萌えるキャラのスペック3

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411名無しさんだよもん
>>403に即興でシチュ

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「何よぉ……お兄ちゃん達ったら、ハァハァしちゃってさ……」

 モニターに映し出されたスペックスレのログを見て、さわたしは小さく呟いた。
 スレ上には、チェきや日本酒の萌え画像、SSがアップされ、名無し達のハァハァレスが渦巻いている。
 数日前には、さわたしに向けられていた行為が、今や他人へのもの。
 さわたしは、戸惑いの表情を隠せない。

「別にいいもん。お兄ちゃん達なんか、ウザイだけだもん。回線切って、首吊って氏ねばいいんだ……」

 強がりの言葉を口にしながら、リロードを繰り返す。
 だが、自分以外への妄想レスは、留まることを知らない。
 さわたしのことなど忘れてしまったかのように。

「やっぱりキライなのかな、あたしのこと……。お兄ちゃん達、みんなでウソついてたのかな……」

 スペックスレができる前の辛い日々が、さわたしの頭に甦る。
 さわたしがスレを立てるたびに、住人から罵倒が返ってきた。
 罵倒が終わると、終了のAAが貼られて、そのままdat落ち。
 スレが一つdat落ちする毎に、腹いせに蟻を一匹ずつ焼き殺していった。

「かまってくれなくたって平気だもん。前みたいにひとりで……荒ら…し…て……ぐすっ……」

 全てを言い切らないうちに、モニターの画面がジワりと滲み、鼻の奥にツンと痛みが走る。
 自分へのレスを期待して、急いで風呂から上がってきたさわたしは、下着姿のまま、膝を抱え込んだ。
 湯上りの肌寒さに震えるさわたしに、モニターの光が暖めるわけでもなく、煌々と照り付けていた。