>>403に即興でシチュ
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「何よぉ……お兄ちゃん達ったら、ハァハァしちゃってさ……」
モニターに映し出されたスペックスレのログを見て、さわたしは小さく呟いた。
スレ上には、チェきや日本酒の萌え画像、SSがアップされ、名無し達のハァハァレスが渦巻いている。
数日前には、さわたしに向けられていた行為が、今や他人へのもの。
さわたしは、戸惑いの表情を隠せない。
「別にいいもん。お兄ちゃん達なんか、ウザイだけだもん。回線切って、首吊って氏ねばいいんだ……」
強がりの言葉を口にしながら、リロードを繰り返す。
だが、自分以外への妄想レスは、留まることを知らない。
さわたしのことなど忘れてしまったかのように。
「やっぱりキライなのかな、あたしのこと……。お兄ちゃん達、みんなでウソついてたのかな……」
スペックスレができる前の辛い日々が、さわたしの頭に甦る。
さわたしがスレを立てるたびに、住人から罵倒が返ってきた。
罵倒が終わると、終了のAAが貼られて、そのままdat落ち。
スレが一つdat落ちする毎に、腹いせに蟻を一匹ずつ焼き殺していった。
「かまってくれなくたって平気だもん。前みたいにひとりで……荒ら…し…て……ぐすっ……」
全てを言い切らないうちに、モニターの画面がジワりと滲み、鼻の奥にツンと痛みが走る。
自分へのレスを期待して、急いで風呂から上がってきたさわたしは、下着姿のまま、膝を抱え込んだ。
湯上りの肌寒さに震えるさわたしに、モニターの光が暖めるわけでもなく、煌々と照り付けていた。