超高級娼館「葉鍵楼」

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294漆黒の姫(1/?)
これは夢か幻か、はたまた遂に私の脳がイカれたのか…。
ヘタをすると、私そのものが逝っているのか。それとも…現実?

『葉鍵楼』という3文字の看板を見た時から数えて、何度そんな事を考えただろう。
だが、酩酊する程酒を飲んだ覚えもなければ、寝ながら歩いていたわけでもない。
普通じゃない所があるとすれば、転職に失敗しかけて鬱が入っている位だろうか。

「あ、お客さんかな?」

だが、部屋に通されるなり響いたこの声は、間違いなく本物だ。
ベッドに腰を据え、見慣れた学生服に身を包み、朗らかに笑う黒髪の少女。
どことなく漂う貞淑さと、それを打ち消す様な明るくて暖かい声。
私の判断力が正常なら、この娘を私は知っている…でも、この世には居ない娘だ。

「…川名みさき、ちゃん…かな?」

それを確かめる為とは言え、つい架空の人物の名前を口にする。しかもちゃん付けで。
一瞬自身の愚かしさを呪うが、帰ってきた予想外の答えに意識を奪われる。

「そうだよ」
「…コスプレじゃないんだ、本物…?」
「やだなお客さん、みさきはみさきだよ」
「…そう、か…そうなんだ…」
「変なお客さん…」

普段の私なら、こんな話を信じる事はない。呆れて逃げるのがオチだ。
だが、私の疑念に素直に…そして表情豊かに…答える彼女を見て、確信した。
彼女は、本物の川名みさき…その人だった。もし実在したら、という陳腐な言い回しで
表現されるステレオタイプな予想とは違い、彼女はまさしく「彼女」だったのだ。
295漆黒の姫(2/?):02/10/09 23:39 ID:po6YF2yu
「ね…隣座ろうよ」
「あ、ああ…ありがとう」

彼女は笑いかけ、握手を求めるかの様に手を差し出した。
だが、微妙に私とずれた方向に手を延ばす様子に…ある言葉が出そうになる。
それを必死に堪えて、彼女の求めに応じた。漆黒の髪が、ふわっと揺れる。

「手、暖かいね」
「そうかな、これでも外歩き回ってたんだけど…」
「ううん、暖かいよ…お客さんの手」

恋人にでも無邪気に囁くかの様な彼女の言葉に、ここが何処なのか忘れそうになる。
だがここはあくまでも娼館、女を買う場所。つまり彼女も…という事である。
そしてその事実に裏打ちされ、ついにこの言葉を吐いてしまう。

「目…見えないのに大丈夫?」
「えっ?………お客さん知ってたんだ、わたしの目…」
「まぁ、ね…ごめん…」

彼女が一瞬見せた寂しそうな表情に…なんて事を言ったのかと後悔する。
それを悟ったのか、彼女は私に身をすり寄せ軽く抱きつくと…耳元で甘く囁く。

「わたしなら大丈夫だよ、お客さん…」
「え…大丈夫、って…」
「あまり困ってないし…ちゃんと、お客さんを喜ばせる事はできるからね」

私を喜ばせる…というのは、やはりそういう事なのだろう。
「ありがち」と友人に聞いた様なキツい香水ではなく、彼女に似合う甘い香りが鼻孔を擽る。
こういった性産業の利用頻度も少ない私は、あっと言う間に彼女に魅了されていく。
頬を僅かに紅潮させる、彼女の表情を見ていると…不思議と、それが実感できた。
296294:02/10/09 23:40 ID:po6YF2yu
というわけで…みさき先輩編導入部やってみました。
が、あまりエロくない上に説明長めかも…すみません。
ちょっと大阪湾に沈んで、頭冷やしてきます。
297名無しさんだよもん:02/10/09 23:50 ID:4cxolNTQ
みさき先輩まで…良スレ認定。
298名無しさんだよもん:02/10/09 23:52 ID:UMHeZSUK
沈むな〜!
って、まるで某スレの
吊るな〜!
みたいだw
299名無しさんだよもん:02/10/10 01:10 ID:DLpehHok
やはり葉鍵しか出ない、か…
300名無しさんだよもん:02/10/10 01:17 ID:wGrcdd1W
おお良いねぇ。
結構行為に入る前ってのも良いもんだ。
301或る名無し ◆CGmaKoP/AU :02/10/10 01:51 ID:wnVIRNoB
ついにみさき先輩も登場しましたか。めでたいめでたい。
みなさん、順調に進んでいるようで。
そして自分のは……迷走中かも
>>258-260 の続きです。

302或る名無し ◆CGmaKoP/AU :02/10/10 01:52 ID:wnVIRNoB
「あぅ、えと……真琴、きれい?」
 真琴のその仕草に、私はギクシャクと頭を縦に振る事しかできなかった。
「も、もちろんだよ」
「あははっ、よかったー」
 相好を崩す。そして更に私の心を掻き乱すことを口にする。
「じゃあ、真琴のこと、ちゃんと見てね」
「あー、えーと……見ていい……のか?」
「当然ようっ。だってお客様なんでしょっ?」
 そういうものか?
 当然だ。
 私は客で、真琴はその伽。先ほど自分自身に確認したではないか。
 いかんいかん、真琴の全裸を突然目にしたショックで、思考が止まっていた
ようだ。
 そんな私の変化にも気がつかず、真琴は両腕を頭の後ろで組んで胸を突き出
したりと妙なポーズを披露してくれていた。セクシーポーズ……?
「あははっ、真琴、これでも自分の体には、自信あるんだから」
 さらにそんなことまで言う。確かに、悪くないスタイルではあるのだが……。
「でも、嫌じゃないのか?」
「そんなことないわよぅ。真琴、プロだもん。……ちょっと恥ずかしいけど」
 そういうと上目づかいで小さく笑って見せた。
 嫌じゃないけど恥ずかしい……か。嬉しいことを言ってくれる。
「それにここはお風呂だもん。お風呂で裸なのは当然よぅ」
「わかったよ、じゃあこれからは気にせず見させてもらうよ」
「あぅっ、それからっ」
「それから?」
 不意に俯き、恥ずかしそうに上目遣いで私の方を見る。……その上目遣いは
反則だ、色々と。
「触るのも別に……いいから……あ、でも、触る前に一言ぐらい言ってくれた
ら、その……うれしいかも」
303或る名無し ◆CGmaKoP/AU :02/10/10 01:52 ID:wnVIRNoB
「あ、あぁ、そうさせてもらうよ」
 内容も反則的だった。私が見る事に躊躇していたからの言葉だろうが……逆
に意識してしまうではないか。
「さっ、体洗うから早く出て」
 一転して笑い顔を浮かべると真琴は、私の腕をとり引っぱった。
「あ、あぁ……え――」
 右腕を引かれ腰をあげたところで、私は硬直した。隠すものがない。
 タオルは……手元にない。手で隠す……のは今は無理だ。
 今は、だ。仕方があるまい、こんな状況なのだ。
「ん? どしたの?」
「いやその……」
 ついつい及び腰になる。が、その格好で解ったらしい。
「あははっ、真琴、気にしないわよぅ」
「私が気にするっ」
「大丈夫よぅ、真琴だって隠してないもん」
 いやその、あんまり大丈夫な状態ではないのだ、これが。いきなりこんなモ
ノを女の子に、それも真琴に見せるなんて。
「あぅ……どうしても……イヤ?」
「あー、その、イヤというよりもむしろ――」
 その時、私の脳裏に一つの答えが走った。
 あぁ……そうか。先ほどの真琴もこんな気持ちだったのか。
 嫌じゃないけど恥ずかしい。
 ならば私も真琴を見習い、覚悟を決めてすべてを見せるしかない。
「じゃあ……出るよ」
 わざわざ口で宣言してから腰を上げ、脚を伸ばす。
 ――真琴の視線が下半身に集中するのがわかり、年甲斐もなく赤面してしまう。
 真琴は……ちょっと驚いたような顔をしたものの、
「わぁ、もうこんなに大きいんだぁ。この後が楽しみね」
 と冗談めかした口調で評してくれた。私はどう反応したらいいのか判らず俯
いてしまったが……喜んだ方がよかったのだろうか?
304或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/10 01:54 ID:wnVIRNoB
>>302-303
今回は短めになってしまいました。すみません。
というか、回を重ねるごとに短くなってきてます。まずいなぁ……。
305名無しさんだよもん:02/10/10 01:57 ID:xJ5fbs/s
>>304
そのうち
「私はイった」
だけで終わったりするんでしょうか?(w
306名無しさんだよもん:02/10/10 02:22 ID:wGrcdd1W
どうなんだろう。
めっちゃ好きなキャラとエチーすると…
前代未聞の速さでイったりするのだろうか
307名無しさんだよもん:02/10/10 02:27 ID:VBk0f+Pi
その分回復も早そうだから、総合的には
エチーの濃密さがUPするだけと思われます
308名無しさんだよもん:02/10/10 09:54 ID:AN6Wjc8B
なかなか止まらないとか(←何が?)
309名無しさんだよもん:02/10/10 09:57 ID:AHFiwyah
量が通常の3倍になります(←何が?)
310500ml:02/10/10 10:35 ID:G7aBadsC
>276-278続き
311500ml:02/10/10 10:35 ID:G7aBadsC
「ん……あん……ぁ」
 僕のおでこに佐祐理さんの暖かい吐息がかかる。彼女は俯いて何かに耐える様にジッと目を瞑っていた。
僕の与える刺激に反応しているのだろうか。なんだか嬉しくなった僕は更に愛撫を加える。
 舌で押し潰す様に圧迫を加える。
「んん」
 唇で挟む。
「はぅ」
 歯で軽く噛んでみる。
「ぅんん」
 佐祐理さんの甘い声が漏れだしていた。口の中の乳首はこれ以上無い程硬くなっている。
 ちろちろちろちろ
 さっき指でした様な動きを、今度は舌で弾く様に何度もした。
「ん……んぁ……んん」
 断続的な喘ぎ声。
 耳元で囁く様な甘い声。
 僕の頭をギュッと抱いている佐祐理さんの声。まるで僕の顔を乳房に押しつけ更にねだっているようだ。
 溜まらなくなった。
 僕は佐祐理さんを抱きしめていた腕を腰に廻し、そのまま佐祐理さんの臀部へと降ろす。
 意外な量感。着やせするたちなのか、初めてみた時の線の細さからよりも彼女のお尻はふっくらしている
様に思える。
 僕は両手で佐祐理さんの双丘をゆっくりと掴んだ。
「あ……まだ、下は……」
 下は、なんだろう。僕はそのまま佐祐理さんのお尻を二つに分けるように引き離したり、戻したりする動作
を繰り返す。……下着の中では佐祐理さんのお尻の穴が開いたり閉じたりしてるに違いない。
「あ、あ、そんな……そんな動きは……」
 ごめん、佐祐理さん。僕は止められそうにない。
 僕は佐祐理さんの乳首を口に含んだまま、その意外にふくよかな双丘にいぢわるをし続けた。
312500ml:02/10/10 10:35 ID:G7aBadsC
 授乳時の赤子の様に、僕は佐祐理さんの乳首を吸い続ける。
「ん……んぁ……」
 それに対して下半身の僕の手は、痴漢を楽しむねちっこいオヤジの様に佐祐理さんのお尻を揉む。
「ふぅ……うう……」
 ちろちろと動き舌。むにむにと動く佐祐理さんのお尻。
「ん……ん……あ、ふぁぁ……」
「……?あ、あれ?」
 ビクン、と一回体を震わせた後、佐祐理さんはずるずると僕の太股の間に崩れ落ちた。
 僕の足の間で背中を上下させて大きく息をする佐祐理さん。
 ……ひょっとして、イッたとか?
「さ、佐祐理さん?大丈夫」
「はぁ、はぁ」
 まさかほんとに?僕の愛撫でこんなになってくれたの?
 ……感動かも。
 僕は自分に対して、不思議な達成感を味わっていた。佐祐理さんをイかせた、本編では見られなかった佐祐
理さんの痴態を僕自らの手で。達成感というより勝利の感覚が……
「うぁ!?」
 突然僕のペニスの裏側に何かが伝う感触。背中がゾクっとする。
「くす……」
 俯いたまま、佐祐理さんが笑う。僕の陰茎にまだ何かが伝う感覚。
「あまり佐祐理の事いじめちゃだめですよ?」
 僕の陰茎の裏筋を佐祐理さんの指先がつたっていた。
「うぅ……」
 さっき堕ちたの、ひょっとして演技?僕は騙されたのか?
313500ml:02/10/10 10:36 ID:G7aBadsC
 佐祐理さんが僕の方に顔をあげる。……悪戯が成功した子供の様な微笑み。
「あのままだったら佐祐理の事、どうするおつもりでした?」
「どうするつもりって……」
 ここって娼館だよな?やる事って……
「佐祐理にあんまりひどい事したらいけませんね」
「そ、そんな、だって」
「そういう事する人にはお仕置きが必要ですよねー、チロ」
「うぁあ」
 佐祐理さんが僕の太股を舐めた。
「クス……」
「さ、佐祐理さん……」
 佐祐理さんは僕の太股をぺろぺろと舐める。手は優しく僕の陰茎をしごいている。
 五本の指がしなやかに動いて、まるで僕の陰茎を更に大きくしたいかの様に上下に動く。
「うう……」
「凄いですね。もうこれ以上大きくはならないかもしれませんねー」
 そう言うと佐祐理さんは僕の亀頭の先端を指先でつまんで
 ちろ
「うふぁっ……」
 陰茎の裏筋に舌を這わした。
 テロー…………
 亀頭を僕の下腹部につく迄あげて、佐祐理さんは裏筋を根元から雁首までゆっくりと舐め上げる。
 そして尿道口に沿う様に舌を這わした。
 ちろちろちろ
 さっき僕が佐祐理さんの乳首にした様な舌の速さで、僕の亀頭の先端を舐めつくす。
「う……う……」
 また根元まで舌を戻して同じ様な動きで、亀頭まで帰ってくる。
 何度も何度もこの動きを繰り返した。
314500ml:02/10/10 10:36 ID:G7aBadsC
以上>>311-313
315名無しさんだよもん:02/10/10 10:40 ID:zDHqzNsg
500ml氏、あんたエロい(;´Д`)ハァハァ
316名無しさんだよもん:02/10/10 10:41 ID:NqciJcUP
キタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
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┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ゲホゲホッ・・・キ,キタ━━━━━┓
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━(゚∀゚)━!!!
317名無しさんだよもん:02/10/10 12:10 ID:/yn2IgDf
ぬぅ。昼間っからエロい物を見てしまった。
(・∀・)イイ
318名無しさんだよもん:02/10/10 13:18 ID:nEpfAmoF
キタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━(  ゚)━━(  )━━(  )━━(゚  )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━━━ !!!!
319名無しさんだよもん:02/10/10 14:23 ID:24X+OFlz
このスレ今の雰囲気もいいのだが…

始めの頃の、あの大正浪漫めいた感じが
無くなりつつある様な気がする…


カムバック! 和風エロニズム
320名無しさんだよもん:02/10/10 15:21 ID:Wu83gPRJ
言い出しっぺが率先してその潮流を呼び起こすのが、よい。
そしてそれが受け入れられたなら自然とその流れに染まり、その色は受け継がれるだろう。
321名無しさんだよもん:02/10/10 19:00 ID:I3jMyYAQ
エロチシズム
322名無しさんだよもん:02/10/10 19:34 ID:91/TKHDS

佐 祐 理 さ ん の お 尻 の 穴

が 開 い た り 閉 じ た り …
323名無しさんだよもん:02/10/10 19:39 ID:xJ5fbs/s
エロ、ではなく。
あえて言うなら、艶。
324174:02/10/10 20:36 ID:G3EWDEPz
 喉がからからに渇いていた。でも、レモネードはもう無い。潤す術も、その余裕も無い。
「はるかは、それを聞きたい…?」
 何でもよかった。何か、しがみつく物がほしかった。今の俺を、この位置から一歩も動かしたくなかった。
 でもはるかは首を横に振った。
「だめ、なんだよ…」
 そう言うとはるかは溜息を一つついて、物憂げに天井を見上げた。
 それだけの、たったそれだけの仕草が、はるかを何よりも雄弁に語っていた。
「あなたになれるのは、あなただけだから……」
 そうだ、俺はこれを見たことがある…。確か、彼女はあの時、あの場所で―
 …!だから、彼女は俺に……?
「はるか…」
 はるかは俺に向き直った。それでもまだ、彼女の微笑みは途絶えていなかった。
「だから、あなたがそれを言わなきゃ」
 もう俺に抗う事は出来ない。全て、彼女の言う通りだった。
 これは、俺にしか出来ない事だったんだ。
 分かってた。分かってはいた。ただ、それに向き合うことが出来なかっただけなんだ…

「ここに来た時のことを」
325174:02/10/10 20:37 ID:G3EWDEPz
 俺ははるかに話した。
 僅か数時間前に引かれた銃爪、放たれた弾丸、その全ての顛末を。
 許しなんて求めていなかった。自分の口から言わなければならないことだった。なのに…
 声が掠れる。目頭が勢い熱くなる。膝の上で組んだ指はがたがた震えて止まらない。
 止まれ、止まってくれ!好き勝手震えたいのはお前だけじゃないんだ!!
「ん…」
「あっ…!」
 不意に。
 はるかの両手が包み込むように俺の手を握り締めた。とても暖かく、柔らかい手だった。
 MTBを乗り回している割に、意外と荒れていない綺麗な肌をしていた。
「大丈夫、だから…」
 子供をあやしつけるように、はるかは俺の手をぽんぽんと叩く。
「…ごめん」
「悪い事なんかないよ」
 こうされているだけでどれだけ俺の心は安らいだだろう、俺はその答えを知らない。
 今の俺には何も返してやれないから、言葉を続けた。
 きっと、それが一番彼女が望むことで、俺が成すべきことだから。

 俺は、はるかに、話した。
 自分が犯そうとした大罪について。
 一生掛けてやっと償える、最も重い罪について。
 二人の手は、まだ重なったまま。
326174:02/10/10 20:39 ID:G3EWDEPz
以上、>>324-325です。
何だか、書けば書くほど下手に…
誰か自分を沈めてください(泣)
327犬 ◆4QDOGhM4V. :02/10/10 21:24 ID:7RDQcwnv
>>326
人それぞれの想いを、最萌のキャラにぶつけることができるのが「葉鍵楼」
ならば、それがエチかろうが濃かろうが深刻だろうが、それは相応しいもの
だと思うぞ。

大正浪漫のかほりとは離れるかもしれんが、これはこれで良い。はるかの
キャラを引き出して、立派に書ききってやってくれ。期待している。

328名無しさんだよもん:02/10/10 22:04 ID:FyKtg3Fk
はるかだ…イイ…。
329名無しさんだよもん:02/10/10 22:10 ID:PYKb9MYe
こんな所に優良スレが……
SS書き引退してから随分たつけどまた書いてみようかな。
持ちキャラが芹香、彩、あさひくらいだが誰にしたものか……
だが芹香でやると激しく1人芝居な悪寒。
330名無しさんだよもん:02/10/10 22:17 ID:o0/E3n1V
>>326
「超」高級娼館なのだからやるだけじゃ能がない。こういうの大好きです。
お客のすべてを癒してくれるって感じ。がんばってどんどんかいてくだちぃ。
331名無しさんだよもん:02/10/10 22:51 ID:XxOa0FBu
>174氏
イイ!と思いますけど。
あと、沈むな〜!…って某スレみたいだ(w

私もSS書いてみたいですが、ここはレベル高過ぎです。
332名無しさんだよもん:02/10/11 00:48 ID:kOPITHtK
やはり大正浪漫のかほりを晒すには楓とか瑠璃子さんとかのおとなしめが……
書いてみようかな。
333或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/11 01:00 ID:icelH63x
やっぱりエロ方面は自分には苦手だと再認識させられた今日この頃。
でも物語は続きます。
>>302-303 の続き、行きます。
334或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/11 01:01 ID:icelH63x
 真琴は壁際に置いてあったプラスチック製の椅子を一つとり、私を座らせた。
 自身は立ち膝になると、用意したスポンジにボディーシャンプーをつけ、泡
立て始める。私は先ほどの約束通り、その様をじっくりと観察することにした。

 ――こうしてみると確かに綺麗だ……。
 まだ成熟しているとはいえないものの、それでも出るところは豊かに膨らみ、
引っ込むべきところはくびれている。
 胸は大きさもさることながら、形も申し分ない。お椀型――真琴だから肉ま
ん型か?――、とでも言うのであろうか。もっと谷間が出来る方がいい、とい
う人もいるだろうが……まぁそれは好みの問題であろう。
 そのお椀の先端には、小さい桜色の突起があることがかろうじてわかる。娼
婦などをやっているとこの部分が直ぐに黒ずんで来るそうだが、こうやって淡
い色を保っているということは何か秘訣でもあるのだろうか。
 逆に腹部はほどよく引き締まっている。もちろん、弛みや皺といったものは
まったく見あたらない。それでいて下腹部に渡っての丸みは実に女らしく、舌
筆しがたいものがある。
 ただこれらの大きさは比率の問題であり、全体的なサイズを見るとやはり小
さめだ。腰などは私の半分もないのではないか。茂みもまだ薄く、その気にな
れば奥へと続く一筋の道も、容易に見出すことができる。
 またその腰を支える2本の脚も実に細い。細い……というと語弊があるかも
しれない。とにかく、無駄な贅肉の付いていない、かといって華奢というわけ
でもなく、さりとて筋肉質でもなく……。カモシカのような、という形容はこ
ういう時に使うためのものなのだろうか。
335或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/11 01:01 ID:icelH63x
 一つ一つの部品をあげればこういう説明になるのだろうが……これらの要素
が集まり、真琴という生き物を形作った時、それは絶妙としか呼べないような
バランスで私を魅了する。
 つまり私はさきほどから真琴の一挙手一投足に目を奪われているのだ。そん
な私の視線には当然気がついているのだろうが、真琴は気にする風もなくスポ
ンジの泡を楽しそうに周りにまき散らしている。その様子は子供が無邪気に遊
ぶようだ。

 やがて白い泡は浴室の床や壁、そして真琴の髪や体を覆っていった。やっと
満足したのだろう、真琴は立ち膝のままズリズリと私に近づきそっと肩を押した。
「じゃ、背中からねっ」
 私は素直に後ろを向いた。真琴の姿が見えなくなることは残念だが、それ以
上にこの「背中を流してもらう」ということは楽しみなのだ。
「大っきい背中ねぇ」
「まぁ男だからな」
 などとどこかで聞いたような会話を交わしながら、背中をスポンジで擦って
もらう。スポンジの柔らかさに加え、力加減が実に絶妙だ。
「もう少し右……あ、その下の方……」
「あぅー、ここ?」
「あー、そこそこっ、んー、いい気持ちだぁ……」
「あははっ、手、届かないもんねー」
 こうして垢擦りをしてもらうことなど一体何年ぶりだろう。一擦り毎に、つ
まらぬ日常で溜まった心の垢も、流れ去っていくかのような錯覚を覚える。し
かも相手は真琴なのだ。
 いや、真琴だからこそ、こんな安堵感を得られているのかもしれない。気兼
ねをする必要もなく、性格も行動パターンもよく知っている真琴だから……。
336或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/11 01:02 ID:icelH63x
「ちょっと腕、あげてっ」
 そういうなり左腕を持ち上げようとする。
「……こんな感じか?」
 自分で左腕を肩の高さまであげて見せた。
「うん、そうそう。ありがと」
 そういうといきなりスポンジを脇の下にあてがい、そのまま脇腹まで擦る。
「うひゃひゃひゃひゃ」
 あまりのくすぐったさに、身をよじらせた。
「わっ、どしたの?」
「いや、どうにも脇腹だけは弱くて……」
 足の裏や背中は平気なのだが、どうにもそこだは我慢が出来ないのだ。
「あははっ、じゃあ反対側もねっ」
「えーと……謹んで遠慮したいのだが……」
「だーめ」
 台詞の後ろに音符記号をつけているかのように嬉しそうに宣言すると、私の
腕を持ち上げようとする。むろん、私は抵抗する。
「あぅーっ、持ち上げてよぅ」
「勘弁してくれないかーっ」
「それなら……こうよぅっ!」
「うわっ!」
 振り向いた私の顔に吹き付けられる白い泡の固まり。
「……やったなーっ」
 お返しとばかりに、脇腹についていた泡をすくい取り、真琴に投げつけた。
「あぅーっ!」
 珍しい事に見事に顔に命中した。慌てて両手でこすり落とそうとする隙に、
真琴の腕を振り払って逃げ出した。
「やったわねーっ」
「先にやったのは真琴じゃないかっ」
 にらみ合う二人。
 そして戦いが始まった――。
337或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/11 01:02 ID:icelH63x
 笑っている。二人とも笑っている。笑いながらじゃれあっている。
 裸の体を押しつけあう。幼い子供達がそうであるように、無邪気に。
 互いに白い泡を投げつけ、投げつけられ、白く白く染まっていく。
「あははっ、命中っ」
「隙ありだっ」
 こんな楽しい気分になったことは、一体どれくらい前の事であろう。
 こんな無邪気になれたのは、一体どれくらい前のことであろう。
 こんなにも心が踊るような事を、どうして忘れてしまっていたんだろう――。

「あぅっ!」
 不意に真琴が体勢を崩した。転がっていたスポンジを踏んだらしい。私は咄
嗟に腕を差し出し、無事に倒れる前に体を支える事ができた。
「はぅ……ありがと」
 私の腕に支えられたまま礼を口にする真琴。
「どういたしまして。さて、そろそろ終わりにするかな?」
「うんっ、面白かったー」
 真琴も頷きながら同意してくれた。
「そうそう。ありがとう真琴。久しぶりに心から笑う事ができたよ」
「別に真琴、何もしてないわよぅ」
「いや、十分してくれたよ」
「あぅー、そうかなぁ」
 私の腕の中で照れ笑いを浮かべる真琴。
 この笑顔をもっと長く見ていたい――私は漠然とそう思い始めていた。
338或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/11 01:06 ID:icelH63x
>>334-337 
なんか方向性が定まっていない、締まりのない話になってしまいましたが、
自分の書きたいように書いてたらこうなってしまいました。

339名無しさんだよもん:02/10/11 01:10 ID:ZffkqxvI
>>338
正直、その調子でエロなしでもいい。俺が許す。
340名無しさんだよもん:02/10/11 01:14 ID:GQW7k78/
>>338
なんか暖かくていいと思います。いつもいい物をありがとうございます。
341名無しさんだよもん:02/10/11 02:51 ID:kOPITHtK

 私のように、娼館という場に足を運ぶ女性は数少ないだろう。
 しかし此々では、女性でも完全に満足させるという噂を聞いた。
 何でも、支配人の方針は『誰にでも幸せを』で、年齢や性別を問わないらしい。 
 そして気楽さも売りにしているとか。なにしろ――

「ご希望は、どのような者でしょうか」

 第一声がこれであった。
 一見、ただの好青年であるが、支配人との事だ。人は見た目によらない。
「希望通りにでてくるのかしら?」
「ええ、貴方の望むがままに」
 余程娼婦に自信があるのだろうか、不敵に云う。
 まあ、そうでなくては噺に為らない。
「可愛い仔を二人、それぞれ高校生以下の男女で」
「性格はどのように」
 高校生以下の売春は禁止されている筈だが、一見である者ですら指定できるのか。
 さらに性格まで。ならば……
「苛めがいがあるけど、大人しめで。そうね……鎖が似合うタイプを」
「道具は使用なさいますか」
「鉄製の鎖と大小のディルドーを」 
 支配人は大きく頷いて。
「畏まりました。では、其方の部屋にてお待ち下さい」
342名無しさんだよもん:02/10/11 02:52 ID:kOPITHtK
 そうして通された部屋は、絶妙の調和と云えた。
 娼館とは思えないような、重厚な厚みを持ちながらも色香を漂わせる和風作り。
 気分を落ち着かせるのに、情念を煽る不思議な香が焚かれている。
 そして、畳に敷かれた柔らかな大きい布団。
 期待が大きくなっていく。

 ドアが遠慮がちに叩かれた。
「……入っても、いいですか?」
「ええ、待っていたわよ」
 すすっと襖が開く。
 正座をしたおかっぱの少女と、大人しい感じの少年がいた。
「貴方達が私の相手をしてくれるのかしら」
「……はい」
 おかっぱの少女が顔を上げる。期待していた以上に綺麗な子だった。
「名前は?」
「……柏木、楓です」
「長瀬祐介といいます」
「そう。ところでもう二人とも、身体は綺麗にしてきたの? お風呂とかで」
「……いえ、そのまま行けと指示されましたので、まだ」
「起きてから、そのままです。その……昨日お風呂に入ってから、今まで指名はありませんでしたけど」
 なるほど。寝汗はそのままだけど、性行為の跡は無いということか。

「完璧ね。予想以上だわ」

 本当に、私の好みにぴったりだった。
 それに、この館は珍しい事に時間制限がない。
 おそらく一緒に身体を洗うも、そのまま頂くも、苛めるも自由だと云う事だろう。
343名無しさんだよもん:02/10/11 02:53 ID:kOPITHtK
 浴衣なども揃えられている。学生服の子供たちもいいけど、やはり和室ではこれだ。
「それじゃあ、まずは楓ちゃんから浴衣に着替えてくれるかしら」
「わかりました」

 しゅる、しゅると服を脱いでゆく。ぱさっという服の音に、思わず背筋がぞくぞくする。
 私はその身体に手を伸ばした。
「…ふっ、ぁ……な、なにを……」
 撫でながら、揉みながら、擽りながら。
「そのまま、続けなさい」
 顔を寄せ、耳たぶに息をふきかけながら。
「…は…ぃ……」
 ワイシャツを脱ぎ、下着だけになると、浴衣を羽織ろうとした。
「駄目でしょう、そういうのを着るときは」
「……え?」
 ブラに下から右手をいれて。
「下着はつけないものよ?」
 くりっと乳首を捏ねた。
「ふゃあっ!」
 楓ちゃんの身体が跳ねる。刺激が強かっただろうか。
 それでも私は指の動きをやめず、彼女の反応を愉しむ。
 ぴくぴくして、とても可愛い。
 空いた左手を脚に這わせる。撫でてあげると、ぶるっと震えた。
 少しずつ上のほうへずらしていく。
 恥丘をふにふにとつつきながら、一番敏感なところには触らないようにして。
「……手が、止ってるわよ。着替えがまだでしょう」
 ちょっと苛めてみる。
 楓ちゃんは顔を真っ赤にしながら、ブラを取り外した。
344名無しさんだよもん:02/10/11 02:53 ID:kOPITHtK
「貴方、いくつ?」
 胸は小学生か中学生かというくらい小さい。とても似合ってはいたが。
「……じゅう、ろくです」
 なら高校1〜2年生か。というと、貧乳なだけのようだ。
 まあ、実は中学生だと思っていたのだけど。
「ふうん、十六歳ねぇ」
 パンツの中に手を入れる。産毛程度しか生えていない。
 ちょっと擦ってみた。
「ふぁ……ん…」
 くちゅ、という音がした。なんだか嗜虐心が沸いてくる。

「……長瀬君、だったわよね。貴方もこっちにきて、彼女を苛めるのを手伝いなさい」
「え……」
 戸惑いの声は二人から聞こえてきた。
「そうね、君にはおしりの方を担当して貰うわ。……ふふ、後で君にもしてあげるけどね」
「……わかりました」
 とことこ、なんだか小動物っぽく近付いてくる。思わず頭をなでたくなってしまった。
 でもそれは後回し。今は楓ちゃんを苛める事にする。 
 すっと跪き、おしりに顔を寄せるのを確認してから、楓ちゃんのパンツを下げおした。
「楓さん、まだお風呂に入ってないって云ったわよね……?」
「…………っ」
 面白いくらいに真っ赤になっている。
「くすっ、可愛いわね。それじゃあ長瀬君、舐めてあげなさい」
 びくっと動いて、股間からの汁が増える。
「や、ぁ…ああぁ……ぅ……」
 おしりが弱いのだろうか、かなりの反応だ。

「……楓ちゃん、浴衣を着るのはどうしたのかしら?」
 前と後ろの穴を二人で責めながら、再び催促をした。

 部屋の空気が、段々と熟れていく。
345341:02/10/11 02:59 ID:kOPITHtK
はて、大正浪漫はどこへ消えてしまったのだろう。
これでは私の浪漫ではないか(何 
お目汚し、失礼しました。

多分続くけど、その前に某反転と某女医を書かなければならない罠。
346名無しさんだよもん:02/10/11 07:56 ID:Mk0wMrD6
人生いろいろ。男もいろいろ。女だっていろいろ咲き乱れるの。

登場人物が、それぞれ『ザ・ワールド』の領域を守ればいい。
大正浪漫の守護者よ、臆することは無い。君は君の闘いを
主張せよ。
347名無しさんだよもん:02/10/11 09:28 ID:YtN3wlUc
ここはエロいインターネットですねw
348500ml:02/10/11 10:35 ID:I+pmdgC1
>>311-313続き
349500ml:02/10/11 10:36 ID:I+pmdgC1
 佐祐理さんは悪戯半分でやっているのかもしれないけど。僕にとっては洒落にならない。暴発寸前だ。既に
睾丸は締め付けられる様な感覚がするし、ペニスは放って置いてもビクビクとしてしまう。
「佐祐理さん……」
 僕は堪らず話しかける。佐祐理さんは僕のほうを「はぇ?」とでも言いたげに見る。
「そ、その……出来れば、口で……」
「クス……お仕置きなのに、お願いですか?」
 なんだか完全に主導権を取られた様だ。なのにこんな状況がなんだか嬉しい。
「佐祐理さ〜ん」
 僕はちょっと情けない声で佐祐理さんに、お願いする。……まあ、本当に情けないんだろう、今の僕は。
「あはは、仕方がない人ですねー。チュ」
 一旦僕の先端に佐祐理さんがキスをしてくれる。
 その後すぐに
 ヌルリ
 生暖かい感触が僕の亀頭を包み込んだ。腰から下が一瞬とろけた様な気がした。
「ぁあっ……」
 自分の下半身をみれば、僕のペニスがあった場所に佐祐理さんの口、そして佐祐理さんの頬が微妙に膨らん
でいて。
 チロチロチロ
「ぅう……」
 口内で僕の先端の上を佐祐理さんの舌が再び踊っていた。佐祐理さんは舌の動きを止めて、一旦僕の顔を見てから、
「ん……ちゅぷ……くちゅ」
 顔を上下に動き出す。
「んぷ……んぷ……んぷ……」
 佐祐理さんの唇が僕の雁首を刺激する。舌は陰茎から亀頭までまるで何処にでも存在する様に絡みついている。
350500ml:02/10/11 10:36 ID:I+pmdgC1
 ぷっ……ぷっ…ぷっ
 佐祐理さんの顔の動きが早くなればなる程、口元から漏れる音が下品に、淫猥になっていく。
「ん……くぷっ……くぷっ……」
 まだ口でして貰って数分、なのに限界だ。佐祐理さんが僕のペニスを口で愛撫している。こんなに下品な
音を立てながら。それを思うだけで僕の睾丸がきゅっと締まる。陰茎の根元を熱い塊が通るのを感じた。
「佐祐理さん。ぼ……ぼく…もう」
 僕の限界を感じとったのか、佐祐理さんは一旦根元まで口の中に収め切った後、舌を陰茎に当てたまま、
唇でキュッと挟み込んで顔を持ち上げた。ペニス全体が佐祐理さんの口内で擦り上げられる。
 最後の最後に、堪らない快感。僕の体に激しい筋肉の圧縮が訪れた。
「うあっ……ああっ……」
 びゅるっ、びゅるっ、びゅるっ
 佐祐理さんの口内に僕の精液がほとばしる、生暖かい口の中に少しだけ温度の高い液体が染み渡る。
「んんっ……ん……ん」
 佐祐理さんの頬が膨らんだりへこんだりしていた。僕はその光景をぼーっとみながら脱力感と充実感に包
まれていた。
 佐祐理さんが僕のペニスをゆっくりと吐き出す。口元から僕の精液が少しだけ漏れている。
 ……何故か、僕の心の中に言いようのない支配欲が浮かんだ。
「佐祐理さん?」
「?」
 口元に雫を垂らしたまま、佐祐理さんは小首を傾げる。その少女のような仕草もたった一滴の精液の為に淫
猥極まるものになっている。
「僕の……飲んでくれるよね?」
「……」
 僕の唐突なお願いに佐祐理さんは口を閉じたまま、少し困った様な顔をしていた。
 何故だろう?この人の困った顔を見ると、懐かしさと罪悪感と、そして支配欲が僕の心の中で鎌首をもたげる。
351500ml:02/10/11 10:36 ID:I+pmdgC1
「佐祐理さん?」
「……」
 佐祐理さんは暫くの間、顔を俯かせ逡巡するようにしてから笑顔を再び僕に見せた。
 顎を上げ、そして眉をひそめておもむろに
「ん……コクリ」
 僕の精液を飲み込んでくれた。コクリ、コクリと続けて二回、口をギュッと閉じたまま喉をふるわせた。
 ゾクッ
 僕の背中に寒気が走る。この恍惚感、この高揚感。なんだ、これは。
「ん……ふぇー、なんだか変な味がしますねー……ふぁっ」
 思わず僕は佐祐理さんに口づけをしていた。佐祐理さんは目を大きく見開いている。僕は佐祐理さんの瞳の
中に浮かぶ自分を見つめながら、佐祐理さんの口内に無理矢理息を吹き込む。
「!?」
 びっくりした佐祐理さんはキュッと閉じていた口を思わず半開きにする。すかさず僕の口内に溜めていた唾
液と舌を送り込む。
「ンンン!?」
 今度は佐祐理さんの口の中を僕の舌が犯していた。
 佐祐理さんに僕の精液を全部飲ませる為、一滴も漏らさずに彼女の体内に僕の精液を送り込んでやりたい。
 強くそう思った。
「んん!……んん!」
 僕は佐祐理さんの口内に休む事なく唾液を送り込む。精液も逆流して僕の口内に入ってくる。苦くて喉越し
の悪そうな最悪な味だ。それを唾液に混ぜて更にもう一度佐祐理さんに送り返す。
「んぷっ!……んんーっ」
 彼女の口の中のあらゆる所を舌で蹂躙しながら、僕は自分の唾液と精液を満足行くまで佐祐理さんに飲み
込ませた。

 この味を忘れるな。
 そして、僕を忘れるな。
352500ml:02/10/11 10:37 ID:I+pmdgC1
>>349-351以上
353名無しさんだよもん:02/10/11 10:40 ID:FEw8ZT/i
朝からリアルタイムでいいもんを見てしまった。。。
354名無しさんだよもん:02/10/11 10:47 ID:Lr6lRvBz
リアルタイムキタ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━(  ゚)━━(  )━━(  )━━(゚  )━━(∀゚ )━━(゚∀゚)━━━ !!!!
355名無しさんだよもん:02/10/11 11:33 ID:kOPITHtK
ここはエロいインター(略

素晴らしい。
356名無しさんだよもん:02/10/11 11:48 ID:Sc3d0xoL
=■●_
357名無しさんだよもん:02/10/11 12:29 ID:lbsQBGNV
ネチッこくていいなあ
358蔵見 ◆aZxq/NjDqw :02/10/11 15:19 ID:BMe9qOhO
|∀・)漏れは女郎宿っていうと、和風をイメージ。
http://sakura2.room.ne.jp/~boogie/cgi-bin/img-box/img20021011151334.jpg
萌え張りスレのうpろだを拝借中。
359名無しさんだよもん:02/10/11 15:41 ID:W6QgxDZ4
>>358
まさに大正浪漫・・・、弥生さん(*´Д`)ハァハァ
360名無しさんだよもん:02/10/11 18:22 ID:J+BUNslt
俺が悪いのだが >>341-344 が初音姉様に見えてきてしまった。
板違いなのでsage
361名無しさんだよもん:02/10/11 19:30 ID:zKBOYY2C
>>360
漏れも…なぜだろう…

つーか、他作品のキャラも客としてくるかも知れんな。
そういうのは板違いというんだろうか?
362名無しさんだよもん:02/10/11 20:08 ID:dTi3LBqt
葉鍵楼では
客は自分の名前を名乗ってはいけない、というのが暗黙のルールだから
それさえ守れば、キャラを借りてくる分には良いんじゃない。
363名無しさんだよもん:02/10/11 20:47 ID:ZcTXCyWY
>361-362
つーか229あたりから変なヤシがいるみたいなんで
微妙なネタになるんなら荒れ防止のためにも葱でヨロ。

まあ職人さんがわざわざ荒れを呼び込むような真似はしないとは思うけど。
364341:02/10/11 21:45 ID:kOPITHtK
○楓ちゃん
×楓さん

文中で楓さんと云う表記がありますが、誤字です。
姉様っぽくなった原因の一つかな? 彼女ならさん付けでしょうからね。
誤字脱字が多すぎてすみません。続き書くために読み返して鬱になりました……
365名無しさんだよもん:02/10/11 22:26 ID:qlNDDb7X
なにをおっしゃる。
貴方方(職人さん方)には感謝しています。
がんがってください
366長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/11 23:38 ID:1LPpZ2Tu
萌えるぜ! 早々に反省してROMに回って正解だった。
367名無しさんだよもん:02/10/11 23:54 ID:9XnaQojG
>>366
漏れ、あなたのみずかSS待ってたんですが…
駄目ですか?浪漫を期待しちゃ駄目ですか?
368174:02/10/12 01:00 ID:mWhD+xor
 俺が全て話し終えた後、
「――私には」
 唐突に、はるかが口を開いた。
「兄さんがいたんだ」

 口を挟むべきか、一瞬迷った。
「とても仲が良くて、いつでも一緒にいて、」
 俺如きがはるかの掛け替えの無い記憶に土足で踏み入るなんて、到底許される事ではない。
 このまま黙って彼女の話に耳を傾けるべきじゃないのか?
「それが当たり前だと思ってた―」
 そう思ったときだった。
 
 はるかの手が、震えていた。

 それは本当に小さく微かな振動に過ぎず、いくらでも簡単に見過ごしてしまいそうなものだった。
 重ねた手を通して感じた、はるかの心の深い揺らぎ。
 彼女をここまでさせたのは、全て……すべて……

「……ああ…」
 俺は合槌を打った。
 例えどんなに力無く、ひ弱なものになったって、俺ははるかの言葉を望む。はるかが俺にしたように。
 はるかの話が終わるまで、俺はこの手を離さない。離すもんか。
369174:02/10/12 01:01 ID:mWhD+xor
 はるかは俺に話してくれた。
 たった一人の最愛の兄、その思い出の深さ、愛の強さを。
「私がテニスを始めた時も、温かく迎えてくれた。
 兄さんはいつだって、私に優しくしてくれた…」

 ふと、何気なさを装って顔を上げた。
 そこにいつもと変わらないはるかを見つけたかったのかもしれない。
 はるかの瞳は、月夜に光る湖面のように鈍く、だけど輝いていたあの瞳は、揺れていた。
 ついさっきまで俺を包み込んでくれた、彼女の瞳が。
 この手に伝わる暖かさは変わらないのに。
 この胸に伝わる切なさは変わらないのに。
「だからあの日、兄さんがいなくなって…」
 そしてはるかは今、また自分を削り取ろうとしている。
「私、なんだかどうでもよくなっちゃって…」
 
「兄さんと一つになろうって思った」

 お互いに汗ばんだ手だけが相手を繋いでいるだけなのに、なんだろう、この感じは。
「それで楽になれるなら、全部忘れられるならいいかなって」
 はるかの心が流れ込んでくるようだった。堪らなく痛くて、苦くて、からっぽな心。
「――ばかだよね、私……そんな事でどうにもなるわけないのにね……」
 悲しみを噛み潰すように、微笑んで見せるはるか。
 でも、俺はどうしても言ってやりたかった。どうしようもなく、言ってやりたかった。
「…そういうことは、泣きながら言うもんじゃないよ……」
370174:02/10/12 01:02 ID:mWhD+xor
「ん…」
 俺が言うまで気付いていなかったのか、はるかは少し驚いたように見えた。
 手を離して、右目を軽く擦る。その指をしばらく眺めて、今度は左目。
「…あはは……」
 擦っても擦っても、涙は止まらない。目の周りがほの赤く染まっていく。
「また、泣いちゃった」
「あはは、じゃないだろっ……」
「………今日は…泣かないようにって…」
「ちょっと待ってろ、今―」
 涙を拭いてやろうと、ポケットからハンカチを出そうとした。
 
 さっ…
 その時、何かが視界を塞いだ。突然の事に慌てた俺の耳に、聞きなれた声が柔く響く。
「だめだよ」
「…っ、はるか、何―」
「あなたも、泣いてる」
 はるかの指が、俺の目を軽く擦る。くすぐったいような、恥ずかしいような感触が流れる。
「…ほら」
 ああ、俺は馬鹿だ。
 彼女にばかり気を使わせて、俺は半端な想いに逃げようとしている。
 はるかは俺の涙を拭った指を、そのまま口に含んだ。
「んー…しょっぱい。あはは……」
 その微笑みが、俺には痛かった。
371174:02/10/12 01:05 ID:mWhD+xor
以上、>>368-370です。
……がんばります……
372名無しさんだよもん:02/10/12 01:11 ID:RghOfb03
>368-370
貴方最高。
俺もいっそうやる気が出るってモンだ。
お互いがんがろう。
373名無しさんだよもん:02/10/12 01:29 ID:s/xMpaCG
こ、これははるかシナリオのエピソードだったりするんでしょうか
374名無しさんだよもん:02/10/12 01:34 ID:R8mhbE7W
      ☆ チン     マチクタビレタ〜
                        マチクタビレタ〜
       ☆ チン  〃  ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ヽ ___\(\・∀・) < 或る名無し氏のSSまだ〜?
            \_/⊂ ⊂_ )   \_____________
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
       |  愛媛みかん  |/
375長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/12 01:45 ID:5DEs1W+7
 みずみずしいソフト系もまたよろし。
>>366
 準備してません(汗 不評かなと思ったので。
 一応準備しておきます。
376或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/12 02:11 ID:ZbqV+xHT
えー、お待たせしております。やはり週末ともなりますと色々ありまして、ええ。
>>334-337  の続きです。

377或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/12 02:12 ID:ZbqV+xHT
「あぅー」
「ふぃー」
 先ほどの泡投げ合戦の後、私は真琴と共に湯船につかっている。裸でいたた
めか、体は結構冷えていたようだ。お湯の暖かさがじんわりと全身に染み渡り、
全身を弛緩させる。気の抜けた声の一つも出ようというものだ。
「いいきもちー」
 それは真琴も同じようだ。私の左側で、目を閉じ緩んだ表情を見せている。
私が初めて見る表情だ。ゲーム中ではこんな顔は見せなかった。新しい発見で
ある。
 そういえばこの館に入ってから、もうどれくらいの時間が経過したのだろう
か? 2時間ぐらいか? 何とも濃い時間だったのだろう。驚きと激動と困惑
と発見の連続だった。
 最初に折原兄妹に出会い――浩平が永遠に飛ばされ――真琴に体当たりさ
れ――しかしそのお陰で抱き締めることができ――風呂に入れば裸を鑑賞し、
鑑賞され、最後が泡合戦――か。
 まったく、自分でこうして羅列していっても現実の出来事とはとても思えな
い。知り合いに話す機会があったとしても、いい夢を見たな、と一蹴されるの
がオチだろう。
 ……いや、これが本当に夢ではない、という保証がどこにあるというのだろ
う。今までの出来事は全て私の脳が生み出した妄想なのではないか。もしかし
たら現実の私は繁華街の裏道のゴミ溜めで汚物にまみれて倒れていたりするの
ではないだろうか。
378或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/12 02:13 ID:ZbqV+xHT
 私は気が付くと真琴に向かって手を伸ばしていた。人差し指でそっと頬を突っ
つく。張りのある、それでいて柔らかい感触が指先に返ってきた。
「あぅ……なーに?」
 薄目を開け、私のことを横目で見つつ、気の抜けた返事をする真琴。
「いや、特に何というわけでもないが……」
「もしかして……真琴のせくしーな体、もっと見たい?」
「いやもう十分見てるよ」
 先ほどの影響で多少泡が浮いているものの、お湯は透明である。お陰で、脚
を大の字に伸ばしている真琴の体の輪郭線も十分に分かる。
 自分の爪先で真琴の脚に触れてみた。こちらも、張りのある感触が返ってくる。
「あぅー、なによぅ」
 反撃。今度は真琴が足で私の脚に触れてきた。微妙にくすぐったい。
「いや、脚がちゃんとあるなぁ、と思ってな」
「あははっ、当たり前よぅ。真琴、ゆーれいなんかじゃないもんっ」
 攻撃が激しくなった。戦略的撤退。再度胡座をかき、足を隠した。さすがに
これ以上は追いかけてこないようだ。
 その代わり可愛い顔で笑いながら睨まれた。
「なんていうか……あまりに夢のような出来事が続いたから、これが本当に現
実のことなのか分からなくなってね」
「ゆめー?」
「いやその……夢みたいな時間を過ごしているから……ね」
 ついつい、しどろもどろな言い訳になってしまう。
「心配性なのねぇ」
「うむ。これは性分だからなぁ」
 あきれた様な真琴の言葉に私は深く頷いて返した。まったく困った性分だと
自分でも思う。
 すると真琴は少しの間考え込んだかと思うと、突然私に向かって――飛びつ
いてきた。
379或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/12 02:14 ID:ZbqV+xHT
「わわっ!」
 あわてて両手で受け止めようとするが間に合わない。跳ね上がる水しぶき。
 そして私は真琴に――抱きつかれてしまった。
 私の体に対し、真琴の体は斜めに抱きついた形になっている。真琴の頭は私
の顔の右に来ており、下半身は私の左側にある。両腕は首の後ろに回され、しっ
かりと固定された。そして上半身同士は完全に密着している。一言でいうなら
……柔らかいものが押しつけられている感じだ。
 そんなことを考え整理するより早く、真琴が私の右の耳元でささやいた。
「ほら、真琴、ここにいるでしょ?」
 そういうと首に回した腕にさらに力をいれる。体がさらに押しつけられた。
 その触れ合ったところから、何かが伝わってくる。
 お湯の温かさとは全く別の暖かさ。血潮の暖かさ、とでもいうのであろうか。
 大きく息を吸い、吐く。
 体を、心を落ち着けると判る。真琴の柔らかな胸の奥から伝わってくる力強
い鼓動が。血が体を勢いよく流れる音が。空気が肺に満たされる動きが。
 それは――生きている証。
「夢なんかじゃないわよっ。真琴はここにこうしているんだから」
「うん……確かにここにいる。確かにこうして生きている」
 私も両腕を真琴の背中に回し、ぎゅっと抱きしめた。少し強い位に。
 柔らかでなめらかな素肌に直に触れる。そこからも、暖かい生きる証のよう
なものが伝わってくる。
 そして――逆に真琴にも、何かが伝わったようだ。
380或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/12 02:15 ID:ZbqV+xHT
「うんっ、君も生きてるわよっ。今ここにいて、真琴のことを抱きしめてくれ
てるの」
 嬉しそうな真琴の声に、私も嬉しくなる。
 二人ともこうしてここにいる。これは確かだ。
 それに例えこれが夢だとしても――いいではないか。それでもここに二人が
居る事に、違いはないのだから。この時間が終わる時に、屋敷から追い出され
るか、夢が覚めるかの違いだけで。
 重要なのは、私が真琴を感じる事ができ、真琴も私を感じることができる、
という点のみだ。
「そうだな。ありがとう真琴」
「あぅー、大したこと、してないわよぅ。それに――」
「それに?」
 私は首を右に回した。
「あぅっ!?」
 至近距離から向き合う顔。頬を赤らめ、恥ずかしげに首をすくめる真琴。
「あぅ……それにね……真琴もこうやって抱きしめて欲しかったから……」
 その言葉に私は嬉しくなり、さらに体が密着するよう、抱きしめるのであった――。
381或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/12 02:16 ID:ZbqV+xHT
>>377-380
週末の休みの間は、続きが書けるかわかりません。
書けたらアップしますので、気楽にお待ちくださいませ。
382名無しさんだよもん:02/10/12 02:21 ID:0hFx3eX4
お風呂…(*´Д`)
383名無しさんだよもん:02/10/12 02:32 ID:ebTtggZo
なんかただのエロいスレには無いものがここにはあるような気がする。
真琴いいなぁ。
384名無しさんだよもん:02/10/12 14:47 ID:lWebz5Re
エロくないけどえちぃだ・・・(・∀・)イイ!
385名無しさんだよもん:02/10/12 16:55 ID:54rTwOvK
ほのぼのとエロいな
386名無しさんだよもん:02/10/12 21:17 ID:904AYuGL
エロ、ほのぼの、切ない。一通りそろってますな。
後はダーク、鬼畜なんだけど。
需要ってあるかな。
387名無しさんだよもん:02/10/12 21:41 ID:lwG3tgVW
少しSF風味ってどうかな?
今執筆してるのがそんな感じなんだけど…
388名無しさんだよもん:02/10/12 21:49 ID:7N2yNrWw
良いと思う。つーか楽しみ。
一応アドバイスしとくと、キャラの唾つけしといたほうが良いんじゃない?
嬉しいことに、これから投下意思のある職人さんも結構いる様なんで。
389名無しさんだよもん:02/10/12 21:54 ID:xpvQCLrO
志保に言葉攻めをしてみたい。
いやらしくおねだりをさせる。
390或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/12 22:03 ID:ZbqV+xHT
>>386-387
自分が思うところの「超高級娼館」を書く事が一番だと思います。
頑張ってください。
今日はやっぱり更新むりぽ……。
391名無しさんだよもん:02/10/12 22:04 ID:lwG3tgVW
>388
ええと、とりあえずレスありがとう。
取りあえず私はキャラはマルチ、案内人はセリオ、店長は長瀬主任でやろうとしてます。
……私的ロボット論とか炸裂しまくりな予感…滑ったらスマソ。
392296:02/10/12 22:23 ID:CvbVgUsg
>>294-295の続き逝きます。
393漆黒の姫(3/?):02/10/12 22:25 ID:CvbVgUsg
場所が場所でなければ、私と彼女はさながら恋人同士なのだろうか?
そんな、愚かしくも…心の何処かで望んでいる妄想を、つい膨らませてしまう。
彼女の私を抱きしめる様は、まさに恋人にする様な…暖かい抱擁だったから。

「お客さんは、こういうのっていっぱい経験…してるのかな?」
「いや…ほとんど無い、かな」
「そうなんだ…」

過度に媚びを売るわけでなく、思った事は素直に言う、
そして、私に素直に甘えつつも…喜ばせようとする意志。
でも、何処か恋人同士とは違う…独特の“距離感”。
それら全ては、久しく忘れていた胸の高鳴りを呼び起こす。

「あ…お客さん緊張してるね?」
「…え?」
「ドキドキ、言ってるよ…」

彼女はそれを見透かした様に微笑み、私の上着に手を掛ける。
私は、少し彼女に任せる事にした。何故なら、盲目ではあるものの
『あまり困ってない』という言葉通り、彼女の脱がす手先は正確そのもの。

「大丈夫だよ、お客さん…わたしに任せてよ」

明るく元気にそう言い放つと、彼女は私の上半身をあっさり空気に晒した。
しかし、続いてズボンに取りかかろうとした彼女を、私は留める。

「え、ズボン大丈夫…?」
「いや。もちろんお願いしたいけど、その前に…」
「その前に?」
「…みさきちゃんも、脱いでくれよ」
394漆黒の姫(4/?):02/10/12 22:27 ID:CvbVgUsg
「あ…っ、うん…」

私に指摘され、頬を紅らめる仕草が微妙に艶やかで、また可愛い。
そして、私が凝視する中…彼女のストリップショーが静かに始まる。

「お客さん、ひょっとして…見てる?」
「うん、みさきちゃんのストリップをね」
「は、恥ずかしいよ、少し…」

淑女を思わせる、華やかなフリルの入った下着が薄明かりに映える。
丁寧に洗い込まれた黒髪、陶器を思わせる透き通った柔肌、漆黒の瞳、
思ったよりも豊かなサイズのバスト、『姫』と言える優雅さ。
そして、相反して可愛げの残る心…全てが、今夜は私の物なのだ。

「脱いだよ、お客さん」
「へぇ…思った以上に、綺麗だね」
「…ありがとう、嬉しいよ」

そんな感慨に耽っていると、僅かな布地を残した彼女が再び私に抱きつく。
どうやら…彼女は、抱きつくという行為自体がひどくお気に入りの様だ。

「…抱きつくの、好きなんだ?」
「うん…お客さんがここに居るんだって分かるからね」

それは、ある意味では彼女の健気さを示す言葉とも思えた。
堪らずに彼女の顔を間近で見つめると、瑞々しい唇が眼に飛び込む。

「…ん…っ」

私は間近にある果実を、軽く味わう事にした。予想に違わず、それは…甘い。
395漆黒の姫(5/?):02/10/12 22:30 ID:CvbVgUsg
「んむっ…ん、はふ…っふぅ。…いきなりだね?」
「ん、ちょっと我慢できなくてね…」

その行為を待ち望んでいました…と言わんばかりに、笑顔で答える彼女。
そんな素直さは娼館という場にはそぐわないが、彼女には必要に思えた。

「じゃ、続きお願いできるかな…?」
「うん、いいよ」

そして彼女に付き合い、私も素直に心中を言ってみる。
それだけにも関わらず、彼女はさも子供の様に純粋に頷いてくれた。
容姿とのギャップは広がるばかりで、私の情欲は静かに燃える。

「ん…っ」
「汗くさいかな…?」
「そんな事ないよ、いい匂い…」

なおも彼女は、擦り寄りつつ私の腰回りをなぞり…ベルトに指を這わせた。
そして器用にバックルを戒めから解き放つと、少しずつ手を下にずらす。

「あ…もうこんなに、堅いんだ…」
「うく…っ」

ベッドの下に降りた彼女は十本の繊細な指で、私の下半身に出来た
テントの形状を確かめる様に…執拗に、しかし優しく、指でさわり続ける。
その柔らかいタッチは、テントの屋台骨に更なる剛性を与えてくれる。

「…コレ…脱がしても、いいかな?」

元々服を脱がされている最中でもあったので、否定する要素はなかった。
396296:02/10/12 22:34 ID:CvbVgUsg
と、言うわけで今日はここまでです。
しかし他の職人様とは比較になりません、エロさでも萌え度合いでも(;´Д`)
そこは漏れの修行が足りない所為なので、どうかお許しを…。

でも、今度は沈んできません。(w
397名無しさんだよもん:02/10/12 22:40 ID:HRzQZ+R6
す、寸止め。。。エロい!あんたイイ!
398名無しさんだよもん:02/10/12 22:48 ID:r0ydC0d8
>393-395
みさき寸止めエロイよ、続き楽しみにしてます。
沈まずに頑張れ!
399名無しさんだよもん:02/10/12 23:25 ID:D//l9zVS
どなたか、香里書いてくれ
タノム
400329:02/10/12 23:51 ID:o0mJkBDI
数年前にSS書き引退した身でつが、触発されたので挑戦してみます。
とはいえエロ書きは初挑戦だったり……
キャラは引退前最後のSSでネタにしたこみパキャラのうち彩、あさひ、瑞希から選ぶ予定。
仕事が金曜日以外休み不定期なので多分週刊ペースになると思います。
401296:02/10/12 23:57 ID:CvbVgUsg
>400
 + 激 し く 期 待 + させてください(爆)

でも、漏れも頑張らないと…(;´Д`)
402174:02/10/13 01:03 ID:VtpNtI5+
「泣いてるのは、はるかの方だ…」
 俺ははるかの手を取ろうとした。自分の涙を拭ってほしかったから。
「ん…」
 でもはるかは俺の手を払って、涙を拭き続けようとする。
「はるか、ちょっと、はるか…」
 いくら言っても、はるかは手を止めない。俺の目元に指を這わせる。
 何か様子がおかしい、そう感じた。
「はるか!」
 逃げようとする手を掴むために、慌てて両手を伸ばした。しかしそれがいけなかったらしい。
 はるかの手首を掴んだまま、背後にあったベッドの上に倒れこんでしまった。

 …男が、涙を流す、女の手首を掴んで、上になるように、ベッドに、倒れこんでいる。
 傍目から見ると…

 はるかの抗議を無視して俺ははるかをベッドに押し倒す。じたばたと暴れる腕を押さえてしまえばこっちのものだ。
俺『へっへっへっ、いいじゃねーか』
 いやらしい笑いを浮かべて俺は馬乗りになるように彼女に圧し掛かった。
はるか『やっ、やめてえっ』
 はるかの眼から涙がつうっ、と流れた――

 …という風に見られてもおかしくは無いこの格好。慌てて飛び退いた。
 ここがどこかを考えれば、そんな事をする必要なんてどこにも無かったのだが。
403174:02/10/13 01:04 ID:VtpNtI5+
「はるか、ごめん…」
 あまりそんな気にはなれなかった。
 …自分のせいで。
 自分のせいで、はるかは自分を傷つけた。深く、強く、無為に。
 そうしてさらに俺は彼女の体まで奪うつもりなのか?そんな事…そんな事…!

「ずるいね…」

 一瞬、どきりとした。
 確かにその指摘は当たっていた。そうだ、俺はずるい。卑怯だ。情けないくらいだ。
 もうどうしていいのかさえ分からなくなってしまいそうだ…
「…でも、やっぱり私は―」
 …はるか?私?一体何を、言って―?
「こんな形でしか、自分になれないから…」

「あの日から、私は私じゃなくなっちゃった。私は自分になることを諦めちゃったんだ…」
「はるか…」
「だから、本当にずるいのは私なんだ…」
「違う…違う…」
 おれはまだベッドに倒れたままのはるかの唇をそっと唇で塞いだ。
「んっ…」
 突然の行為にも、はるかは抵抗することなく受け入れてくれた。
 しばらくした後、俺は再び覆い被さるようにはるかの上に倒れ込んだ。
「もう傷つく必要なんて無いはずなんだ、はるか…」
 傷つくのは俺だけで充分だから。ああ、神様。ここから帰ったら俺を地獄に落としてくれ。お願いだ。
404174:02/10/13 01:06 ID:VtpNtI5+
以上>>402-403です。
……この後彼らがどうなるか、まだ考えておりません。
がんばらねば…
405名無しさんだよもん:02/10/13 05:21 ID:cFhQkiL6
( ノ゚Д゚)秋の夜長、楽しませて貰えました。期待sage!
406名無しさんだよもん:02/10/13 06:31 ID:gYKtXu+r
ふと思った。

葉鍵楼って、多人数プレイは可能なのだろうか?

(;´д`)ハァハァ

407名無しさんだよもん:02/10/13 06:34 ID:/aeQBZWy
少なくとも>341-344で指名二人で3Pに……をやっているため、当然可能でせう。
408蔵見 ◆aZxq/NjDqw :02/10/13 19:24 ID:qxLwnU3F
409329:02/10/13 23:15 ID:xqIlg2S2
内容は固まって来たがまだキャラで悩み中。決まれば
彩:純愛(?)系
あさひ:鬼畜系
瑞希:ちょっとマニアック(行為が)な恋愛系
でいこうとは思っているのだが………
いっそ1人の主人公が3人のもとを順番に訪れる展開にしようか…
410名無しさんだよもん:02/10/14 00:20 ID:soGIFpnl
>>409
「個人的にはマターリ純愛系キボンヌ」と言いたいけど、
多くの人は様々なシチュを求めているかと思われ
411名無しさんだよもん:02/10/14 00:40 ID:SC5JKaXl
>>408
うまい。思わず登楼したくなる。
412名無しさんだよもん:02/10/14 01:24 ID:C5g/D7Dr
>>408
スバラシイ…
413341〜344の続き:02/10/14 01:58 ID:Kk9IrfIB

 ――立っている。それだけで精一杯。
 わたしがご奉仕をしなければいけない筈だけど、何故ご奉仕をされているのだろうか。
 前はお客様の綺麗な女性の指に。お尻は同僚の長瀬さん――同い年で可愛い感じの男の人――に舌で愛撫されている。
 其処は弱い場所なのに、情け容赦なく私を苛める。
 でも二人は絶妙の感覚で、わたしが決して達しない様にと酷い力加減をしている。
 ……もう一歩の所で手を休め、微笑むのだ。間違いない。

「ほら、早く浴衣を着なさい……羽織るだけでしょうに」
 微笑みながら云われる。けど手が動かない。まるで拷問のようなその感覚に、頭が麻痺してきたみたいだ。
 最語の一線を越えたくて力を篭めても、脱力できる寸前になっても手が離れる。もしそこで抱き締められたら、身体も心も達してしまうのに。 
 浴衣を半端にぶら下げたまま如何しようもなく、残酷な快楽に身を任せる……

「……厭らしい仔ね。けど、とても可愛い、まるで雌犬の様……いえ、盛りのついた雌猫かしら?」
 顎に指が絡み付く。その優しすぎる声は妖艶すぎて。
 上を向かせられ、目が逢う……否、瞳を覗き込まれる。  
「…あ、ぁ……」
 底知れない、深い色をしていた。
「貴方には、お仕置きが必要のようね」
 震えが走る。戦慄だろうか、期待だろうか。
 痺れた頭ではどうにもならない。どうにかする必要も無いけど。
「長瀬君、注文した道具は何処かしら」
「其処の引き出しの中です」
 この部屋に備え付けられている道具。つまり、皮の拘束具や口枷、大小多種多様なローター。双頭ディルドーまである。
 その中から鎖を取り出し、わたしの自由を奪う。手足を繋ぎ大事な所を通し、身体を動かせなくしてから、首輪でそれらを止めた。
 畳に敷かれた蒲団の上に押し倒された。秘所に鉄の冷たい感触。
 身を捩るたびに、ちゃらちゃら音がする。
414341〜344の続き:02/10/14 02:00 ID:Kk9IrfIB
「とてもお似合いよ……苛めて欲しそうで」
 そう云って、少し大きめのバイブを持っている手を見せる。
「ぁ…何を……?」
「お仕置きよ、さっき云った通り」
 それを口に乱暴に押し付けられる。
「んんっ! んぷぅ、ぷぁ…む……」
「よく舐めなさい、好きな人の物をフェラする様に。仕方、教わっているわよね?」
 口に物が入れられて声が出せない為、こくこく頷いた。
 涙目になりながら一所懸命に舌を絡める。口の中の粘膜が擦れる。少し、気持ちいいかも……
 飴玉を舐める様に舌を這わせたり、咥え込んで吸ったりした。

 段々と、下の口にも欲しく為ってきた。
 此の際、自分の指でいいから滅茶苦茶にしたい。
 でも僅かにしか動けない為、せいぜい太股を擦り合せるだけ。
 それでも精一杯身体を動かすと、少しだけ鎖が食い込んだ。
 けれどその中途半端さの為、余計に強いのが欲しくなる。

 口からバイブを抜かれた。お仕置きと云うのは終わりだろうか。
「ぷあっ……はぁ、ぁ……」
 糸。唾液の橋が出来て、途中で切れ落ちた。
 身体の奥がじゅんと疼く。早く、欲しい。
「ねえ、楓ちゃん。これから如何なると思う?」
 バイブを見せながら云う。つい、はしたない想像をしてしまう。
「そ、その……もう、我慢出来ません……」
「そう、なら如何したらいいかしらね。これを突っ込んで欲しい?」
 ぴと、と股間に付ける。わたしの唾液に塗れていて、ぬちゃついている。
「…はい……」
415341〜344の続き:02/10/14 02:01 ID:Kk9IrfIB
 期待。でもそれは――
「駄目よ」
 見事に、打ち砕かれた。
「あの、どうしてですか」
 長瀬さんが聞く。わたしも丁度それが云いたかったけど、何となく聞きにくかった為助かった。
「ふふ、楓ちゃんが可愛いから、ついつい焦らしたくなるのよ。それに、まだお仕置きは終わってないわ」
 バイブのスイッチを入れて、震動を最弱にしたようだ。低い唸りを上げている。
 それを割れ目の部分を通っている鎖の上に立て掛けられる。わたしから男性器が生えてる様に見える置き方だ。
「ぅぅ……ぁ……」
 快感と呼ぶにはあまりにも微弱なそれは、わたしの劣情を悪戯に助長させる。
 じりじりと、限界に近付いていく。何の限界かは解らないけど、きっと越えてはいけない場所に。
「さて、それじゃあ――」
 疼きっぱなしの身体は、これ以上焦らされたら如何にかしそうな程だ。

「長瀬君、一緒にお風呂に入りましょう。楓さんは其の侭で」
「はい、わかりました」

 二人は立ちあがり、わたしを置いて行こうとしている。
「ま、待ってください。そんな……」
「じゃあ楓さん、お風呂あがったらまた会いましょうね」
 遠ざかっていく。わたしの疼きは止まらない。

「……そんな、なんて、酷い――」
 上からは涙、下からは淫水を流し続け、わたしは独り和室に残された。

「……う、ひぐっ……そん、な……」
 こんな気分になったのは、何年振りだろう。

「うっ、うぐっ……うわああああぁぁぁーーーーーーーーーんっ!」

 ――それは、普段の楓からは想像もできない、まるで幼児の様な号泣だった――
416341:02/10/14 02:06 ID:Kk9IrfIB
あう、なんだか不調。
楓一人称はえらい大変だと判明。次回はお客さん一人称か、三人称かな?

そして内容のだめっぷりとその他色々に反省。
さらに他スレをほったらかしてしまった事にも反省……なんだか私、駄目駄目です。
417名無しさんだよもん:02/10/14 02:21 ID:OPZNolQj
雰囲気で勃ちますた
418名無しさんだよもん:02/10/14 02:49 ID:IKVlwi1B
楓タン放置プレイ(;´Д`)ハァハァ
419名無しさんだよもん:02/10/14 03:21 ID:zGfV8O2l
夢うつつっぽく、が理想
420174:02/10/14 03:24 ID:HHoDXjei
 俺は服の上からはるかの体を触る。そこにいるのを確かめるように。
 腕、首、胸、背中、腹、腰、尻、太股、足。全てが彼女の存在を認めている。
「んっ…」
「あっ、ごめん…痛かった?」
 はるかが少しでも嫌がったり拒むような素振りを見せたら、すぐにでも止めるつもりだった。
 …ひょっとしたらそうなる事を心のどこかが望んでいたのかもしれない。
 そうなのか?ワカラナイ。そうじゃないのか?ワカラナイ。…やっぱり、俺には分からない。
 今この瞬間に俺の胸を引き裂いて流れる血を全て秤に掛けて、それでも答えは出るのだろうか…

『嫌だったら言ってくれ』
 とは言えない。言ったら彼女は絶対に首を縦に振らない筈だ。
 彼女は自分が傷つくことを躊躇わない人だと、俺は思う。
 俺だけを傷つけてそれで全てが終わるなら、そんな手段があるのなら、俺はそれに喜んで飛びついただろう。
「ん…ふ……」
 でも、俺にはそんな不確かな方程式の解を都合よく持っている筈も無くて、
 脆く険しいジェリコの壁を一足に飛び越えられる力強さも無くて、
「はるか…はるか…」
 何も無かった。
 俺ははるかに与え得る何物も持ち合わせてはいなかった。
 ただ彼女を想った振りをしていただけの、馬鹿の塊に過ぎなかったんだ。
 だから、俺にできる事は今、一つしか思いつかない。

「…く……んぅ…」
 はるかは俺の腕に体を預けてくれた。……嬉しかった。ただ、嬉しかった。
421174:02/10/14 03:25 ID:HHoDXjei
「はるか……」
 手を止めて、はるかの顔を覗き込む。
 少し上気したらしい、頬が赤らみ、目が潤い、肩で息をしている。
 はぁはぁ、と薄く荒ぶる息漏れに重なる二人の鼓動が、パステル・ライトの部屋を色濃く染め上げていく。
「脱がすよ…」
 そう言って俺ははるかの肩に掛かった黒いジャケットの上に手を置いた。
「あっ…」
 ぴっ、と音を立てるように体を震わすはるか、俺は思わず手を離してしまう。
 しまった、と思った。
「……ごめん…」
 はるかは俺に軽く謝ると、抱え込むようにして肩をシーツから離し、脱がされやすくした。
 ああ、ごめん、はるか。また君に気を使わせてしまった―

「気にしないでいいよ」
「えっ?」
 はるかは、微笑んでいた。駄目だ、その笑顔を見たら俺は、俺は…
 
 許された気持ちになってしまうんだ――

 その後もはるかは抗うことなく俺の為すがままに身を預けてくれた。
 今、身に纏っているのは胸と秘所を隠すわずかな薄桃色の下着を残すだけになった。
「…綺麗だよ…はるか……」
 嘘などどこにも無い、本当の気持ち。ただ、それを伝えたくてどうしようもなかった。
「ん…ありがと…」
 悲しんだり嘆いたり救われたり嬉しんだり、忙しいやつだ、今日の俺は。
422174:02/10/14 03:27 ID:HHoDXjei
以上、>>420-421です。
出先のPCから仲間の目を盗んで書いてましたw
…が、下手な上に書くの遅い…しかも展開も…
………がんばります………
423名無しさんだよもん:02/10/14 03:31 ID:Bk0fy3pw
リアルタイムキタ━━━(゚∀゚)━━━(゚∀゚)━━━(゚∀゚)━━━(゚∀゚)━━━(゚∀゚)━━━!!!!!!
424名無しさんだよもん:02/10/14 11:57 ID:aJbMKv4y
保全age
425名無しさんだよもん:02/10/14 15:44 ID:xSEZenqr
hozen
426500ml:02/10/14 17:54 ID:p2Q0kkjE
>>349-351続き。
427500ml:02/10/14 17:54 ID:p2Q0kkjE
「はぁ、はぁ、はぁ」
 佐祐理さんの口内を蹂躙し尽くした後、僕は彼女を力一杯抱きしめていた。
「……」
 彼女は僕があれ程の事をしたにも関わらず、僕を抱き返して僕の首筋に小さな吐息を這わしている。
 やがて、小さな声で囁いた。
「お風呂……はいりますか?」


 部屋のエキゾチックなイメージに反して、風呂場は洋風そのものだった。
 人が4,5人は余裕で入れそうな少しくすんだシアンのバスタブ……恐らくここで行為をする事も考えて
この大きさになっているんだろう。六帖はありそうな床のタイルは何処かの紋章だろうか、盾にオオカミが
描かれた模様が施されていた。なんだか佐祐理さんには場違いな雰囲気だ。下品にすら思える。
 何よりも不思議なのは、壁の一面が強化シャッターみたいな物で隠蔽されてい事だ。改築して間仕切り代わりなのかもしれないけど、無骨で不似合いに過ぎる。つくづく変な造りだと思った。
 この大きな浴室で僕は一人お風呂に浸かっていた。佐祐理さんは更衣所で着替えをしている。
 更衣所と浴室を隔てる磨りガラスには、佐祐理さんの肢体の陰影が浮かんでいる。
「……クッ」
 僕はざぶざぶとお湯を顔にかけて、擦る様に顔を洗った。
 ……最悪だ。なんであんな事を僕はしてしまったんだ。
 あんな事が僕の充足感を達成しうるものなのだろうか。分からない。
 でも僕がやった事は間違いなく佐祐理さんを困らせ、苦しい目に合わせた筈だ。
 僕の満足は佐祐理さんを苦しませる事に直結するのか?そんな事はない。
 そんな事はあり得ない。
428500ml:02/10/14 17:54 ID:p2Q0kkjE
 やがて、カラララ、と音をたてて磨りガラスがスライドする。
 僕は一瞬躊躇したが、思い切って顔をあげた。
「湯加減はどうですか?……はぇ?どうしたんです?」
 素肌をバスタオルでくるんだ佐祐理さんがそこにいた。
「え……?」
「ふぇー、顔がお湯で濡れちゃってるじゃないですかー。ちゃんと拭かないといけませんよ?」
 バスタブの横まですすんで、しゃがみ込む。僕の目の前に再び乳房の谷間が強調される。
「……」
 あれ程の事をしたにも関わらず、いやしてしまったからかもしれない、僕は視線を避けて水面を凝視して
しまった。
 そんな僕の顔にふわっとした乾いた布の感触がする。顔を上げると正面に佐祐理さんのアップ。彼女は片
手に持ったタオルで、僕の顔を拭いてくれていた。
「クス……どうしたんですか?」
「いや……別に」
「別に……ですか」
 僕が悪い。僕が悪い筈なのに佐祐理さんがシュンとしてしまった様な気がする。どうすれば良い?明るく笑
えばいいのか、それとも謝ればいいのか。
 この人に甘えたい、なのにこの人が困惑しながら僕の支配欲を受ける姿をみると何故か落ち着く。なのにそ
れをやってしまった後の、このなんとも言えない気持ち悪さ。
 まるで、僕が二人いて欲望の出し合いをしている様だ。
 この年下の女性で、僕は僕自身の何を満足させようとしているのか。
 佐祐理さんはなおも僕の顔を優しく拭き続けいた。やがて。
「はい、おしまいです。……体も洗いましょうか」
 そういってバスタブに乗せていた僕の手の上に自分の手を乗せた。
429500ml:02/10/14 17:55 ID:p2Q0kkjE
>>427-428以上
暫くエッチないパートが続きそうです。
430名無しさんだよもん:02/10/14 18:01 ID:wU4LW/FE
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
431名無しさんだよもん:02/10/14 18:01 ID:UfLvdmDr
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
432名無しさんだよもん:02/10/14 18:23 ID:IKVlwi1B
寸止め(;´Д`)ハァハァ
433名無しさんだよもん:02/10/14 18:39 ID:1XG1dQ8U
このスレのSS書きは皆うまいなぁ・・・ただエロいだけじゃない。
434名無しさんだよもん:02/10/14 18:59 ID:OdmCh/b4
エロく、ぇちく、そして萌える
( ;´Д`)ハァハァ
435或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/14 19:49 ID:TLwoT73l
休日、色々考えてたら、様々な妄想がふくらんでしまいました。ただし、エロくないのが。
というわけで >>377-380 の続きを、さらに自分の趣味満載でお送りします。
436或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/14 19:49 ID:TLwoT73l
 浴衣。浴衣を見ている。
 白地に黒い幾何学模様が入った浴衣だ。鶴木屋と書いてあるかと思ったが、
そういうものではないらしい。
「……それで私の服は?」
「洗っちゃったわよぅ。あ、洗濯してもらうように頼んでおいた、なんだけど」
 真琴は早速自分の浴衣を手に取り、広げている。自分のものなのであろうか、
薄い青地に黄色い花模様の浴衣は、真琴によく似合っていた。
「まぁそれはありがたいことだ。最近汚れが気になってきていたところだし」
「そうよっ、襟のところなんか黄ばんでたんだからぁ」
 下着も着けずに前をあわせ、帯を締める真琴。そういえば着物は下着を着け
ないのが作法だという話だが、浴衣の場合どうだったのだろう。
「早く着ないと、湯冷めしちゃうわよぅ」
「下着を着けないと、湯冷めしてしまいそうなのだが……」
 つまりはそういうことだ。下着まで全部洗濯に出されてしまったらしい。
「あははっ、大丈夫よぅ。真琴も着てないもん」
 確かにそれは今見ていた通りだ。
「それに、またどうせ脱ぐんだから一緒よぅ」
 私は一つため息をつくと、諦めてそのまま浴衣の袖に手を通す。確かに後で
また脱いで色々と真琴とするのかもしれないが、それはそれ、これはこれ、で
気になるものは気になる。
 気になる、といえば一体誰がどうやって洗濯しているんだろう。洗濯が得意
な葉鍵ヒロインを頭の中で思い浮かべようとしたが、ToHeartの理緒がタライで
ゴシゴシとやってる図しか思い浮かばなかった。あとで真琴に聞いてみよう。
他のヒロインはどうしているのか、とか。
「うんっ、かっこいいわよぅっ」
「……世辞はいい」
「あぅー、ホントなのに……」
 真琴は残念そうな表情で口元を結ぶ。しかし足下がここまで涼しげな状態で
は、何を言われても空しくなるだけだ。
437或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/14 19:50 ID:TLwoT73l
「まぁそれは置いておくとして、この後だが――」
「うん、このあと、何するの?」
 真琴は洗面台に向き合いながら話しの相手をしてくれている。
 頭の上で纏めていた髪の毛をおろし、乾かしたりリボンを巻き付けているの
だが……その幼い肢体に似合わず妙に艶っぽいその仕草に、一時目を奪われる。
 あれだ、あのうなじがいけないのであろう。あの白いうなじが見え隠れする
のが――。
「ねぇ、何するの?」
 突然私の方を振り向く真琴。その目に浮かぶ子供のような輝きに私はなぜか
安堵を覚えた。
「そうだな、軽くお酒でも呑みたいな」
「おさけー? 真琴、お酒飲めないわよぅ」
「じゃあ真琴はジュースとかでも飲まないか? あと酒の肴を何品か。お腹も
空いたし」
 それに、少し落ち着いて話しをして見たかった。
 真琴はというと期待に目を輝かせている。
「じゃあ真琴も食べ物、頼んでいい?」
「肉まんか? もちろん、一緒に食べよう」
「わーい、ありがとーっ」
 まさかどこぞの暴力バーのように、肉まんが馬鹿高い、ということもあるま
い。そもそもお金を払ってないのだし。……そうすると材料費とかはどこから
出るのだろう? まぁ細かいことは気にしないようにしよう。
 真琴はスキップでもするかのように部屋の隅に向かう。取り付けられた電話
の受話器を取ると待つことしばし、誰かと話し始めた。
『うん、真琴よぅ。え、うん、だいじょぶ。それでね、お酒呑みたいって……』
 フロントでのみさおの時も思ったのだが、一体誰と話しているのだろう?
『えと……お風呂に入っただけ……あと何か食べ物だって』
 店長と自称していた折原浩平はまだ永遠の世界だろうし、やはり年長者だろ
うか。
438或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/14 19:51 ID:TLwoT73l
『あとね、肉まんっ。……あぅーっ、ちゃんといい、っていってくれたわよぅ』
 おや? 何か口調が激しくなっている?
『こ、今度はホントだもんっ。ホントホント……。……あぅー、はーい』
 ……何となく事態が分かり、顔が綻ぶ。いつもこうやって肉まんを独自注文
しているのか。真琴らしい。
 真琴は受話器を持ったまま私を振り返ると、それを私に差し出した。
「えとね、替わって欲しいって」
「……私が?」
「他に誰もいないわよぅ。はいっ」
 突然渡されても……と思っても仕方がない。心の準備もならぬまま受話器を
耳に押し当てる。
「えーと……もしもし」
 なんとも芸のない挨拶。自分で情けなくなってくる。
「すみません、わざわざ替わって頂いて」
 柔らかい、包まれるような声。慈愛に溢れる、とはこの様なことか。聞き覚
えがある。これはおそらく……。
「それで、注文の件なんですけれど――」
「肉まんですね。ええ、確かに。真琴と一緒に肉まんを食べたいと思ってね」
「了承。それではすぐにお持ちしますね」
 なぜか嬉しそうな声と共に電話が切られた。思った通り秋子さんだったよう
だ。『了承』の台詞を聞いて確信が持てた。
「やっぱり秋子さんもいるんだなぁ」
「あぅ? やっぱり……って?」
「いや、なに、ここでこうしてるのは真琴だけなのか、それとも他の人たちも
いるのか、と実は疑問だったんだ」
「あははっ、みんないるわよぅ」
 私の疑問がそんなに可笑しかったのだろうか。真琴は笑いながら私の手を取っ
た。
439或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/14 19:52 ID:TLwoT73l
「立ってると疲れるから、座ろっ」
 私は真琴に引かれるまま、いつの間にか敷かれていた布団の上に腰を下ろし
た。真琴も脚を伸ばしたまま、尻餅を付くように腰を下ろした。一瞬浴衣の裾
がフワリと浮き上がり、中が見えそうになる直前に両手で押さえる。ちょっと
残念。
 その思いが顔に出たのだろうか、私にちろっと舌を出してみせると、真琴は
先ほどの話しを続けた。
「秋子さんも名雪もあゆも、栞も香里も、舞も佐祐理もいるの。祐一だってい
るんだから」
「勢揃いなんだなぁ……あれ? 美汐は?」
「もちろん美汐もよぅ。あんまり出番がない、って最近拗ねてるけど。『物腰
が上品すぎるのがいけないのでしょうか?』っていっつも言ってるの」
「ははは、それはいい」
「あぅー、笑っちゃ駄目よぅ。美汐、真剣なんだからっ」
「すまんすまん。真琴は友達思いなんだな」
「あぅー、だって大切な友達だもん」
 照れたような笑顔。
「それじゃあ、その他の人たちはどうなんだ?」
「他……? あぅー、真琴もよくわからないけど、たくさんいるわよぅ」
「たくさん……か」
 そういえば最萌トーナメント、といって128人も集まった事を思い出す。
それでもまだ葉鍵の全ヒロインではないのだ。
「真琴の知ってる人だと、どんな人がいるんだ?」
「そうねぇ、例えば――」
 そこまで言ったところで、ドアがノックされた。居住まいを正して――特に
浴衣の裾を注意して整え――声をかける。
「どうぞ」
「失礼します、お飲み物をお持ちしました」
 幼いような大人びたような声が返され、扉が開かれた。
440或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/14 19:52 ID:TLwoT73l
 クリーム色のブラウスに黒いジャンパスカート。首元には赤いスカーフを巻
き、その上には銀色の十字架が光っている。今は頭を深く下げているので、長
い髪を後ろで縛っている白いリボンもよく分かる。
 彼女は顔を上げると緊張した表情で、両手に持ったお膳を捧げ、部屋に入っ
てきた。
「あの、どちらに置きましょうか?」
「じゃあこっちに置いてもらおうかな」
 と私は自分の目の前――布団の脇を指す。せっかくこの場所に二人とも腰を
据えたのだから、このままやることとしよう。
 彼女は膳を布団の脇で私と真琴の間に位置するところに置くと、一礼してす
ぐに部屋を出ようとした。
「失礼しました」
「ありがとう、観鈴ちゃん」
 私がそういうと、彼女――神尾観鈴は相好を崩し『にはは』と笑ってくれた。
「観鈴の事、知ってるの?」
 ドアが閉じてから、真琴が私に問いかける。……少し口調が尖っている。
「あぁ、知ってるよ。彼女や彼女の――周りの人たちのこともね」
 彼女の友人、と言いかけて躊躇した。あの世界で観鈴はひとりぼっちだった
ことを思い出したからだ。
「じゃあ真琴は彼女の事を知ってるんだ」
「うん、よく一緒に遊ぶの。観鈴も真琴の友達だもん」
 ……麻枝シナリオのヒロイン同士、気が合うのだろうか。いやいや、そんな
レベルのことではなく。
「観鈴、とってもトランプがうまいの。真琴、よく占ってもらったりするのよ」
 私は頷いて真琴の話を聞きながら、この状態を嬉しく思っていた。
 この世界はなんと都合よく動いているのだろう。それとも私がそう望んだか
ら、こういう設定になったのだろうか。
 なにはともあれ――めでたい。
441或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/14 19:53 ID:TLwoT73l
「さて、じゃあお酒も来た事だし、乾杯しようか」
 私がグラスを取ると、真琴がビールを注いでくれる。風呂上がりには格別だ。
 真琴自身にはオレンジジュースのようなものがおかれている。
「何に乾杯するの?」
「そうだな……こうして真琴と出会えた偶然に、かな」
「偶然じゃ……ないわよぅ」
「……え?」
 私は驚き真琴を見た。真琴も私の事を見つめている。少し潤んだ瞳に私の顔
が写っている。
「真琴の事を望んでくれたから、真琴は今こうしてあなたの横にいるのよぅ。
偶然なんかじゃないんだから」
「そう……だな」
 この出会いは……偶然じゃない。その言葉の意味を私はなんとなく理解した。
私が望んだからこそこの館は姿を現し、こうして真琴と実際に出会う事ができ
たのだ。秋子さんや観鈴ではなく、真琴と。一時を共に過ごす相手として。
「じゃあ、私と真琴の出会いを祝して……乾杯」
「乾杯っ」
 グラスをカチリと合わせながら私は、もっと真琴の事を知りたい、と思うの
だった――。
442或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/14 19:54 ID:TLwoT73l
>>436-441 今日は以上です。
書き手や、書く事を宣言する人が増えてきて嬉しいことですねぇ。
443名無しさんだよもん:02/10/14 20:00 ID:OdmCh/b4
ああ、イイ・・
( ;´Д`)ハァハァ
444 ◆PiroKbnrW6 :02/10/14 21:19 ID:+hmJA1cn
ご主人・・・頑張れ!!
ミ;´Д`彡ハァハァ
445名無しさんだよもん:02/10/15 00:59 ID:4phgdPzt
(*´Д`)微妙にアットホーム娼館…
446名無しさんだよもん:02/10/15 01:41 ID:LSTU/NBA
綿手しとく
447名無しさんだよもん:02/10/15 03:39 ID:M4IMh2v5
既にこのスレ、最近の生き甲斐になりつつあります(w

マターリ最高☆
448名無しさんだよもん:02/10/15 09:13 ID:KPfuBLJu
こういう良スレでも落ちかねない所が最近の葉鍵板の恐いトコだな

またーりメンテ
449500ml:02/10/15 10:34 ID:LGwP9j7E
>>427-428続き。
450500ml:02/10/15 10:35 ID:LGwP9j7E
 恥ずかしさを紛らわそうと、僕はバスタブから勢いをつけてざぶんとお湯を大きく波立たせてち上がった。
 とにかく楽しもう。僕も楽しんで、佐祐理さんにも楽しんで貰おう。その方が良い時間になる筈だし、佐祐
理さんだって楽しく出来る筈。
 でも、どうやって楽しく?あんな事をした後だ。下手にはしゃいで必死さを見せるのでは更に愚かだ。
 それに元々引っ込み思案な僕が、よりにもよって憧れの女性を楽しませる?
 会社の女の子なら出来そうな馬鹿話だって、佐祐理さんの前でしていいのかどうか。
 もし笑って貰えずに滑ったりしたら最悪だ。
 天井に照らす豪華なシャンデリアを眺めながら、なんだか青臭い事を考えていると。
 ちゅっ
「うふぅっ」
 へそに何かが入り込んだ。思わず腰が引ける。
「さ、佐祐理さ〜ん」
 佐祐理さんが僕のへそにキスをしていた。……舌まで使って。
「あはは、びっくりしちゃいました?」
「そ、そりゃ。そんな所にキスなんていきなりしないでしょ?」
「ですけど、いきなり立ち上がって、天井向いてボーってしているんで、佐祐理に悪戯して欲しいのかと思っ
ちゃいました」
 この人は……。やっぱり佐祐理さんは佐祐理さんだ。
 僕もこの人のノリに合わせれば良い。そうすれば、必ず楽しい気持ちになれる。
 それが僕の佐祐理さんのイメージだから。
「空を見つめて物思いにふける男、そんな風に見えなかった?」
「ふぇー、天井越しに空が見えるんですかー。凄いですねー」
「いや、そうじゃなくて……」
451500ml:02/10/15 10:35 ID:LGwP9j7E
「…?」
 佐祐理さんはニコニコと僕を見上げている。
「えーと、そういうちょっと陰のある雰囲気が僕の体中から醸し出されてなかった?」
「ああ、そう言うことですか。ええ、出てなかったですよ」
「あ、そう」
 ……ちょっとぐらいお世辞言ってくれたって良いのに。
「で、なんだっけ?」
「はぇ…?あ、はい。お背中お流ししますから、こちらへ来て下さいね」
 佐祐理さんは自分もぽかんとした後、思い出したように立ち上がり僕の手を取った。

「はい、こちらに来て下さいねー」
 佐祐理さんはシャワーの下にある腰掛けに座る様、僕を促す。
「ああ、はい」
 僕は何気なく、佐祐理さんの方を向いて座った。
「えーと……」
 なんだか佐祐理さんは困った様な顔をする。ん?何かおかしい事してるのか、僕。
「あ、ああ。そうか、背中を流すんだよね。こっちじゃまずいんだ」
 実はさっきから佐祐理さんの体を包むタオルが気になって仕方が無かった。だから何も考えずに正面向い
て座ってしまった。
「あ、いえいえ。いいんですよ。佐祐理が後ろに回れば良いんですから」
 そう言って佐祐理さんは僕の後ろに回って、タオルに石鹸をこしこしと付けた。
 ゴシゴシと音と共に背中から気持ちのいい感触。
「ん…ん……。 なんだか、疲れているようですね」
「あ、分かる?」
「はい、肩胛骨の周りの張りがかなり強いです。こんな所、普通はここまでなりませんから」
「へー、そんな事わかるんだ。凄いね佐祐理さん」
452500ml:02/10/15 10:35 ID:LGwP9j7E
「佐祐理も肩こりが凄いですから。自然と憶えちゃいました」
「そりゃそうだよなあ。そんな華奢な体に……」
「ふぇ?」
「あ、いや。……まあいいか。そんな細いからだにそんな胸してるんだから」
 オヤジか、僕は。
「あ、あははー、そんなに佐祐理のは大きくないですよ、大きさなら舞の方がもう、本当に凄いですから」
 そうか。佐祐理さんに夢中でなんにも考えていなかった。ここには当然葉鍵の女の子がみんないるんだ。
「やっぱり、ここでも舞さんは佐祐理さんの親友なの?」
「はい!」
 一際大きな声で、佐祐理さんは答えた。
「舞は、何時でも何処でも佐祐理にとって一番大切な友達です」
「そうなんだ」
「ええ。そうなんですよ」
 はっきり言って羨ましかった。そこまで迷いもなく親友と呼べる人がいる。青臭い、それだけかもしれな
い。でも今の僕はそんな青臭さが欲しくて堪らなかった。
 この人は僕が失ってしまった物、それを全て持っている。そんな気がした。
「っと。はい、では前、失礼します」
「え?……わっ」
 突然両の脇腹から細い腕がにゅっとつきだしてきた。
「あ。この体勢で前も洗うの?」
「はい。多分その方が心地良いですから」
 佐祐理さんの顔が暫く見れない、ちょっとだけ寂しかった。
 が、佐祐理さんが手を前に目一杯差し出すと、背中に例の感触。ぷるんとしたものがぷにゅっと押し当たる。
 悪くない、いや、寧ろいいと思った。
「すいません。佐祐理の手にボディーソープかけて貰えますか?」
 僕の正面で手のひらを広げる佐祐理さん。僕は横に置いてあった容器を手に取り佐祐理さんの手に2,3度
垂らした。
453500ml:02/10/15 10:36 ID:LGwP9j7E
>>450-452 以上 
454長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/15 10:40 ID:nOkbxwsw
>>450-452 
行けてますねー。佐祐理さんらしさが出てますねー。本編でエチしない人
だけに難易度高いはずですが、500mlさんの解釈でほぼあたりですね。
 コミュニケーションしているようで、実は踏み込めない感じが非常にらし
いですね。まさに良作。
455長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/15 11:24 ID:nOkbxwsw
 短いですが、>>84の続き。このような路線で行こうかと・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一点の染みもない、白く美しい肢だった。
 予想に反して、女の体ではある。年の頃で言えば12・3ほどか。
 だが熟れてはいない。まだ堅く締まり、雄との交わりなどあってはならぬ体
だ。
 しかし背徳と獣欲が、いや、それをそれと知っていれば、涜聖そのものだろ
う。
 この幼い開きかけの蕾みを血と精で汚し、貪り喰いたい気持ちは、考えと言
うより、頭の裏から強烈に沸き起こり、痛みと化してとどまらない。
 軽いめまいがした。2度目の酒が効いたのか。
 男の猛りに、みずかは怯えているだろうか・・・。少し人間らしい罪悪感が砂
のように心に溜まった。
 だが、みずかはにこりと微笑み、にじり寄ってきた。
 「・・・いかかがですか。」
 目の前にみずかの花弁があった。目を凝らせば既に潤いがある。はっとして
顔を眺めれば、紅く高潮している。
 もう、否も何もなかった。
 みずかの花弁を倒れんばかりの勢いで口付けた。
 「・・・ん」軽いうめきをみずかはあげた。
 潤いが口の中に広がった。ほんの僅かだけ含まれる腋臭のような香りととも
に乳香のごとき体臭が鼻奥に広がり、むせそうになった。
 舌がみずかの花弁を掻き分け、さらに奥を味わった。
 「あ・・・」みずかはよろめき、体を預けてきた。
 いくらでもすすっていたかったが、臥所で楽しめば良い、預けてきた
身体を抱え所を移した。             (つづく)
456名無しさんだよもん:02/10/15 15:16 ID:UhQFBzOJ
(*´Д`)ハァハァ
457名無しさんだよもん:02/10/15 15:20 ID:zNafDt7W
(・∀・)オフロイイ!!
458名無しさんだよもん:02/10/15 16:21 ID:+8N/jrui
ところで……このスレの設定を使ったダークSSってあり?
459名無しさんだよもん:02/10/15 17:25 ID:3MiikDPj
抽象的で悪いが、
このスレらしさがでていれば良いと思う……
設定は一緒でも、らしくなくて単にダークなだけ、ってのはちょっと
と個人的には思うが

遊郭は苦海とも言うけどねぇ

とメンテ
460蔵見 ◆aZxq/NjDqw :02/10/15 17:48 ID:O8UFDnR8
|∀・)夜鷹のイメージで。
接客できるかな。
まぁ経験とそれに伴う技術があるか。
http://sakura2.room.ne.jp/~boogie/cgi-bin/img-box/img20021015174051.jpg
461長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/15 18:15 ID:nOkbxwsw
>>459
 「苦界」渋い響きのいい言葉だなあ。
>>460
 夜鷹、のイメージ。そこに高級感は無くても、
娼業の悲哀は濃縮されている・・・。
 いい絵ですね。
462蔵見 ◆aZxq/NjDqw :02/10/15 22:41 ID:O8UFDnR8
|∀・)純真な子であっても…此処ではね。
http://sakura2.room.ne.jp/~boogie/cgi-bin/img-box/img20021015223811.jpg
463174:02/10/15 22:46 ID:uBUIH0Qh
(;´Д`)ハァハァ
負けないようにこっちもがんばります
464174:02/10/16 00:23 ID:926ktf/n
 エアコンの効きは悪くない。むしろいい方に入るはずだ。
 ここに入ってからそんな居心地の悪さを感じた覚えは無い。
 …じゃあ、なぜ俺はこんなにも汗をかいているんだろう。
 
「…はるか…」
 ブラジャーの上からゆっくりと彼女の胸のふくらみに手を伸ばす。
 軽く、押し返されるような感触があった。
 曰く、『葉鍵キャラ最貧乳(身長比)』だそうだが(失礼だな)、そんな事は全く関係なかった。
 ここにはるかがいて、彼女の胸を俺が触っているんだ…。今でも夢を見ているような感覚に捉われそうになる。
「あっ……」
 でも、この温もりは本物で、このふくらみは本物で、この声も本物だった。
 この薄い布切れの向こうに届くように、手の平に熱が篭もる。
 はるかは俺に全てを任せてくれている。
 …俺だって、女性経験が豊富なわけではない。むしろ殆ど皆無に等しい。
 うろ覚えの曖昧な記憶と勘、あとは気持ちだけ。彼女をどうにかして良くする、そんな程度の意識。
 それでも、今の俺の全てだった。
 俺ははるかを感じたい。俺ははるかに触れたい。俺ははるかを抱きたい…
 はるか、はるか、はるか…

 右手をブラジャーから離すと、ボディラインに沿ってナメクジが這うように撫で下ろす。
 脇腹を掠め、へその穴をくすぐり―
「ぁふぅっ……」
 もう一つの下着に辿りついた。
465174:02/10/16 00:25 ID:926ktf/n
ごめんなさい、今日は↑だけです…
リアルワールドで色々あって、本当にごめんなさい。
…休み中のようには書けないかもしれませんが、がんばります…
とりあえず沈んできます
466或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/16 00:43 ID:ESx+IFc9
このスレらしさとは、葉鍵であり楼館であることでしょうか。
……本当にこれで楼館らしいのか、自分でも今ひとつ不安ですが……
>>436-441 の続き、行きます。
467或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/16 00:43 ID:ESx+IFc9
 グラスに注がれたビールを一息にあおる。
「んーっ。やっぱり風呂上がりにはビールだなぁ」
 ビール自体はごく一般的な銘柄のものだが、やけに美味く感じる。空になっ
たグラスを見ると真琴が再び注いでくれた。そういえば真琴の注ぎ方はかなり
上手い。泡の量も多すぎず少なすぎず、計ったかのようだ。
「随分と上手いものだな」
「あははっ、真琴、天才だもん」
 そう言うと真琴は自分のグラスを手に取り、オレンジジュースにその小さな
口をつけた。コクコクと嚥下する様子が可愛らしい。
 けれど私は見ていた。真琴がビールを注ぐ時のその真剣な眼差しを。おそら
く相当練習したものに違いまい。真琴は人知れず陰で練習する、そのことを私
は知っている。あの割り箸のイベントを忘れたりはしない。
「そうか。真琴も頑張ってるんだなぁ」
「あぅー、そんなことないわよぅ」
 とはいいつつも嬉しそうに頬を緩ませる。――こんなやりとりの一つ一つが
私の心を洗っていくようだ。
 そんな真琴をもっと側に感じたい。私は真琴の袖を軽く引き、
「もっと近くに来ないか?」
 と引き寄せた。
「あぅ……うん」
 私のすぐ側まで身を寄せる真琴を、更に私に寄りかからせた。膝の上に乗せ
ようかとも思ったが脚が痺れそうだから止めておく。
「えと……おじゃまします」
 そんな私の思惑に気づいたのか、気づかなかったのか。一瞬躊躇したものの、
すぐに身を預けてくれた。
468或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/16 00:44 ID:ESx+IFc9
 互いに風呂上がりなのだが、真琴の体の方が私より暖かい。触れ合った部分
から浴衣を通して温もりが伝わってくる。そして体から立ち上る香り。先ほど
のシャンプーのものと共に、少女の薫りとでも言うのであろうか、甘いような、
酸っぱいような香りが鼻腔を刺激する。
 とはいっても、真琴は真琴だ。
「あぅー、肉まんまだ来ない……」
「はは、蒸かすのに時間がかかるのだろう」
 あの秋子さんが電子レンジで温めるだけ、などという安易な手を使うとも思
えない。
 私はグラスを傾ける。酒に強いわけでも弱いわけでもなく、軽い酩酊感が体
を包む。その酔いに任せ、かねてからの疑問を聞いてみることにした。
「そういえば真琴は――」
「あぅ?」
「何で肉まんが好きなんだ?」
「あははっ、変なしつもんーっ」
 真琴の笑いが柔らかな振動となって伝わってくる。こちらまで笑い出したく
なるような暖かい波動。ひとしきり笑ったあと、問いに答えてくれた。
「えーとね、あったかい、からかな」
「まぁ確かに冷たい肉まん、ってのはゾッとしないな」
「でしょーっ。寒いところで食べると、とってもおいしいんだから」
「その前に、寒いところに行かなければいいんじゃないか?」
 私の冗談じみた問いかけに返ってきた真琴の言葉は、妙に真剣味を帯びてい
た。
「でも、寒いとこ、行かなきゃならないこともあるから……」
469或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/16 00:44 ID:ESx+IFc9
 その表情は私の位置からでは窺い知れない。
「真琴、あったかいのが好き、温かい肉まんも、暖かい人も」
 そう言うと真琴は背中を私に擦りつけた。意味するところは鈍い私にも解る。
私は腕を伸ばすと、お腹の辺りで真琴を抱きしめた。
「冷たいのは……寒いのは嫌だから」
 溜め息をつくようなその台詞が私にはよく理解できた。ものみの丘でのピロ
とのシーン。毎夜祐一の寝床を訪れるシーン。プリクラのシーン。そして結婚
式の後のシーン。Kanonの中において真琴が嫌ったものがなんだったのか。真琴
が求めたものはなんだったのか。
「だから真琴、この仕事嫌いじゃないの。みんなあったかいから。真琴のこと、
あっためてくれるから」
 真琴は――私に似ている。私も寒いのは――冷たいのは嫌だ。だが周りは寒
く。ひたすらに寒く。どんなに高級な衣装に身を包んでもその冷たさは私に取
り憑き……。
 そして真琴は手近な物として肉まんを求め、私は二次元の少女を求め――。
 気が付くと真琴は私の方を振り返っていた。眼前の真琴の顔はわずかに赤み
を帯び、真剣な眼差しが私を捕らえる。わずかに濡れた唇が開き、呪文の様な
言葉を紡ぎ出す。
「あなたも真琴のこと、あっためてくれる?」
 私はその呪文に逆らう術を持たない。
 持とうとも思わない。
 ゆっくりと顔を近づけ……その唇に自分の唇をそっと重ねた。
 真琴はゆっくりと目を閉じ――。
470或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/16 00:45 ID:ESx+IFc9
『失礼しますっ、酒肴をお持ちしましたっ』
 ノックと共に声が外からかけられた。
「わーい、にっくまーんっ」
 とたんにドアの方に振り向き、元気な声を上げる真琴。呪文は破られた。や
れやれ。
「……どうぞ」
 私が疲れたような声で了解の合図を出す。が、ドアが開く前、真琴はそっと
耳元でささやいた。微妙に艶を持つ声で。
「あとでゆっくりと……ね」
 ……まったく、こんな手管まで練習したのだろうか。
 私は首を振ると、ドアの向こうに立つ少女に視線を移した。
 ――少し、驚いた。この子達までこの館には居るのか。
「失礼します、酒肴をお持ちしました」
 再度私の目の前でそういい、その少女は膳を置いた。
 服装はアイヌ風だ。某格闘ゲームの女性キャラのような、と言えば話しが早
かろう。ただ彼女と違うのは目の前の少女には――獣の耳と尻尾が生えていた
のだ――。
471或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/16 00:46 ID:ESx+IFc9
>>467-470 やっと真琴がこのお仕事に熱心な理由を書く事が出来ました。
472名無しさんだよもん:02/10/16 00:47 ID:7UYC8x7Q
スンドメ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
473名無しさんだよもん:02/10/16 00:50 ID:GBfqYTSn
寸止めハァハァ━━━━━━(;´Д`)━━━━━━ !!!!!
474174:02/10/16 00:59 ID:H9YJYX2u
>>或る名無し氏
……参りました。あなたすごいや…
475名無しさんだよもん:02/10/16 02:00 ID:gpiuCnBJ
かつてここまでエロなしで(;´Д`)ハァハァさせるスレがあっただろうか!?
いや無い!!
476名無しさんだよもん:02/10/16 02:08 ID:5nrRt4Tx
>>470
エルルゥキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
477500ml:02/10/16 10:36 ID:DlsqMj3i
>>450-452続き
478500ml:02/10/16 10:36 ID:DlsqMj3i
「はい、かけたよ」
「ありがとうございます。では……」
 佐祐理さんの頬の感触が背中に当たる。それとともに手が僕の胸板を洗い出した。
「……」
 上下左右にヌルヌルと動く佐祐理さんの手。僕の体にボディーソープを塗りつけている。
「なんだか、気持ちいいね」
「そうです?そう言って貰えると嬉しいですねー」
「ああ、こういうのって、なかなかないし」
 佐祐理さんの手は僕の胸からお腹迄まんべんなく拭いてくれている。
「そうですよねー、子供じゃないんですからねー」
「ああ」
 確かに。
 正面は佐祐理さんの手がマッサージをするみたいに這い回って、後ろでは相変わらずぷにぷにした物が僕の
背中を圧迫している。
「ふ……ふ……」
 力を込めてしてくれているんだろう、佐祐理さんの少し強い吐息が僕のうなじにかかる。なんだかそれすら
もマッサージの一環みたいだ。
「気持ちいいですか?」
「ん?」
「一応、マッサージもしてるつもりなんですよ。でも、佐祐理は余り力がないんで」
 するみたいじゃなくて、してたのか。
「あ、うん。気持ち良いよ」
「そうですか。そう言って貰えると嬉しいです」
「では、最後の仕上げをしますね」
 そう言うと佐祐理さんは立ち上がって、ドアの方に歩いていった。
479500ml:02/10/16 10:36 ID:DlsqMj3i
 えーと……。 僕はどうすれば。
 磨りガラスを引いて佐祐理さんは上半身だけを脱衣所の方へ出す。
「はぇー、やっぱり遠いですねー。今度耕一さんに直して頂かないといけませんねー」
「佐祐理さん?」
 なんだか脱衣所の方で何かやっているらしいんだけど。……バスタオル越しに佐祐理さんのお尻がふるふ
ると揺れているのが分かる。さっきの動きで少し濡れたらしくて、透けるか透けないかのギリギリな感じが
艶めかしい。
 多分あそこまで行って下から覗けば、さっきは見せてはくれなかったものも……
 そう思うと居ても立ってもいられなくなった僕が、腰掛けから立ち上がろうと思った時、
「あ、届きました」
 という声と共に浴室、脱衣所の全ての明かりが消された。
「さ、佐祐理さん」
「あ、あははー。全部消してしまいましたー。でも、心配しないでください。大丈夫ですから」
 暗闇の中から無闇やたらに明るい声。なんていうか、動じない人なんだな、この人は。
「少しの間だけ、辛抱してくださいねー」
 そう言うと佐祐理さんは声を潜めてしまった。
 しかし、周りがまったく見えない。心配するも何も、この部屋の空間把握が全く出来ていない僕では身動き
一つ出来ない訳だ。
 が、少し離れた所でひたひたと歩く音がする。佐祐理さんに違いないんだけど、こんな真っ暗闇の中で歩
く事が出来るなんて、意外と佐祐理さんの身体能力ってすご……
 ゴン!
「ふぇっ」
「……」
480500ml:02/10/16 10:37 ID:DlsqMj3i
以上>>478-479 
481名無しさんだよもん:02/10/16 11:44 ID:oL8vCQjc
萌えてワロテハァハァ(;´Д`)
5000ml氏素晴らスィ…
482名無しさんだよもん:02/10/16 11:45 ID:oL8vCQjc
って10倍も増やしてどうする漏れ…500ml氏ですた(鬱
483長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/16 12:32 ID:Ei3q0t/T
>>482
 今回もまた確かに10倍増量に値する出来ですぞ?
 明るく微かに切ない感じが萌え。
 
 ところで或る名無しさんの真琴描写には愛を感じます。
 娼館にあるまじき(笑)暖かくて優しい視線ですね。

 葉鍵楼って・・・癒し系? 
484名無しさんだよもん:02/10/16 17:57 ID:vLWQpWeF
真琴 寸止めか。
佐祐理さん どじっ子か。
このスレぁ…いいな。
485名無しさんだよもん:02/10/16 21:05 ID:xBc2H3hI
某スレの彩×楓ちゃんやふたなり楓ちゃんで覚えのある人がいるかもしれない、そんな俺。
岩切さんちの花枝さんを書きたいと思うのだが、どうか
486名無しさんだよもん:02/10/16 21:08 ID:ZywPm57H
ぜひお願いします
487485:02/10/16 22:14 ID:xBc2H3hI
「―――が提唱した原理だが、これは近代に―――」
 ……。
「―――となり、相互にだな―――」
 …………。
「―――試験では人名も問うからな、ちゃんと―――」
 ぼそぼそと講義室内へ響く声。
 いや。響いてなどいない。
 がらんとした講義室に、眠っている学生が数名。
 涸れた喉で講義を続ける定年間際の男性講師。
 響くどころか、講義室の最後列に席を取った僕にはまともに聞き取れない。
 勿論、真面目に講義を聞く気があるのならこんな場所に席は取らないのだが。
 他の学生は眠っているか欠席しているかだ。
 こんな僕でも、偉く真面目な学生に見えてしまう……。
 ただの惰性。欠席も居眠りも面倒臭いだけなのに。
「―――いいか、聞いておかないと困るのはお前達なんだから―――」
 やれやれ。
 年寄りの冷や水、という言葉を思い浮かべて苦笑した。
 諺なんて覚えていても、どうせ恥ずかしくて口に出来ないのだから意味が無いだろうに。
 そもそも、僕の友人に諺など通じるものだろうか……。
 ……眠い。やっと、面倒無く眠れそうだ。
488485:02/10/16 22:15 ID:xBc2H3hI
「―――学生の質も落ちたと言うのは本当だな―――」
 講師の話の内容が変わったらしい。
 ……どうだって、関係ない。
 ただ、無為。
 僕の日常はひたすらに無為。
 そして僕は無為。こうして講義を聞き流して終わる一日。
 楽しい日常など、何時の話だったろうか。
 浩之が。耕一が。和樹が。祐一が。浩平が。
 羨ましい。俺と似て明らかに俺と異なった日常。
 祐介。ああ、僕と似ているかも知れない……。
 でも、俺の周りには……そんな、不思議なことなんか……。

 ―――ピチョン。

 ……水音?
 ああそうか。眠ってしまったらしい。
 有り得ない事が起これば、それは夢。
 それが日常でのセオリー。こういう例外も含めて慣れた出来事。
「夢か」
「え?」
 鋭い声という第一印象だった。それが女性の声だと判断するのには数秒を要した。
「夢と思えば夢。それもひとつの形だな」
「貴方は?」
 慣れない夢だった。
489485:02/10/16 22:15 ID:xBc2H3hI
 ―――コポッ。

 ―――僕は、水の中にいた。
 息は出来る。流石は、夢。
「お前は……あたしの存在を、どう位置付ける」
 水というフィルターを通しても解る鋭い声。
 声のする方を見詰めると、ぼんやりと……モノクロの人影が見えた。
「……僕がどうだって、夢なんだろう?」
「良いだろう、それで良いならばな」

 ―――ス―――

 人影が薄れて行く。
「……待ってくれ!」
「お前がそう言うならば」
 確かに、人影は遠ざかるのをやめたようだ。
「はっきり、姿を見せてくれ」
「それは出来んな」
「どうして」
「そう言う取り決めなのだ」
 ……誰が決めたんだ。
「だが……」

 ―――スゥ―――

「あ……」
 人影が消えた。
「決して振り向くな」
「え? ……あ」
490485:02/10/16 22:16 ID:xBc2H3hI
 ―――ひたり。

 背中に慣れない感触。
 ……人間の背中?
 そうだ、間違いない。
「……振り向けば、この刻は全て幻」
「あ……」
 反射的に振り向こうとした途端の断定だった。
「……貴方は」
「幻は幻だ。しかし夢は幻とも限らない」
「……解らない」
「振り向かぬという事は、幻以外を望むという事か」
「うん」
「……ならば待つとしよう」
「待つ……?」
 意味が解らない。
「思い込むな。幻も夢も現もお前次第だ。それともお前は無為か」
「僕は……」

 ―――ぴちょん。

 水音で目が覚めた―――いや、これも夢の続きか―――
 頭上には……細い屋根……鳥居?……いや、門。門だ。
 雨粒か露か、水滴に打たれて目覚めたらしい。
「夢……現……幻……」
 うわ言のようにそれらの単語を呟きながら、僕はその門―――門の表札も看板も見ていないが―――
 僕は、ふらつく足取りで……その門を潜った―――
491485:02/10/16 22:17 ID:xBc2H3hI
やっつけで書いた導入。
こんな感じで……主人公が俺?知りません
492329:02/10/16 23:02 ID:MBHMSD5Z
おを、またお1人降臨なさってる……
漏れも導入部だけ書いてみたのでうpしてみます。
でもまだ3人のうち誰で書くか激しく迷い中(藁
493329:02/10/16 23:17 ID:MBHMSD5Z
「あれ?」
いつも通りの会社勤め、いつも通りの帰路、いつも通りの…退屈な1日。
それがまた、終わろうとしている。
ここを曲がれば俺の住むボロアパートのはず。
だが、そこから見えたのは見慣れた道ではなかった。
その先に見えたのは『葉鍵楼』と書かれた木製の古びた看板。
そして、この21世紀のご時世には相応しくない旅篭…そう、正にそう呼ぶのが相応しい、
古めかしくもどこか威厳めいたものを感じる建物だった。
「っかし〜な、確かにいつもの道だと思ったが………」
そうぼやいて振りかえる。が、その先には……先程通って来たはずの道が無くなっていた。
「おいおい、どうなってるんだよ?酔ってるのか俺?」
いや、酒なんか飲んだ覚えも無い。となれば、やはりどこかで道を間違えたのか?
「やれやれ、まだ20代だぞ?どう考えてもボケる歳なんかじゃないんだがな……」
とはいえ、右も左も分からない状況、見ると目の前の『葉鍵楼』とやら以外、建物も見当らない。
「しょうがない、ここで道を尋ねるしかなさそうだな…」
意を決して、俺は建物の中へと足を踏み入れた。
494329:02/10/16 23:22 ID:MBHMSD5Z
「やっぱり中も同じか……」
いかにもな造りの屋内。こんなのは博物館か観光地にしか残ってないと思ったが。
「ある所にはあるもんなんだな。しかし……」
ざっと見渡してみるが、誰もいない。
いや、それどころか誰かが生活していると言う気配すら感じられない。
そのわりには良く手入れされているような感じがするのは気のせいだろうか?
「ちぇっ、空家かよ。道、聞けると思ったんだが……」
さてどうしたものか、と思考をめぐらせようとしたその瞬間…!
「ウェルカム、マイブラザー!ようこそ、娼館『葉鍵楼』へ!」
いきなり背後から声を掛けられ、びっくりして振りかえる。
その先には、何ともこの場の雰囲気とはかけ離れた男が立っていた。
個性的な髪型に、これまた個性的な眼鏡……
ん?この眼鏡、どこかで誰かが……いや、目の前に居るのはその『誰か』に……
「あの、大変失礼とは思いますが、あなたの格好、もしかしてコスプレ……」
「貴様の目は節穴かマイ同志っ!我輩のような世界征服の似合うおたくが他に居ると思うかっ!」
言い終わらないうちにツッこまれてしまった。つかそのハリセンはどこから……ってオイ、
問題はそこじゃない!
「じゃ、じゃあ貴方は『本物』の……んなわけないか。第一実在してるわけがな…」
「本物も何も我輩…『九品仏大志』は1人しかおらぬっ!」
スパンスパンと立て続けにハリセンで殴られる俺。
495329:02/10/16 23:24 ID:MBHMSD5Z
「ちょ、やめてくださいよ!なりきりとかそういうのはあまり分かりませんが
貴方がすさまじく似ているというのは良く分かりましたから!」
「まだ言うか同志!かくなる上は……」
男はどこからともなく金属バットを……ちょ、ちょっと!それはシャレになんないよマジで!
「これで貴様の目を覚まさせて……ごふっ!?」
男がバットを振りかぶったその刹那、後ろから飛んできた『何か』が男の後頭部を直撃していた。
アレは…テニスボール?
「あんたねぇ、お客様何も分かってないんだから、脅かすような真似するんじゃないわよ!
……ごめんなさい、このバカが怖がらせるようなマネして……。」
そう言って奥から出てきた一人の女性。
彼女を見て、俺はあの男がどうやら『本物』で、
自分が何か『特殊な事態』に陥っていることを、ようやく認識した。
彼女が…似ているというにはあまりにも『そのもの』だったから。
ディスプレイの向こう側で何度も顔を合わせてきた、俺の所謂『萌えキャラ』の1人……
『高瀬瑞希』に。

(相手が女なら即刻信用するのかマイ同志ィィィィィィィィ!)
496329:02/10/16 23:31 ID:MBHMSD5Z
>>493-495
長文エラーにつき3分割。
一応こんなノリでいくつもりです。
以前の発言通りエロは初挑戦なのでそのパート入ったら変わるかもですが。
497長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/16 23:35 ID:Ei3q0t/T
>>485-495
 技ありと観た。ユーモアのセンスも。・・・焦るぜ、みんな構成が巧い。
 続き楽しみです。
498長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/17 00:15 ID:Hh/UE7U6
 臥所にはすでに布団があった。
 咽の渇きと震えが襲うほど、雄が猛るが、できるだけ理性を働かせてそっと
みずかを横たえた。
孤独。
 因習。
 幻想。
 なんだか、そんな単語が脳裏をよぎる。
 この子と一緒にいるのに、孤独が付きまとってはなれない。もはや淫水まで
吸って憚らないのに。
 この子はなぜ、尽くしてくれるのか。それは金のためだろうか。
 そもそもこの子はいくらなのであろうか。
 年若き、いいや幼き「みずか」はなぜ春をひさぐのか。
 因習、か。売られた?
 ・・・しかし、そんな妙に冷淡な志向は決してたぎりを和らげはしない。
 みずかは濃い栗色の髪をしている。
 瞳を見つめた。
 すっと伏目にして、ほほを赤らめる。そのしぐさは少女と言うより、女だ。
 髪をなでれば、焚き染められた香と乳の香の混ざった優しい匂いが鼻をくす
ぐる。
 「みずか・・・。」
 「何でございますか。」澄んだ視線が再び目の奥を射る。だがそれは冷たく
はない。
 「お前は、なぜここにいる。」今度はこちらが目を逸らしそうになる。
 だが、そう言えた。もうそう言うのは明らかな偽善かもしれない。
 「あなたのためにて、ございます・・・」強いはにかみは上目遣いだ。
 え?
 ・・・それはどういうことだ。
 言葉には、ならない。
499長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/17 00:16 ID:Hh/UE7U6

 『すべての願いを叶えます』
 だとすれば、今見ているのは、願い、『心象風景』。
 幻想。

 だが、それは勝手な思いだった。
 しばしの空想と迷いの間に思い立ったか、みずかは、ここに猛り立った男性
自身を口で慰め始めた。
 射精に至るプロセスとは違う、優しく執拗な摩擦が亀頭に与えられた。
 延髄に直接打撃がくる、男のいろいろな喜ばせ方を知っている特殊な刺激だ。

 「み、みずか、や、やめろ」快楽は時に安易に苦痛だ。
 ソウジャナイ、もっと、モットダ。
 いや、まず、ハジメハ・・・。

 思考が混濁する。
 みずかは身体をあわせて温かみを伝えてくれる。
 言葉はない。
 だが、寂莫たる欲望の嵐でもない。

 一番期待していなかったものが身体に伝わってくる。
 だがそれをなんといっていいのか言葉が思い出せない。
 
 みずかは刺激の与え方をさっと変えた。気が一時に抜け、身体は緩んた。そ
こへ強い刺激が与えられて、不覚にも昇天した。
 「ああっ・・・」なさけない声が身体から聞こえてくる・・・。
 みずかはその様子を見て、にこりと笑った。
 「きもちよかったですか。」暖かく、安心できる笑顔だ。
 ああ。声にならないくらいだよ。
 みずか・・・、みずか??                  (つづく)
 
500長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/17 00:23 ID:Hh/UE7U6
私もつたないながらお仕事再開です。よろしくお願いいたします。
 >>79 >>84 >>455 >>498-499 とお読み下さい。
 題名は:『常天、常愛』です。
 ぽつぽつ仕事続けます。小篇です。
 
 職人の皆様にはとても及びませんが、恥より萌えが勝るの精神で
がんばります。 
501エミオル:02/10/17 00:30 ID:eJBfbUUx
ふと思い出したのだけど、13cmの檸檬 〜影絵亭ノスタルジヤ〜。
前にもあったけど、長森狂徒さんのSSが出ると、ぐっとここ娼館の高級感が増して
大正浪漫(デモクラシーではない)の香が漂うんですよね。雰囲気を出すのが本当に上手いです。
言葉の選び方が上手いなあと思うのであります。
502楓スレ住人:02/10/17 01:43 ID:NQB56BTR
>>485様、あ、あなたはもしやっ!?
いつもと違った作風にも期待しております
503長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/17 02:02 ID:Hh/UE7U6
>>501
 エミオルさんにはいつも過分の評価を頂き身が引き締まります。
 エミオルさんの作品もぜひ見てみたいです。
504或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/17 02:07 ID:eUhRDE0Z
大正浪漫の風を吹き込む者がいれば、霧散させてしまう者もここにいます。
えーと……まあこうしてバランスがとれていく、ということで……
>>467-470 の続き。今回も趣味に爆走中です。
505或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/17 02:07 ID:eUhRDE0Z
「あの……何か顔に付いてますか?」
 その獣耳と尻尾を持った少女は、不安げな表情で私に問いかけた。
「いや、失礼。そのような耳を実際に見るのは初めてだったものでね」
「あ……。そうですよね、珍しいですものね、ここでは」
 妙に寂しそうな顔。いかんいかん、彼女らにとってこの容姿は普通のものだ。
それを物珍しげに言うのはよくないな。
「その、よく似合っているな、と」
 その場凌ぎの言い訳だったが、彼女は嬉しそうに頬を緩めた。なるほど、土
の薫りのする少女、とはよくいったものだ。真琴は無邪気という雰囲気だが、
この娘は、純朴という感じがする。
「あぅー……」
 普段とは違う感じの真琴の声。動物のうなり声のようだ。さらに、嫌な気配
が漂ってくる。黒い気配というか何というか。それは彼女にも伝わったようだ。
体がピクンと震え、耳と尻尾の毛が逆立つ。
「あ、お、お邪魔ですよねっ、すみません、失礼しますっ」
 彼女は急に踵を返した。私は慌てて礼の言葉を口にする。
「ありがとう、エルルゥ」
 しかし彼女は急いでドアを閉めると立ち去ってしまった。原因は……真琴し
かあるまい。私はビールのグラスを膳に置くと、両腕で真琴の体を引き寄せた。
微妙に息が荒い――気がする。
「一体どうしたんだ? もしかして彼女と出会うのは初めてとか?」
 コツンと後頭部が私の胸にぶつかる。いささか激しく真琴は身体を私に寄り
掛からせた。
「ううん、エルルゥも友達よぅ」
506或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/17 02:08 ID:eUhRDE0Z
「だったらどうして?」
 すると真琴は口をとがらせ、私に顔を向けた。
「だってすごく興味、あるみたいだったから……今は真琴の時間なのっ」
「いやその……別に彼女自身に興味がある訳じゃなく……」
 と言うか誰でも、実物の獣耳や尻尾――獣娘を見れば、特に属性がなくとも
注目するのではないか。私が見ていた時間はわずかではあったが、感情によっ
てその形状が変化する様を見ることができたのは僥倖だった。
「……耳としっぽ?」
「いやその……まぁちょっとな」
 あまり真琴の気分を害したくなく、口を濁す。ところが真琴は得意げに言い
放った。
「あれくらい、真琴にだってあるわよぅ」
 なんですと――!?
「あぅーっ、ホントだもんっ!」
 よほど驚愕していたのだろう。私の顔を見た真琴が猛烈に抗議する。
 確かに葉鍵板では、狐の耳や尻尾のついたAAやCGをよく見かける。狐娘
形態の真琴はある種の標準だとも言えるだろう。とはいっても、私は先ほど真
琴の全裸をこの目で確認している。隠しようもないはずなのだが……。
「じゃあ見せてくれるかな?」
「えへへ、みたい?」
 とたんに笑顔になる真琴。まるで、子供が宝物を人に見せびらかす時のよう
な笑顔だ。
「ああ、見たい。是非とも見たい」
 あの真琴の、あの狐娘姿を実際に見せてくれるというのだ。何を拒む事があ
ろう。
507或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/17 02:08 ID:eUhRDE0Z
 真琴は私の肩に手を載せると、そこを支えに一挙動で立ち上がった。そして
一歩、二歩と下がる。
「それじゃいくわよぅっ」
 ある程度私から離れると、そう言うなりひらりとその場で回って見せた。
 大きく翻る浴衣の裾。悲しき男の性か、私の目は一瞬そちらに引きつけら
れる。
「あぅー、どこ見てるのよぅっ」
「いや、すまな……い……!」
 目を離した隙は僅か一瞬の筈であった。それなのに――。
「いつの間に……」
 頭の上。先ほどまで確かに何もなかったはずなのに、今そこには獣の耳が生
えていた。根元は真琴の髪と同じ狐色。上部の三割ほどが黒くなっている。写
真などで見る狐の耳だ。
 浴衣の裾から、大きな毛の固まりのようなものが姿を現していた。耳と違い、
先端は白くなっている。
 作り物ではない。両方とも自ら動いている。
 真琴は上半身をひねると慣れた手つきで尻尾に被さっている浴衣をつまみ上
げた。
「しっぽ、こうしないと窮屈だから……」
 そういいつつ浴衣の裾を何段か折り、どこから取り出したのか、安全ピンで
留めてしまった。ただし後ろだけ。前の部分は先ほどと変わらない。少し残念。
「あははっ、じゅんびかんりょーっ」
 そういうとまた私の側にストンと座り込んだ。そして私の方を見る。
508或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/17 02:09 ID:eUhRDE0Z
「どう? 真琴の耳と尻尾?」
「ああ、真琴によく似合ってるよ」
 嘘やお世辞ではない。その2つは、私の予想以上に真琴に馴染んでいた。ま
るで、今まで故意に隠されていた物が、その場に姿を現したかのように。
 ……単に私が、CGに毒されているだけかもしれないが。
「あははっ、ありがとっ」
 けれど真琴は嬉しそうだ。ならばそれでいいではないか。
「それで、触ってみてもいいかな?」
 ここまで来たら、次にすることは触る事だろう。
 しかし真琴の返事はつれなかった。
「駄目っ。肉まん冷めちゃうもん」
「いや、少し触れてみるだけなのだが、手触りとか」
 ところが真琴はなぜか顔を赤らめると、恥ずかしそうに呟いた。
「絶対に、ちょっとじゃなくなっちゃうから……ね?」
「ふむ、まぁ真琴がいうならしかたあるまい。確かに冷めた肉まんは美味しく
ない」
「でしょっ、食べよーっ」
 なぜ少しではなくなるのだろう? という疑問はあったものの、とりあえず
今は食欲の方を優先させる事にするのであった――。
509或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/17 02:10 ID:eUhRDE0Z
>>505-508 狐娘化させるか悩んだのですが、欲望に忠実にやってしまいました。
510長森狂徒 ◆UBV5sM.9gY :02/10/17 02:34 ID:Hh/UE7U6
>>509
 愛に深く、欲望に忠実に。どんどん愛くるしくなってゆく・・・。
511名無しさんだよもん:02/10/17 02:36 ID:JR3d8l3q
猫耳来たか…良い
ちょっとじゃなくなっちゃうのか・・・イイなぁ
512500ml:02/10/17 10:34 ID:CXwDBSCx
>>478-479続き
513500ml:02/10/17 10:35 ID:CXwDBSCx
「大丈夫?佐祐理さん」
「……はぁい。大丈夫ですよー」
 入り口の方とはまた違った方向から声が返ってきた。ちょっと涙声かもしれない。でもドアから今聞こえ
た所まではなんの問題もなく行けた訳だから、やっぱり結構凄いのかもしれない。
「……あ」
「?」
 佐祐理さんの何か見つけた様な声と共に、カチッとスイッチを押すような音がする、そして。
 カラカラカラカラ……
 最初に違和感を持っていたシャッターが上がる音がした。あの重量感の割には軽快な音で、ちゃんと整備が
行き届いているらしい。
 それはブラインドの様に隙間から光りを漏らして上がっていく。
 そして、シャッターの先にあったもの。それは壁一面のガラス。
 暗闇だった部屋の中に月明かりが差し込む。
 ガラスの左上には満月が静かに佇む。
 幽玄。耽美。まるで入り込む光が静かな音楽を奏でているかの様な雰囲気。

 なによりも。
 僕の鼓動を突き抜かせるもの。
 月明かりに照らされた中央には、佐祐理さんがいた。
 先程までこの浴室を明るい雰囲気で一杯にしていた倉田佐祐理。
 その彼女が今、逆にこの部屋の雰囲気を艶めかしいものに一変させていた。
「……」
 物言わず立つ女性。
 物言えず座る僕。
 肢体をバスタオルにくるんだまま、彼女はガラス壁の中心に立っている。辛うじて伺える顔は、どこか妖艶
で人を惑わすような危険な微笑。明かりによって微妙に強調された顔の陰影は、彼女の心の中の深層を浮かび
上がらせているかのようだ。
 更に月明かりは彼女の肢体の美しさをも際だたせ、まるで壁に彫られたレリーフの様な印象を僕に与える。
514500ml:02/10/17 10:35 ID:CXwDBSCx
「綺麗だ……」
 やっと、そして思わず僕は呟く。美辞麗句など必要ない、ただ綺麗だと思った。
 そして、僕はまるで吸い込まれる様に立ち上がった。
 僕と佐祐理さんの距離、約1間半という所だろうか。僕の立つ所にまでは月明かりが届いてない。佐祐理さ
んの立つ壁際はキラキラと水滴が月明かりに反射して、天然のステンドグラスの様だった。
 まるで教会に佇む聖母像。そして聖母は妖かしの鼓を持っているのかもしれない。
 僕には危険すぎる。
 でも、逃げられない。
 その僕の思いを待っていたかの様に、佐祐理さんの肢体を覆い隠していた1枚の布きれが、音もなく下に落
ちた。
「……」
「クス……」
 身動き一つせず。微笑を崩す事もせず。
 先程見た乳房。細くくびれた腰。すらりと伸びた脚。
 ……そして、暗がりの中でも陰影をうっすらと見せる、女性の中心を覆う陰り。
 彼女はその全てを隠すことなく僕の前に見せつけていた。ガラスの向こうでは風が強いのか、木々が枝を揺
らして左右に踊っている。
 これは儀式。
 そこに立っているのは間違いなく偶像。
 そして僕は偶像を崇拝する一人の異教徒。
 ……なんだそれ。くだらない。どこの三流詩人だ、お前は。

 しかし

 そうでありたい。
 僕はそう思ってしまった。
 ならばいっその事、堕ちてみたい。
 彼女の与え賜う悦楽に身を任せたい。
 僕はゆっくりと佐祐理さんに近づいていった。
515500ml:02/10/17 10:35 ID:CXwDBSCx
 僕は一歩一歩歩いて行く。月明かりの中、正面の対の瞳は僕を捉えて離さない。
 歩みながら、陰茎の中に血液が流れ込んでいくのが分かる。
 一間、半間、三尺……そして目の前。
 僕の瞳の五寸先に佐祐理さんの瞳があった。深く澄んだ瞳、さっきまでの明るく澄んだ瞳じゃない。
 見ているだけで僕を何処かへ拐かす様な瞳。
 思わず僕は目を逸す。そして彼女のおでこに口づけをした。
「……」
 そのまま眉間、瞳、頬へ
「んん……」
 最後に佐祐理さんの唇へ合わせた。
 軽く、でも密着させて。彼女の瞳をもう一度見返す。
「……」
「……何が見えました?」
「……森かな」
「どの様な?」
「深淵。僕を不安にさせるものかもしれない」
「どうしたいです?」
「……さあ」
「……クス」
 僕と佐祐理さんは今度は深く口づけを交わす。舌を絡ませ、お互いを食べ尽くすかの様に激しく貪る。二人
の間でくちゃくちゃと下品な音が奏でられる。舌先と舌先が触れ合い、形を確認するようにお互いの舌を這い
回る。
「んん……ん」
 佐祐理さんの乳房が僕の胸に押し付けられる。僕も陰茎を佐祐理さんの下腹部へ押し付ける。
 僕は更に佐祐理さんを強く抱きしめる。彼女は抗うことなく僕に身を任せる。
 何分も何十分も彼女の口内を犯し、僕の口内を犯された様な気がした。
516500ml:02/10/17 10:35 ID:CXwDBSCx
以上>>513-515 
517名無しさんだよもん:02/10/17 10:45 ID:iSshHNX/
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
518名無しさんだよもん:02/10/17 12:36 ID:8z4KZp1D
(゚∀゚)キターーーーーーーーーーーーーーーーーー
エロいゾーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
519名無しさんだよもん:02/10/17 12:53 ID:Q5BmCOtE
つーかすげぇ・・・この展開。
520名無しさんだよもん:02/10/17 15:28 ID:4o0YlpSl
そろそろageておく。
521名無しさんだよもん:02/10/17 15:54 ID:O8pehllJ
age
522先輩を書いていた香具師:02/10/17 16:01 ID:vK2B1yHY
素晴らスィ、職人が次々と降臨なさってる………。
しかも激しくエロ━━━(゚∀゚)━━━イ!ですし…。
遅筆で質もアレな漏れは退散するべきでしょうか…(;´Д`)
523名無しさんだよもん:02/10/17 16:25 ID:CNG0eJLS
アダルトグッズを買うなら、絶対に匿名という人はココです。
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524名無しさんだよもん:02/10/17 17:27 ID:fknZPEJP
どの職人さんの作品も素晴らしい。
エロいのもさることながら、雰囲気が堪りません。
525名無しさんだよもん:02/10/17 21:01 ID:UAO8N7cj
やっぱりエロはいいなあ。
しかも描写がなんつーか官能的でイイ!
526名無しさんだよもん:02/10/17 22:16 ID:Ak+trCWT
なんか匂うようなエロさだなあ、確かに官能小説っぽい。
527名無しさんだよもん:02/10/18 01:27 ID:+6j1r4lP
このスレ見たらSSを書きたくなってきた(しかもエロを)

こんな葉鍵初心者かつSS未経験者の作品でも
読んでいただけますか、と腰を低くして聞いてみるテスト
528名無しさんだよもん:02/10/18 01:42 ID:dCU4i7AP
ここはレベルが高いんで尻込みしてしまったヨ。
529名無しさんだよもん:02/10/18 01:45 ID:OwbB+s9y
>>527>>528
恐れずに書いてみることが大事だと思います。
その葉鍵への思いの丈をぶつけてみましょう!…自分も大した物書けませんけど…
530或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/18 03:12 ID:wMGC/Ws7
誰だって最初は初心者。頑張りましょう。
……ヲレモナー。
というわけで >>505-508 の続きを……
531或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/18 03:13 ID:wMGC/Ws7
「いただきまーす」
 目の前の膳には、魚の唐揚げや煮物といった酒肴と共に肉まんが積まれていた。
 文字通り積まれているのだ。小ぶりの肉まんがピラミッド状に置かれている。
「ずいぶんとたくさんあるんだなぁ」
「あははっ、秋子さん特性だもん」
「……で、一人で食べるのか?」
「食べたい?」
「できることならば、イエス」
 あの秋子さんの作る肉まんがどれほどのものか、という興味もある。
「じゃあはいっ、半分こしよっ」
 そういうなり一つに手を伸ばし二つに割った。中から立ち上る芳しい肉汁の
香りが、空腹感をそそる。
「あぅー……」
 真琴の困った声。狐耳の上からそっと手元を眺める。綺麗に半分に割れなかっ
たのか。
「ああ、小さな方でいいぞ」
「あははっ、はい、どうぞ」
「ふむ……あ、これは美味しいな」
 ふわふわの皮にほどよく染み込んだ肉汁。旨味のある肉は上質の国産肉か。
やや辛めの味付けだが、ビールによく合う。流石秋子さん、というべきか。
「でしょーっ。秋子さんが作るの、みんなおいしんだから」
 真琴は自分が褒められたかのように笑う。自分の分はとっくに胃袋の中のよ
うだ。ジュースを一口飲むと、次の1個を手に取り、また半分に割る。すると
また別の香りが広がった。
「今度はカレー味?」
「みたいだなぁ」
532或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/18 03:14 ID:wMGC/Ws7
 一つずつ味を変えるとは、やはり秋子さんはすごい人だ。
 こうして私と真琴は各肉まんを半分に分け合い、端から片づけていった。

「真琴はこちらの方が好きそうだな」
「えっ、どしてわかるの?」
「尻尾の振れ幅が違う」
「あぅー、そうなの?」
「ふむ。自分では気が付いていないのか」
「あ、これ甘いけどおいしいのよぅ」
「肉まんなのに甘いのか? ……ほう、ココナツ味とはまた……」
「あぅー、ダメ?」
「いや、結構美味しいものだな。驚いた」
「やったーっ」
「じゃあ今度はあの、少し緑がかってるのを行ってみようか」
「うんっ……あっ、また分けるの、失敗しちゃった……」
「私は小さい方でいいぞ」
「ダメっ、さっき真琴が大きいのとったから、今度は逆なのっ」
「ふふ、いい子だなぁ、真琴は」
「あははっ、くすぐったいーっ」

 楽しい。実に、楽しい。たかが肉まんを二人で分け合って食べているだけだ
というのに。
 食べ物が美味しいから? 共通の話題で笑えるから? 相手とふれ合ってい
るから?
 ――真琴だから?
533或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/18 03:15 ID:wMGC/Ws7
「もうお腹一杯なの?」
 気が付くと真琴が私を振り返っていた。頬に肉片が付いている。
「いや、一休み、かな」
 私はその肉片を指先で拭ってやりながら答えた。肉まんも残すはあと数個だ。
「たくさん食べたもんねー」
「どこもこれもみな美味しかった。真琴はいつもこんなおいしいのを食べられ
て幸せなことだな」
「うんっ、でも今日のは特別においしかったの」
 そういうと、頭をゴシゴシと私の胸にこすりつけた。耳の先が胸元をくすぐっ
ていく。
「温かい肉まんも暖かい人も好きだけど……楽しいのも大好きっ」
「ああ……そうだな」
 私は真琴の体に両腕を回し、軽く身を寄せた。
「私も楽しいのは好きだよ。とってもね」
 そういいつつ、真琴の頭に私の頬を押しつけた。シャンプーの匂い、肉まん
の匂い、真琴の匂い……様々なものが渾然一体となり鼻腔を抜けていく。
 目の前の狐耳に息を吹きかけると、くすぐったいのか真琴は身を震わせた。
「もちろん、気持ちいいのも好きよぅ」
 故意か偶然か、真琴の手が一瞬、私の陰茎に触れていく。一応体はこの状況
に反応してはいるのだが……このほのぼのとした空気に、どうも私は真琴を抱
きに来たのだという事を失念してしまう。いや、心がそういう気分まで盛り上
がらない、というか。
 まぁ、なるようになるか。急いては事をし損じる、ともいうしな。
534或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/18 03:16 ID:wMGC/Ws7
 先ほどの接触事故にはあえて気がつかなかったフリをし、私は残りの顔をあ
げると肉まんに手を伸ばした。
「さて、せっかくだし冷める前に食べてしまうか」
「あっ、それはっ」
 急に慌てた声を出す真琴。
「ん? 何かまずいのか?」
「あぅー、なんか嫌な予感がするのよぅ、それ……」
「嫌な予感……ねぇ」
 そういえば肉まんの皮の色はほのかにオレンジ色をしている。……なるほど、
読めた。私は注意してその肉まんらしきものを半分に割った。
 不意にあふれ出す、他に形容のし難い匂い。例えるなら……無理だ、例えよ
うがない。それほど特異な匂いなのだ。
「ぁぅ〜」
 獣の耳がペタリと伏せられている。見ると尻尾も、内側に巻き込まれようと
している。犬系の獣にとって完全敗北の印……だったか。
「これがあの……謎ジャ――」
「ま、真琴もうお腹一杯だからっ!」
「……それほどに駄目なのか、これは」
「駄目って言うかなんていうか……その……あぅーっ」
 ガクガクブルブルとはこの状態をいうのだろう。
 しかし。チャレンジなくして進歩はない。
 私は右手に持った半分を膳の上に戻すと、左手に持ったそのジャムまんの中
身にゆっくりと右手の人差し指を近づける。
「だめーっ、絶対だめーっ」
 ……真琴に止められた。
535或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/18 03:18 ID:wMGC/Ws7
「もし触ったら、この後真琴に触るの禁止よぅ」
 ……冗談……ではないようだ。目が本気だ。
「分かった、そこまで言うなら、止めておこう」
 ゲテモノ好きとしてはかなり残念だが。私もどこぞの少女同様、変な飲み物、
食べ物にはちとうるさいのだが。私は左手に持った片割れも、注意深く膳に戻
した。しかし触れても駄目とは……放射性物質か、これは。
 真琴は膳を遠ざけてようやく安心したようだ。獣の耳と尻尾も元の状態に戻
っている。感情に合わせて動くというのは、実に不思議なものだ。
 ああ、そうだ。
「あのジャムを触らなかったのだから、その代わり、真琴にたっぷりと触らせ
てもらおうかな」
 冗談めかしてそんなことを言う。
「あぅ?」
「耳と尻尾だよ。先ほど言わなかったかな?」
「あ、うんっ」
 すると真琴は突然立ち上がり、体全体で私の方に向き直った。そして――あ
ぐらをかいている私の太股の上に跨ると、そのまま座り込むではないか。
「――っ!」
 思わず絶句してしまった。何しろ二人とも下着を着けていないのだ。今私の
太股は、僅か浴衣1枚を隔てて真琴の女性器が押しつけられている。
 突然の不意打ちに混乱する私に、真琴は正面から凭れると顔を赤らめ、
「あぅ……優しくしてね……」
 と言うのであった――。
536或る名無し ◆MaKoP/qBSE :02/10/18 03:19 ID:wMGC/Ws7
>>531-535 以上です。むー、こうやってエロっぽい風味に突入できれば……いいなぁ。
537500ml:02/10/18 10:37 ID:zs3AbbWo
>>527
なんとなく気持ちが分かります。私もSS書き始めたの今年の春頃ですから、初心者に
少し毛が生えたようなものなので。
まずは書いてみるってのが一番かもしれません。一度踏ん切りつけて落としてみれば、
後は楽になれるとおもいます。

……こんな事言ってる割には、今でもかなりドキドキしますけど。
>>513-515続き
538500ml:02/10/18 10:37 ID:zs3AbbWo
 佐祐理さんの首筋に舌を這わす。
「ぁ……ん……」
 そのまま手を乳房に合わせ、形をもう一度確認するように揉みしだく。
 二人の体には未だボディーソープが付いたままだった。だがその味は何故か甘く、脳髄に高揚感を促す。
 舌先を首筋、鎖骨へと降ろす。乳房をつかむ手を佐祐理さんの腰に廻す。
「ぅっ……」
 乳房を貪る。唾液を摺りつける様に乳輪の周りに舌を這い回らせる。
 舌先でへこむ佐祐理さんの乳房を更に変形させてやりたい。下から上へ擦りとる様に舌で乳房を持ち上げる。
「ぁあ……」
 乳首を唇で挟み込む。首を左右に揺らして彼女の乳首に摩擦を与える。
「んん……ぅぁ!」
 歯で噛む。噛み千切りたくなる欲望を押さえ、前歯に挟まった乳首の先端を舌先で弄ぶ。
 そのまま腰に廻した手を更に下げる。
 茂みの感触。女性器を覆う物。それは薄くサラサラで水に濡れてなければ風にそよいでしまうような細い陰
毛だった。
 それをわしゃわしゃと掻き込む。陰毛が包み込む丘を触れ、佐祐理さんの割れ目の端を感じる。
 そこを押し込んだ。
「くぅっ……」
 甘い吐息が浴室に響く。
 指を押し込んだ先にほのかな湿り気を感じる。
 徐々に欲望が理性に勝り出す。
 僕は佐祐理さんの体をガラスに押し付けた。
「あ……」
 一瞬バランスを崩した佐祐理さんをかばう様に腰を抱いた後、僕はおもむろに彼女の下腹部へ舌を降ろして
いった。
539500ml:02/10/18 10:37 ID:zs3AbbWo
 佐祐理さんのお腹、へその周りを円を描く様に舐める。
 そして、太股の付け根に指を這わしてから、股に手を差し込んでいきなり蟻の戸渡に触れてみた。
「ひゃ……」
 女性器と肛門を繋ぐ部分。そこは奇妙な盛り上がりがあって、湿度が高い。が、粘りけは少ないので恐らく
汗だろう。
 佐祐理さんの女性器と肛門に触れないよう気を付けながら、僕はその部分を何度も指でなぞる。
「ぅ……」
 先程自分がされた様に佐祐理さんの小さなへそに口づけをしてから、彼女のお腹に耳を押しつける。鼓動な
ど聞こえる訳でもないが、何か聞こえている様な気がした。
 そしておもむろに指を前方へとずらす。ちょっとしたひだの盛り上がりを感じた後、佐祐理さんのへこんだ
部分に僕の指が触れた。くちゅりとした液体を指先に感じた。
「んん……」
 佐祐理さんの女性器には既に湿り気があった。僕の愛撫によって彼女の芯から雫が溢れだしていた。
 僕は女性器の下から陰核へ向けてゆっくりと指を走らす。
「く……ぅ……」
 戻す。彼女のひだの中を徐々に浸食する。
 くちゃり、くちゃり
 何度も、何度も。
 僕は陰核を跳ねさせながら、ひだを押し分けながら彼女の女性器の形を確認した。
 僕の指が少しずつ、佐祐理さんの中に埋もれていく。
「ん…ん…」
 僕は一度指を止めて、
 ツプリ
「はくぅ……」
 佐祐理さんの内部に指を差し入れた。
540500ml:02/10/18 10:37 ID:zs3AbbWo
 「それ」は僕の人差し指を柔らかく、でも強烈に締め付けた。
 指先を揺らし、回転を加えながら、佐祐理さんの膣内を犯していく。
「ぁぅ……」
 指の根本が彼女のひだに触れる。そのまま引き戻して佐祐理さんから一旦指を抜いた。
「……」
 彼女にめり込んでいた指を眺め、立ち上がる。そして自らの指を月明かりに照らした。
 佐祐理さんにも見える様に。
「佐祐理さんの雫だよ」
「……はい」
「月明かりに照らされてきらきら光っている。とても綺麗だ」
「はい」
 佐祐理さんは僕の行為に臆する事無く返事をする。その唇も濡れて輝いている。
 僕は佐祐理さんの顔に指先を向ける。
 そしてその愛液に濡れた指先を、彼女の唇に這わした。
 小さな唇。その形をなぞる様に指を動かす。
 佐祐理さんはただ僕の瞳を見つめ続けている。
 この女性を。
 佐祐理さんを手放す訳にはいかない。
 指先は弧を描く様に動く。彼女の唇の中心に向かって。
「佐祐理さん」
 指をくわえさせた。
 佐祐理さんは抵抗することなく、自らの蜜のついた指をくわえ、舐めた。
 彼女の口内で僕の指先は愛撫される。
 先端。根本。全ての汚れを拭い去る様に彼女は僕の指を舐めた。瞳は僕を捉え続けたまま。
541500ml:02/10/18 10:38 ID:zs3AbbWo
以上>>538-540
542名無しさんだよもん:02/10/18 11:19 ID:ekcJH1gV
キテ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━タ!!!
543名無しさんだよもん:02/10/18 14:59 ID:00jJDjyM
なぁ、ここ投稿専用にして感想スレを別に立てようと思うんだがどうよ?
544名無しさんだよもん:02/10/18 16:40 ID:ox+e4FKZ
>>543
嫌な予感がするのは何故だろう。
545名無しさんだよもん:02/10/18 16:41 ID:hUlCbs0W
感想を書く釣り師がもっと増えてからでもいいだろう。
需要無し。
546名無しさんだよもん:02/10/18 17:44 ID:WvCTlUkS
小説の感想スレはよっぽど伸びがよくないと維持不可能
547名無しさんだよもん:02/10/18 17:45 ID:9LVAP729
エロい
エロいわぁ
あ〜書きたくなってきたYO〜
アルルゥとかカミュとかで

でも、ココの職人さんが良すぎだからな。。。
548名無しさんだよもん:02/10/18 18:19 ID:sa3I6Myv
アルルゥとカミュですか。良いっすね少なくとも俺は期待するっすよ。
549名無しさんだよもん:02/10/18 19:54 ID:Zeiww08s
>>532
ココナツ味の肉まんって実在するんでしょうか?なんか読んでたらそれすっげえ食いたくなったんですけど。
550名無しさんだよもん:02/10/18 20:55 ID:3quMOfeO
>549

          /// /Vヽ
          ll l lノノノ)) 〉  アラアラ、ソレデハ
           ヽl l´∀`ノ||    コノトクセイ(略
           /ヽ!トv^> リ
          ヽ lY) 〉!
           ヽlY)i l |
551名無しさんだよもん:02/10/18 21:50 ID:Eg80JDTW
いや、ミキプルーンはいいから。
552522:02/10/18 21:52 ID:bOZVG9X8
泣き言言っていましたが、どうにか続き書けましたので3連発逝きます…。
553漆黒の姫(6/?):02/10/18 21:54 ID:bOZVG9X8
「うーん………やっぱりやめた」
「え………?」

変わらぬ口調で告げると、私のテントからしなやかな指が離れていく。
それは私の期待を大きく裏切った。元来男としての自信は薄い方だが、まさか…?
自分が客の立場だという事も忘れ、そんな暗鬱とした思考に囚われてしまう。
だが、彼女の思惑は…私のそれとは全く別の次元に位置していた。

「がっついちゃったら、お客さんもわたしもつまらないからね」
「…みさき、ちゃん…」
「だから、後のお楽しみだよ…ね?」

彼女が、恥ずかしさと艶っぽさの同居した笑顔を向けて、私を本格的に剥いていく。
何も言えなかった。ドス黒い期待を裏切られたからではなく、その笑顔が持つ
独特の雰囲気に飲まれていたからだ。私は、彼女に見事に焦らされていたのだ。

「ちょっと、くすぐったいかな…?」

私のズボンを取り去った彼女は楽しそうにそう言うと、私の足先から遡っていく様に
指を這わせていった。そして確認する様に、彼女は徐々に擦り寄ってくる。
敏感な所に触れられたわけでもないのに、私の、男の身体が熱くなっていくのが分かった。
私は、彼女の細かい挙動一つですら激しい興奮を覚えているのだ。
これは魔術か何かなのか、と疑う事すら…既に私にはできなかった。

「案外、筋肉質なんだね…」
「…案外ってなんだい、案外って」
「あ、ごめんね…」

そんな会話をする頃には、彼女の指は私の頬を愛しそうに撫でていた。
視線を落とせば、彼女の肢体の隅々までも注視できそうな程に身を寄せて。
554漆黒の姫(7/?):02/10/18 21:56 ID:bOZVG9X8
彼女の瞳は、何故か私の顔に確実に向けられ、胸板には熱い布地の感触。
そんな殆ど彼女に抱かれている様な状態になって、私は漸く問いただす。

「え、い…一体どうしたんだい?みさきちゃん…」
「ん?何がかな?」
「仔猫みたいに擦り寄ったり、こっちの身体を撫でたり…」

暫く、天井を見上げる様にして考え込んだ彼女は、ふと恥ずかしそうに話す。

「えっとほら、お客さんの身体ってどんなかなー…って気になるんだよ…」
「…てっきり、甘えられてるのかなってドキドキしちゃったんだけど」
「や、やっぱりそう見える…かな…?」

見えるも何も、そうとしか思えなかった。
彼女の躯は、出ている所はそれなりだが全体としては華奢な方だ。
その上、素直で明るい…が、その目は見えない。そして、健気。
日本人の女性に嫌悪感がない男なら、保護欲が沸き上がるのは必至だ。

「まぁ、こっちは気にしないよ。楽しいから」
「きゃっ…でも、お客さんなのに…んっ」

抗弁しようとする彼女の唇を、自分の唇で塞ぐ。
繰り返しになるが、こういった行為だけを見ると恋人同士のそれに思える。
だが、ここは愛の巣でない代わりに、そこらの売春宿と同じでもないらしい。
それならば甘え甘えられ、お互いが満たされた方が良いだろう…と思った。

「うぐ…っ」
「あれ、お客さん…こういうキス初めてだったのかな…?」

…あくまでもイニシアティブは、手練れの彼女にある様だったが。
555漆黒の姫(8/?):02/10/18 21:58 ID:bOZVG9X8
「ん、む…はふ、んんっ…」

彼女の綺麗な顔が、私の顔と密着していた。熱い吐息が絶えず頬を撫で、
既に何度、彼女と自分の唾液を飲み干したか数えるのも忘れてしまった。

「ぁん、ぅんっ…」

そして、口の中に生暖かい舌が蠢き絡み合う感触。
脳に響く、くぐもった彼女の甘ったるい声と…しつこい程の水音。
変化がある度に、私を抱きしめて躯を押し付ける彼女の仕草。

「はぅ、んん…あむ…」

何処を注目しても、彼女のキスは私の体験した事のない甘美な物だった。
男である私が、キスだけでここまで高みに持ち上げられる存在だったとは…。
既に頭の中は白くぼやけ始め、股間のソレは痛さすら覚えていた。

「ふ、ぅぅ…ね、どうだった…かな…?」

そんな濃厚なキスも、やがて静かに終わった。
顔と私の頬に添えられた指を離した彼女が、そっと呟く。
その表情はまさに羞恥そのものであり、頬は真紅に染まっている。
だが、唇からは切れそうな程か細い銀の糸が…私の唇に繋がっていた。

「………こんなの、初めてだよ…気持ちよかった…」
「そっか…よかった」

そして、彼女は再び私に縋る様に抱きつき…私も彼女を抱き留める。
既に互いの心臓は激しく脈打っており、劣情の炎にその身を焦がされている。
それでも私はがっつくのを辞め、彼女との時間そのものを愉しむ事にした。