:CNa1QISQ
期待保守
328名無しさんだよもん:02/12/09 11:31 ID:UZ+84YbY
殺すなsage
329名無しさんだよもん:02/12/09 12:18 ID:OYW+48bx
「なあ、天野、最近の病院てあの消毒の匂いみたいなのあんまりしないのか?」
「確かに目にしみるほどのクレゾールの匂いは、あまり一般病棟ではしませんね、
 最近は壁や白衣も薄い水色や淡いグリーンらしいですよ。 心理的効果を考えて」
「看護婦さんはなあ、真っ白もいいが、ピンクも捨てがたいんだよなぁ」
「相沢さんは何でもいいのでしょう?」
「はっはっはっ、こりゃ一本とられたな、でもそれは中身が天野だったらだぞ?」
「もう、冗談ばっかり…本気にしてしまいますよ?」
「祐一さんっ、なんでさっきから邪魔してるんですかっ、折角いいところなのにっ、
 ていうか、白々しいほのぼのら?hら?hコメディ空間を作らないでくださいっ」
そんなことより、なんで病室にレジャーシート敷いて、お茶会やってるのよ
「あと、お姉ちゃんっ、その『姉ちゃん、情けなくて涙でてくらぁっ』みたいな感じで、 
 こめかみ押さえて悩むのやめてくださいっ」
「栞、シリアスな方があなたは好きかもしれないけど、あたし入院するの今日だけよ?」
それも、検査の為だけだし
「はーい、じゃあ美坂さん、体温測定しましょうねーっ」
「…脈も」
「社長っ、おーなーっ、なんでナースの格好なんですかっ」
だいたい、どっから、持ってきたんですか、それ
「ほぇ、謎の扉があったから」
「選んでみた、せっかくだから」
「ずるいですっ、私も着たいですっ」
「サイズを見てから、お召しになられた方がよろしいのでは」
あなた達、そういう問題じゃないのよ、どう考えても
「なにやってんですかっ、いったいっ、あ、なんかまた痛くなってきたわ」
「あははーっ、細かい事、気にしちゃダメですよ?」
「香里は怒りっぽい」
誰のせいだと思ってるんですか
「ところで相沢君、なんで前屈みなのかしら?」
「いや、ぱっつんぱっつんだし」
何でわざわざ小さいサイズ無理矢理着てくるのよっ
330名無しさんだよもん:02/12/09 12:20 ID:OYW+48bx
泣けてくるわ、ほんと
ていうかむしろ、笑わなきゃやってられないわよ
…あたしの年齢で…胃潰瘍なんて…
「何か疲れたわ」
なんというかいろんな事に
胃に穴があきかけてんのに、あんだけ呑んで騒いでりゃ、そりゃ倒れもするわよ。
「いえ、中間管理職者にとってはある意味、勲章といいますか誰もが通る道とでも申しましょうか、
 最近は、小中学生でも様々な生活要因や人間関係のストレス等から発症する事も稀ではないとの事ですし」
「美汐、あたしは平社員よ」
あの社長とおーなーと店長と見習いに挟まれればそうもなるわね、ついでに非常勤のあなたも栞と共に
ぼでぃーぶろーの様にあたしを痛めつけている事実は否めないわ、あなた気付いてないでしょうけど
「香里、あんまり悩んじゃダメだぞ?」
「だったら、もう少し楽させてもらえないかしら?」
あなたが、もう少し事務とか雑用をやってくれれば、こんな事にはならないのよ
まあ、海に居た方がなんていうか輝いてるし、好きな事やらせてあげたいっていうのはあるんだけど
「入院といっても一日だけですし、薬で治るんですから、ゆっくり休むのもたまにはいいですよ?」
「休みたいのはやまやまなんです、ええ、全く」
社長にはほんと感服するわ、タフだわ、ほんと。 たった二週間で胃に穴のあたしとは大違い
でも、あなたのおおらかというか天衣無縫な仕事っぷりに、冷や汗をかき続けてるあたしの身にもなって下さい。
「…これ?」
「おーなー、歩けますから、しびんいらないですから」
あなたの突然になんの脈絡も無く繰り出される奇天烈な行動も、あたしの胃潰瘍の原因なんです、間違いなく
「お姉ちゃんっ、悩み過ぎると早く老けますよ?」
「あなたは、ぜんぜん大人っぽくならないから、少し悩んだ方がよさそうね」
あなたはもう少し大人っぽくな…やっぱりいいわ、栞はそのままで、可愛いから、うん。
331名無しさんだよもん:02/12/09 12:21 ID:OYW+48bx
あたしは、
社員旅行の最後に、島に帰る前の日に、
雪が降る街の、大きな病院の、
小さなベッドの上で過ごす事になった。


こうやって振り回されるのも悪くない。とも思う。
こうやっているのが好きだから。

そう、思う。

仲間に囲まれ、賑やかに

正直、もう少しお手柔らかにしてもらいたいんだけどね
「はあぁ」
「どうした香里、ため息をつくと幸せが逃げていくんだぞ」
「大丈夫よ」

すぐ傍に
それはあるもの
332名無しさんだよもん:02/12/09 12:26 ID:CRmQpe5u
 
333名無しさんだよもん:02/12/09 13:44 ID:VrJpYPK/
殺さないで有難うsage
334名無しさんだよもん:02/12/09 13:56 ID:JcW03/Sj
職人さん期待Sage
335孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/12/09 16:15 ID:+SWQsxNA
ドラゴンボールZ
フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!!

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と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜♪
336孫悟空 ◆yGAhoNiShI :02/12/09 16:45 ID:+SWQsxNA
ドラゴンボールZ
フジ(関東)で毎週月曜16:30〜放送中!!

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と〜けたこおりのな〜かに〜♪恐竜がい〜たら〜たまのりし〜こ〜みたいね〜♪
337名無しさんだよもん:02/12/09 16:51 ID:lJLkjQy1
 
338名無しさんだよもん:02/12/09 20:15 ID:azfOBvWy
(≧▽≦) < アッハッハッ〜 妊娠も入院もかよ〜
















 他にもあるんだろうな・・・

  ;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
  \/| y |)
339名無しさんだよもん:02/12/10 02:00 ID:MUFPQfwH
ほしゅ。
340名無しさんだよもん:02/12/10 03:52 ID:SLhLVpHo
 
341名無しさんだよもん:02/12/10 22:41 ID:q+i2zDxV

342名無しさんだよもん:02/12/12 00:59 ID:vA7A61cT
 
343名無しさんだよもん:02/12/12 18:27 ID:zFrERArK
344名無しさんだよもん:02/12/13 00:25 ID:tqCkz5YH
ほっしゅ
345名無しさんだよもん:02/12/13 19:08 ID:GHj+TTBX
 
346名無しさんだよもん:02/12/14 09:13 ID:EIEc9ByV
窓から射し込む、薄いカーテン越しの太陽の光で目がさめる。
肌寒くなってきた朝のせいで、なんか布団から出にくい
時計を見ると、もう9時すぎ。
でも、きょうは休日だし、もう少し寝ててもいいかな…

「浩平、だめだよ、人の物勝手に漁っちゃ」
「長森、男にとって女の部屋と言うのは男のロマン秘密の花園でな…
 沸き上る探究心を満たすのは…」
ああん、もう二人とも朝からうるさいな…?
「って、何でいるのよっ、二人ともっ」
「あっ、おはよう七瀬さん」
ぺこりと頭を下げる瑞佳
「あっ、おはよう瑞佳…っじゃなくてっ」
「ほらぁ…やっぱり怒ってるよぉ…、だからやめよーって言ったのにぃ、
 浩平、無理矢理入っちゃうんだもん」
「長森も暇だったんだろ、せっかくの休みをだらだらと不健康に過ごすのは良くないぞ」
「暇じゃないもん、猫達のお部屋のおそうじとか、猫達のタオルのお洗濯とか、
 猫達と遊ぶのとか、いろいろ忙しいんだよ?」
「というわけだ七瀬」
「分かるかっ」
どうやら朝っぱらから二人して遊びに来たらしい。
しかも、なんであたしの部屋にいるのよ、この二人。
ぼそぼそと瑞佳に耳打ちする折原、それをうんうんと素直に聞いてる瑞佳。
「えーっ、わたしだよぉ、わたしにそんな事言われて嬉しいのかなぁ」
「もちろんだ、長森が頼めば何でもやってくれるぞ」
「んぅ、分かったよ」
いそいそとあたしのベッドに来て、
あたしの腕を包むように両手で掴んでぶんぶん振りながら

「ねー、るみちゃーん、うみいこー」
347名無しさんだよもん:02/12/14 09:15 ID:EIEc9ByV

ぽてふ

余りの脱力感にふとんに突っ伏すあたし。
阿呆だ、阿呆がいる、あたしの目の前に二人もいる。
「効いたろ」
「はぅ、そっ…そうなのかなぁ? でも七瀬さん…呆れてるみたいだよぉ」
瑞佳、あんたその頬を赤らめて上目使いで見上げるのは勘弁して…
というかそんなに恥ずかしがるならやめときなさい
「はあっ、分かったわよ」
やむなく起き出す。
「じゃあ、とっとと着替えてオレ達の相手しろ」
「出てけっ、この阿呆っ」

とりあえず、阿呆の片割れをたたき出す。
「瑞佳? あんたもう少し付き合いを考えないと阿呆が伝染るわよ」
もう手後れかもしれないけど
ベッドの上にほっぽってた、折原と色違いのチェックのネルシャツに袖を通す。
「瑞佳?」
返事がないのを不思議に思い、ボタンをはめながら後ろを振り向く
そこで見たものは、
たたき出したはずの阿呆が、左手に持った猫のぬいぐるみを取られないように、
右手で瑞佳の頭を押さえていて、瑞佳は瑞佳で両手をぶんぶん振りながら
猫のぬいぐるみを必死に取り戻そうとしているシュールな光景。
「んぅー、何でそんな意地悪するんだよっ、せっかく可愛いの見つけたのにっ」
「可愛いのったって七瀬の部屋にあったんだぞ? どんな危険な仕掛けがあるかわからんじゃないか」
「えっ、えっ、そうなのかな?」
「当たり前だ、あの七瀬だぞ、仕込み針の一本や二本では済まんかもしれん」
「うん、じゃあ我慢する」

…手後れか
348名無しさんだよもん:02/12/14 09:16 ID:EIEc9ByV
「折原?」
「おう、何だ?」
「何時の間に入って来たんじゃっ、このぼけなすっ」
再度たたき出す。
「瑞佳?」
「ん? なぁに」
ぬいぐるみをちょいちょいつついて様子を伺っている。
「そのぬいぐるみは安全だから」
「わ、やった」
ぬいぐるみを抱き締め、顔を埋める瑞佳。
「…はぁ」
「七瀬さん、ため息つくと幸せが逃げてくんだよ」
誰のせいじゃ。

「で、どこに行くんだっけ」
部屋から出て、妙な格好で小刻みに痙攣している折原を足でつつく
「秋も終わりだしな、ちょっくら海ではめを外そうかと」
「秋も終わりというか、冬じゃないのよ、今って」
「んぅ、でも、その、わたし達だけ遊びに…いっちゃったから、浩平が可哀想だよ?」
349名無しさんだよもん:02/12/14 12:29 ID:EIEc9ByV
「まあ、そりゃそうだわな」
「もう冬だしね」
「でも、思ってたより寒くないよ」
人っ子一人居ないゴミだらけの海岸。
ぽかぽかとあったかいお昼の太陽の光が、キラキラと鏡みたいな水面に反射する。
風は殆どないけど、なんか寂しい感じ。
「そうだっ、ビーチコーミングやろうよ」
瑞佳が何か思いついたらしい
「「ビーチコ−ミング?」」
「なんだそれは、砂浜の上を箒ではいて、でかいまんじゅうみたいのを滑らすのか」
「それはカーリングでしょ。 大体、砂の上じゃ滑らないじゃない」
「そんなんじゃないもん、砂浜に落ちてるものとかを拾ったりして、いろいろ遊ぶんだよ」
拾うものならたくさんあるみたいけど
「何かゲームみたいにして遊ぶって事?」
「そっ、何かテーマを決めてさ、誰が一番すごいのを持ってくるかとかして遊ぶの」
「ん、面白そうだな、長森にしては上出来だ」
わしわしと瑞佳の頭を撫でてる折原
「んじゃ、とりあえず最初のテーマは何にするのよ」
「重いものとかはどうだ?」
「それだとわたしが不利だよ、女の子だし、力ないもん」
瑞佳…あたしも女の子だけど
「んじゃ、でかいもの」
「…変わらないよ…それ」
「じゃあ、長森は何がいいんだ?」
「えっ、えっ、きゅっ、急に言われても困るよ、ん〜」
「七瀬は?」
「んと」
周りを見渡す、ゴミばっかりだけど、ところどころガラスの瓶かな? なにかが光ってる。
「光るもの…とか」
350名無しさんだよもん:02/12/14 12:30 ID:EIEc9ByV
最初のテーマ 光るもの
制限時間10分

下を見ながら海岸を歩く。
む、いざ探すとなるとあんまり見つかんないものね
ガラスの破片とかはけっこうあるけど、そんなんじゃつまんないし

「いたっ」
スニーカーの中になんか入り込んだみたい、靴下越しになにかが指に挟まった感じがする。
片足で立って脱いで振る、てのひらの落ちる小さなかけら
つまみ上げてみると小さなまるっこい2枚貝
何気なく指で弄んでみる。
「あ」
これにしよ

制限時間が終わり、大きな流木の所に集まる。
スカートの裾を気にしながら座った瑞佳の手の中には、見た事ない様な変な形の小瓶。
「ほらっ形が可愛いんだよっ」
それ…何語で書いてあるのよ
「でね、これ変なふうに光るんだよ、ほら」
瓶の中には角の丸まったたくさんのガラスの破片
太陽にかざすと中のガラスがきらきら反射してすごく綺麗
やるわね、なんかめちゃめちゃ乙女だわ…
351名無しさんだよもん:02/12/14 12:31 ID:EIEc9ByV
「やるな長森、だがこれを見ろ」
折原の手には…懐中電灯?
「光るものと言えばこれだ」
「浩平、それって灯くの?」
「つかん、中は水でたぽたぽ」
折原がふたを捻るとでべでべと赤茶けた水が出てくる
「”光ってたもの”ね、それ」
「浩平、ルール分かってる?」
「どうした、二人ともそんな可哀想な阿呆の子を見るような目で」
「なんか、ほんとに哀しくなったきた」
「はあっ、浩平はまだまだ目がはなせないよ」
「何言ってるんだ二人とも、これはウィットにとんだ折原君ジョークじゃないか」
本気っぽいと言うか判らないのよねコイツの場合
「「はぁっ」」
「とっ、ところで、七瀬は何もってきたんだ、みせてみい」
形成不利と見るや話題の転換を強引にはかる
「これ」
あたしの手のひらの上には白い小さな貝殻。
「なんで、光ってないよ? それ」
「七瀬もルール分かってないじゃないか」
「ふっふっふ、それが素人の浅はかさよっ」
裏をかえすと海の内側が綺麗に虹色に光って見える。
真珠とか同じなのよね、きっと
真っ白なつや消しの貝の内側に、裏打ちするように艶やかなパール色。
「わぁ、綺麗」
「やもえん、長森と七瀬の一本だな」
352名無しさんだよもん:02/12/14 12:32 ID:EIEc9ByV
「光ときたら次は音だね」
「おう、またもいい事いうな、長森」

二つ目のテーマ 音のするもの
やっぱり制限時間は十分

けっこう乾いた樹の破片。
爪で弾いてみるけどあんまり音はしない
柏木ってけっこう高い音、出るわよね
破片と破片をぶつけてみる。
かんっ、かんっ
うん、なんかいいかも
なるべく優しく持って、もう一度。
こけんっ
なんか変。木琴みたい
これでいいや
353名無しさんだよもん:02/12/14 12:32 ID:EIEc9ByV
で、また同じところに集まる。
まずは瑞佳、何かの缶かな、短い筒みたいなのをもっている。
「これっ、これ、すごい可愛い音するんだよっ」
でぽんっ、げぽおぽんっ
「うわ」
「長森…なんだそれは」
「えっ、えっ、なんかわからないけど…んと」
げぺぽん、どぽんっ
あたし達の反応が意外だったのか、困ったように取り合えず謎の缶を振る瑞佳
最近、あんたの可愛いの基準が判んないわ

でぺぽん、ぐぷん
「なかに何か入ってるわね、あと瑞佳、お願いだから振るのやめて…」
「貸してみろ、長森」
「えっ、えっ、…あっ、うん…はい」
なんで残念そうなのよ…
折原がふたを開けようとするけど、固まっちゃってるのかなかなか開かない
「ふんっ」
ぱこっ
「あっ開いた、すごいよ浩平」
「何が入ってるの?」
缶を持ったまま泣きそうな顔でこっちを見てる折原。
「えっ、どうしたの、けがしちゃった? 浩平大丈夫? ほら手を見せて」
折原の手を握ったまま泣きそうな顔でこっちを見る瑞佳。
「ちょっ、ちょっと、あんた達、だいじょうぶなの?」
ふたりの手には蛍光色のでろでろの物体。
「げ」
中に入ってたのは…黄緑色のスライムのおもちゃ
354名無しさんだよもん:02/12/14 12:33 ID:EIEc9ByV
子供みたいに瑞佳に手を拭いてもらっている折原。
なにか、おかあさんみたいよね瑞佳って

「なによ、折原、何も持って無いじゃ無い」
「ふっふっふっ、それが素人だと言うんだ、七瀬」
「耳をすましてみろ、この海岸の波の音をっ」
「……」
「微妙だよ…浩平」
「なんで? おいちょっと待て、ここはロマンチックだとかいって感心するとこじゃ無いのか」
「あんたね…」
「ほらっ良く聞いて御覧よ、浩平」
「……」
「……」
「……」
「波の音、しないな」
風ないしね、岩場もないし、そりゃあ少しは音するけど
「あんた、探すのめんどくさかったんでしょ」
「はぁっ浩平はこれだから」
355名無しさんだよもん:02/12/14 12:34 ID:EIEc9ByV
「あたしはこれ」
木と木をぶつけて音を出す。
かんっ、かんっ、けこっ
「それもまた微妙だな」
「へえ、海に落ちてたのに乾いた音するんだね」
「うん、ほら、すごく軽いのよ、これ」
「わ、ほんとだ」
「そうだっ、これとくっつけたら面白いよきっと」

「これ…何?」
「さあ、わからないよ、んと、ウニの殻かな?」
「ああ、それはタコノマクラってやつだ、ウニだぞ」
「蛸の枕っ、又適当な事言って…」
「でも、本当に蛸が枕にできそうだよ、これ」
直径10cmくらいの真ん中に穴の開いたつぶれた大福が…?
「ほんとうだって、それは殻だけだけど」
「ま、いいわ、で?」
「こうやってね、こうしてね」
どっかで見つけて来た釣り糸でツブレダイフクウニをぶら下げて、
あたしの持って来た木の破片をやっぱり釣り糸で結んで、ウニの殻の中に入れる。
あ、なんとなく風鈴みたい
「ほらっ」
けこ…ん、こけっけん…こ
「まぬけな風鈴だな、形からして」
「あはは」
356名無しさんだよもん:02/12/14 12:35 ID:EIEc9ByV
「はいっ、じゃあ、おべんとにしよ」
「おお、流石だ長森」
「う」
見るからに、なんと言うか奥様雑誌に載ってるような感じの可愛いバスケット
バスケットにつめられた、たくさんの、野菜とハムのサンドウィッチとなんだろ…これ?
フルーツかな?
「ねえ、瑞佳、これなに?」
「あっ、これはねぇ、さつまいものをオレンジジュースで煮たのと林檎ジュースで煮たの、
 こっちはフルーツの砂糖漬けだよ、ほら今日は二人とも一杯遊ぶかなぁと思って、
 甘い物も、たくさん作って来たんだよ」
…さすがね、そこ迄やられるとちょっとむかつくわ
「あっ、あんまり甘く無いから大丈夫だよ」
「おお、酸っぱくて上手いぞ」
折原は、もうつまみ食いしてる。


それと牛乳の三角パックが三つ。
357名無しさんだよもん:02/12/14 15:31 ID:KabR9kDf
 
358名無しさんだよもん:02/12/14 16:05 ID:EIEc9ByV
他にもいろいろして遊んだ。
さっきなんか、折原はおっきなヒトデ、瑞佳は両手いっぱいの大きさのナマコを持って来て、
見る見る顔色の変わるあたしにむかってにやりと笑うと、海岸中追っ掛け廻された。

でも、たぶん…あたしも笑ってたと思う、楽しかったのかもしれない
あたし思うんだけど、瑞佳って折原いなかったら、苛めっ子になってたわね。うん
というか瑞佳、あんだけ走って何で平気な顔してるのよ

昼過ぎに来たからもう夕方、風も出てきて、少し肌寒いくらい
「ねっ、持って来てよかったでしょ」
「うん、あったかい」
「ほら、浩平もちゃんと着なきゃだめだよ」
「おう」

帰る前に、「せっかくだから、夕日を見ていこうよ」って瑞佳がいうから、
いま、あたし達は砂浜にあった大きな流木の上にすわって海の方をのんびり見てる。
瑞佳が編んでくれた綺麗な明るいブラウンのカーディガン。
瑞佳とお揃いのカーディガンと、おんなじ毛糸で作った折原のセーター。
風を通すから、日が傾いて来てから吹いて来た冷たい風はダメだけど。

右腕をくすぐる瑞佳の柔らかい髪、左手に当たる折原の腕のちょっと硬い感触。
3人で一つのジャケットを羽織りながら、こうやって寄り添ってるとすごくあったかい。
膝を抱える様に組んだ腕に顔を埋める、頬にあたる柔らかい毛糸。
あんまりちくちくしないのは、瑞佳の腕ね、うん
359名無しさんだよもん:02/12/14 16:07 ID:EIEc9ByV
深呼吸するみたいに大きく息を吸い込むと、毛糸の匂い…だけじゃなくて、
瑞佳の匂い…がする。 なんでかわからないけどすごく幸せなかんじかもしれない、
包まれてるってこんな感じなのかな、でも男の人じゃ無いのがあれだけど 。
あたしも、やってみようかな、いまからやればクリスマスは無理でも、
バレンタインぐらいまでには3人分のマフラーとか作れるかな。

あかときいろの、目に痛いくらいにまぶしい夕日

また、来れたらいいな…三人で
「ねえ、またさ、来よう…ね」
今度は、あたしの作ったマフラーとお弁当持って
「瑞佳?」
返事がないのを不思議に思い、右横に座る瑞佳に話し掛けながらそっちを向くと
そこでみたものは、
あたしの左隣に座っていたはずの阿呆が左手に持った大きな巻貝を取られないように、
右手で瑞佳の頭を押さえていて瑞佳は瑞佳で両手をぶんぶん振りながら、
貝殻を必死で取り戻そうとしているシュールな光景。
「んぅー、何でそんな意地悪するんだよっ、せっかく可愛いの見つけたのにっ」
「可愛いのったって冬の砂浜にあったんだぞ? どんな危険な生物かもわからんじゃないか」
「えっ、えっ、そうなのかな?」
「当たり前だ、この広大な海だぞ、毒針の一本や二本では済まんかもしれん」
「うん、じゃあ我慢する」

…またか
360名無しさんだよもん:02/12/14 16:10 ID:EIEc9ByV
ふつう、こういうシーンなら
無言で優しくシャツとか羽織らせてくれて肩なんか抱いちゃったりして

「こんな可愛い娘二人とデートできるなんて幸せモンだわ」
とか
「んー、でもわたしは二人と一緒にいたいもん、ずっと」
とかいって、なんかラヴコメちっくな雰囲気で赤く沈む夕焼けなんかみながら
「どうしてこんな男、好きになっちゃったんだろ」
とか呟いたのを
「ん?」とか優しい瞳で暖かく見つめてくれて
そんじょそこらの恋に恋する乙女達ならごろごろ転がり回るくらいの
激甘ら?hら?h空間をエンジョイするべきじゃない?
そんでもって膝枕されてる瑞佳と肩を抱かれてもたれ掛かってるあたしが
「「ばーか」」
とかじゃないのっ
なんでそんなボケボケなのよっ
しかも天どん?
はっ、笑わせるわ
あたし、七瀬なのよっ
て、誰に話してるんだろあたし

「ま、いっか」


明日も、いい日でありますように
361クロコダイン ◆yGAhoNiShI :02/12/14 16:47 ID:ehFGu2sZ
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362クロコダイン ◆yGAhoNiShI :02/12/14 16:49 ID:NkeJviCs
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363クロコダイン ◆yGAhoNiShI :02/12/14 17:17 ID:WAQ7tjY0
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364クロコダイン ◆yGAhoNiShI :02/12/14 17:30 ID:WAQ7tjY0
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  \ ノ   l|ミミミ|  \二二、_/  |彡|      フ
    ̄\  l|ミミミ|    ̄ ̄ ̄  |メ/       \ 絶対見てくれよな!!!
    | \ ヽ\ミヽ    ̄ ̄"'  |/        /
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   ───'''" ̄ ̄ ゙゙̄ヽ、__,,/,-'''" ̄   ゙''─
366クロコダイン ◆yGAhoNiShI :02/12/14 18:01 ID:Xrh+endx
         ______
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ヽ          ゙!!!||||||||||||  |||||||!!   iヽ── /
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367クロコダイン ◆yGAhoNiShI :02/12/14 18:02 ID:rrsUhJHd
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368名無しさんだよもん:02/12/16 01:10 ID:elWQC4cv
良スレ保守。
369名無しさんだよもん:02/12/17 09:51 ID:J5jsAHrK
370名無しさんだよもん:02/12/17 12:04 ID:lTzzwiwB
「ああ、そういえば名雪達、もうすぐ来るぞ」
「ええっ、なんでっ」
「さっき電話で香里が入院したっていったら、すぐ行くからって」
「あ、お姉ちゃんっ、じゃあ仮病にしましょう、重症で死にかけに」
栞、実はあたしのこと嫌いでしょ?
「面白そうですね、では設定は今流行の新型フィロウイルスで手後れと言う事で」
美汐、それならあたし完全隔離で面会謝絶よ、ていうかもう流行じゃないわ
「あははーっ、じゃあ事故にあって改造されるというのはどうですか?」
社長、うん百万ドルの女になるんですか、あたし
「…これ?」
おーなー、果物ナイフ渡さないで下さい、どうしろっていうんですか

こんこん

「おっ、来たみたいだぞ」
「お姉ちゃんっ、ベッドのなかに、ほらっ、入って下さい」
「えっ、えっ、えっ」
「では、失礼してこれを…」
「ちょっと美汐っ、顔に白い布かけるんじゃ無いわよっ、縁起でもないっ」
ばたん
「祐一っ、香里がゆーじろーと引き分けたってほんとっ」
無理。 絶対無理。 名雪…なんで信じられるのよ、そんな事
371名無しさんだよもん:02/12/17 12:10 ID:lTzzwiwB
「わ、わ、え、へ、へいき、なの? どっかもげてない?」
べたべたとあたしの身体中を触りまくる名雪
ごん
「…いたいよ」
「落ち着きなさい、あたしは何ともないから」
「でも、でも電話で香里が」
「相沢君? 一体何をいったのかしら」
「いや、俺は香里が入院したといっただけだぞ」
「えー、だって朝起きたら祐一はどっか出かけちゃったっていうし、
 電話かかってきたかと思ったらあゆちゃんが香里が死んじゃうからって」
「な、なゆ、き、さん、はっ、はやいよぉ」
あ、一緒に来たけど、途中から引き離されたのね、あの脚は健在なわけね
「あゆ、名雪になんていったんだ」
「はぁ、はぁ、え、香里さんがいたいよーっていうから、てっきり」
「てっきり?」
「また、無茶な、戦いをしたのかなぁって」
あなた、あたしをなんだと思ってるのよ
「あゆ、胃潰瘍という病名だ」
「えっ、そうなんだっ、ボク聞き間違えてたよっ」
「わ、そうなんだ、てっきり海を渡ってわざわざ戦いに来てやられちゃったのかと思ったよ」
あなたの最近読んだマンガが何か分かった様な気がするわ
372名無しさんだよもん:02/12/17 12:16 ID:lTzzwiwB
「久しぶりねぇ、元気だった?」
「え、こないだ香里が帰ってきたとき一緒に映画観たよ、たしか」
「それでもよ」
「あ、これおかあさんがお見舞いにって」
可愛らしいトートバックから取り出されたのは、1リットル位の瓶に詰め込まれた謎の物体
色は苺ジャムみたいなんだけど、緑色と紺色の固形物がところどころに垣間見えるのが恐怖感をあおるわ、
一体なにが入れば、ああなるのかしら。
「名雪、あたし今日一日、食事制限であんまり、もの食べられないのよ、ごめんね」
「わ、そうなんだ、気がつかなかったよ」
「残念だけど」
「うん、しょうがないよ、お見舞いに持ってきたこの苺ショートケーキは、
 みんなでわけるよ」
先にそれを出しなさいよっ
「あっ、これっ、お見舞いのタイヤキだよっ」
紙袋から湯気の出てるタイヤキ、甘く香るあんこの匂いが療養中の胃を直撃よ
ええ、クリーンヒットだわ
「たくさんあるよっ」
あたしの乙女心を見事に打ち砕いたわ、ええ、全くもって粉々よ
「すごくっ、おいしいんだよっ」
うん、この恨みは絶対かえすわ、食べ物の恨みがどれだけ恐いか思い知らせてやるわ
373名無しさんだよもん:02/12/17 12:41 ID:lTzzwiwB
「では、みなさんの分もお茶を入れてきますね」
だからね、みっしー、あたしは今日一日、食事制限なんだってば
でも、ショートケーキくらいなら食べてもいいのよ、だめっていっても食べるけど…

紙コップにティーパックの紅茶でおやつ。
…あたし以外は
一人だけ何も口にしないのは悔しいので、ぼそぼそのすりりんごを、もそもそと食べる。
栞、てんぷらの付け合わせの大根おろしじゃ無いんだから、すった後しぼらないでよ…
「……」
あたし、ひょっとして名雪にはめられた?
まさかね、名雪がそんな事できるはずないわ
そうよ、そんなことする子じゃないもの、親友のあたしをそんなはめるなんて
そんな事あるわけ無いのに、すこしでも疑ったあたしが馬鹿だったわ。
そうよ、名雪が照れ笑いしながら、みんなから握手攻めになってる光景なんて見えないもの
ええ、いまみえてるのは幻よ、気のせいよ、間違いないわ……
名雪…
「……」
ま、そんなわけないか…
あれは天然ね、わけ分からないって顔してるし

あれ? 紙コップ、相沢君のだけ目盛がふってあるように見えるんだけど、気のせいよね、うん
374名無しさんだよもん:02/12/17 12:45 ID:lTzzwiwB
「おいしいねぇ」
やたらおいしそうにタイヤキを頬張るあゆちゃん達を横目に、温い白湯をすするあたし。
「やっぱ、ここのタイヤキはうまいな、この味かわってないんだな」
「え、わかるの? 祐一」
「すごいよっ、祐一くんっ」
「あれだろ、あゆがいつも食い逃げするとこだろ」
「いつもなんかしないよっ、今日はたまたまお財布が無かっただけだよっ」
「……まだ、やってんのか」
「わたしがいつも払ってるよ」
「そうなのか」
「うん」
「たいへんだな、名雪も」
「え、なんで?」
にこにこ
「ま、いいか」
「うん?」
「ふぁひっ、ふぁふひふぁん、ほふぇっ、ふぁんふうんほひほっ」
「わ、ありがと、いいの?」
なぜか通じてるわね、名雪には
「ほひゃ、ふまっひゃにゅひょ」
「はい、これ冷めたから、大丈夫だよ」
「んっ」
なんか名雪とあゆちゃん、仲いいわね、ちょっと嫉妬しちゃうわ
でもなんか、どっかで見たことあるような光景ね、気のせいかしら
375名無しさんだよもん:02/12/17 12:53 ID:lTzzwiwB
「あれ、真琴はどうしたんだ」
ばたんっ
「あうー、お見舞いに肉まんたくさんかってきたわよぅ、あっ、みしおーっ」
ぽふっ
「ほら、真琴、病室で暴れてはいけませんよ」
「あぅ、ごめん」
みっしーにまこぴーがだっこされているのはいいわ、うん、それはいいのよ、
でもっ、なんで、わざわざ肉まんの袋をあたしのところに投げるのよっ
水瀬家は、あたしになにか恨みでもあるの?
「あ、そうだ香里、これ明日になったら食べてね」
「ジャムは保存がきくんだよっ、秋子さんが言ってた」
「お土産に持って帰ればいいのよぅ」
無理ね、税関で引っ掛かるわ、もしくは検疫で、へたしたら戦術兵器輸出法違反とか
そういえば、栞の姿が見えないわね…
「栞、どこいったのかしら」
「おおかた、下の売店にバニラアイスでも買いにいったんだろ」
「え、なんでよ、苺ショートにタイヤキ、それに肉まんもあるのに」
「たぶん、アイデンティティーとかプライドとかそういうモンの為じゃないか」
「え? なによ、それ」
ちょいちょいと相沢君の袖をひっぱるおーなー
「なんだ、舞」
「祐一、牛丼買って来て」
「おまえもか」
「カードの限度額まで」
「妙な対抗心を燃やすな」
376名無しさんだよもん:02/12/17 19:53 ID:aN1ZhTep
377名無しさんだよもん:02/12/17 19:56 ID:6/5TUo/P
 
378名無しさんだよもん:02/12/17 22:03 ID:CXGUS2WJ
379名無しさんだよもん:02/12/18 00:05 ID:L3YWlMJC
gooddeath
380名無しさんだよもん:02/12/18 12:13 ID:QYV8kz5v
「それって、そんなに大切なのかしら?」
「無論だ、ヒロイン達には譲れないものがある、それは他のヒロインとの違いを象徴するモノ、
 自分を表すキーワード、いや記号化された個人そのもの、自分自身の情報化といってもいいだろう、
 ダッフルコートにタイヤキといえばあゆだ。 まかり間違っても、自分よりでかい銃をもった吸血鬼ではない」

「ええっ、じゃ、じゃあ、あ、あたしも何か好物が無いとダメなの?」
ていうか、なにどもっちゃってんのよ、あたしってば
「キャラ立ちには必要かもしれん」
よ、よかったっ、ヒロインてところに突っ込まれなくて…本当に良かったっ
ていうか、あたしはヒロイン扱いでいいわけね、そう思っていいのねっ
「え、じゃ、じゃあ、えー、カレーパンとか?」
「影が薄い尻キャラ地味眼鏡になるぞ」
嫌。 絶対嫌。
「じゃあ、塩鮭のおにぎり」
「地味すぎ」
考えるの、考えるのよっ、あたしっ、がんばれっ
「あ、干し柿」
「ばばくさい」
けっこう好きなのに
「好きなモンをいえばいいんだ」
し、栞とか
「かまわんが…、食べるのか?」
「な、ひっ、人の心よまないでよっ」
「すきなたべものだ、好きな食べ物」
「そ、そういわれても、急には」
381名無しさんだよもん:02/12/18 12:14 ID:QYV8kz5v
「相沢さん」
何かをいい出そうと一歩前に出た美汐を制するように振り向く相沢君。
「天野、ようかんは、ちょっとばば臭いから、大福くらいで手を打とうなどと考えてる
 自分ってちょっと乙女かもしれません。とか思っているのなら、やめとけ」
「先手をとった適切な突っ込みありがとうございます。 
 相沢さんのみっしー先読み機構は、今日も絶好調ですか、正直、微妙です」

なんか、あてになりそうも無いわね、あ、そうだ
「社長は何かないんですか?」
「ほぇ、佐祐理は好物ありますよ」
「なんだっけ、佐祐理さんの好物って、俺知らないぞ」
「お麩」
「え」
「お麩」
「いつも5kg入り袋を届けて貰ってますよ? 袋を開けた時に黒砂糖の香りが、
 ふわーて広がるのが幸せなんです、あの香りだけで御飯3杯はいけますよーっ」
「佐祐理の部屋にいくとお茶菓子で出てくる、おいしい」
「なんか意外だな、佐祐理さんがそんなの食べるなんて」
「佐祐理、あれはいわなくていいの?」
「あ、あれは一般的じゃないから、それにね、舞、女の子には秘密があった方がいいんだよ」
そういうものかしら
382名無しさんだよもん:02/12/18 12:15 ID:QYV8kz5v
ああっ、そうだっ、これよっ
「いちごだいふくっ、冬期限定苺大福アイスっ」
「名雪のイチゴサンデーの苺とあゆちゃんのタイヤキのあんこと、栞のアイスとっ、
 まこぴーの肉まんに対抗して大福よっ、すべての可能性をかねそろえた、まさに、最強だわっ」
ちょいちょい
「私は?」
「え?」
ずずいっと差し出されるポリ容器
おーなーがぱかっとふたを開けるとほわ〜っと広がって鼻腔をくすぐる、いい匂い
「牛丼」
胃に染みわたるわ、肉の匂いが
「いえ、それは流石に」
「そう」
ああっ、そんな悲しそうな顔されたらっ、なんかめちゃくちゃ罪悪感を感じるわ
「あっ、そのっ、でもバニラアイスには牛乳がっ、入ってるしっ」
「…うしつながり?」
「でもな、舞、それ別に好物ではないだろ」
「……」
「なに、びっくりした顔してるんだ」
「祐一、触れちゃいけないこともある」
「え、何、何の事?」
じっと、二人に見つめられる。
変な事いったかしら
「すまん」
肩に手を置かれ、うなだれられる
なんか、物凄く屈辱感を味あわされてる気分なのは…何故?
383名無しさんだよもん:02/12/18 12:16 ID:QYV8kz5v
「よっごっれっちっまぁーたぁ、かーなーしーみーにぃーいい、 おっれっのっせっいっしゅんもおう、
 なんぼのもんじゃぁい」
栞、どうしていいかわからないけど、とにかく頑張るのよ。あたしは何があっても味方だから。
だけど、その曲を歌いながら病室に入ってくるのはどうかと思うわ
「どうしたの、栞」
「えぅ、これしかアイス売ってなかったんですぅ」
栞の手にはガ○ガリ君
「バニラ?」
「ソーダ味ですっ」
384名無しさんだよもん:02/12/18 21:37 ID:BI1+m8WF
 
385名無しさんだよもん:02/12/19 00:17 ID:hJlRoKtH
保守
386名無しさんだよもん:02/12/19 12:04 ID:SRhSvb1k
「まあ、好物については今後の課題としよう、次に外観はどうだ?」
「服装ってこと?」
「あゆなら羽根付きリュックにカチューシャにダッフルコートにミトン、栞ならストール、
 服装では無いが真琴ならツインテールとぴろ、舞なら剣とうさみみ、名雪なら…名雪なら…」
「祐一っ、ファイトだよっ」
「…制服だ」
「わ、なんか、はしょられた気がするよ」
「でも、制服ならあの頃はみんな同じじゃないのよ」
「それでもいくつかの追加ポイントで全く別の捉らえ方をされるものだ」
「なるほど、キャラを立たす為には分かりやすい特徴が必要というわけね」
「え、香里にはめりーさ」
ごっ
「あら、名雪? どうしたのそんなとこに座り込んで」
「ううん、なんでもないよ。 わたしの頬を掠めた香里のコブシに驚いて、
 腰が抜けて、座り込んでなんかいないよ? うん」
「あゆの白いセーターを押し上げる、明らかにスペック以上の胸にやられ、
 それ以来、ニット属性になってしまった奴も枚挙に暇が無い。
 栞にいたっては、裸ストールという高等技術までも駆使している」
「じゃあ、マフラーとか?」
「ふむ、悪くはないが、普遍的すぎてパンチがない」
387名無しさんだよもん:02/12/19 12:06 ID:SRhSvb1k
「相沢さん」
何かをいい出そうと一歩前に出た美汐を制するように振り向く相沢君。
「天野、和服においては私の右に出る者はいないでしょう、派手すぎず地味すぎず
 周囲から浮き立つ程ではないが、その存在感は通には分かるであろう結城紬などは
 どうだろう。 と思っているのなら、むろん日本の伝統芸能である縛りをも
 甘んじてその身にうけとめ、白い肌に微かに残る荒縄の跡と火照りを残す
 まっ白な雪原に花を散らしたようなろうそくの軽い火傷も愛の一つの形だと思い、
 身体に刻み込まれた証として女の魅力を引き立たすための大きなポイントにする
 くらいの事は承知の上だろうな?」
「さすがです、そこまで読んでいただけるとは、この天野美汐、本懐を遂げたといってもいいでしょう。
 しかしながら余りハードなのは、ちょっと躊躇してしまいますので、ゆるめの奴からならば…
 私といたしましても実はちょっと興味ありますし…って可憐な乙女に何いわせるんですか」
388名無しさんだよもん:02/12/19 12:07 ID:SRhSvb1k
「じゃあ、リボンとかかしら?」
「あゆのカチューシャもかなりのものだ、あれが契機となって一部でカチューシャが、
 男女を問わず使用されたのは耳目に新しい」
どこの話しよ。
「舞と佐祐理さんのコンビが、リボンを着けているというもの象徴的だ、リボンのデザインと
 その着用している位置が違うものの、明確につながりを意識しているといえよう」
「つながり?」
「リボンて何するための物だ?」
「え、それは髪を結ぶためでしょ」
ヘアゴムでまとめてからのほうが多いけど
「そうだ、結ぶという行為は束縛されていることを表している。
 舞と佐祐理さんは自らを結ぶ理由がある、自分を過去に束縛させる理由といってもいい、
 舞の現実への回帰の否定、佐祐理さんの自己否定、
 対比として表現される魔物との戦いと生徒会との悶着も、縛り付けられる一つの表像といっていいだろう。
 それについては名雪と秋子さんも同様だ、名雪の幼少時代においての三つ編みは、
 楽しかった過去の象徴でありながら同時に変えなければならない過去であり、
 秋子さんの三つ編みは、紡がれた変わらない幸せを意味しているといえる。
 ぴろについては、人とのふれあいについての象徴だ。
 真琴は過去の思い出のために、本来の自分ならざるものの姿をとり、群れから離れ、
 家族、友達、そして結婚という人としてのつながりの構造が与えられる。
 そして、この対比として、天野は過去に起きた事のために他人を避けていたが、
 一度は否定したつながりを取り戻す事によりまた歩んでいくことを選択する。
 人として生きる事が他者とのつながり、関わり合いである事を示しているともとれる。
 真琴の二つのリボンは二つの束縛を表していて、ぴろがその中央の少し上に位置するというのも深読みが可能だ。
 さらに重要なのはあくまでもそれらのつながりが与えられているものであるという事であり、
 一方的であるかもしれないという事がぴろというねこによって表現されているのも見のがせない」
389名無しさんだよもん:02/12/19 12:07 ID:SRhSvb1k
「こういう捉え方もできる、羽根のついた天使の人形。
 羽はある種の可能性がある事を示唆し、人形は、あゆ自身を示している。
 思い出の地から長い年月の後に掘り出された羽のついた天使の人形。
 それはあゆがこの地に縛り付けられている事を象徴している。
 名雪が、壊れてしまった人形を治すという行為が何を意味するか
 三つ編みを解いた名雪は、過去に縛り付ける縄を振払いその脚で歩く事を選んだ
 新たな可能性の象徴であり、それを導くものの象徴でもあるんだ。
 そして登場人物の中で、幾度となく与えるものとして表現される秋子さん。
 母胎回帰というイメージに対しては、海を目指すという描写が用いられる事がある、
 これは、海が全ての生命の母であると言う前提のもとにあり、
 全ての生命の発祥である海はその名の通り全てを産みしものだからだ。
 そして豊穣の大地が母として表現される場合、それは与えるものなんだ。
 大地の女神を彷佛とさせる秋子さんの血をひくもの、娘である名雪。
 名雪の力によって、地に縛り付けられ飛べなくなった天使は癒され、羽を取り戻す、
 そして可能性という名の羽根は、なにかを掴むための手となり、自分の足で歩きはじめるんだ。
 羽根も天使の輪もローブを纏うこともない普通のヒトとして。
 ちなみに対照的な繰り返しとして秋子さんに対する癒しはあゆが行うものとして表現されている」
390名無しさんだよもん:02/12/19 12:08 ID:SRhSvb1k
 「そしてこのような表現は神話をモチーフとした解釈も可能になる。
  ギリシャ神話をベースにした物語において、大地の女神は植物と豊穣の女神であり、秋の女神だ。
  その娘は冬の女神であり、春の女神でもあった。 そしてまた母と同じく豊穣の女神でもある。
  娘は母に貰った力で花を彩り、色を与える。 これは春の訪れを表している。
  そして、娘は夏の女神でもあり、冥界の王の妻でもあり、地上と冥界を行き来する存在だ。
  これは季節の移り変わりの寓意であり、一度は土に埋められる『種』の象徴であるともいえる。

  だが、冬を司るものは死を司るものと同一視され、人から疎まれるようなこともある。
  
  春の女神は、もとは月の女神であり、秋の女神としばしば同一視される。
  与えるものである秋の女神と、その娘である冥界と地上を行き来する春を導く四季の女神、
  導かれるのは月を冠する春の女神、そしてそれは与えるものである秋の女神の別の姿でもある。
  何となく、さっきの話に似てるような気がするだろ?」
「うん、何となくだけど」

「ストールに対し、香里がマフラーというのは悪くない。
 ストールは、栞が優しさに包まれたいという願望の具現といっていいだろう
 大きく柔らかいものは目上の女性を表し、肩にかける事は後ろの少し高い位置から
 抱き締められることをイメージとして想起させる表象だ」
 あ、じゃあ栞のストールはあたしの代わりって事かな…だったら嬉しい
「だが、そうなると多少男性的であるとはいえマフラーと被る、さっきもいったように
  ストールより一般的であるために弱さは否めない」
「うん、たしかにちょっと弱い感じはするわね」
391名無しさんだよもん:02/12/19 12:08 ID:SRhSvb1k
「でも制服とかの場合はどうするの? そういう変化をつけるにも限度があるわよ」
「確かに制服組はそういう点では不利かもしれん、しかしだ、それを補って余りある、
 ある一つのアイテムがある。 考えても見ろ、名雪の好きな物と言えば苺と、なんだ?」
「ねこ?」
「そして真琴のキャラ立ちに欠かせない物としてはそう、ぴろだ」
「さらにあゆは猫舌だ」
それは苦しいんじゃ無いかしら
「これらを考えあわせてもねこは萌へアイテムとしては、かなり汎用的かつ
 必要十分なスペックを備えているといえる」
「うん」
「さらに舞だ、無口系武闘派キャラに似合わぬうさみみ装備だ」
確かにあの絵面にはいろんな意味でやられたわ
「佐祐理さんの大きなリボンは、またこれも多くの萌へを生み出している事は間違いの無い
 純然たる事実であり、同意しない者はいないだろう」
そうね、あのリボンを解くという行為はいろんな深読みも可能だし
「さて、ここで本題だ、香里、今まで提示された事実から導きだされる答えは何だ?」
「ねことヘアアクセサリーは、萌への近道?」
「そうっ、その通りだ、香里っ」
「あ、う、うん、ありがとう」
両手をにぎりしめられてぶんぶんふられる、そんなにすごい事だったのかしら
「そして、そんな香里にこれだっ、これしかないっ、
 萌へ、ねこ、ヘアアクセサリーとくれば導きだされる衣装はただ一つだ」
いつのまにかに隅の方においてあった紙袋の中から何やら取り出しはじめる相沢君。 
「ねこみみ(黒猫仕様)だっ」
あれだけ、前ふりしといて結局、それ?
「それはなんの表象で、どんな由来で、どういう意味があるのよ?」
392名無しさんだよもん:02/12/19 12:12 ID:cBItSVnL
「意味論なんてものはどうでもいいんだっ、表象ぉ? んなこ洒落たモン関係有るかっ!
 要は萌えるか萌えないかっ、勃つか勃たないかっっ、抜けるか抜けないかだっっっ!
 だいたい、リボンや三つ編みが過去の束縛や紡がれた幸せを表しているなら
 レゲェやってる奴はどんだけの過去を設定すりゃいいんだよっ、つーかあいつら三つ編み細か過ぎ。
 72本の三つ編みを誇る、原宿の怪し気なインチキアクセサリー露店の似非黒人
 パーク○ンサー(21) 本名 横田○樹なら
 大河ドラマだって3本は作れるぞっ、しかも映画化までも可能な勢いだっ。
 だいたい、そんなものはどうとでもなるんだ、や○いとかM○Rとかな、
 ていうかUFOスペシャルもうやらないのか? あれ、俺的には凄い好きなんだが」

いや、あたしも好きなんだけどね、UFOスペシャル。

「だって、それ思い出の品でもないし、何か意味深な由来とかないとダメなんじゃないの?」
「香里っ、細かい事は気にするな、そんなんじゃ大きくなれないぞ?
 さあっ、香里っ、ねこみみをつけろっ、ねこみみを着けろっ、ねこみみを付けろっ」  
 
393名無しさんだよもん:02/12/19 12:12 ID:cBItSVnL
「これを着用する事により一見気丈で、飄々としているようで、
 時折見せるちょっとした不思議少女っぷりや、夜の学校で堰を切ったように流れ出す激情を
 日常において押さえ続けた健気な強さと、女らしい弱いところなどもカバーしつつ、
 「にゃーっていってみろ」なんていわれて頬を赤らめ、恥ずかしそうに俯いて
 「ほら、自分の格好を見てみろよ」の声に、顔を上げると鏡に映るねこ耳をつけた自分
 いつもの毅然とした感じはどこへやら、身体の力は抜け、こそばゆさが背中を駆け上がる
 自分の置かれた異常な状況にその身体は火照りだし、頬は火のように熱くなり
 潤みきってとろんとした目つきで、まさにとろけそうな声色でおずおずと
 「にゃ、にゃぁ?」なんていっちゃうわけだよ、上目使いでっ
 
さらには、受けの本性をあらわにしながらもしなだれかかるような甘えた仕種で、
 俺のひざの上にその魅力的な肢体をあずけ、恥ずかしさを隠すためか擦り付けるように
 額を押し付けながら、もじもじとする普段見せない可愛らしい素振りに
 庇護欲をかき立てられ、思わず優しく喉から頬にかけて手の甲で撫でると、
 嬉しそうな表情でくすぐったそうに身をよじって逃げようとする。
 その体を抱き締め、顎に手をかけ顔をこちらに向かせて、じっと見つめると、
 瞳の奥に隠された香里の心は身体とは裏腹に更なる愛撫を求めて止まず、
 そしてなにかを訴える様な、か弱く震える瞳でじっと見つめ返され「にゃぁ?」と」
394名無しさんだよもん:02/12/19 12:13 ID:cBItSVnL
「にゃーでもなくにゃ?でもないんだ、ここは香里だからこそいえる「にゃぁ?」
 これだっ、これしかないっ、何度でもいうぞ、これしかないっ!
 というわけでこの熱き青年の主張を、この俺の猛り狂い節くれだったこの怒張をっ
 むしろこのねこみみでっ、みみでっ、みみっ」
「え、え、え、え、え」
「さあっ、さあっ、さあっ、さあっ、さあっ」

げいん

「しょうがない人ですね、萌へのダークサイドに捕われ自分を見失うとは」
なによ、みっしー、そのダークサイドって
「ねこ…」
名雪、なんで寂しそうなのよ
あと、どっから持ってきたのか知らないけど、あたしはねこじゃらしにはじゃれないから
395名無しさんだよもん:02/12/19 12:13 ID:cBItSVnL
「着けて欲しいな…」
「嫌よ」
ベッドに顎を乗せてすがりつくようにじっとこっちを見てる名雪
「可愛いだろうな、香里のねこさん」
「いや」
こころなしか潤んだ様な瞳でやっぱりじっと見つめてくる名雪
「見たいな、ねこさん」
「いや」
うう、名雪のあの目に弱いのよ
「見たいな」
「もおっ、しょうがないわねっ、それ貸なさいっ」
もう、こんなのつけたって
「ほら、これで満足?」
振り向いたとたんに視界を名雪の胸で塞がれる
「ねこー、ねこー」
抱き締められて頭に頬をすり寄せられる
「ちょっとっ、やめなさいっ、ほらっ」
「ねこー、ねこー」
「こらっ、いい加減にしなさいっ」
「ねこー、ねこー」
どむっ
「あたしをねこ代わりにしないの」
「えー、どっちかっていうと名雪さんの方がネコだよ?」
なにか不穏な発言が聞こえたけど聞かなかった事にするわ
あゆあゆ…意味分かって言ってるのかしら
396名無しさんだよもん:02/12/19 12:14 ID:cBItSVnL
「いや、可愛い女の子に、いろんな格好をさせて愛でたいというのは誰もが抱く普通の感情ではないか。
 まあ、その患者服もなんかいろいろと妄想をかきたてはするのだが」
「それがふつうなら、日本のコスプレ業界はいまごろ三兆円市場よ…
 つまり、なんだかんだいって、あたしを着せ変え人形にして遊ぼうってことなのね」
「まて、この話は栞がいいだし…」
「ひどいですっ、なんですぐにゲロッちゃうんですかっ、そんな事いう人嫌いですっ」
「ほぇ、佐祐理と舞のナースだけでは不満だいう事ですか」

「だいたい、お姉ちゃんがお買い物中に、突然倒れるからいけないんですっ」
それは、しょうがないじゃないのよ
「あら、ずっと泣きべそかいてたって聞いたわよ」
「わ、私だけじゃありませんっ、祐一さんなんかなにげに抱き締めちゃって大変だったんですからっ」
「し、栞だって、時報にかけたうえに、真顔で12時22分45秒です。っていってたじゃないかっ、何だそりゃ」
「う、うろたえてたのは、皆さんも同じではないですかっ」
「佐祐理が救急車呼んで、美汐が周りの人を退けて、私と祐一が近くのベンチまで運んだ」
「あははーっ、電話かける手が震えちゃって大変だったんですよ、実は」
「あの様なやじ馬というものはどうにかならないのでしょうか」
「まあ、栞じゃ、しょうがないわね」
「お、お、お姉ちゃんのおかちめんこー」
「お、おかちめんこっ?」
病室を出ていく栞。
「あははーっ、おかちめんこなんて久しぶりに聞きましたよ」
「佐祐理、おかちめんこって何?」
「おかちめんこらしいですよ、相沢さん」
「おかちめんこなぁ、捨て台詞としてはかなり微妙なところだよなぁ」
「みんなしてっ、おかちめんこっ、おかちめんこいわないでよっ」
栞、ドアの影から顔半分だけ出して中の様子伺ってないで早く入ってきなさい。
397名無しさんだよもん:02/12/19 15:29 ID:oMXCY3lU
 
398名無しさんだよもん:02/12/19 15:39 ID:fBkRKD8+
 
399名無しさんだよもん:02/12/20 02:02 ID:Qmt+mz99
良スレ保守。落とさせはしない!!
400名無しさんだよもん:02/12/20 12:09 ID:uT4M8l7g
「ならば、つぎだ」
そういえば相沢君、顔が何か曲がってるわよ?
あたしの病室なのに名雪はあゆちゃんの膝枕で幸せそうに眠ってるし
「今度は何よ」
なんか疲れてきたわ、ほんとに
「口癖だ」
「ああ、そういうと思ったわ」
「これがなかなか難しい、耳触りがよく、覚えやすくなくてはならない。
 まあ、分かりやすい口調って意味もあるな、
 また使うシチュエーションにもこだわる必要がある。 
 名雪なら、だよ。使用頻度は少ないが、眠いときのだおー、うにゅ。
 真琴なら、あうー、それとぁやぅ、カタカナを一文字混ぜるとか、
 舞なら、これは実は微妙なのだがはちくま、ぽんたぬ、みまみま、嫌いじゃない、
 佐祐理さんなら、あははーっ、天野なら、丁寧な言葉使いとそん酷だろう」
「略さないでください、意味不明になりますから」
「栞なら、えとだな、あと初出は知らんがえぅー」
「あゆのうぐぅに至っては口癖というのもおかしなくらいに多用されている、
 あれでは既に鳴き声だ、しかもそれだけで一世を風靡した」

「まあ、他にもたくさんあるがこんな感じだ、で、香里は何かこれだというのはないのか?」
「ずんどこべろんちょ」
「長い、というか本気でそれがいいと思っているのか」
「はにゅ」
「パクリ、さらにいえばキャラ違い」
「そうニョロか?」
「なんで、ガララニョロロだ」
あれ、けっこう可愛いと思ったのに
401名無しさんだよもん:02/12/20 12:10 ID:uT4M8l7g
「使いでも考えなくてはならん、幸せな日常にて比較的頻繁に使用することができ、
 確実に口癖だと分かる程度の使用頻度が必要だ。
 さらにここぞというときのシリアスシーンでもバシッとキメなくてはならん」
「なるほど、深いわね」
なにかをいいだすように一歩前に出る美汐を制するように振り向く相沢君。
「天野、私の丁寧な言葉使いはそれだけで十分にキャラ立ちに貢献している上に
 美汐ターンなどという、ある意味究極の技まで兼ねそろえている。
 つまるところ私はやはりメインに相応しいのでは? 等と考えていることは、
 既に先読みされているだろう、ならば、このスレにおいて私の役目は説明キャラ、
 つまりは明らかな脇役である事について意義を唱える者がいない事を相沢さんは、
 どう思っているのでしょうか? とか思っていることすら先読みされていると考えられる、
 そしておそらく相沢さんの答えはその方向性が嫌いじゃない。のはず
 ところで、心外なことに私をあらわす語句としてはおばさん臭いが一般的なのですが
 これを許容することは、はたして正しい事なのでしょうか?
 確かにこれを否定することは、広く世間に知られている
 一つの特徴を捨てる事になるのかもしれない。
 通称ラジみしの様なキャラ立ちも、好評を博している事から考えて、
 この線で行くのもほんとうはそれほど悪くないのでは? ありなのではないか?
 という事ならそれはそれでやはりありだ」
「さすがです、ぐうの音もでないとはまさにこの事ではないかと」
402名無しさんだよもん:02/12/20 12:11 ID:uT4M8l7g
「ここで一つの提案がある、先ほどから数度に渡り話題に上がっている制服は、
 確かに萌へアイテムであり、その基本を崩さずに使用する事により膨大な萌力を発揮する。
 例えばToHeartにおいては、同じ制服に様々なバリエーションをつける事により、
 相応の記号を生み出したといえる、画一的であるはずの制服でありながらも、
 その意味するところを、全く変える事が可能なわけだ。
 そして、制服とは束縛の一つの象徴でもある学校という存在、集団に帰属するという意識、
 それを着用する事により確実にある目的のための集団員である事を明確に表示する。
 その事をふまえた上で、これより提示する口癖のTPOにあった衣装を用意させてもらった。
 これを香里にぜひとも着てもらいたい」
なんか、嫌な予感がするんだけど

「萌へ、制服、束縛とくれば導きだされる衣装はただ一つだ」
また隅の方においてあった紙袋の中から何やら衣装を取り出しはじめる相沢君
「今度はなに?」
「ご主人様」
「は?」
「さあっ、この牝慰奴服を着てっ、ご主人様といってくれっ」
403名無しさんだよもん:02/12/20 12:39 ID:uT4M8l7g
「少し怯えたような眼差しで、震える指先でっ、
 初めての夜のお勤めに乾く唇を艶かしくピンクの舌で湿らせながら、
 あまりにも間近に見る男の象徴におののく胸を必死に押さえつつも、
 心のどこかでは嗜虐の喜びに打ち震え、身体は熱くなっていく
 しかし、それに反抗するかのように、指先の温度は恐怖の為に低下し、
 強ばり、うまく体を動かす事が出来ない。 
 緊張を隠すこともできずに、小刻みに震え、おぼつかない足取りで足下に平伏し、
 勇気を振り絞りどうにか触れるが、びくっと反応したそそり立つそれのあまりの熱さと、
 感触に驚き、しばし呆然とする、じっと見つめる大切な主人の視線に不興を買ったのかと恐れ、
 「もっ申し訳ありせんっ」と目もとに涙を浮かべ、許しを請うと、
 ふいに頭部に手があてられ、続きを促すように頭を優しく撫でられる
 手の暖かさと、優しい感触に緊張の糸は緩やかに解きほぐされ
 本来の怜悧な頭脳はその輝きを取り戻し、淫猥な作業の為にフルスピードで回転し、
 敬愛する御主人様への奉仕のためにどうしたらいいか、その答えを出す。
 「失礼します」
 すでに声に震えはなく、落ち着きを取り戻した艶やかな色を添える声でそういうと
 自らの胸を包む窮屈な奉仕の為の衣装を解き、冷たい外気に肩を触れさせる。
 これから行う事は初めてだというのに、まるで誘うかのような流麗な手付きで、
 先ほどとは別の理由で高鳴る胸を押さえ付ける下着を抜き取り、
 美しく輝く瞳の奥の世間に対し斜に構えつつズバリと物事を見抜く鋭敏な眼識は、
 どうすれば最も愛する主人のために快楽を与えられるかのみに使用される。
 初めて行う行為だというのに、汚れを知らぬ白魚の様な指先が奏でるソリテュ―ドは、
 かま首をもたげいきり立つ男の欲棒を官能の炎で焼き焦がさんとし、
 最高級の絹に甘露をまぶした様な柔らかな舌を細く尖らせるようにしたピンクの開先を
 決河の勢いをもって放出せんとばかりに膨張する先端孔を割り拡げるように侵入させて
 溢れ出る透明な粘液をすくいだし満遍なく塗布し、ねぶりあげる様に湿らせた御主人様の愛棒を
 その豊満な胸を自らの手と腕で淫猥に歪ませ、はさみこみ、扱きあげる。
404名無しさんだよもん:02/12/20 12:40 ID:uT4M8l7g
 計算され尽くした手技は、男の身体の奥底から脊椎を流れる濁流をいとも簡単に押し流し、
 噴出する罪の塊液を顔中に施され、その予想通りの熱さと感触に確かな喜びを感じ、
 幾許か赤みを増した頬を流れ滴り落ちていく液を一滴足りともこぼさぬように両手に受け止め、
 掌の上に溜まりつつある自らの奉仕の結果に満足する。
 しかし、膨れ上がる畏愛はその匂いにどうしようもないある欲望を抱く。
 「あ、あの…」
 「呑んでもいいぞ」
 「あ、ありがとうございます」
 「が、その前に綺麗にする物があるだろ?」
 両手に精液を一杯にたたえたまま、口だけを使い洗い浄めていく 
 すぼめた唇で少しも残さないように拭き取るようにして音を立てながら口を離し、
 きらきらと光を反射しながら重力にひかれ、そのアーチを変えていく透明な粘液の橋を
 舌を出し、すくうようにして舐めとる。
 顔を少し上向かせ、余りの興奮に閉じる事すら出来ず半開きのままふるふると震える唇。
 歯に着いた分も丁寧に舌で集め採って、口内に溜まり、自らの唾液と混じりあい、
 舌に絡まり喉を流れ落ちようとする聖なる液を必死に押しとどめ浅ましく味わう。
 しかし、乾く喉を潤す、いや、敬愛する御主人様の一部を自分の体の一部とする欲望には耐えきれず、
 淫靡に喉をならしながら、ずいぶんと長い時間をかけてようやく飲み込む、
 嬉しい気持ちと一抹の寂しさとともに広がる味はまるで神々の酒ネクタルの如く美味で、
 喉を通過して、触れた部分を浄められていくようにすら感じられる。
 はあっ。と熱を帯びた吐息。 喜びにうち震える身体は、
 下着はおろか下肢と直下の床をも水たまりの様に濡らす淫水を狂おしく吐き出す、
 まるで身体の芯から沸き出す愛欲と切なさをそのまま形にした様に粘度を増しながら。
405名無しさんだよもん:02/12/20 12:40 ID:uT4M8l7g
 あれほどの量を出したというのに愛おしいその屹立するものはいまだ金剛身のように力強く
 潤んだ瞳でまじまじと見つめしばし呆然とするも、しばらく空気にふれ、
 その匂いを増した両手から立ち上る芳香に気付き、そしてそれを貪るように啜り、
 喜びに打ち震えながら指の隙間に付着した分も残さず舐め上げる。
 すでに思考は無く、無我夢中になって、それを味わう事に精神の全ては費やされ
 真っ白な初雪のような心をどす黒く染める淫らな欲望の広がりに気付く事も無いままに
 その雪に勝るとも劣らない純白の身体を押し倒される。
 乱暴に下着を剥ぎ取られ、いまかいまかと貫かれるのを待ちわびる淫沼に
 一気に奥まで叩き込まれ、破瓜の証に痙攣する太ももを赤く染め、
 身体の奥から沸き上る鈍く重い痛みを壊される喜びと激しく求められる満足感に変え
 苦痛を微塵も感じていないことすら、脳裏に浮かぶ事は無く
 かってないほどに昂る身体は瞳孔を大きく散大させ、正常な思考はもう彼方にあるというのに
 暴力的に出入りするそれが抜けてしまわないように、あらん限りの力で足を絡ませ、
 それがまさに本能であるかの如く、子宮頚部に吸い込むように肉壺は収縮を繰り返す。
 腰を抱えられ、入れ物のように乱暴に激しく突かれ、背中と後頭部を床にうちつけられながら
 もっと、もっと、めちゃくちゃにされたいという獣欲に支配されていく。 
 それが本当の幸せだというように、それが自分の望むべき全てであるかのように。
 とはいえ、人間としての大切な何かはあきらめる事になるけどな」
406名無しさんだよもん:02/12/20 12:41 ID:uT4M8l7g
「というわけで、文字どおり海の彼方へっ、常世への道を進むのだっ。
 さあっ、その小さく可憐な可能性を秘めたつぼみをっ、
 百花繚乱極彩色の爛れた性の徒花へと開花させようではないかっ」
「え、え、え、え、え」
「さあっ、さあっ、さあっ、さあっ、さあっ」

ごしゃっ

さっきより水っぽいわね、音。
「小劫瞬刻再帰回来、我が一閃は帚星」
えらい登場の仕方ね、栞
「お姉ちゃんを束縛してもいいのは私だけです」
栞、それはどういう意味かしら…って、ああ、うん、なにもいわなくてもいいわ、
だって、もし栞の手にある物とその尋常じゃない表情をみて、
悪い予感がしない人がいるのなら、それだけであたしはその人を尊敬できるもの

「さあっ、お姉ちゃんっ、この赤い皮製あーんど鋲打ちまくりの首輪を、
 その細く白い首に着けて、私の前にひざまずいたところで、
 かちかちと歯の根のあわないお姉ちゃんの顎を、こう、くいっと私が人さし指だけで持ち上げると、
 実の妹に隷属するという屈辱のなかに背徳の喜びを見つけて、
 その美しい唇で呟いてしまうその一言をっ、「ご主人様」の一言をっっ」
407名無しさんだよもん:02/12/20 20:15 ID:ynkDyTi1
 
408名無しさんだよもん:02/12/20 21:54 ID:zYSDLh9Y
 
409名無しさんだよもん:02/12/21 14:02 ID:Rblccg0D
 
410名無しさんだよもん:02/12/21 21:51 ID:yuyf94hX
 
411名無しさんだよもん:02/12/22 03:54 ID:CR78jvIw

412名無しさんだよもん:02/12/22 08:06 ID:i+nyJ5Io
413アシベ ◆yGAhoNiShI :02/12/23 05:49 ID:0qzQPh4U
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414アシベ ◆yGAhoNiShI :02/12/23 07:51 ID:0qzQPh4U
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415アシベ ◆yGAhoNiShI :02/12/23 08:21 ID:0qzQPh4U
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416アシベ ◆yGAhoNiShI :02/12/23 09:41 ID:HUpnX5n4
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417アシベ ◆yGAhoNiShI :02/12/23 10:31 ID:HUpnX5n4
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419アシベ ◆yGAhoNiShI
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