「ほらほら、私のことがうわさされているのだよ」
突然現れるどっぺる。
わたしはきっとその姿をにらむ。
「ゆきみぃ、ちょっと視線が厳しいのだよ」
「うるさいっ! よく今まで散々コケにしてくれたわね」
わたしはここぞとばかりにどっぺるを責め立てる。
「私の画像はないのだよ。みさきと同じ姿だから必要ないのだよ」
「あなた、人の話聞いてる?」
「だから、みさきの画像で我慢してほしいのだよ」
「…どっぺる?」
「それじゃ、雪見、がんばるのだよ」
結局わたしの言葉は全然聞いていなかったようで、
どっぺるみさきはそのまま立ち去っていってしまった。
わたしはただ、ぼぉっとその後姿を見送っていった。
>>201さんへ捧げます。