葉鍵板最萌トーナメント!! 準決勝 Round164!!
636 :
yoruha ◆ZO8gDhRQ :
緒方理奈支援SS「Waiting for you」(2/5)
「理奈ちゃん……こんなのはどう?」
「あのね……そりゃ由綺なら似合うでしょうけど、私はこういう少女趣味の服、あんまり着たことが無いのよ
」
店内の最奥で、困ったように呟く理奈。
確かに困っているのだろう。
どんな服でも、似合うのは間違いないと思っているのは回りの人間だけだ。
本人は、納得のいくものを探さずにはいられないらしい。
とりあえず、次の服を出してみる。
「じゃあ、これは?」
「あんまり変わらないって」
店の店員は、戦々恐々といったふうにこちらを伺っている。
当然といえば、当然の反応である。
下手に口を出せるほど大きな店ではない。有名な客が来ること自体が珍しいほどなのだ。
そんな様子を気にもせず、由綺が服を手に取る。
それを着た理奈の姿を想像して、勧めてみる。
「あ、これいいよー。理奈ちゃんに似合ってる」
「そう?」
満更でもないらしい。鏡の前に持ってきて、自分に当ててみる。
「どう?」
由綺に問い掛ける。
「うー、やっぱり理奈ちゃんならなんでも似合うよー」
「じゃ、これにするわ」
微笑んで、そのまま別の服を選ぼうとする。
選ぶのには慣れているのか、サイズを確かめようともしない。そのまま別の服を手に取る。
「あ……」
「どうしたの?」
じっと、手に取った服を見る。そのままちらり、と横目で由綺を見てみる。
「いいわね……」
「え?」
638 :
大工:02/03/05 01:38 ID:2HoE2Rzz
正直、千鶴さんは萌えとまではいかないけど好きだ・・・
しかも、俺はホワルバはやったことがない・・・
普段ならば千鶴さんに入れない理由はないのだが・・・今日に限っては<<緒方里奈>>を支援していこうと思う
スマン千鶴さん・・・秋子さんが負けた事を自分に納得させたいんだ・・・
ケーブル宣言
[[LK5-kkbSCN8/]]
胸が薄くたっていいと想います。
年増というほどではありません、ぎりぎり。
偽善者って言わず、子悪魔って言えばカワイイかも。
あなたはそのままでいいと思います。
だから<<ちーちゃん>>に1票!
ADSLね。
回線がISDN以下である同志達は今回どうしてるんだろうか?
私は根性で全部落とそうとしてるが、
二兎を追うものは・・・なんつー諺もあるしなあ。
[[LK5-mMRAG///]]
黒のニーソックス!!!
これだけで(;´Д`)ハァハァよ・・
よって<<理奈>>たんに一票
CATV
642 :
yoruha ◆ZO8gDhRQ :02/03/05 01:39 ID:Ikqg1H0K
緒方理奈支援SS「Waiting for you」(3/5)
「由綺、これ……どう?」
「え、えっと……」
思案顔の由綺。口を開こうとした瞬間に、理奈が遮る。
「反論は聞かないわ。着てみて」
「わ、私っ!?」
「はぁ……。他に誰がいるのよ」
ため息をつきながら、服を手渡す。
「で、でも」
「いいからいいから」
満面の笑みを浮かべた理奈の迫力に、由綺はあっさりと従った。
「……思った通りね」
満足げに由綺を見る理奈。
「理奈ちゃん……なんでそんなに嬉しそうなの?」
「ここまで由綺に似合うなんて思ってなかったし、大成功っ!」
由綺の言葉を無視。黙殺された由綺は鏡を見てみる。
「あ、可愛い」
「気に入った?」
「……うん。でも理奈ちゃん、こんなに高い服、私、買えない……」
惜しそうに服を見て、情けない声をあげる由綺。
「ちょっと値札見せて?」
ごそごそと由綺が値札の位置を指し示す。
「なるほど……これで決まりね」
「へ?」
「さて、と。じゃ、由綺は先に外に出てて」
「あの、理奈ちゃん?」
「いいからっ」
押し出すように、店の外へと。姿が見えなくなったのを確認して、理奈が店員を呼ぶ。
慌てて近寄ってくる店員に服を渡す。
「これ、お願いね」
644 :
yoruha ◆ZO8gDhRQ :02/03/05 01:41 ID:Ikqg1H0K
緒方理奈支援SS「Waiting for you」(4/5)
店内から出てきた理奈。
店の外で待っていた由綺に、手を振ってそれを知らせる。
「あ、由綺。終わったわよ」
「えーと」
小さく口の中で言葉を留めながら、由綺が視線を向ける。
服が入っていると思われる紙袋が、ふたつ。
そのひとつを渡される。
「理奈ちゃん……これは?」
「さっきの服」
「え、え……なんで?」
由綺が不思議そうに聞いてくる。
理奈は、ポン、と由綺の頭に手を置く。
「ま、私からのプレゼントよ」
「こんな高いもの、もらえないよー」
あわてる由綺。その姿に微笑みながら、もう一言付け加える。
「ちょっと早いけど……。親友に誕生日プレゼント、受け取れない理由はないでしょ?」
イタズラに成功したみたいに、楽しそうに笑う。
「誕生日……あっ」
「まあ、当日は色々と由綺の都合もあるだろうし。どうせなら驚かせてあげたいからね」
「あ、ありがとう……」
その言葉に、理奈がはにかむように返す。
「ええ、私も……ありがとう」
どうして、と不思議そうな顔をする由綺。
無言の疑問に、すこし照れたように話す理奈。
「いままで、服なんて、ひとに選んでもらったことがなかったから……」
エコーズにて。マスターが新作のメニューを考えていると、ドアを開けて、入ってきた人影がふたつ。
前回と同じように席に向かう。