神奈様のパソコン自作日記

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301名無しさんだよもん
神奈「柳也どの、何をやっておるのだ?」
柳也「ああ、裏葉に頼まれて相性チェックをな」
神奈「相性ちぇっく? …男女の仲を占いや心理てすととやらで量る、あれか?
  (ひょっとして、余との仲を…?)」
柳也「(また裏葉の奴、何かを吹き込んだな)違う、パソコンのパーツは特定の
   組み合わせで異常動作することがあってな、正確には製造元の不具合なん
   だが、一般に相性と呼ばれている」
神奈「そうなのか…」
柳也「(うっ、何故そこで照れて俯く? …何か気まずいな)あのな、神奈。
   暇だったら見てくか?」
神奈「う、うむ。そこまで言うなら仕方が無い、世も付き合ってやるぞ」
柳也「(またずいぶんと偉そうに… ま、そういうところも可愛いな)」
神奈「ところで柳也どの、何をやっておるのだ?」
柳也「ん? CPUクーラーの粘着シートを剥がしているのさ。専用グリスの
   方がよく冷えるからな」
神奈「ふーん。で、これがその“専用ぐりす”とやらか。『銀80%配合』とは、
   これまた贅沢な品よのう」
柳也「まあな。雷鳥900には過ぎたシロモノかも知れぬが、このCPUは裏葉
   からの借り物だし、万が一のことを考えてだ」
裏葉「神奈さま、こちらですか?」
神奈「あっ、裏葉」
柳也「おぅ、ちょうど良いところに来たな。済まんが、CPUの装着を手伝って
   くれないか? 神奈がやりたそうな顔をしてるから」
神奈「柳也どの、それは余では不安という意味か?」
裏葉「まあまあ、神奈さま、二人でやりましょう。そけっとの取っ手を持ち上げて…」
神奈「あれ? 挿さらぬぞ? よもや足が曲がっておるのではあるまいな?」
裏葉「神奈さま、しーぴーゆーの向きが逆でございます」
柳也「(…初っ端からやってくれる)」
302301の続き:02/03/10 13:00 ID:9mhHe4K6
神奈「うむ、あすろんが挿さったぞ。次はぐりすを…」
柳也「うわっ! まるでハブラシに付いた練り歯磨き粉のようにベッタリと!」
神奈「何か拙いのか?」
柳也「グリスってのは綿棒なんかで薄く塗り広げるんだ。ブ厚く塗っても熱伝導
   率が良くなるわけではない」
神奈「裏葉はこれで何も言わなかったぞ?」
裏葉「ふぁんを装着するときに少しでもこあ欠けを防止する意味で、神奈さまに
   はたっぷり塗っていただきました」
柳也「(そうか、神奈は不器用だからな)」
裏葉「(あすろんは特にこあ欠けしやすいですし)」
神奈「二人とも、何を目で会話をしておるのだ?」
裏葉「いえいえ、何でもありません」

柳也「VGAはオンボードだから、CPUとメモリだけで起動してみるか」
裏葉「念のため、しーもすくりあをやっておきましょう」
 スイッチオン
柳也「DELキーを連打して… OK、BIOS画面が出てきたぞ。雷鳥
   900だから100*9のVcoreを1.75Vにして、とりあ
   えず再起動、と」
裏葉「柳也どの、私の渡したあすろんは雷鳥800のはずですが?」
柳也「何ぃ?! もうキー押しちまった! …あれ、900で無事に再起
   動しているぞ?」
裏葉「おかしいですわね? L1くろーず品では無いのですが」
神奈「のう、二人とも、ちゃんと起動したのに何が問題なのだ?」
柳也「なぁ、裏葉。もしかするとこのシルバーグリス、通電するんじゃ?」
裏葉「ベッタリ塗ったのが、なちゅらるにL1をくろーずしていると?
   …あり得る話ですね」
神奈「余か? 余が悪いのか?」
裏葉「いいえ、神奈さまは悪くありません。今回は怪我の功名ですね」
303301-302:02/03/10 13:05 ID:9mhHe4K6
友人の雷鳥1000(だったかな?)での実話です。
グリスは薄く塗るもの、と教えられてきた私は、べったり塗布するのを
見てショックを受けた覚えがあります。


今回のオチ
神奈「うむ、次からはぐりすを薄く塗るぞ。ところで、どれくらい薄くすれ
   ば良いのだ?」
裏葉「“すきん”と同じくらいで構いません、神奈さま」
神奈「すきん?」
柳也「こら、裏葉。また余計なことを吹き込むんじゃない!」