葉鍵板最萌トーナメント!! 準々決勝 Round158!!
400 :
荒れホZ:
セリオ支援SS 「ラストオーダー 1/3」[[LK1-P.lEgw3.]]
<<セリオ>>に一票。ADSLなり。
鴉が鳴いている。
弔いで鳴いているのか、餌にありつけた歓喜で鳴いているのか分からない
ザッザッザッザッ
私は今日も墓穴を掘る。
それが私の仕事だから。
私がマスターから聞いた最後の仕事だから。
「マスター、体調が思わしくないようですね。」
マスターはゲホゲホと咳をしている。
「ああ、どうも最近調子が悪いらしいな。今日の仕事が終わったら
少し休むとするか。南の方にでも行ってのんびりしよう。」
仕事用の服に着替えながら、マスターは言った。
「お前もちゃんと来いよ?飛行機は苦手とはもう言わせんからな。」
マスターは笑いながら私の頭をなでた。
私は飛行機が苦手なわけではない。
いつだって私はマスターが心配なのだ。
飛行機のような落ちる危険の伴うものに乗るくらいなら
私が直接飛んだ方がよほど安全である。
ただ、マスターは危険だから乗るなと言って聞く方ではない。
そのため、私が苦手なことにして乗るのをやめさせたのだ。
「それは命令ですか?」
私はマスターの脱ぎ散らかした洋服を片付けながら応えた。