葉鍵板最萌トーナメントブロック決勝Round143!!

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873琉一
 波の音が過ぎてゆく。
 夕陽が私たちをオレンジ色に染める。
 なにもせず、言葉も交わさず、ただ寄り添いあいながら、心地良く流れる時間に身を任せる。
 静かだった。
 まるで世界には、私たち二人しかいないみたい。
 私と、冬弥くんと――。

「理奈ちゃん、寒くない?」
 その質問は、どこかおかしかった。
 日本ではもうすぐ冬。だけど、間もなく夏に入るこの南の島で、寒いはずもない。
 水着一枚きりだけど、風さえも滑らかな暖かさを運んでくる。
 だけど、
「ふふ……寒いよ」
 冬弥くんの肩に、頭を乗せる。
 触れあった剥き出しの腕から、熱が伝わる。
 冬弥くんはちょっと困っていたけど、すぐに私の肩を抱いてくれた。
「……これでいい?」
「うん……暖かい。ずっとこうしていたいくらい」
 こんなに人と触れあうのが心地良いなんて思わなかった。
 静かな時間は好きだった。だけど、それは私一人きりの時間だったはずだった。
 大勢の人に囲まれて、熱狂に身を任せるのは楽しくもあったけど、時に鬱陶しくもあった。
 だから休みの時間には、極力人を近づけず、一人で、静かに休んでいた。
 なのに、今はこの人と二人でいるのが、一番大事。
「不思議……」
「え、なにが?」
「なんでもない」
 肩に回された腕に、そっと手を重ねた。
874琉一:02/02/20 05:03 ID:hT96npcR
「冬弥くん……」
 私は顔を、冬弥くんに向ける。
 瞳を閉じ、心持ち上を向く。
 少しの間があって、吐息が近づいてきて、そして、柔らかな感触が唇に重なった。
 何度も何度も交わされた口付け。 
 だけど飽きることはなく、むしろ前よりももっと、愛おしさと恋しさが募る。
 私はちょっといたずらして、舌でぺろりと唇を舐めた。
「……っ」
 びっくりした冬弥くんは、お返しに私の唇を舌で舐める。
 そんないたずらがエスカレートして、舌と舌が絡まり合う。
 深く唇を重ねて、お互いの味を混ぜあう。
 とろけそうな感触が舌から伝わって、脳を痺れさせる。
 冬弥くんの舌が歯茎の隙間に滑り込み、ついで上顎をくすぐる。
「んっ……ふ…………」
 私がそこが弱いのを知ってて、わざと何度も上顎をつつく。
 空いている手が髪に差し込まれ、耳の裏側を撫でた。
 なにかがじゅわっと溢れる感触がした。
 たまらなくなって冬弥くんの腕をきつく掴む。
 驚いたのか、冬弥くんの舌は離れてしまった。
 二人の唇の間に、銀色の糸が結ばれ、砂に黒い染みを落とした。
「ごっ、ごめん……。俺、調子に乗っちゃって……」
「もう……」
「ほんとにごめん……」
「そうじゃなくって」
 言い訳を重ねようとした唇を、指で遮る。
「やめなくてもいいのに、やめたのが不満なの」
 ここは私たち以外誰もいないプライベートビーチ。遠慮なんかして欲しくなかった。
「だから……ね?」
「あ……うん……」
 もう一度、深く唇を重ねた。
875琉一:02/02/20 05:03 ID:hT96npcR
「あ……」
 熱を残した砂浜の感触が、背中に触れる。
 夕陽を背にし、私に覆い被さった冬弥くんの顔は、逆光が深い影を落としていた。
 だけど、その瞳の優しさは消えない。
 もう一度額にキスをして、水着の上から私の胸に触れる。
「んっ……」
 柔らかく食い込んでくる、冬弥くんの指。 
 優しく、優しく私の胸を撫でるように揺らす。
 だけど、力は徐々に強く、冬弥くんの息は荒くなってゆく。
 それに伴い、伝わる感覚も強く、激しくなる。
 強くこねられ、押し上げられ、きつく絞られる。
 左手も加わって、交互に両方の胸を揉み上げてくる。
「ん……はぁっ………」
「理奈ちゃん……、感じてきた……?」
「やだっ……」
 胸の先端に疼きが集まる。見てなくても、固く尖っているのが自分で分かる。
 冬弥くんがそこを、ちょん、ちょんと指でつついた。
「あっ……やだ、冬弥くん……んんっ!」
 水着を押し上げるほど尖っているそこを、人差し指と親指で、きゅっと摘まれた。
 敏感になっている部分を、摘んだまま上下にしごく。
 逆側の胸はくりくりとひねられ、強く押し潰された。
「んっ……く……あぁ〜〜〜〜っ………」
 胸の先端から電気が走ったような快感が湧いて、声を上げさせる。
 たまらず足を開いたり閉じたりするけど、冬弥くんの体が間に挟まっていて、自由にならない。
 私はただ指を噛んで、冬弥くんが送ってくる刺激に耐えた。
 でも……。
 ちゅっ。
「ひゃぁんっ!」
 そこにキスをされたら、耐えられるはずもなかった。
876琉一:02/02/20 05:03 ID:hT96npcR
「と、冬弥くん……冬弥くんっ……!」
 私の胸に吸い付いてくる冬弥くんの唇。
 ざらついた生地の上から、生暖かく、自在に動く舌が、私の乳首に絡みつく。
 固く尖った蕾を転がし、下から上へ舐め上げ、きつく吸引する。
 きゅん、と胸を締め付けるような感覚に襲われる。
 愛おしさと、喜びと、快感が混じり合って、私の胸を熱く灼く。
 びくん、びくんと、股間が熱く疼いた。
「あっ……ああっ………くぅ……んっ…………」
 ようやく冬弥くんの唇が離れると、自分でも恥ずかしくなるくらい水着を押し上げ、高くそそり立っている私の胸の先。
「はぁ……はぁ……」
 互いに荒い息をもらし、次の段階へと、呼吸を整える。
「水着……脱ぐね……」
「うん……」
 私はワンピースの水着から、腕を抜き、腰までめくり下げる。
 解放された胸が、弾かれたようにぷるんと揺れた。
 先端はすっかり固く、赤くなって、愛撫の続きを待っている。
 冬弥くんが唾を飲む音が聞こえた。
「やだ……あんまり見ないでよ……」
「あ……ごめん……。でも……見たい。だめかな……?」
「もう……」
 さすがに明るいところでは少し恥ずかしかった。
 でも、何度も肌を重ねて、今さら恥ずかしがるのも変な話だった。
「それじゃ……脱ぐね……」
「うん……」
 張りつく生地を引き剥がすように、腰にまとわりついた水着を下ろしてゆく。
 私の茂みと、その下の割れ目が、夕陽に照らし出された。
 割れ目から雫が溢れて、腿を伝った。
「理奈ちゃん……濡れてる……」
「ばか……」