葉鍵的アカデミー/文学から物理化学まで

このエントリーをはてなブックマークに追加
455またコピペ
・宇宙に存在するあらゆる事象のあらゆる時での状態を知り、全ての事象を計算により
完全に予測する能力を持った悪魔のこと。

・数学者であり天文学者であるラプラスは機械論的自然観を持ち, 法則的必然性を信じていたため
"神は無用の仮説"、"偶然とは無知の告白である"などの言葉を残している。
しかし実際には世の中の全ての現象を計測し、またその運動を計算で予測しようとした場合、
非常に些細な現象の間で発生する干渉までも考慮しなければならない。

このため、ラプラスの魔は全宇宙に存在する全ての塵(どころか原子以下の存在)までも把握し、
かつ宇宙全ての存在を経過する時間より早く(1秒後の事象を1秒以内に)
計算する能力を持っていることになる。

・古典物理学においては物理現象とは決定論的なものであり、ある時刻における全宇宙の物質(原子)の
位置と状態を把握できれば, その時刻以後にこの宇宙で発生するいかなる事象も予測可能となる。
つまり、このように超絶的な知覚能力を備えた知的存在がもし居るのならば、
その者にとってこの世界の出来事はすべて予想の範囲内に収まってしまう。

このような知的存在を想像し、"確率の解析的理論"という書物の中で述べたのがラプラスである。
以後、このような知的存在の事を、彼の名にちなんで "ラプラスの魔" と呼んでいる。

・全ての事象を計算で法則化しうるとした古典物理学を象徴する存在で、
未知の存在を確率で示す量子力学にとって揶揄する対象として扱われる。