SS投稿スレ10

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30特効薬
「あの子は…私の妹なんかじゃないわ」
 それが、香里の口から出た言葉だった。
「でも…苗字が同じ『美坂』じゃないか」
「同じ苗字の人が同じ学校に通ってても不思議じゃないわ」
「栞は、自分の姉の名前が『香里』だと言ってた」
「同姓同名の生徒よ…」
 取り付く島が無いというのはまさにこのことだ。
 確かに苗字も名前も全く同じ生徒が同じ学校に在籍している可能性は限りなくゼロに
近いとはいえ、決してありえない話ではない。
 だが、俺の直感は次の質問を香里にするように促した。
「じゃあ…栞が病気を患って長い間学校を休んでいることも知らないんだな?」
「私は一人っ子よ。妹なんていない」
 そう言うと、香里はきびすを返して寒々とした廊下へと出て行こうとした…が。
 ぴたりと足を止め、
「相沢君…あの子のことが好きなの…?」
 こちらを振り向きもせず、いつもと変わらないクールな口振りで訊いてくる。
「ああ、好きだ」
 俺は本心を香里に打ち明けた。

 翌日の昼休み。
 俺は例のごとく、くそ寒い学校の裏庭で栞とバニラアイスを食べていた。
 ただでさえ身体の外側から冬の寒さがじわじわと侵食してくるのに、身体の内側でも
季節外れのバニラアイスが確実に俺の体温を奪ってゆく。
 栞と話でもして気を紛らわせないと、とてもこのまま外に居られるものじゃない。
「なあ、栞」
「なんでしょうか? 祐一さん」
「昨日香里と話したけど、『私に妹はいない』って言ってたぞ」
「そうですか…。じゃあ、きっとその人は私の姉と苗字も名前も同じなんでしょうね」
 そう言いつつも、バニラアイスを口に運ぶ栞の表情がほんのちょっと曇った様な気がした。
31特効薬:02/03/06 01:44 ID:KzGit/tF
「それにしても、本当に栞は変わった病人だな」
「どうしてですか?」
「普通、病人はベッドの上でウンウン唸ってるもんだろ?」
「…」
「なのに栞は寒い冬に平気で外を出歩くわ、冷たいアイスを平気で食べるわ」
「…祐一さんには、私が平気でいるように見えますか?」
「平気というよりも、むしろ寒さに対して鈍いように見える」
「そんなこと言う人、嫌いです」
 栞と共に過ごす何気ない昼休み。
 俺は、栞に軽口を叩くこの一時がこれからも続くものと信じていた。
 いや、信じていたというよりも、願っていた。
 俺の心の奥底に、あたかも黒雲のように漂う恐怖を紛らわすべく。
『栞の病状が悪化して、もう二度と一緒に昼休みを過ごせなくなるのではないか』という恐怖を。
32特効薬:02/03/06 01:45 ID:KzGit/tF
 実際、俺はあまりにも無力だった。
 栞の肉体を刻一刻と、確実に蝕んでゆく病魔の前には。
 俺は、栞の病気が非常に重いものであることを知らされてからというもの、彼女と
普通に付き合おうとしてきた。
 まあ、付き合うとはいっても、馴れ初めの頃と同じように、昼休みに昼食を一緒に
したり、放課後に寄り道をしたりする程度のものだが。
 栞本人といえば、自分の病気を気にする様子もなく、俺との何の変哲もない生活を
それなりに楽しんでくれてはいるように見える。
『次の誕生日までは生きられないだろう』というのが医者の見解で、それは香里だけではなく
栞本人も知っていることだ。
 しかし、栞は刻一刻と迫る死への恐怖と闘っているのみならず、姉に無視…というより
自分自身の存在をこの世から抹殺されているのだ。
 いわば栞は二重の死の恐怖に晒されていると言っても過言ではないだろう。
「栞…。お前の姉は、俺と栞が付き合ってることを知ってんのか?」
「ええ。もちろんです」
「何か言ってたか?」
「いいえ、特に何も」
「そうか…」
 会話が途切れ、気まずい沈黙が俺たちを包んだ瞬間。
「祐一さん」
 突如、栞が俺に話し掛けてくる。
「祐一さん…血は水よりも濃いんです」
 小さな声でだが、はっきりとそう口にした。
33特効薬:02/03/06 01:46 ID:KzGit/tF
 栞の誕生日を明日に控えた夜。
「なあ…栞…」
「なんでしょう? 祐一さん…」
「痛かったら、すぐに言うんだぞ」
「だったら祐一さんが私を気持ちよくして下さい」
「無茶言うな…というか、それが『初めて』の人間の言葉か?」
「あ…」
「へえ〜、栞は重度の好きモノだったんだな。知らなかった」
「そんなこと言う人、嫌いですっ!」
「すまない。俺が悪かった」
 軽口が過ぎたのを謝ると、栞は俺の頬にそっと手を寄せる。
 そして、
「気持ちいいのも…痛いのも…生きている証拠ですから…平気です」
 栞は頬を赤らめつつ、そして限りなく深い哀しみを瞳の奥に湛えながらも、はっきりと言った。
 栞の優しい言葉に、胸が一杯になる。
 ここまで誰かをいとおしいと思ったことは初めてだ。
 俺はぐっと腰を前に出し、栞の中へ侵入を開始した。
 ゆっくり、できる限り優しく。
 栞は、俺にとってかけがえのない存在だから。
34特効薬:02/03/06 01:46 ID:KzGit/tF
「なあ香里。今日は誰の誕生日か知っているか?」
「…」
 香里は俺の質問に答えるどころか、こちらを一顧だにしない。
「だから俺の話を聞けって、香里…」
「放してよ!!」
 掴んだ俺の手を振りほどき、香里は俺の前から立ち去ろうとする。
 だが、俺は再び香里の手首を力一杯掴んだ。
 そして今度はできる限り優しく話し掛ける。
「香里…栞は昨日からずっと俺の部屋にいるんだ。…会ってやって欲しい…」
「栞…が…?」
「そうだ。誕生日は来たが、栞はまだ生きてるんだ」
「栞は…あの子は、何処にいるの!?」
「俺の部屋だ。昨日からずっと」

 居候先の水瀬家の玄関をくぐると、丁度秋子さんが出かけようとしているのに出くわす。
 小さなポーチを持っているだけだから…たぶん買い物に行くところなのだろう。
「あらあら、祐一さん。昨日に続き、今日も女の子をお連れしたのですか?」
「ええ。大事な用事がありますから」
「…お邪魔します。美坂香里です」
 ここまで来る道すがら、黙っていた香里もさすがに家主に挨拶をしないほど無作法ではないらしい。
「栞ちゃんのお姉さん…ですか? 祐一さんに変なことをされないよう、気をつけて下さいね」
「…」
 秋子さんの冗談(?)を意に介する風もない様子で、香里は突っ立っている。
「では祐一さん。出かけてきますのでお留守番をよろしくお願いします」
「はい。お気をつけて。おい、香里」
「…」
 俺が上がるように促すと、香里は黙りこくったまま靴を脱いで俺に付いてきた。
35特効薬:02/03/06 01:48 ID:KzGit/tF
「昨日から栞と過ごして、人間の生きようとする本能は恐ろしいことを実感したんだ」
「…」
「一度快楽を得ると、更なる快楽を求めてやまないというか…」
「…?」
「生きるために快楽を得るのか…快楽を得るために生きるのか…って、哲学っぽいな」
「…相沢君…栞は…?」
「そんなに心配そうな顔をするなよ。大丈夫。もし最悪の事態になってたら病院に運ぶなり
お前の家に電話するなりしていたよ」
「そう…」
 俺の部屋の前につくと、一旦香里の方を振り向く。
「ああそうだ。言い忘れるところだったが、香里。お前は…病気である栞に何かして
やったか? 栞が必要としていたものを理解できてたか? …栞の姉として」
 そして俺は自分の部屋のドアを開いた。
 香里を栞に会わせるために。そして…俺の治療の成果を見てもらうために。

「あっ、祐一さん。お帰りなさい」
「おう。ただいま、栞。いい子にしてたか?」
「はいっ! あの…祐一さん…、今日は…」
「勿論だ。ああ、治療中は俺以外の人間を気にしなくていいからな」
 俺がそう言うと、栞はいそいそとセーターとスカートを脱ぎ、下着も躊躇することなく
脱いでゆく。
 栞がいつも身に纏っていたストールは、部屋の片隅にくしゃくしゃになった状態で
放り出されている。
 妹が生きていただけではなく、その妹が自分を全く無視し、しかもいきなり服を脱ぎ
始める光景に出くわした香里は驚くだけで精一杯のようだ。
「ちょ…ちょっと、相沢君!! これって…一体どういうこと!?」
「ん? ああ、病院でも治療をするときは服を脱ぐだろ? 手術する時なんか。それと同じだ」
「違うわよ!! あなた…栞と何を…」
 物怖じしないように見えた香里だったが、さすがにこれは刺激が強すぎるか。
 まあいい。いちいち言葉で説明するより実際に見てもらったほうが早いだろう。
36特効薬:02/03/06 01:48 ID:KzGit/tF
 俺がベッドに寝転ぶと、栞は俺の顔を跨ぐようにベッドに乗り、俺のズボンの
ジッパーを下げ、トランクスをずらす。
 そしておもむろに俺のナニを口で咥えた。
 俺も、栞の股間に色づく割れ目に指を這わせる。
 単なる縦筋でしかなかった栞の割れ目を指で開くと、ピンク色の綺麗な秘肉がひくひくと
蠢き、じんわりと透明の液体が染み出してくるのがよく見える。
 俺のナニを口に含み、舌で舐めているのに夢中でいる栞も真っ赤な顔で息を荒げながら
ぴくぴくと腰を動かし始めた。
「んむっ…ゆ、祐一さん…」
「ほら、口の方がお留守になってる」
 目の前で可愛く動くお尻をぺちんと軽く叩くと、栞は再び熱のこもった舌遣いで俺のナニを
満遍なく舐め始める。
 亀頭の先端を唇で啄ばむようにしたかと思えば、尿道口をちろちろと舌先で軽く舐めたり
して俺から快楽を引き出そうとする。
 俺もお返しとばかりに、栞の割れ目に口付け、桜色の秘肉を舌で味わう。
 俺は、包皮から可愛く顔を覗かせている栞のクリトリスに口付ける。
「ひゃっ…」
 唇で肉芯を咥え、こしこしと力を加えると、栞は俺のナニを思い切り口一杯に含み
ちゅるちゅるとはしたない音をたててしゃぶった。
「ちゅぷっ…んんっ…こふっ…うむうっ…」
 俺のサオの部分を手で握り、巧みに力を入れたり緩めたりしてしごくのと同時に
空いた方の手で袋をやわやわと優しく揉んでくれている。
「栞…そろそろ治療を始めようか」
「はい。お願いします」
 頃合を見計らって話し掛けると、栞は俺のナニから口を離した。
 ベッドのふちに座りなおした俺と向き合い、恐る恐る腰を下ろし始める。
 ちゅくっ…。
「あっ…」
 俺のペニスと自分の秘部が触れ合って水音をたてた瞬間、栞は思わず小さな声をあげる。
37特効薬:02/03/06 01:49 ID:KzGit/tF
「んっ…くううっ…」
 少しずつ腰を下ろしている間も、栞は苦しそうな呻き声を上げる。
 無理もないだろう。俺との接合部に栞の全体重がかかっているようなものだから。
 しかし、治療には多少の苦痛が付き物だ。
 こればかりは栞に我慢してもらうしかない。
 栞の苦痛と代償に、俺のペニスが栞の膣内奥深くと侵入してゆく。
「栞…」
 そんな痛ましい栞の姿に健気さを感じる一方で、俺は奇妙な満足感を覚えていたのも事実だった。
「ゆ…祐一さぁん…」
「あともう少しだから…」
 痛みに耐えて、俺の治療を受けようとする栞の姿を見ると、いとおしさがますます膨らむ。
「っ…ふぅ…」
 俺のナニの先端が一番奥深いところまで到達すると、栞は大きく息を吐き、俺に身体を預けてきた。
 そんな可愛い栞の姿を見ていると、ちょっと意地悪をしてやりたくなる。
 俺は不意打ち気味に腰を動かし始めた。
「あっ…きゃ…」
 俺から転げ落ちまいと、栞は俺の背中に手を廻す。
 栞が俺に身体を密着させた為に、互いの結合がより深まり、更なる快感が俺たちを襲う。
 先ほどの、栞による口淫の余韻もあるせいか、限界は近そうだ。
「栞…栞…栞…」
 腰を突き上げ、俺はただひたすら栞を愛し続ける。
「あっ…あっ…ゆ、祐一さん…」
 俺が腰を突き上げる度に、栞は断続的に喘ぎ声を上げる。
 互いに抱き合っている腕に力が入る。
 射精感がこみ上げ、俺は堪えていた精を栞の膣内に思い切り吐き出した。
「あっ…ふはあっ!」
 俺の熱い精液を胎内に浴びると同時に、栞は身体を可愛く小刻みに震わせ、絶頂を迎える。
 栞の膣壁がきゅっきゅっと淫らに蠢き、俺のナニに絡みついた。
38特効薬:02/03/06 01:50 ID:KzGit/tF
「はぁ…はぁ…ふぅ…」
 荒い息をつく栞。
 俺の治療を素直に、従順な態度で受ける栞を香里にも見せてやろう。
 そう考えた俺は、繋がったまま栞の身体を廻して香里と栞を向かい合わせるようにする。
「あ…あっ…」
 途中で、ペニスは栞のアソコからずるりと抜けたが、構わず俺は栞を背中から抱きかかえた。
 これからが治療の本番だ。 
 栞の主治医である俺には、何の理由もなく栞と身体を重ねているわけではなく、これは
あくまで栞の治療上の必然性に因るものであるということを香里に教えてやらなければ
ならないという道義上の説明責任がある。
39特効薬:02/03/06 01:51 ID:KzGit/tF
「同じ治療薬を投与していると、病巣もその薬品に対して抵抗力をつけるようになるからな。
 だからといって薬を変えるわけにはいかないから…」
 そう言いつつ、俺は香里の目の前で栞の両足を大きく開かせる。
「思い切って薬の量を増やすしかないんだ」
 俺は再びペニスを栞の膣口にあてがった。
 今度は亀頭とサオで満遍なく、栞の割れ目をにゅるにゅると、焦らすように擦る。
「あっ! はああっ! ゆ、祐一さぁん…」
 絶頂を迎えた直後で、ほんの少しの刺激にも敏感に反応するのだろう。
 射精したばかりで、柔らかくなった俺のナニにもびくびくと身体を震わせている。
 実の姉とはいえ、栞の欲望に溺れた表情や、男の愛撫に身を任せる有様など今までに
見たことなどないはずだ。
 相当な衝撃だったのだろうか。香里は先ほどから一言も言葉を発しないでいる。
 そんな香里を見ていると、栞がどれくらいこの俺の治療に頼りきっているのかを
ついつい見せ付けたくなる。
「栞、俺のが…欲しいか?」
 さっきから割れ目を擦り続けて、硬度を取り戻し始めた俺のペニスを、栞の入り口に
あてがいながら訊ねる。
「ほ、欲しいです! 祐一さんのが、欲しいです!」
 栞は髪を振り乱し、必死に俺に懇願する。
「俺のナニが欲しいのか、はっきり言ってくれないと解らないぞ」
「あっ! ああうっ…」
 流石に実の姉の前で『あの言葉』を口にするのは羞恥心が伴うのか、それきり口を
つぐんでしまう。
 はっきり答えない事へのお仕置きを兼ねて、俺は亀頭で栞の割れ目をツンツンと小突いた。
 既に一度俺のペニスを受け入れて膣内がほぐれたせいなのだろう。先ほど栞の胎内に
放った精液と、とめどなく分泌される愛液とでぐしょぐしょになっている栞のアソコは
一旦は俺のナニを受け入れたとは思えないくらい入り口を硬く閉ざしているようにも
感じられたが、ほんの少し腰を動かしただけでも、ナニの先端が栞の膣内に易々と入り込む。
40特効薬:02/03/06 01:51 ID:KzGit/tF
 だが、決して奥までは入れず、膣口に亀頭をぬりゅぬりゅと押し付け、時折浅く
挿入して栞を焦らす。
「栞。俺のナニが欲しいんだ?」
「…!!」
 俺の意図を知ってか知らずか、栞は黙ったままでいる。
 だが、指示に従わない患者に、無理矢理、力づくで治療を施すのでは名医とはいえない。
 本当の名医は、患者が自分から進んで治療を受けるように仕向けるものだ。
 俺は、栞の背中越しにアソコへと手を伸ばし、包皮から顔を覗かせているクリトリスを
指で摘む。
 コチコチに凝っているクリトリスを親指と人差し指で優しく摘み、指の腹で擦ると
黙っていた栞に変化が現れはじめた。
 身体をびくびくと震わせ、息遣いも段々荒くなる。
「栞…」
「お、オ○ンチン! 祐一さんのオチ○チンです! あはぁっ!」
 栞の口からその言葉が放たれた瞬間、ただ目の前の現実を受け入れるだけで精一杯だった
香里がはっと息を飲んだ。
 表情も、呆気に取られていたものから、驚愕のそれへと変わる。
「よしよし。やっぱり栞は素直な患者だな」
 そう言いつつ、俺は香里にも見せつけるように、ペニスを栞のアソコに押し付けて
ゆっくりと貫く。
 度重なる交わりで、栞の膣口は大分ほぐれているようだが、膣内は相変わらず壊れて
しまうのではないかと思わず不安になってしまうほど狭く、きつい。
「ううっ…くっ…くはあっ…」
 俺のナニが奥深くまで侵入するまでの間、栞は息を詰まらせたような声をあげていたが
亀頭が最奥の子宮口をこつんとノックすると大きくため息をついた。
 俺のナニの大きさに栞が慣れるまでそのままでいると、膣壁がひくひくと蠢いて
いるのが感じられる。
「栞…」
「はい…祐一さん…」
 俺が再び大きく腰を動かし始めると、栞も小さなお尻を一生懸命振って俺に応えた。
41特効薬:02/03/06 01:52 ID:KzGit/tF
「あっ…あはぁっ!! んっ…んんっ…」
 膣内で俺のナニが往復する度に、栞は嬌声を上げ、快楽をむさぼる。
 驚きのあまり、目を大きく見開いたままでいる香里は、じゅぷじゅぷと派手な水音を
立てている俺と栞の接合部から視線を逸らせないでいるようだ。
 香里にとっては、実の妹が目の前で男に犯されているようなものだから無理もないだろう。
 犯されているのみならず、嫌がるどころか淫らに乱れて俺のナニを膣内に受け入れている
栞の姿を目の当たりにしているのだから。
 今まで見た事もない、栞の新たな一面を見せ付けられた香里の心中はいかばかりだろうか?
 だが、俺の本来の目的が達成されたわけではない。
 確かに、栞が誕生日を迎えても生きているのは、俺による今までの『治療』が効を
奏したからだと言っても過言ではないだろう。
 俺は他の凡百な医者とは違い、患者のアフターケアをも怠らない。
 病み上がりで肉体の免疫力が著しく低下している状態にある患者に悪いばい菌が
つくのを防ぐのも医師の役目だ。
 そう。香里の存在は今の栞にとって、病気を悪化させる元凶以外の何物でもない。
 香里は病人である栞に、相当な精神的苦痛を加えたから。
 栞の病気の完治の為には、香里は二度と栞に近付いてはならないということが
最大の処方箋であることを伝えなければならないのだ。
 そのためには、栞に対して決して償うことの出来ない罪を犯したことを香里に
知ってもらわなくてはならない。
 そうすれば、栞はもはや自分の妹などではないということを、否が応でも香里は
認めざるを得なくなるだろう。
 考えただけで、俺は強い興奮を覚える。
42特効薬:02/03/06 01:54 ID:KzGit/tF
 栞の膣奥を何度も何度も犯すうちに、俺の下半身一杯にジンジン甘い痺れが漂い始める。
「ゆ…祐一さん…祐一さぁん…」
 切羽詰ったような表情をしつつ、栞は俺のほうに顔を向ける。
 たぶんキスを求めているのだろう。
 俺は何も言わず、栞の唇に口付ける。
「ん…んむっ…うふぅ…んちゅっ…」
 俺が口付けると、栞は安心したように目をつぶり、俺の腰の動きに自分の腰の動き
を合わせ始めた。
 俺と栞の接合部では精液と愛液が混じり、ぐちゅぐちゅと卑猥な水音をたてている。
 呆然と俺達の行為を眺めることしか出来ない香里の耳にも、この音が届いているに違いない。
 そう思ってちらりと香里に目をやると、相変わらず俺と栞の接合部に見とれたままでいる。
「くくくっ…」
 ただ黙っている香里の反応に満足し、思わず笑みを漏らすと、閉じられていた栞の目が開かれた。
 栞に対しては別に他意がなかったことを示すべく、俺は舌を栞の口腔内に侵入させ
自分の舌を絡める。
「んっ…んんっ…んむふぅ…」
 再び栞は目を閉じ、負けじとばかりに俺の舌に自分の舌を絡め始めた。
 俺が腰を突き上げる度に、栞は身体をくねらせ、嬌声を上げる。
 だが、香里に栞の全てを見せ付けてやったわけではない。
 俺は、栞の両足を思い切り左右に開き、接合部が香里にもよく見えるようにする。
「祐一さぁん…私…わたし…」
 栞もそろそろ限界らしい。
 両足が開かれたぶん、俺のペニスは栞の更に奥深い所に届くようになる。
「栞…栞…!!」
 俺のペニスの先端から大量の精液がびゅくびゅくと迸るのと同時に、栞の膣壁が
一滴残らず俺から精液を搾り取るかのように激しく締まった。
 絶頂を迎えた栞は全身が弛緩したようになり、俺の胸に背中を預けてくる。
 激しく互いを求めていた時とは違い、互いの体温が交じり合う、たゆたったような時間が
二人の間で流れる。
43特効薬:02/03/06 01:54 ID:KzGit/tF
「もう…もういやあっ!! やめてえっ!! こんなことっ!!」
 何を思ったのか、香里は耳を塞ぎながら、突如狂ったように叫びだす。
「おいおい、香里。栞への治療を『こんなこと』よわばりすることはないだろ?」
「何が…何が治療よ!! ただ栞を自分の好きにしているだけじゃない!!」
「当たり前だ。俺は栞が好きなんだからな。栞だって…ほら」
 俺は栞の身体を支える手を放し、今度は、絶頂を迎えて俺の肩にくたりと後頭部を
預けている栞の頭を両手で支えた。
 さっきから休むことなく胎内に精液を浴び、二度絶頂を迎えて夢見ごこちな栞の顔を
香里に見せる。
「いやあ。ここまで治療を進めるには随分苦労したんだ。腰もナニも、痛くて痛くて。
 でも栞のこの安らかな表情を見るだけで報われる。俺の治療が少しは役に立ったことを
実感できるんだからな」
 そう言いつつも、俺は再び腰を動かし始める。
 温かく、柔らかく包み込むのは勿論だが、きゅっきゅっと絶え間なく俺のナニを
締め上げる栞の膣内は何度犯しても最高に気持ちいい。
「ゆ…祐一さぁん…」
 俺と繋がったまま、栞は前にへなへなとへたり込んだ。
 無理もないだろう。さっきから休みなく交わりつづけて、ほんの僅かな刺激ででも
軽い絶頂を迎えるまでになっているのだから。
 俺も、今度はそう簡単に射精できそうにない。ナニはカチカチに勃起し、栞のヒダも
健気に俺のナニに絡みついては来るが、射精を促すまでには程遠い。
 だから何度も何度も栞の中を突き続け、ただひたすら栞の熱くて硬くて柔らかい膣内の
感触を愉しむ。
 子宮口を小突く度に、栞も全身を大きく震わせて俺のペニスの感触を味わってくれる。
 薄いが、柔らかくも張りのある胸を揉み、先端に佇む乳首を摘む度に栞はうわずった声をあげた。
「栞…俺はお前が好きだ。だから奇跡を起こしてみせる。それまではずっと一緒だ」
「あっ…はあぁぁ…はい…私も祐一さんが好きです…でも…」
「でも…?」
「もし…もし奇跡が起こっても…んふぅ…そのあとも…ずっと…私と…あふっ…」
「…そうだ。そうだったな。栞」
44特効薬:02/03/06 01:55 ID:KzGit/tF
「いっ…いやあああああ〜っ!!」
 俺と栞のやり取りを聞いていた香里は髪を振り乱し、地団駄を踏みながら再び叫ぶ。
「私は…私は栞の実の姉なのよ!! 栞は私の実の妹なのよ!! 返してえっ!!
栞を、栞を返してえっ!!」
 先ほど叫んだ時とは違い、香里はもう完全に我を忘れ、取り乱している状態のようだ。
 日頃クールな佇まいをしている香里からは想像もできない振る舞いだ。
「返してっ!! 栞は私の妹なのよ!!」
「香里…」
 静かに、だが叫びまわる香里にもはっきり聞こえるような力のこもった声で話し掛ける。
 栞を後ろから愛し続けながら。
「その言葉を…栞はずっと待ち続けていたんだ」
「…!?」
 涙と鼻水でくしゃくしゃになった顔を、香里はこちらへ向ける。
「栞は俺に話してくれた。『お姉ちゃんと一緒の学校に行きたい。登校する時も、昼休みも
下校する時も、寄り道する時もいつも一緒にいたい』ってな」
「…」
 黙りこくった香里に構わず、俺は続ける。
「だが香里…お前は、生きたいと願いつつ一人で病気と闘っている栞に寄り添うどころか妹として
見ることすら放棄したんじゃないか? もはや栞の姉であることをやめたんじゃないのか?」
「私だって…私だって辛かったのよ!! 他人のあなたに私の気持ちが解るわけない!!」
「ああ解らない。実の妹の存在を心から消し去ろうとする人間の気持ちなんかな。
 おまけに、栞が誕生日を過ぎても生きてることを知った途端に妹扱いか? 二重のエゴだな」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
 声にならない叫びをあげる香里。
 人間は事実をズバリ指摘された時には何も言えなくなるというが、今の香里がまさに
その状態だった。
「何を今更…。お前以上に栞は辛かったんだ。だが俺は…」
 そう。決して、香里のように栞を見捨てたりはしない。
 …永遠に。
45特効薬:02/03/06 01:56 ID:KzGit/tF
 しかし、だ。
 俺は栞の事が好きだが、本当に栞は俺のことを好きでいてくれているのだろうか?
 正直、不安が全くないわけではない。
「栞…俺は、お前が好きだ」
「はい。私も…祐一さんが好きです…あっ! あはぁん…」
 その言葉を受け取ったことを栞に伝えるべく、俺は腰の動きを早める。
「栞…お前に姉はいるのか…?」
「きゃふっ…いいえ…もういません。私は…私を妹として見てくれなかったお姉ちゃん…
いいえ、香里さんのことは、もうどうでもいいです…あはうっ…」
「じゃあ…今、お前には誰がいるんだ?」
「は、はい…私には…祐一さんしかいません…」
「おいおい。血は水よりも濃いはずじゃなかったのか?」
 俺たちは飽きることなく互いを求め合ってはいるが、栞が本心を打ち明けてくれて
いるかどうかまでは誰にも解らない。
 だが、現に栞は俺を余すところなく全身で受け入れてくれている。
 目には見えないもの、耳には聞こえないものが、俺と栞を結び付けているのだ。
 俺は更に腰の動きを早める。
 熱くて狭くて、俺のナニをきゅんきゅん締め上げる栞の膣壁の感覚、栞の快楽に溺れる
喘ぎ声、精液と愛液が混ざり合ってドロドロになった栞の膣内、そして為す術もなく
呆けたように俺たちのSEXを眺めることだけを余儀なくされている香里の視線が
徐々に俺を高みに導く。
 栞の膣壁もひくひくと蠢き、絶頂が近い事を知らせてくれているようだ。
「栞…もう…もう…我慢できない…。お前の中に出すぞ…」
「は、はい。私も…イキそうですっ!! 祐一さんのを、私の中に、下さいっ!!」
 俺が全速力で腰を振ると、栞の膣も大きく収縮し始め、射精を促す。
「ゆ…祐一さあんっ…!!」
 栞は全身をびくんびくんと大きく痙攣させ、体の一番奥深い所で俺の精液を余さず受け入れる。
「ううっ…栞っ!!」
 その瞬間、栞を完全に自分のモノにしたという充実感と満足感に浸りつつ、俺は
栞の子宮口にペニスの先端をグリグリ押し付けながら精を放った。