いつでも「…嫌です」 里村茜スレ#6

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52詩子さん ◆SHIIko2U
それと、お誕生日のお祝いシチュ、落としてくね。


『甘い甘い、プレゼント』

「茜、おいしいかな?」
「はい、おいしいですよ」
 今日は茜の誕生日。
 毎年変わらない、ふたりのお誕生会。
 茜にプレゼントを渡し終わって、
 あたしの作ったケーキをふたりで食べているところだった。
「詩子、少し腕を上げましたね」
「うん、茜にはなるべくおいしいケーキを食べて欲しいからね」
 シンプルなショートケーキだけど、結構がんばって作ったつもりだ。

「ごちそうさま〜!」
 あたしと茜、一切れずつ食べたら、もうおなかいっぱい。
 あたしは茜のベッドに背中を預けて少し伸びをした。
 と、ふと、茜はその場を立ってあたしの横まで来て、
 同じようにベッドに背を預けてあたしの顔を見る。
「ちゅっ…」
 突然響く一瞬小さな音、くちびるが重なる音。
 あたしはびっくりしてなにも言えなくなる。
「く、クリームがついてました…」
 慌てたように、真赤な顔をした茜は口を小さく開く。
「…それと、お礼…です」
 本当に真赤な顔をして、茜は小さく呟いた。
「あ、ありがと、茜…」
 あたしもほてった顔で返事をする。
 一瞬、刹那に感じた茜の唇は、とても甘かった…