葉鍵板最萌トーナメント!! 準々決勝 Round160!!

このエントリーをはてなブックマークに追加
771放課後は屋上に ◆F20ZXpsQ
みさき先輩支援へたれパロディSS(1/3)
『盲目のブギーポップ』


 俺は屋上に続く扉を開けた。
 夕焼けの空、澄み渡る風、そこに佇む一人の盲目の少女。
 いつもと同じ、いつも通りの風景。

 ……のはずだった。この前までは。

 いつもと違う事、それは――



 彼女がまるでメーテルのコスプレの様な筒状の帽子と黒いマントを身に纏い、矢鱈と上手い口笛を吹いている、という事だ。



 川名みさきは今日もブギーポップになっていた。
772今夜カレーにしよう:02/03/03 00:36 ID:ATnGvEXu
なかなかコードが取れないので、先に自作支援画像投下〜

まだ目が見えた頃のみさき先輩です。
http://www.bj.wakwak.com/~a_sato/img-box/img20020303003611.jpg
773放課後は屋上に ◆F20ZXpsQ :02/03/03 00:36 ID:ljrh8mBR
みさき先輩支援へたれパロディSS(2/3)
『盲目のブギーポップ』


「やあ、君は川名みさきの恋人の――折原浩平君」
 口笛を止めてみさきが――いや、ブギーポップがこちらを向く。
「悪いね、彼女の身体はまだ借りているよ。安心したまえ、もうじき下校時刻も過ぎる。そうしたら僕も消える……今日の所はね」
 無表情で淡々と、まるで明治や大正あたりの書生のような喋り方で彼女――彼、かも知れない――は言った。
「悪いと思ってるならさっさと用事とやらを済ませて、みさきから出て行ってくれないか」
 俺は多分に皮肉を込めて言い放つ。
 こいつ、ブギーポップと名乗る人物は、この前からこんな調子でみさきの身体を『借りて』、この学園を監視しているそうだ。
 何でもやらねばならない用事があるらしいのだが……詳しくは俺も聞いていない。
 正直最初はみさきが俺をからかってるのかと思い、それからもしや先輩の気が触れたのかと本気で心配した。が、少し話してみて何となく解った。
 こいつは本物だ、と。
 本当にみさきの身体に別の人格が乗り移っている様なのだ。
 俺の皮肉にブギーポップは、左右非対称の笑っている様な困っている様な奇妙な表情を浮かべた。
「それが出来れば、無論そうしたい所なんだがね。そればっかりは僕にもどうにもならないのさ。何せ、僕は『自動的』なんでね」
「自動的、ね……。そんな事言われても、こっちだって困るぜ、全く……」
「……すまないね。本当は僕など存在しない方が良いのだろうけど……生憎、これは僕の義務なんだ」
 そう言ったブギーポップの表情は、何処か悲しげに見えた。……しかもそれがみさきの顔なのだから、俺としては非常に居心地が悪い。
「いや、まあ……確かに迷惑だけどな、でもみさきに何か危害があるって訳じゃなさそうだし……そんな風に言うなよ」
 俺は何とかフォローしようと、慌てて話題を探した。
774名無しさんだよもん:02/03/03 00:36 ID:dM/tZkue
[[LK3-mz3f7th/]]

ついに来たかこの日が…
しかし今日25分悩んでやはりあの人であると再認識した。
<<佐祐理>>さんに一票!!
♪嫁に〜来ないか〜(c)新沼健二
775nao:02/03/03 00:37 ID:sVBhne6H
[[LK3-vEFlEr3/]]
声優が川上とも子さんの<<佐祐理>>さんに1票。
同じく川上とも子さんが声やってる、ルティナ(グランディアエクストリーム)、
芳野雨音(PS、どこまでも青く…)が好きなんで。
776放課後は屋上に ◆F20ZXpsQ :02/03/03 00:37 ID:ljrh8mBR
みさき先輩支援へたれパロディSS(3/3)
『盲目のブギーポップ』


「……あ、そうだ。監視、って言ってたよな、お前。でもさ、その……みさきの目は」
「ああ、確かに彼女の目は見えないね。だから、僕にも周囲の景色や君の顔等は、一切見えない」
 事も無げに言う。
「彼女の視覚消失の原因は外傷だからね。眼そのものの機能が停止しているのだから、流石にどうにもならないさ」
「そっか……。それじゃあお前、どうやって監視してるんだ?」
「ああ、その点なら心配は要らない。目が見えないぶん、他の感覚が鋭敏になるものでね。この校舎周辺の人の動きぐらいなら判る」
「ふーん……、凄いんだな」
 ブギーポップの話は、俺には全く実感出来なかった。だから、何となく曖昧な感想を述べる事しか出来なかった。
777 :02/03/03 00:37 ID:GX96Mlt+
[[LK3-vR.W1zd/]]
さすがに準決勝最萌にふさわしい対決だ。
みさきさんもいいよ、OneじゃダントツTOPだ。
しかし、さゆりんもKanonじゃ2番目だが葉鍵では1番目なんだ。
ってことで<<さゆりん>>に1票。
778『名無しさんなの』 ◆KANOiGZo :02/03/03 00:38 ID:p4akphvR
[[LK3-vBJddCA.]]

 うぐぅ....今トーナメントでも最大級の踏絵ですねぇ...というか個人的には
この後はもう踏絵はないのですが。うーん、「あははーっ」でしかも実は
とても鋭敏かつ繊細な心を持っていると思われる佐祐理さんも萌えなの
ですが、でもやはりここは…シナリオの素晴らしさ、キャラクタの魅力、
そして個人的に最萌え第二位の澪ちゃんとの絡みを勘案してもこの答え
しかないです。

『あのね』『<<川名みさき>>先輩に一票なの』

#許せさゆりん…
779名無しさんだよもん:02/03/03 00:38 ID:S/OCMa/v
[[LK3-/l8mQOI.]]
己の鍵最萌を賭け
<<倉田佐祐理>>に一票だ
780放課後は屋上に ◆F20ZXpsQ :02/03/03 00:38 ID:ljrh8mBR
改行エラー出たYO(TT)
つーワケで(4/3)。スマソ。


「……浩平君、君は優しいんだな」
「――は?」
 ブギーポップは唐突にそんな事を言った。
「何言ってんだ、お前」
 正直、ドキリとした。何と言ってもみさきの顔と声だ。口調だけが、いつもと違う。
「いや、謙遜しなくていいよ。――なるほどね、川名みさきが君を好きになる訳だ」
 そう言うと、ブギーポップはまた空を見上げて口笛を吹き始めた。
「その顔でそんな事、言うなよ。どうしたらいいか解らなくなるだろ」
 ブギーポップは口笛を吹き続ける。
 雄大で、何処となく寂しげな……そんな曲だ。
「なあ、それ、何て曲なんだ?」
「これかい? これはリヒャルト・シュトラウスの『最後の四曲』のうちの一つ『夕映え』さ。クラシックだよ」
「へえ……聞いた事のない名前だな。でも、いい曲だ」
「シュトラウスならば『ツァラトゥストラはかく語りき』の方が良かったかな?」
「つ、ツァラ……? 何だって?」
「『ツァラトゥストラはかく語りき』。……『2001年宇宙の旅』の曲と言えば解るかな」
 そう言って、ブギーポップは左右非対称に表情を歪めた。

続く?