東京・向台町
同人生活に身を染めてもう随分長くなる。
年の初めに原田の家に行って以降、ここ数ヶ月連絡は取っていない。
と言うのも最近はやれ飲みだの遊びだのイベントだのであいつと絡む
暇がなかったのが実状だ。
んなわけで…
「お前もくるよなぁ、閂ぃ」
俺の隣にいる口元にマスク掛けた男の肩に手を掛けて馴れ馴れしく言う。
と、いつもながらの行き当たりばったりな我が人生に…
陣内ちから
「遠慮しておくよ。俺はここでのんびりしておくし…勝手にすれば」
「テメェ!家主の俺が出ると言うのになんでお前がゆっくりするんだ」
「陣内が呼んだから俺は来たまでだよ。んで来たらお前のサークルのゲスト
原稿だって判ったら来なかったよ」
「友達甲斐の無い奴だ」
「どっちが!大体ワザワザつくばから来てやったのに人を酷使しやがって…
そしたら今度は原田さん所に何しにだよ?」
閂がそう理由を聞くので俺は
「いや、遊びに…」
「俺のゲスト原稿は中断でいいのか?」
「また、後でタンマリ描いてもらおう…」
「…この自己中心基地外野郎め」
「うるせぇ。いいから行くぞ!ほら!」
「待てよ、その前にアポ取れよ。いくら親しくても無断で行くな」
「ふぅー。わかったよ」
閂がもっともらしい事を言うので、ズボンのポケットからさり気なく携帯電話
を出し、短縮ダイヤルで原田の電話番号を掛ける。
Prrrrrr
Prrrrrr
「ちっ、出ねぇ」
8回ぐらいのコールが終わると電源を消しポケットにしまう。
「んじゃやめようか?居ないの判ってんなら意味無いじゃん」
「……」
「陣内!」
「よし、じゃあ行こうか?」
「はぁ?」
『何で?』って顔で閂は俺を見る。まあ、確かにそうなのだが俺統計で言うと
原田が電話に出る確率は低い。
知らない電話番号なら完全黙殺だし、俺の様な人間でもあいつの気分が悪かったら(都合が悪い・だるい・うざい・等の個人的理由)でない傾向がある。
「電話出なかったんなら行っても仕方ないだろ」
閂の言葉に気を止めることなく
「あいつは電話に出ないのが趣味なんだ」
「嘘つけー!」
適当な事を言うと俺はギャーギャー言う閂を無理矢理連れ出し、マンションを出る。
そして一路 奴の自宅・国分寺を目指す事にした。
俺たちはその辺のタクシーを拾いそれに乗る。
後部座席に俺と閂は乗ると運転手に奴の住所を告げると国分寺を目指し始める。
「なあ陣内、いないのなら…」
「だから、あいつは電話に出ないのが趣味だって言ってんだろ」
俺は無理矢理閂に言い聞かす。
が、実の所ここ数回原田に電話を掛けたがまったく音沙汰がないのだ。
んでそのままあいつの家に乗り込んでいったのだが、家に人の気配はしないし
鍵も掛かっている。あいつは自宅に居ても居なくてもは鍵はあけっぱなしなのだが…。(このご時世に無用心な奴だ)
だから俺は数回勝手に上がっていると後で気付くあいつが特に怒るわけでもな
く適当にだべって遊んでは帰っていた。
だが、この最近のあいつはおかしい。
とは言っても本当に1月以来直接会ってはいないし連絡も無い。
だから今日は何があろうともあいつの家に乗り込む!と俺は決意した。
原田邸に着く。
自称貴族(真偽の程は知らない)にしてはかなり普通の平屋だ。
タクシーの運転手に金を払うと玄関まで来る。
「まったく人のいる気配が無いんだけどな…」
来て開口一番、閂がだるそうに呟く
「……」
「やっぱ帰ろうぜ陣内。原田さんいないのに」
「まあ待て」
ドンドン
「おーい原田ぁ〜」
ドンドン
「いるのかぁ〜?」
ドンドン
「宇陀児ぅ〜」
返事が無い。やはりいないのだろうか…
と、どうせ鍵が掛かっていると思い扉に手を掛ける。
ガラガラガラ
「……」
「……あら?」
開いていた。そして廊下を見て俺達は不思議な光景が映っていた。
「陣内…開いたな」
「ああ」
「けど何か様子がおかしいと思うんだけど…」
「同じく」
「これはつまる所の…」
「空き巣だな」
玄関を伝う廊下に目をやるとくっきりと浮かぶ土足の跡、そして周囲に散乱
した衣類・画材道具・食料…どうやら原田の家に泥棒が入っていた痕跡が
俺と閂の間に見えた。
「ど、どうする?原田さんに連絡を…」
「まあまて、もしかしたらこれはあいつが狂気乱舞して自分の家を散らかしたとは…」
「思える訳ないだろ!」
「そうだな」
見当違いな発言をする俺に閂は即答で否定する。
そして、その時だった。
「あ……」
閂が突き当たりの台所に目を向ける。
俺もそれにつられて見る。
すると台所の暖簾を手押し、ヒョコッと顔を出す。
「何だ、やっぱりいた……」
相手を原田だと思っての言葉を投げかけた時…その異様な姿に俺と閂は戦慄した。
190はあろうと思われる身長・分厚いサングラス・リクルートスーツ・そして…日本では絶対と言って良いほどの不自然な黄緑色の頭髪。
俺と閂はただそいつを見据えていた。
言葉が出ない。(と、いうよりも浮かばない)
どう見ても原田の知り合いとは思えない。不自然な姿・辺りの物の散乱具合、
とりあえずこみ上げる、得体の知れない恐怖を抑えることに必死だった。
閂は呆然とそれを見ている。
その時、それが声を発した
「お前が原田宇陀児か?」
「いいや、人違いだ」
「なら、すぐこの場から消え去る方がいい。そうすれば無事に帰してやる」
ドスを聞かせた口調、ヤクザと遜色が無いように思えるが、頭髪が妙に不自然
な色のためだろうか?…いや人間としてありえない色合いなので間抜けである。
とりあえず反論する。
「いや、今来たばっかりだし、それにこの惨状を見てそして知り合いの家に
そう不自然は状況と不自然な頭をしてグラサン掛けている奴がいて『はいそうですか』と帰るほど常識が無い訳ではない」
「知り合い?ならお前達は何者だ」
徐々に頭を整理して状況を把握し、気持ちを落ち着かせる。
「そういうのはまず自分の事を言ってからいうのが礼儀ってもんだろ」
「そうだな」
男は一呼吸すると一歩俺達の前に出る。
「俺の名はタテバヤシ…」
「タテバヤシ?」
あっ!
それならその色合いも納得できる。そうか、そうだったのか…
そう、前に襲われた事のある『あの一味』だという事に俺は理解した。
「つまり、ときめも12人衆の一人って訳か…」
「??…どうやらこちらの事情を知っている様だな。で、お前の名は?」
だるい。しかし礼儀として言って置かねばならんので…
「俺は陣内…陣内ちからだ。で後ろにマスクしてるのが閂 夜明だ」
原田邸の玄関で俺達は馬鹿丁寧に自己紹介をした。
俺達の名を言うとタテバヤシと名乗る男は
「陣内?…ああ、お前もLeafのスタッフか…」
「残念だが、もう辞めているんでな。それより不法侵入じゃねえのお前。
早いところ出ていきな。今なら原田にゃ黙ってやるからよ」
「残念だがそうはいかん。それに…お前達も只で返す訳にはいかなくなった」
「ほう、辞めてもLeafにいたという事実だけで抹殺されるのか…たまらんなぁこれは…」
幾分、精神的に余裕が出てきた俺。
「なあ陣内、俺達何か余計なトラブルに巻き込まれてる?」
「そのようだ」
「何でお前と行動するといつもこうなんだ!」
「いいじゃねぇか。楽しくは…」
「ねぇよ」
「そうかい…」
と
「お喋りはそこまでにしてもらおう」
低い声でタテバヤシは一歩、また一歩廊下を歩き俺達に近づく。
「悪いがお前達二人にはここで少し眠ってもらう」
「遠慮しておこう、生憎…睡眠時間は十分とってあるんでね」
「その減らず口を叩いた事を後悔するがいい」
瞬間、巨体のタテバヤシが俺に目掛けて突進してくる。
間合いが瞬時に狭まる。
しかし冷静にみればその体躯故に動きは遅い。
俺がアクションと取ろうとしたとき…
「俺を無視するな!」
閂が俺より先に動いていた。
タテバヤシめがけて閂がタックルする。
「ぬぅん!」
しかしガタイの差から軽く受け止められ…両腕で奥の台所まで投げ飛ばされる。
ガシャーン
「ぐっぁあああ」
「閂ぃ!!」
低いうめき声と共に閂は台所のテーブルに体をぶつけそのまま倒れる。
「ただのゲーム屋如きが俺に歯向かうなど10年早い」
パンパンと埃を落とす仕草を見せそして悠々と俺に近づいてくる。
「さて、次はお前だ」
「……」
一歩、二歩と近づいてくる。
閂は痛みのせいか動けないようだ。
しかし今は閂に構っている様子ではない。
そして攻撃の間合いに十分達した時
奴の拳が俺をめがけて放たれた。
ガッ
「!!」
驚きを隠せないタテバヤシ
それもその筈、奴の繰り出した拳は俺の右掌に納まっている。
「どうした?そんなもんか」
「くっ、何故だ?体格も無いお前が何処にそんな力が…」
体格?
どうやらこの男は体格を筋肉で全てを見定めているようだ。
これはどうも認識を改めさせねばならんようだ…
過信した人間ほど、弱い者はいない。
ギリギリ
掴んだ拳を握り潰しにかかる。
「うおっ」
苦悶の表情を見せたその瞬間、俺は体重をストンと落とし、左で渾身の力を込める。
「とりゃ」
タテバヤシの鼻っぱしに俺の拳がヒットした。
怯むタテバヤシ、こういうときは躊躇している暇などあたえてはいけない。
「陣内ちからの『力』の部分をみせてやろう(本当は主税なんだがね)」
俺はスッとタテバヤシの背後に回り、両手で抱え
「え?」
「バックドロップだ」
ドシンと
「グハァ」
タテバヤシの体が力なく原田邸の廊下で倒れる。
受身が取れなかったタテバヤシはそのままダメージをくらう。
起きてこない奴にそのまま俺は首を締め上げに掛かる。
チョークスリーパーだ。
「ググググググ」
低い声で唸る。そんなもんはお構いなしで一気に締め上げる。
やがて泡を口から吹き出し…そして
タテバヤシは意識を失った。
正直、あっけなかった。
また、タクシーを拾い、自宅へ戻る。
とりあえず、閂を俺のベットへ寝かす。まだ痛みが引かないらしい
「なあ、さっきからかなり疑問に思えることがいくつかあるんだが…」
「ん?なんだ言ってみろ」
「あいつ、ほっといてよかったのか?」
「ああ、あれね。いいんじゃねえの。また挑んでくるのなら潰すだけだ」
「なんかもっと…あいつに聞く事あったような感じがしないでもないんだけどなぁ俺は」
「あの類はそう簡単に口は割らんさ」
「で、やっぱコナミ関係なのか?」
「だろう、あんな姿でタテバヤシって名乗っているんだ。それに俺、前に
原田と一緒に居た時にカタギリって奴に襲われた事あるしな。その類だろ」
「でも今更なんで原田さん所にいて物色してたんだろ?」
「あいつは自称(あながち嘘でもないが)『真実の墓場』だからな。コナミも
多分未だにVNの版権とかでLeafに関わった奴をなんとかしたいんだろう。
んで、俺らも知らない事情を色々握っているからなんとかして接触したかったんだろうよ」
「でもさ、もう俺らがあの例の文書(2・14)で騒がれてもう一年過ぎてるのにさ、葉鍵板の奴らもこの事はかなり風化してるっていうのに、なんで他企業のコナミなんかが今更俺等っていうか原田さん追い回す必要があるんだ?」
?
確かに、閂の言う事は最もかもしれない。しかし俺にも腑に落ちない点がいくつもある。
だが、今はそれを考えるのもなんていうか…だるい気がする。
「ま、どれだけ経ってもよ、俺もお前も原田も、そして中尾さんも、ずっーと『かつてLEAFにいた』って冠がつくんだ。その業からはにげられないのだろうよ。それを脱した人間ってのは多分会った事もない折戸さんぐらいだろう」
「そうだな。いまのままじゃいつまでも『Leaf』ってのを払拭できないんだね。俺達」
「そういうことだ」
「なんか…悔しいよな。それって」
「まーそれはそれとしてだ、とりあえずよお前はしばらくは俺ん所で安静してろ、つくばに帰るのもその体じゃ面倒だろ?微妙に打撲してるみたいだしな」
「すまない、陣内」
「ま、その代わり原稿依頼のページは増やすけどな」
「………」
閂の俺を睨みつける。こっちだって只で置いておく訳にはいかない。
それに…さっきのアレ見てると、こいつが一人で居るときにでも襲われたらもっと大惨事になっていただろう。何か手がかりを掴むまでは俺の側にいたほうが安全だ。
そして俺が…最初にとる行動…
それは
原田に連絡が取れることだ。どうやらそこからでないと話は始まらないようだ。
「ところで、陣内」
「ん?」
「お前さ、あんなに強かったけ?かなり圧倒的にみえたけど何か武術とか格闘
でもやってたのか?」
「……」
「陣内!」
「……秘密だ」
「なんだよそれ!ケチ」
「いや、ケチとかって問題でもないだろ……まあゆくゆく教えてやるよ」
「本当だな」
「お前をのけ者扱いしたことがあるか?」
「…かなり」
「俺を信用しろって!別に言わないって言っているんじゃないただ…そう、気分が乗らないんだ。それだけだ」
「わかったよ」
そういうと閂はスッと目を閉じ睡眠に入る。
せめてマスクぐらいは取れよな…
閂が眠りに入ると(マスク付けたまま)、俺はとりあえず今日の出来事と前々か
らの出来事を脳内で整理にかかる。
で、要点
1 何故原田は電話にでないのか?
2 原田邸にどうしてコナミの人間がいて物色していたのか?
3 中尾さんの事が関係しているか?
ピックアップする点はこの3つぐらいだろう。
まあ、閂の場合は
4 俺の強さの秘密
5 コミケ原稿
6 今後の行動
とかあるのだろうが・・・それは後回しだ。
そう、いまはとりあえず、この気だるい気分を取り除くために俺も寝よう。
起きて気が向いたら原田にでも連絡を取ろう。
こうして、俺は眠りについた。
後先なんて…知ったこっちゃねぇ。
To be Continued
381 :
R:02/07/07 13:35 ID:F+SQWFHp
1 現実に起きた出来事になるべく沿って話しを進める
2 仮想戦記なのでとりわけ気にせず適当に進める
3 その他
最近このへんで方向性悩んでます。以上
4 そもそもネタスレで、遊び心を失ってしまい、
真面目に文芸小説じみたものを、四角四面に書こうとしてる
シャレの通じない、こわばった空気のおかしさに気が付く。
383 :
R:02/07/07 15:28 ID:F+SQWFHp
1 現実に起きた出来事になるべく沿って話しを進める
2 仮想戦記なのでとりわけ気にせず適当に進める
3 その他
最近このへんで方向性悩んでます。以上
また七夕ネタみたいなのが読みたいな。
北!!
1は、気にして欲しいけど、書くのに邪魔になるくらいなら、2で。
考えたストーリーと異なる事件が現実に起こったりして迷ってるのかもしれないけど、
基本路線は2でもいいんじゃないかな……?
おー、陣内キター
久し振りに陣内の同人誌が読みたくなってきたから読んでみよ〜と。
mente
MENTE
メンテ
めんて
392 :
必殺仕事びと:02/07/12 23:19 ID:khsyR1Uw
メンテとか言うなら揚げてやる。
うりゃ〜〜〜!!
しかしめんて
慮りめんて
陣内がタテバヤシを一蹴した翌日の事であった。
コナミ神戸・地下
一般では入れない鉄で覆われた薄暗い部屋に二人の男が立っていた。
一人は赤いストレートのロングヘアーで黒いサングラスを掛けていた。
男はシオリと呼ばれていた。
もう一人はピンクのショートヘアで同じく黒いサングラスを掛けていた。
男はコシキと呼ばれていた。
シオリと呼ばれた男は自分の髪に手をやりこう呟く。
「タテバヤシが病院送りにされたという話は本当か?」
訊ねられたコシキは淡々とした口調で
「はい、間違いありません。現地の病院で直接『サオトメ』が会って
おります。幸い気絶していた程度だったのでミキハラほど思い症状では
ありませんが…」
「が…何だ?」
「タテバヤシはこの件から手を引きたいと言っておりますが…如何致しまし
ょうか?」
「フン!怖気づいた奴などほおっておけばよいわ。で、今度は誰に負けたのだ」
「えっとですね…」
コシキは懐から分厚いシステム手帳を取り出しパラパラと紙をめくる。
「ああそうそう。相手は陣内…陣内ちからです」
「陣内ぃ?」
「はい。前にカタギリが一度だけですが接触しています」
「で、どんな奴なのだ」
シオリに訊ねられるとコシキはパラパラとシステム手帳をめくり・・・
「陣内ちから…元Leafの背景グラフィッカーです。昔はエロ漫画家で
雑誌投稿などもしていたようです」
「そんな奴にまたしても我々は負けたというのか!」
ガン!と近くの鉄の壁を掌で叩く。
シオリの顔は怒りで紅潮していた。
「ですがシオリ様」
「何だ!」
荒々しい声を出すシオリ
「原田宇陀児・陣内ちから・いずれももはやLeafには在籍しておりません。むやみな戦闘は避けるように残りのメンバーに通達してはどうでしょうか?
確かに、彼ら達は昔Leafにいました。しかし今は辞めて無縁の身の者達
です。今更我々に危害を加えるとは思えませんが…」
「何を言うか!現にミキハラとタテバヤシはその『元Leaf』の面子にやら
れているのだ。特にミキハラは精神崩壊まで至ったのだぞ!それをお前は無害
だとでも言うのか?」
怒りにわれを忘れるシオリを諭すようにコシキは
「落ち着いてくださいませシオリ様。誰も無害だとは言っておりません。ただ、
こちらから戦闘をしかけるような事は避けるべきだと私は言いたいのです。
我々の目的はLeafと言う企業からどのような形であれVNの版権を手放
す事。そして我々はそうさせるような圧力を掛け続ければよいのです。
ですから彼らから手を引くべきです…」
と、コシキが冷静にシオリに言うが
「なら我々はこの敗北を引きずってLeafに圧力をかけろというのか?負けっぱなしの状態で過ごす事にお前はなんら屈辱を感じないのか?我々ときめき
12人衆にそんな軟弱な奴はいらぬ!」
「し、シオリ様…」
と、シオリが熱弁を振るっていたとき
パチパチパチ
「!!」
「!!」
二人が音のする方向へ顔を向ける。
そこには灰色の紙の色をした男がシオリに向って拍手していた。
「それでこそ我々のリーダーです。シオリ様」
「おお、カタギリではないか」
男はシオリにカタギリと呼ばれた。
カタギリと呼ばれた男はこう言う。
「コシキの言う事は最もであり、理に適っています。ですが我々のプライド・面子からすればこのまま引き下れと言うのは恥辱を背負ったまま生きろというのと変わり無いでしょう。そのような事ではFOX HOUNDの連中にも笑
い者にされる所です」
「カタギリ…私はシオリ様に…」
コシキはカタギリを抑制しようとするが
「コシキ、いつからお前はそんな軟弱者に成り下がったのだ?我々は『ときめきメモリアル誕生以来、ずっとこのコナミを影で支えてきたという自負とプライドがある筈だ。一度や二度どこの馬の骨にやられたというだけで手を引くと
言うのはそれこそ愚の骨頂ではないか?」
「しかし…」
コシキの言葉を遮りカタギリは
「シオリ様、この件は俺に任せてください。陣内ちからとはかつて接触しています。陣内の事は俺に一任を!」
カタギリをそういうとシオリに跪くと…
「カタギリよ」
「ハッ!」
「関東方面はお前に一任する。ただちに東京へ向かい奴等を倒すのだ!」
「御意!」
シオリにそう言われるとカタギリは闇へ消えていった。
カタギリが去るとコシキは
「……シオリ様」
「コシキ、お前の言う事は正しい。俺とて馬鹿ではない。だがな!
コナミを裏で支え数々の隠密活動の末に戦い抜いて来た我等が一介の
ゲームスタッフ如きに負けた事が解せんのだ。せめて…お前の考える事は
原田・陣内を倒してからにしてくれ…」
「し、シオリ様…」
シオリは低い声で…
「このままで済むと思うなよ…Leafの残党達よ…」
部屋に気味悪く声が響く。
再び、戦いの戯曲は奏でられるのであった。
400 :
R:02/07/14 18:10 ID:ZNd04Qig
一言
「今年中に終了できるかなぁ・・・」
保守
気長に待ってます
403 :
名無しさんだよもん:02/07/16 19:19 ID:R8ScqwU7
何下に
↑炉が足りない
期待sage
めんて
保守保守
メンテ
410 :
名無しさんだよもん:02/07/22 04:30 ID:p0mhABIg
テコ入れage
保守sage
412 :
名無しさんだよもん:02/07/23 00:44 ID:R+q0Fg7a
凸入れage
413 :
名無しさんだよもん:02/07/23 00:46 ID:KCKZC7cl
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