「おかえりなさいーっ」佐祐理さんは満面の笑みで微笑み掛ける。
「お風呂にしますかぁ、お食事ですかーっ」
「食事」
「さ、どうぞーっ」
「いや、食うのはおまえだーーっ!」
「きゃーっ」
笑顔で首を振る佐祐理さんを、後ろから羽交い絞めにした。
手で佐祐理さんを振り向かせ、肩越しにキスをする。しばらく互いの唇を貪った後、
口を離した。
「もう、祐一くんって、乱暴ー」
「そんなこと言って、佐祐理さんもじれったいくせに」
耳に息をふきかける。
「あン……」
舌を出し、耳を舐めると、何度かちゅっちゅっと耳元で音をたてる。
「アッ、アッ」
頤をあげ、ぴくんぴくんと軽くのけぞる。
振り乱される栗色の髪が、首筋にあたってくすぐったい。
佐祐理さんの下腹部に手をやった。硬いエプロンの生地越しに、股の間に手を
割り込ませる。
「もう……いやン」
佐祐理さんは手から逃れようと、身体を前のめりにする。後背位のときのように
後ろから圧し掛かり、奥で指を動かすと、小さくお尻がくねり始める。
「……ん…………んぁ……は…」
くぐもった声が佐祐理さんの口から洩れ始める。
もう一方の手で、佐祐理さんの胸に手をやる。セーターの膨らみが揉まれて形を
変えるたび、佐祐理さんは首をのけぞらせ、腰をくねらせた。
「ね……祐一くん、エプロンごしじゃなくって……ここ」
佐祐理さんは、俺の手をやさしく掴み、スカートの下に導いた。
忍び込むように、手は佐祐理さんのお尻を撫でた。きめ細かい肌が指に吸い付く。
「佐祐理さん……穿いてないんだ」
「だって、汚れちゃうから……あはッ」
顔を真っ赤にして恥ずかしそうに笑う。
すべすべした肌をゆっくりと撫でていく。手を縦にして割れ目に沿わせ、双丘を
持ち上げるように指を食い込ませてくにくにと揉み上げる。熱く湿ったくぐもりの
奥に、ぬめるものを感じる。
「あ………あ……あふ、ん」
太ももを伝う指が上に上ると、佐祐理さんは期待するように鼻を鳴らす。
「ん……んふぅ……ん、祐一くんのイジワル」
小さくかぶりをふり、怒張に手を伸ばす。ジーンズ越しに下からこするように
なで上げると、形が露わになる。
「あはっ、祐一くんのもこんなにカタくなってる…」
悪戯っぽく笑いながら、細い指で何度も撫で上げていく。
「ねえ、祐一くぅん…はやくぅ」
佐祐理さんがキスを求める。自分の唇をあわせると、鼻をならして激しく
貪ってくる。
「佐祐理さん、どうして欲しいの?」
「もう…、ほんと、祐一くんってエッチなんだから」
佐祐理さんは笑いながら身体を離した。
下駄箱にもたれかかり、壁に身体をささえるように片足を上げる。
前に垂れた、エプロンを両手で持ち上げた。
「ねえ、祐一くん……佐祐理のここ、早く触ってください」
広げられた足の間から、佐祐理さんのあそこが顔をみせていた。すでに花弁は
あでやかに広がり、クリトリスはぷっくりと膨らんでいる。ピンク色のそこは蜜を
たたえて光っていた。
じっと見つめていると、佐祐理さんは、ああ、と悩ましげにため息をもらし、
ぶるっと身体を震わせた。そこからまた蜜が溢れ出し、太ももへと垂れていく。
「……佐祐理のここ、どうなっていますか?」
「すごいよ、佐祐理さん。口がぱっくりと開いて、なかからとろとろと溢れ出している」「そうなの?佐祐理のここ、濡れちゃっているの?」
「おう、もうぐしょぐしょでやわらかくなって、早く欲しいって言っている」
「ねえ、もっと言って」
佐祐理さんはぞくぞくと背を震わせ、潤んだ目で俺を見つめている。あたりには
佐祐理さんのフェロモンがむせかえりそうなほどに漂っている。
「まだ触っていないのに、こんなに欲しがって。佐祐理さんは本当にエッチだな。
早く男のペニスで貫いて欲しいんでしょ」
「いやん……」
「硬いので激しく出し入れするのを想像しているんでしょ」
「はあ……」
「荒々しく奥まで突っ込まれて、獣のように犯されたいんでしょう」
「うん、犯されたい……はやく……」
もう前戯なんてしている場合じゃない、もどかしくもベルトをはずしチャックを
下ろしジーンズを下ろし、佐祐理さんの腰に手をまわす。
「キテ、キテ、祐一くん……ッ」
佐祐理さんは俺の腰に空いている足をまわす。
身体の覚えている通りに、腰を突き出す。ぬるぬるにぬめった箇所に自分のものが触れるとそのまま呑み込まれていく。
「あ、あ、アアアアアッ……」
佐祐理さんは高い声をあげ、大きく背をのけぞらせる。そこがきゅんきゅんと
収縮し、ぶるぶると身体が震える。
「ハァ、ハァ、ハァ……ハァ」
「もしかして入れただけでいっちゃった?」
「う、うん。そうみたい……アッ」
間髪をいれずに抽送を開始する。
「あっ、あっ、あん、あん、すごい、きているよ、ねえ、祐一くん、来ているよっ」
浅く浅く深く、ゆっくりとこねまわし、足を入れ変えて角度を変えてみたり。
「佐祐理の奥に、祐一くんのが、ずんって、んふっ…く…ふぁ…あッ」
「佐祐理さん、佐祐理さんッ」
「キテ、もっとキテ。ああ、佐祐理、おかしくなっちゃいますッ」
二人の体液がまざり、濃密な匂いが玄関に立ち上る。
佐祐理さんが俺の首に手をまわす。強く抱き合い、激しくキスをする。どうしようも
ない想いを伝えるように腔内を蹂躙する。佐祐理さんもそれに応え、舌を吸い、
絡ませ、唇をついばむ。
「きゃふンッ!」
佐祐理さんが一際甲高い声をあげた。奥にあたったらしい。内から溢れるものが
俺のものに当たる。どんどんとピッチをあげていく。佐祐理さんはもう、人形のよう
になすがままになっており、身体をがくがくと震わせている。
「ア、ア、くる、きちゃいます。佐祐理……ああ、ダメ、イヤ……もっと、もっと
祐一くん、激しくして。佐祐理を、佐祐理を……ああ…」
「佐祐理さん、佐祐理さんッ」
「ね、イク、イク…もう、イキそう、祐一くん、祐一くんはイケそう?ね、ね、来て、
早くぅ…はやくキテ…ッ」
「イクよ、佐祐理さん…」
「うん、祐一くん、祐一くん……ああ、佐祐理…、祐一くん、祐一くん……ッ!」
「はあ……またしちまった」
二人して身体を重ねたまま玄関口で横たわっていた。両の手の指を、相手の指と
絡ませ、佐祐理さんの胸に顔をうずめていた。
「……こんなんじゃ、ダメですね…あははっ、でも…」
「でも…」
俺は身体を起こして佐祐理さんと見詰め合った。じっとこちらを見る佐祐理さん
の目。吸い込まれそうになりながら口を開いた。
「ま、いいっか」
自然と笑みがこぼれる。最初は小さく、それから声をあげて二人で笑った。
「はい…佐祐理は全く構いませんー」
「ま、とりあえず、身づくろいするか」
佐祐理さんを引っ張り上げて立ち上がらせる。佐祐理さんは、あははっしわしわに
なってしまいました、とスカートを脱ぎ、エプロンを付け直すと、髪をなびかせて
くるりとこちらを向いた。
「さ、あらためて。お風呂にしますかぁ、お食事ですかーっ」
「食事」
口を開きながら、目は、あははっと笑う佐祐理さんの顔を向いていなかった。
エプロンの合間から見える、白い双丘。まるくてきゅっっと持ち上がって、
まぶしいほどに白い、美尻。
「さ、どうぞーっ」
「いや……食うのはおまえだーーっ!」
「きゃーっ」
おわり