葉鍵板最萌トーナメント!! 準決勝 Round161!!

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859名無しさんだよもん
〜輝く決勝へ〜 2−1

目が覚めた時、すでに時刻は夕方に近かった。
俺の参加している葉鍵板再萌男トーナメント準決勝も、半分を過ぎたことになる。
「勝てば、決勝か…」
天井を見ながらつぶやいた。
PCの電源を入れ、ディスプレイに写る試合の過去のログをざっと流し見る。
「ん?なんだ、これ?」
俺はその中に妙な無効票を見つけた。

<おみはらこyへい>>

…名前が間違っている。
半角の二重括弧も欠けている
コードもなくて、これでカウントされたら大したものだと感心する。
AAらしき物が描かれている。
どうやらモナーらしいが、ひどい出来だ。
「…変な投票だな」
そう思う。
「厨房のいたずらじゃないのか…?」
何の意図が隠されているのかは分からないけど、あいつらは無意味なことに時間をかける奴らだからな…。
「…それにしても、眠いなあ」
これといってすることもなく、俺はそのまま目を閉じた。
860名無しさんだよもん:02/03/03 13:50 ID:udVqQ/ZU
〜輝く決勝へ〜 2-2

「ふう…やっと終わったな」
無難に勝利を得ることができた準決勝も終わり、
空を見上げるように仰ぐ。
その時、視界に飛び込んできたもの。
青い空を背景にして、屋上を吹き抜ける風にさらされて、佇む人影。
「…どうしたの?」
「悪い長森。先にキャラスレ戻っててくれ」

扉が開け放たれる音に気づいて、人影が振り返る。
「…えっと、こんにちは……かな?」
遠慮がちに挨拶が返ってくる。
「こんにちは、先輩」
「あ、浩平君だったんだね」
「こんな時間に屋上来る奴なんて、そうは居ないって」
「それもそうだね」
去年と同じ優しい笑顔で俺を迎えてくれる先輩。
「あ、そうだ…」
「浩平君、投票ありがとう」
「ああ、約束だったからな」
「うん」
「それに今回はちょっと気合を入れて萌え文書いたしな」
「…そうなんだ」
「なんと、自作のFLASHつきだ」
「…そっか……FLASHあったんだね」
複雑な表情で、無理に笑顔を作っているようだった。
861名無しさんだよもん:02/03/03 13:52 ID:+AH4G5Bf
そういえば、さゆりん声ってまだ出てなかったような。というわけで

あははーっ
http://isweb41.infoseek.co.jp/play/da-mae/cgi-bin/img/img20020303134732.mp3

おまけ
http://isweb41.infoseek.co.jp/play/da-mae/cgi-bin/img/img20020303134753.mp3
862名無しさんだよもん:02/03/03 13:52 ID:udVqQ/ZU
〜輝く決勝へ〜 2-3

「…どうしたんだ?」
「…ううん。何でもないよ…」
「…そうか」
「それでね、私の投票はちゃんとカウントされたかな…?」
「……投票?」
先輩の言葉に、思わず問い返してしまう。
「あはは…。やっぱり…無効にされちゃったんだね」
無理な笑顔が崩れていた。
「お母さんにもね、私の文章だとカウントされないって言われてたんだ…」
…先輩の投票…。
「…私、キーボードを打つのが下手だから…。
 集計人さんが読めないって…」
…下手な文章…。
「代わりに打ってくれるって言ってくれたんだけど、浩平君に入れる一票
だけは、どうしても自分で打ちたかったから…」
「一生懸命打ったんだけど…」
「……」
「でも、カウントされなかったのなら仕方ないよね」
にこっ、と微笑む。

…俺はその笑顔を真正面から見ることができなかった。