農場へやってきたなぎさは、農場の人たちに挨拶して回る。
働き者で、礼儀正しいこのわずか8歳の少女は、この農場では人気者なのだ。
それが、物心ついた時にはすでに親もなく行くあてもなく、
朋也と出会うまで、たったひとりで生きてこなければならなかった
彼女の処世術だったとしても。
【中年女性】「んで、何かい? 昨日の今日で、また逃げたってぇの?」
【中年女性】「ホントにダメダメだねぇ〜、アンタの亭主は」
【 渚 】「て、亭主じゃないです…」
農場のおばさんたちに囲まれ、顔を真っ赤にして俯くなぎさ。
農場のおばさんたちは優しい顔で笑いかける。
【中年女性】「まあまあ、照れなさんな」
【中年女性】「そうだよ」
【中年男性】「俺たちは、アンタがいてくれるから頑張れるんだ」
なぎさは、はあ…、と要領の得ない返事を返すだけで精一杯だった。
同刻 ―――
神尾観鈴は、大阪国際空港に降り立った。
【観鈴】(そして……私は、戻ってきた………)
荷物の入ったバッグを肩から下げ、空港から観鈴が出てくると
黒塗りのリムジンが横付けされた。観鈴がいぶかしんでいると、運転席の
ウィンドウがゆっくりと開き、サングラスをかけた青年が顔を出す。
【浩平】「神尾様……ですね?」
【観鈴】「は、はい……」
【浩平】「ビジュアルアーツの折原浩平です。
馬場社長の命により、お迎えに上がりました」
観鈴が助手席に乗り込むと、リムジンはゆっくりと発進した。
観鈴は、運転席の、折原、と名乗った青年に、おずおずと話し掛けた。
【観鈴】「失礼ですが……、ずいぶんお若いんですね」
【浩平】「keyのスタッフは皆、同じような年齢ですよ」
【観鈴】「key? じゃあ、あなたは…」
【浩平】「ハイ、アルター能力者です」
折原はそう言うと、サングラスをかけ直し、ニッ、と笑う。
【浩平】「私の能力の名は!!」
いきなり車の外装が吹っ飛んだ。
【観鈴】「……へ?」
むき出しになったシートの上で、目を点にして固まる観鈴。
浩平の身体から生じた淡い光が、車全体に広がってくと、
七色の粒子が収束し、アルター化した装甲が車体を覆い尽くしていく。
【浩平】「<<ラァーーーディカル・グッドスピィィィーーーーード>>!!!」
【浩平】「さあーー! 行っくぞぉーーーー!!」
折原がアクセルを踏みこむと、たちまち回転計の針がレッドゾーンへ。
凄まじい加速のGに、シートへ身体が押しつけられる。
【浩平】「私は何でも速く走らせる事が出来マ〜〜〜ス!」
4速、5速とシフトアップしていき、さらにアクセルを踏み込む。
【浩平】「この世の理はすなわち速さだと思いませんか?
物事を速く成し遂げれば、その分、時間が有効に使えます!」
テンションが上がってきたせいか、口調まで早くなっていく折原。
早口すぎて何を言ってるのかよく聞き取れない、
というか、もう観鈴はそれどころではなかった。
サスがイカれているのかと思うほど激しく揺れる車体に、
車酔いした観鈴の顔は青ざめ、ハンカチを口に押し当てて吐き気をこらえている。
【浩平】「遅い事なら誰でもできる、20年かければ馬鹿でも傑作小説が書ける!
有能なのは、月刊漫画家より週刊漫画家! 週刊より日刊です!」
突然、ギアを一気にシフトダウンさせ、オーバースピードでコーナーへ突入。
リアがスライドし、外側のガードレールすれすれを通過していく。
もはやスピード狂などという次元ではない。頭のネジが2〜3本吹っ飛んでいるのだろう。
少なくとも、さっきリアウィングか何かのパーツが吹っ飛んでいくのがミラー越しに見えた。
【浩平】「つまり速さこそ有能なのだ! 文化の基本法則ぅ〜〜!!
そして俺の持論です!!」
そこで突然、車体が90度ターン、危うく横転しかかって、ようやく停車した。
観鈴がおそるおそる目を開けると、そこはビジュアルアーツ本社ビル前だった。
【浩平】「あぁ……2分20秒………また10秒、世界を縮めた………」
恍惚とした表情を浮かべている折原は、優雅なポーズでビル内へ入って行く。
折原に続いて、まだふらつく足で観鈴は正面玄関をくぐる。
背後で音もなく自動ドアが閉まると、その向こう側で盛大な爆発音。
観鈴がビクッ、と振り返ると、乗ってきた車が大破、炎上していた。
>299-301
キタ━(゚∀゚)━!
乙
【佳乃】「な、なに!?」
爆発音を聞きつけ、吹き抜けになったエントランスホールの2階から、
身を乗り出す佳乃。
佳乃を見上げて、折原は、
【浩平】「やあ、車1台で無駄な時間が消えたよ」
【佳乃】「またぁ!?」
【観鈴】「あ、あの……、はじめまして、
本日付けで、keyに配属されました神尾観鈴です」
【佳乃】「ああ、keyの霧島佳乃です。 歓迎します」
佳乃の後ろから、keyの制服を着た長身の青年があらわれた。
その顔を見て、観鈴の顔が、ぱあっと明るくなる。
あ…、と何か言いかけた観鈴を遮るように、
【往人】「高い場所から失礼、keyの国崎往人です。
貴方の能力がkeyの目的遂行に役立てられることを願います。
馬場社長との面会は30分後です。
……では、のちほど」
それだけ言うと、往人は背を向けて、さっさと奥へ姿を消してしまう。
往人の後をついていく佳乃。往人の顔を覗きこみながら、
【佳乃】「……知り合い?」
【往人】「いや……」
もしかして此処見てるの俺ぐらい?
_,,, 、,,_
_,,, -- ''" ̄::::::::::::: ̄`i
ノ::::::::::::::::::::::::::::: ....:::::: !,
/::::::::::::::::::::::::: ::::::::::...:::::: ヽ
>>304-305 { ::::::::::::::: ::::::::::;;-'^'-、ヽ::: / いや それでも このスレは
|:::::::........::j―---ー' リ,人ヽ, dat落ち寸前だ!!!
|:::::::::::;-' { , 、i/
!:::::::::::) ノ ヾ i __,, -"〈'}
.^!::::::{ ^'-、__,,-- jヾ`-=・ ' }ヽ
i^ヽ::} -= ・フノ` ゝ-’ i::/ ̄~i、---- ,,_______
___/~|{ =|:i、  ̄ ヽ !, _ _,j:j, | i || i
__,, --/ / , -ヾ i::ヽヽ ___ __!_フ::::`::i::::{ | | | |
{ ! / `-i::`-,__/:::::::::::;;;;;;;; _ノ::j::::j | | | /
| .! { ! `i:::::::::::;;;;;;_-''",,, --'::::::.:::/ | | ./ i
| .! ゝ__ \ !::::::::{(::::::: ̄::::::::::::::::: ノ ./ i i ノ
ヽ ヾ_〃紺.ヽ ヽ`''-,,_::::::::::::::::::::::::ノ _ノ , ' ,,ノ
___,,>-{-----'-- 、ー-,,____`ー---'" ̄_,,-'' ノ ̄ __,, -''"
ヽ---------― '7 --------------- ___ ,, --''
ヽ---------/,, " '' ---=ニ二__________
オセーンオセーン
ヽ:::::::::::/::::::::|\ヽ::::::::::::::::::::/::::::i::/w/|/|::::::::::::// ::: /
::::`、wv:::::::::::i ヽ\:::::::::::::::://i:::::::::|:::::::: ∠;;;;;::::::::::::::::: ∠/|
::::::::| |w |.v/|ヽヽ,V-'ヽ///,i:::::::::i:: / ∠:::::::::,--、:::: /
:::::::::}.j:::::. V "''--,\/_,,, -''"i、:::::`,/ ::::::: /::::/^i .i:: /
、:::::::|/:::/`、 ;;;;; :::;;;;;;;;::::::::: ヽ∠,\ //> |.|/
.ヽ::://,,_ ヽ、 .|:::::// /:::::: _/:::::_,=〈ヽ、 |i ヽ ) }
//| .i, ~io、_ヽ | .//ノ ∠。-ァ''" / ヽ;::i />ヾv/ そ の
.|::|ヾ,,_"'--―"-ヾ《<-=-'" `ー'__ ノ` i:::|.i//:∠,__
―|:| .|:::: -'i," ̄::::} "ヾ二, ̄ .|::::|__/::/ 「 d a t 落 ち 寸 前 」
|:| |:::: i ;;;;;;;;| ノ"''--' .|::/:::/
リ/ヽ:::: :ノ :::::: //:::/ (○) を 極 め る !!!
(○ヽ、 i 、__ヾ :::: // |/
ヽ ヽ`= -二二`i } / /
ヽ、 ヽ、 `v_i__、__、ノ / /
ヽ、 (◎)ヽ, ー--,,, / /
ヽ,_ ヽ、 ヾ, / / (○)
ヽ、 ヽ、 |`--< ̄' --' /
__ ヽ、ヽ |::::::::::::`'--、___/ ,,--'' ,,--''"
\ 二二ニ-" \:::::::::::::::::::::::::::::/_,,-''"_,,-''"
…で、「dat落ち寸前」って何だ?食えるのか?
::::ヾ::::/\:ヾヾヾv=;;,,
レ-'''ヽ::::ヽ::ヾ::::j((;;)く::||ヽ,
,,..-ヘ彡ヽ'''"ヽV:> :::::::::|ト::..ヽ
ヽ:;;-く二/。ヾヽ|:::||;;''||:::..''入
-レ'''";;=ヾゝゥ-!-Kく-,v:::;;/ 入
/i--Y''''",,,三凾ュ|ヘ:::::::::/:::ヽ,,
>>309 食えね――――よッ!!!
..!'''/レ┤ /----y/> ヽ='::::::::::::||"'''-,,____,,__
..く jく || /:::::::::://_/| ""'--く,-;:::/:::::::...):
;;:\ヽ.V ::|::::::::://:::::;;;|| _,-'''|"r'~~^^^~ノ''''
::::\;;\ヽK二Yj::::::::K<,,..くl'' "..;;;;;,,--,,,,-''"
\:::|||"''| V=Y-ヘ/(::: \/
,, .\|\ヘ∠V>/''""\:. \
,\ ヽ--ヘ/'"ヾ;:::... ヽ /'ヽ""''-,____
::\ヽ,,-=>^ゞ ヽ;::. ,,,ノ,:ヽ_ノ::: ::::.... 丿
-;;;=フ=フ∧.:::'>::.. __ヾく..,,..j;;;;;;;jX^"='""
'"://:://:::||し;::く:. y-''):;;;;/,.....:::.....,,,>ゝ
::((::::((:::::ゞ;;:ゞ:\;;;X:::::ヽヽ::::∠=二">
:::ゝ;;::::ゝ;;::;;;;;;;;;;ノ~(::::):::::::ゝヽ;::::::::;-'''"~ヽ,
::::^-====≡-'"::\"'ヽ<二-//K,/"'\ "''-,
___/ i .||| ヽヽi l |.i ヾ | |||≡≡≡≡≡≡
,,_ ヽ、 \// ,i"i 、i |/iヽ||/ /\≡≡≡≡≡≡≡≡≡
`i | iii"'''i_| |iヽ、/ .| ~|i \-〉≡≡≡≡≡≡
\ / - iii 、 ' .l....| |_ /≡≡≡≡≡≡
―ー、/ /〃ー- ,,__ \;;;;;ゝ/.ヽヽ-'≡≡≡≡≡
 ̄''''--〈// ̄ ヽ、 ||/i }/≡≡≡≡≡≡≡
-i=,,_ (・)__/ヾ=/ノ_/I,,,_≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
 ̄'' - 、 ~||| ;;;; ;;| \\ 〉 〉≡≡≡≡≡≡≡
""'' -,,_"'';/||| ~~./ヽ .`つ__/≡≡≡≡≡≡
\ .||| / / ー´,´ 〉≡≡≡≡
 ̄"''--|||-" /~二二二ノ≡≡
______ .||| | .ヽ l:::::::::://
/ ===≪ |.|.| i 〉ォラ/ 食えないのォ!?
´/ .\ iii || i | |ォラ||
/ \ \ iii | i ヽi;;:: ii
..\ .\ \ iii l ヽi:::::::\≡≡≡≡≡
\ .\ \__iii ヽ ヽ ̄\~)≡≡≡≡≡≡≡≡
\ .\ ヽ---'´
往人が杏たんを人質に取るに500ペリカ
313 :
名無しさんだよもん:02/08/10 00:30 ID:zKCMXdcX
mente
予想その2
往人と佳乃が「合体」して観鈴ちんを囲む、に1000メセタ
::::::/:::::: ヽ ヾヾ、ヽ i i,
::::::|:::::::::::: ヽ ヾ_ヽ''i i i __
::::::|:::::::::::::: ヽ-'i i i i' .| /
::::::|::::::::::::::::::::::_,,-''"ヽ i i i/ | | /\
::::::|:::::::::::_,,-''" i i i/i | .|
;;;;;;|;;;;-''" ,,-'"i { | |┌┴┐
'|'"| | / ノ | .| ノ
>>311-315 ..| | | __,,==、 /-ー''" | | ・ つーか、アニメ版と漫画版の1〜8話
__||,,,=i''" :::::::::: i:::::::::i | .i | | ・ (+小説版、ジョジョ第4部etc)を
|| ,,-':::::::::: ヽ::::::| | i .| | ・ 文章化しただけだから
---'" ヽ | |.i | |. ・ シナリオの予想されても困る……
| i ヽ、 i .| | .| |
| | ノ i | | | |
| | | > .i | | .| |
.| | .| _, ''", i / | | |
..| | |:: 、_ -''" ,, ' i i | .| |
...| | |:::: --''" i i | | |
-,|__ .| ヽ::::::: i .i | | i
|  ̄"''--;;;;;:::: _,,-'" i i .| /
| -----" ''' { ノノ ノ / ノ
『 ADVENT!』
┏━━━━━━━━━┓
┃┌─∪∪∪∪∪∪∪┃
┃◎ 【Ryo‐Fujibaysasi】┃
┃┌―─―――─―┐┃
┃| _ |┃
┃| '´ ヽ ;|┃
┃| ! jリノ )))) |┃
┃| ;!l∫T ヮTノ! |┃
┃| `゙ l∩∩ |┃
┃| く/_l〉 ;|┃
┃|; ;; し'ノ |┃
┃└―――─――─┘┃
┠口口口口口─┬──┨
┃三三三三三 │3000┃
┗━━━━━━┷━━┛
杏は『アドベント(瀕死のときの椋頼み)』カードを使用し、
椋を戦わせることにした。
―――― 椋のほうが瀕死だ!
【 杏 】(……それなら!)
携帯をポケットにしまうと、正面に向かって手を掲げる。
アスファルトの地面が砕け、七色の粒子がアルターを構成していき、
再び、<<フレイムシュピール>>を出現させる。
アルターつかい どうしで だいバトルだ
___/ i .||| ヽヽi l |.i ヾ | |||≡≡≡≡≡≡
,,_ ヽ、 \// ,i"i 、i |/iヽ||/ /\≡≡≡≡≡≡≡≡≡
`i | iii"'''i_| |iヽ、/ .| ~|i \-〉≡≡≡≡≡≡
\ / - iii 、 ' .l....| |_ /≡≡≡≡≡≡
―ー、/ /〃ー- ,,__ \;;;;;ゝ/.ヽヽ-'≡≡≡≡≡
 ̄''''--〈// ̄ ヽ、 ||/i }/≡≡≡≡≡≡≡
-i=,,_ (・)__/ヾ=/ノ_/I,,,_≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡
 ̄'' - 、 ~||| ;;;; ;;| \\ 〉 〉≡≡≡≡≡≡≡
""'' -,,_"'';/||| ~~./ヽ .`つ__/≡≡≡≡≡≡
\ .||| / / ー´,´ 〉≡≡≡≡
 ̄"''--|||-" /~二二二ノ≡≡
______ .||| | .ヽ l:::::::::://
/ ===≪ |.|.| i 〉ォラ/
>>318 小学館のテレビ絵本なのォ!?
´/ .\ iii || i | |ォラ||
/ \ \ iii | i ヽi;;:: ii
..\ .\ \ iii l ヽi:::::::\≡≡≡≡≡
\ .\ \__iii ヽ ヽ ̄\~)≡≡≡≡≡≡≡≡
\ .\ ヽ---'´
、 ,. / _/{ / /
l゙、 ,/{ ,.r'i r":::/ / ,.r / / /
ノ:::`、∧l:::゙、i"::::|/:":レ'"l、-''""/ / / /
{:::::::、:::::::::∧'"゙`::::::::"::::{:::::::::::ノ / /
ヽ、 ゙、:::/ヘ/:::゙、:::r"゙ヽ、::::::::,","/‐ニ="´ /
__l゙=vニ-‐"~゙i、::゙,:::/:::::`ヽ‐-、_r、/-、 /
゙、:::::<,-‐''"~、 ゙'‐-=彡ゝ、_::::::::,.-''l `''‐-、___,,.
):::::| ノ''''‐、 ,.〃-‐'''‐=、ヽ‐'゙'ゝ !、‐-、 _、-‐'''"´ ヤ・・・ヤベェ・・・
〈:::r' "-‐‐'/,゙i、 _,.-‐-、ミ ゙、ノl |\ >ニ=‐''" ヤベェよ
>>319 ・・・・
l/ 〃 ,.-‐ '、 ゙、 (・) }::::::/゙,〈 ゙、 ゙i、
,i"〃 r'"゙゙'ヽ, ヽ `'‐-'::i、./::j `ヽ、ヽ ヽ、_,. 考えたけど
..y'i. ノ" ̄`、l ゙、=‐-''" ゙}:::l ヽ `ヽ r‐''" つまんねえネタしか浮かばねェ―― !!!
〈, i / i'::::::::::;;;;/ `‐'" r'‐、゙、 ゙、,.、‐'"
/゙l/ /、:::::::::;/ // / /ra } ヽ, \__
:::::'i/ ゙'‐、__r" ι /="/゙ 、 `ヽ'/
,.r"l `'‐ ι /、__,,./ ヽ , '"
! __,,,,...ノ ゙i、,__゙‐、 ,.、‐'"
/ ゙'''-r==‐'''"/ / ./}''" |  ̄
‐' l | | / / / l j ヽ、
"~゙> / / /r''‐''" `'-‐''"`゙゙
だ っ た ら つ ま れ !
323 :
名無しさんだよもん:02/08/18 08:17 ID:osZ/8jTC
ageライド
│∀・)ニヤ
職人さん、生きてる?
朋也の頬から、血が飛び散った。
杏が、人差し指と中指をそろえて伸ばし、剣印を結んだ右手を振り下ろすと、
杏のアルター、<<フレイムシュピール>>本体から円盤状のパーツが分離し、
朋也めがけて襲いかかった。
その大きさは直径約2メートルほどで、回転ノコギリのように高速で回転しながら
朋也の頬をかすめていった。
さらには、朋也の背後にあった、鉄製の校門をも容易く斬り裂く。
顔を歪め、舌打ちする朋也。
攻撃を喰らったことに対して、ではない。
不意をつかれたとはいえ、全く反応できなかった自分に対する憤り、
それに加えて、
→ おいおい、すげえ技があるんじゃねえか!
→ どうしてもっと早く使わなかった!?
→ 今まで手ェ抜いてやがったな! ゴルァ!(゚Д゚)
という三段論法だ。
もちろん、杏の方としては手を抜いていたつもりなど毛頭ない。
この技は、通常の数倍の精神力を消耗する。さらに……
空飛ぶ回転ノコギリは、校庭を直進して横切っていく。
剣印の形で結んだ右手を握りこみ、グーの形を作る杏。
すると、杏の念で制御された円盤はその場で静止……しきれずに
体育館の屋根に激突。
【杏】「あ………」
杏はまだこの能力を完全に制御しきれていないのだった。
しかもこの技は殺傷力が高く、直撃すれば人間など確実に真っ二つ、
よって、まだ完全に制御し切れない杏にとって、実戦で使える技ではない。
杏は、朋也の生命まで奪おうなどとというつもりは、さらさらない。
実は、朋也の頬を殺人ソーサーがかすめた時、一番びっくりしたのは
他ならない杏本人だった。
杏としては、ちょっと適当に破壊力を見せつけることで
朋也の心変わりを誘発しようと思ったのだが、まさか
いきなり朋也の首めがけて飛んでいくとは……。
まだ心臓をドキドキさせながらも、必死にアルターの制御を試みる。
体育館の屋根に見事に突き刺さった円盤状の物体、その縁の部分から
突然、ガスバーナーの炎が吹き出す。
炎を纏って再び回転を始めた円盤は、高熱と摩擦で、体育館の屋根を
灼き斬りながら進み、空中に躍り出る。
杏が伸ばした腕を引き戻すと、空中で旋回した円盤がこちらに戻ってくる。
ついでに、学校の周囲を囲っている白い塀を、まるでスプーンを差し込んだ
アイスクリームのようにえぐっていき、
さらに後方に飛び去っていった円盤は、電柱を2〜3本、薙ぎ倒す。
破壊の限りをつくして戻ってきた殺人ソーサーを、
やっとのことで頭上数メートルの位置で静止させることに成功した杏。
ぜいぜいと荒い呼吸を深呼吸して落ち着ける。
それから、朋也にきっぱりと言い放った。
【 杏 】「デモンストレーション、終了」
【朋也】「息あがってんじゃねーか……」
【 杏 】「見ての通り、避けても無駄よ、
『これ』はどこまでも追いかけていくわ」
見ての通り、とてもそんな自在な遠隔操作ができるとは思えなかったが、
朋也の返答はそうではなかった。
【朋也】「避ける? そんな必要はねェ……」
【 杏 】「?」
いぶかしむ杏に対して、拳を握り締め、構えをとる朋也。
その顔には笑みすら浮かんでいた。
【朋也】「もったいねえだろうが!」
【 杏 】「……………」
杏は、「人間は首と胴体を斬り離されたら一体どうなるのか」
という医学というか生物学の基礎から説明せにゃならんのか、と思った。
キタ━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)`Д´)-_-)冫、 )ノД`)=゚ω゚)━!!!
>326-328
トテモ(・∀・)イインチョ!!!
【 杏 】「これを喰らえば、いくらアンタでも無事じゃあ済まないのよ?」
【朋也】「そうかい」
【 杏 】「死ぬ、って言ってんの!」
【朋也】「勝手に決めつけんなよ」
【 杏 】「………このアルターの威力は、見たわよね?」
【朋也】「ああ、見た。 なかなかのモンだ。
だから、今度は、俺の自慢の拳(シェルブリット)を見せてやる」
【 杏 】「ここまで馬鹿だとは思わなかったわ……」
【朋也】「その馬鹿を極める!!」
―――― ああ、もう、ホントに殺したくなってきた………
もしかして、今までの職人さんとは別の人なのか?
なんか雰囲気違うな、別に悪くはないけど。違ってたらスマソ。
>>332 (今まで、というのがどこまでを指してるのか分からないが、一応、)
|ω・`) < 同じ人だょぅ……
|⊂
多分、スクライド放映終了から半年以上も経ったし、
CLANNADも新情報も全然出してくれないし、で
テンションが激しく低いせいかも。
334 :
332:02/08/22 19:52 ID:NkdoWEeD
そうか、俺の勘違いだったか…。
続き期待してますage
335 :
332:02/08/22 21:00 ID:NkdoWEeD
sageてんじゃん、何やってんだ俺(藁
ならば
>>333の心変わりを誘発しよう!
8月25日に、スクライドのDVDファンディクが
発売したらどうする?
金(スクライドゴールド)と銀(スクライドシルバー)の
2巻同時発売したらどうする?
各巻2800円(税抜き)だとしたらどうする?
声優座談会も収録されているこのファンディスクをキミはどうする?
どうする?
どうする?
どうする?
君ならどうする?
ポ ケ モ ン じ ゃ ね ー か っ !
/ノ
___,,--''"∠,=--___
_,,-''" ::::::::::::: ''"--''":::::::: "''---_-''
,,-''" ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: -==ニ---=-
/::::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::::: ------ァ'"
/::::::: :::::::::::::::::"''―--,,,__
/ /i i,,_ ヾヽ i i ヾ二、
) | | \い iヾi |i | .i :i i "ヾ-、ニ-,__
i 'i"| ̄二ニ-、,,} / i |ヽiヽ:| λ 、 ヽ -二ニ=--
| i |ヽ{ -=_iッ=、 /' ,,-|±±、;|i |:::::i:::::::ヽヾ二" ̄
//ヽ i |ヽ 〉ヾ-P--リ} /::::::ヽ--ヽ、 ̄
>>337 i::ヽ \ i ゚ ''- /'":::、ミヽ、( キサマは甚だしい勘違いを(以下略)
ヽ::ヽ、 ヾ ,---、 /^i:{ヽノヾ ヽ\
ヽ::::`Yi  ̄"' ̄ /;;/人"
ヽ::::|ヽ、  ̄ /人
j i┴--`'-、_ /,i/
\,, | `┬-''"~iV
"---┤ | .{
ことあるごとに、朋也に対して、登校やら校則の遵守やらを押し付ける杏だが、
そこに悪意はない。
ただ、何でも屋などというゴロツキまがいの仕事にアルターを使い、
食うや食わずの困窮した生活を送っている朋也に、
市街での文化的な生活がいかに素晴らしいかを教えてあげたい、
それだけだった。
本人は悪意どころか、善意ですらある、と思っている。
その心はまさに「鍵ゲーの感動を布教してまわる鍵っ子」のごとし。
「絶対、感動するから!マジで!ちょっとやってみ? ねえ?」と勧める杏に、
「所詮、エロゲーだろ? くだらねェ」と斬って捨てる朋也。
もはや血を見ずには終われない。
軽い性格に見えて、杏は、かなり頑固で負けず嫌いだ。
頭にもすっかり血が上っており、もはやひくにひけない状況だった。
杏は考えていた。
コイツは人の親切を無下にして何様のつもりなんだろうか、
馬鹿は死ななきゃ治らないというし、一度死んでみるのもいいかもしれない。
対峙する杏と朋也。
そして、今まさに、本当に手加減も容赦もない一撃を放とうとした杏。
だが、そこでふと、
――――― カチリ。
という音を聞いたような気がした。
直後、不意に地面の下から
突き上げるような衝撃が襲った。
一応メンテ
轟音と激しい縦揺れがアスファルトの道路を揺るがした。
あやうく尻餅をつきそうになった杏は両足を踏ん張って堪える。
その突き上げるような衝撃は一瞬だけだったが、
ズウゥゥ―――ン……
という、ビリビリした地響きがまだ地面から伝わってきている。
【 杏 】(い、今のは……地震? というよりも………)
巨大な怪獣が足を踏み鳴らしたような、もしくは
何かが地下で爆発したような、そんな衝撃だった。
校舎の方を振り返ってみるが、向こうはなんともないようだ。
杏は、朋也の方へと意識を戻す、がその瞬間、
杏と朋也が立っていたアスファルトの道路が崩落した。
突然の重力の喪失。
目の前の杏に、全神経を集中させていた朋也は、
この時になってようやく事態の変化に気がついた。
今まで立っていたアスファルトの道路が陥没し、
二人が対峙していた場所を中心に半径10メートルが、
まるで落とし穴のように岩盤もろとも、地の底へと飲み込まれていく。
まっ逆さまに落下していく朋也。
地面を殴りつけ反動で跳ぼうとするが、すでにその足場は無い。
とっさに背中のアルターの羽をバーストさせて上昇する。
だがその時、視界の端に、崩落していくアスファルトの地面に横たわる
気を失って倒れたままの春原、そして、藤林・妹。
誰だ………
どこのどいつだ………
息を潜め……声を殺し……
瞬きもせずに俺を見ている……
俺に俺を回想させる……
お前は……誰だ………
いまさら何だ……
それがどうした……
過去なんか背負わねェ………
だから……
見せるんじゃねェ――――ッ!!
朋也が目を覚ますと、辺り一面、全てが漆黒の闇に包まれていた。
ごつごつした岩の、冷たく、堅い感触を背中に感じる。
突然、足音が近づいてきた。
【 杏 】「あ、気が付いた? もう、ちっとも目を覚まさないから……きゃ!」
いきなり殴り掛かってきた朋也に、小さく悲鳴を上げる杏。
間一髪で避けた朋也の拳が、背後の岩肌を砕く。
【 杏 】「って、いきなり何なのよ!?」
はっ、と我に返る朋也。
改めて、周囲を振り仰ぐ。
そこは洞窟の内部だった。
【朋也】「……ここは?」
【 杏 】「落ちたのよ、いきなり道路に穴が開いて………覚えてない?」
ああ、思い出した、あの時、崩れていく地面に飲み込まれて……
【朋也】「出口は!?」
杏は黙って首を振った。
【朋也】「マジかよ……」
むき出しの岩肌。
洞窟は、廃坑のような人造物ではなく、まるっきり天然の物だった。
頭上を見上げながら、朋也が訊ねる。
【朋也】「だいたい、上から落ちてきたなら、穴があるハズだろ。
なんで天井が塞がってんだ?」
【 杏 】「崩れた岩盤で埋まったか……、それとも、土砂と一緒に
落ちた所とは別の場所に運ばれたか……、どっちにしても
ここからじゃあ上には出られないわね」
杏は、携帯電話を取り出して、連絡が取れないか、試している。
【朋也】「こんな場所で、ンなモンが使えるわけねーだろーが?」
【 杏 】「う〜〜ん……、これって、その辺の市販のモノとは
ワケが違うんだけどなぁ〜……」
ぶつぶつ言いながらしばらく弄っていたが、結局、諦めたようだ。
【朋也】「で? どうするよ?」
【 杏 】「さっき、ちょっと調べてきたんだけど、この洞窟、
向かって左に進むと、少し先で行き止まりになってた。
でも、右の方は、かなり先の方まで続いているみたい」
杏がペンライトを取り出して、洞窟の奥を灯りで照らした。
【 杏 】「どれくらい落ちたのかは分からないけど、
ここの地形を考えれば…………」
『このまま洞窟をまっすぐに進んで行けばそのうち横穴から出られるハズ作戦』GO!
学園
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