葉鍵板最萌トーナメント!! 準々決勝 Round158!!

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「セリオ、自分でスカートまくってごらん」
「−−…はい……綾香様」
 綾香様の命令。
 私が、ロボットである限り、その命令に従うのはごく自然なこと。
 スカートに、手をかける。
 ……スカートを握る手に、力が入る。
 何故だろう、このスカートを捲り上げるのを躊躇してしまう。
 綾香様が、見ているから。
「−−綾香様…その…見られていると……」
「見てるからいいんじゃないの♪」
「−−でも……」
「恥ずかしい、セリオ?」
「−−私は…ロボットですから…」
 そう、ロボットだから恥ずかしいと感じるはずはない。
 はずは、ないのに。
 胸が、ドキドキする。
 意を決して、捲り上げる。
「へえ、セリオのアソコ、子供みたいでかわいい」
 綾香様のいいつけで、下着は着けていない。
 綾香様のお言葉に、体温が上昇するのが分かる。
 何故?
 ロボットが人にボディを見せる、ただそれだけのことなのに。
 人間が、「恥ずかしい」と呼んでいる感情とは、こういう感情なのだろうか?
 ちゅ
「−−綾香様、何を……」
 私の女性器に、キスをなさる綾香様。
「気持ちいい?」
「−−私は……ロボットですから…」
 また、嘘をついている。
 キスされたとき感じたのは、快感だったのではないか?
「強情ね」
 綾香様は、また、キスをする。
 キスを繰り返して、女性器の中に舌を割り込ませてくる。
「−−…やぁっ……」
 思わずあげる、声。
 性感を感じるようには出来ていない。いないはずなのに。
 綾香様の愛撫を受けて、私の中で、何かキモチイイものが込み上げてくる。
「いい声ね、セリオ。もっとしてあげる」
 綾香様の舌の動きは、さらに速くなる。
 私を舌で、愛してくれている。
「−−あっ……やぁ……」
 中枢コンピュータ、解析不能のデータの奔流。
 体温の上昇。すでに、燃料電池が作動している。呼吸が激しくなる。
「−−…あ…んっ……」
 燃料電池による発電は、水分をも発生させる。
 それは体外に排出させねばならない。
 快楽のスパークに支配される私のCPUにもそれは伝わる。
「−−あやか…様……私…でちゃい…ます…」
「おしっこ、漏らしちゃいそう?」
 かあっ、とさらに体温の上昇。
 ドキドキする胸。だが、もはや私の人工膀胱は耐えられない。
「−−あやか…さま…あああっっ!!」
 ぷしゃあぁぁっ
 勢いよく、私の体外に排出される水分。
 同時に、頭の中スパークがはじける。浮揚感にも似た、強い快感。
 それは、綾香様のお顔を、ずぶ濡れにさせる。
「−−はぁっ……あ、綾香様! た…ただの、綺麗な水ですからっ!」
「いいのよ、セリオ。私で感じてくれたんでしょ…」
「−−……私は……ロボットですから…」
「気持ちよかったんでしょ」
「−−………私は…」
 嘘をつく。
 認めたら、何かが狂ってしまう。堕ちてしまう。そのような、気がして。
「まあいいわ。またしてあげるね、セリオ」
 綾香様はそう言って、妖艶な笑みをなさるのだった。