(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブルだけで1000を目指すスレ

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88名無しさんだよもん
椎原という男がいた。世間からの評判の良い彼だったが、他人に言えない秘密があった。
それはネットを渡り歩いては、グロ映像炉画像等の猟奇系のHPを覗き見るという趣味だった。
より過激な内容のHPを求めて、椎原はより奥深くネット世界をすすんだ。そしてあるHPへたどり着いた。

それは、ただ真っ白な画面に『Lunatic』とだけ書かれたそっけないHPだった。
閲覧しようとすると『こっちへ きたいのか』とメッセージが表示された。
椎原は深く考えず、"yes"と答え『Lunatic』へ足を踏み入れた。

そこは椎原がかつて見たこともない、過激な映像が幾つものページに分かれて表示されていた。
常人ならば一目で目を背け、悪夢にうなされるようなおぞましいもので溢れていた。
椎原は『Lunatic』の虜となった。彼を熱中させる要素の一つにランダムに現れる
『もっと こっちへきたいのか』というメッセージの存在があった。
"yes"と答えると、それまで現れなかったさらに過激なページが表示された。
唯一同じ趣味を持つ悪友地獄車に『むこうがわ』のことを教えると、地獄車もまた虜となった。
彼等は、さらに奥へと『Lunatic』へ進んでいった。

そうして『Lunatic』の深淵へと進んだ椎原は、『No. 2』と題されたページにたどり着いた。
内容は何処かの一室を音声付リアルタイムで中継しており、そこにはある”モノ”が居た。
その姿は胎児が胎内での、爬虫類から補乳類への進化の過程中に生み出され
そのまま成長したかのような「ヒトもどき」がそこに居た。「No. 2」はそこに監禁されており
時々覆面の人物が現れて食事を与え、掃除し、気まぐれに煽り、犯していった。
椎原はその禁断の映像に釘付けとなり、繰り返し『No. 2』を覗き見た。
89名無しさんだよもん:02/04/12 05:00 ID:XA28U98X
ある時椎原は、覆面が時折漏らす言葉が日本語で、椎原がよく知る固定ハンドルの口癖だと気づく。
そのことは彼を現実へと引き戻した。
”これは今、日本で実際に行われている現実の出来事だ”
椎原は急に恐ろしくなり、『Lunatic』へのアクセスを止め、『Lunatic』のURLと内容を書いた
匿名のメールを警察へと送った。ふと、気になって地獄車へ電話してみると
彼は椎原以上に『Lunatic』に没頭しており、止める気配はない。
そのせいか地獄車の話には支離滅裂な部分が目立つようになり、薄気味悪くなった椎原は地獄車との連絡を絶った。

数ヶ月後、一通のメールが椎原に届いた。差出人は政府公安の研究部からだった。
それによると、その部署は昨今急増する異常者による犯罪を未然に発見、防止を目的とし
その為の研究と実験に取り組んでいて、その一環としと作成したのが『Lunatic』だった。
あれは異常者を見つけ出すための”エサ”で、アクセスした者はIDを洗われ監視される
更に『Lunatic』への進度、閲覧したページの内容等により"10"から"0"までのランク付けがされる
そのランクに応じて対象者への処置が行われるという。椎原はそれまでの経過に加えて
アクセスを止めたこと、警察へ通報したこと等により"5"という評価だった。

メールには、今回のことはあくまで実験であり、実生活への影響が無いことと
実験への協力への感謝の言葉で締められていた。監視されていたことに驚愕する椎原。
だが、何より気になったのはランク評価に対する処置に関する記述だった。
"4"以下には特に処置無しだが、"3"より要注意人物とされ、"2"では監視が付くようになり
"1"で強制入院となる。そしてその上の"0"については一切記述されていなかった。

胸騒ぎのした椎原は地獄車と連絡を取ろうとした。しかし、如何なる記録を検索しても、
連絡先はおろか、地獄車という人間は存在すらしていないこととなっていた。
地獄車のランクは果たして何番だったのだろうか・・