葉鍵板最萌トーナメントブロック決勝Round143!!
613 :
SS投下:
(5/9)
まあ、それでも理奈ちゃんは運動会をひたすら楽しんでいた。
リレー、玉入れ、綱引き、騎馬戦……。
時々顔をしかめる事があるものの、張り切って躰を動かしていた。
そこには、俺の知らない理奈ちゃんがいて……。
英二さんは、そういう理奈ちゃんも知っていて、今の理奈ちゃんも知っていて……。
きっと、俺の知らない別の理奈ちゃんも知っているんだろう、きっと。
それがなんだか、ちょっと悔しかった。
そんな事をぼんやりと考えているうちに、画面では運動会が終わった。
画面が砂嵐になった為、俺がテープを取り出そうとすると、英二さんが
押しとどめた。
「待て待て待て。ここからがいいところなんだ」
……へ?
俺がビデオのスイッチへ突き出そうとした指を止める、すると砂嵐の画面が
徐々に切り替わり……。
「これ、理奈の部屋」
妙に視界が狭まった状態で、再び映像がスタートした。
「はー、疲れた……」
――あ、理奈ちゃんだ。
例の体操服の格好でベッドにびだーんと伸びる。
「はぁ……」
体操服を引っ張りながら、もぞもぞと身をよじらせる。
「あ、やだ……」
画面だとよく判らないが、なんか理奈ちゃんの呼吸が荒い。
「おっぱい、勃っちゃった……」
「ぶっ!」←飲んでいたコーヒーを噴き出す音
しかもそんな台詞が出た瞬間、画面が天井から理奈ちゃんを映し出した。
「うむ、こんなこともあろうかと天井の照明に隠しカメラを仕掛けていたんだよ」
英二さん、今までよく逮捕されなかったな……。
614 :
SS投下:02/02/20 01:17 ID:DYGXITRo
(6/9)
画面では、理奈ちゃんのひとりエッチがスタートしていた。
「ん……っ……はぁ……ふぁん……」
まず両手で体操服越しに乳首を弄る、それだけでびくびくと身悶えしている。
ブルマの裾を持って、くいくいと動かす。
股間への食い込みがますます激しくなり、ほとんど大陰唇が丸見えだ。
「うーっ……」
理奈ちゃんはうつぶせになると、下半身だけを持ち上げた。
ちょうど相手がいない後背位のような感じ。
片手でブルマを掴んで、ぎゅっぎゅっと引き絞っていく。
「あんっ……あ……ふぅんっ」
そのたびに股間に擦れるのだろう、可愛いあえぎ声を出していた。
多分無意識だと思うのだけれど、腰も動かし始める。
「はぁっ……やだなぁ……ブルマ……ぬるぬるになっちゃった……」
ぶっ←噴き出すものがないので、とりあえず唾を飛ばした音
「おいおい、汚いなあ。画面が汚れたじゃないか」
とか言いながら、英二さんはハンカチで画面を拭いた。
……っつーか、それ俺のハンカチ。
「ん? ああ、まあまあ、洗って返すさ」
別にいいです……。
画面からはわずかな雑音、それからくちゅくちゅといういやらしい音と
荒い呼吸の音、そしてか細いあえぎ声が断続的に聞こえていた。
そしてまた英二さんの盗撮カメラに画面が切り替わった。
このカメラだと、理奈ちゃんが恥ずかしそうにひとりエッチしている
表情が丸見えだ……。
顔は真っ赤、目は閉じているけど、目じりからちょっと涙。
口を懸命に抑えているけど、どうしても漏れてしまうあえぎ声。
今の理奈ちゃんも、もしかしてこういう風に一人で自分を慰めている時
があるんだろうか……?
615 :
SS投下:02/02/20 01:18 ID:DYGXITRo
(7/9)
そんな事をちょっと考え、気恥ずかしくなる。
……いや、こんなえっちぃビデオを見ながら思うことじゃないんだろうけど。
画面の理奈ちゃんは単調な動きを繰り返し続け、やがて
「ひっ……あっ、くる……きちゃう……あっ!」
びくっ、びくっと理奈ちゃんが躰を痙攣させ、それと同時にビデオも終了した。
「どうだった?」
英二さんがそんなことを訊く。
「いや、その……」
俺が感想を言い淀んでいると、英二さんが
「何も言うな、判ってる。理奈可愛い! 理奈サイコー! 理奈萌え!」
という表情で、俺に微笑みかけた。
ま、実際その通りなんだけど。
それはそれとして、いつものごとく理奈ちゃんがはしゃぐ英二さんの背後で、
修羅の如き表情で仁王立ちしていることは指摘しなくていいものだろうか。
……やっぱり、言うべきだよな。
「英二さん、実は」
そこまで言って、英二さんがギロチンチョークスリーパーで既に昏倒
していることが判った。
「冬弥くん!」
うっ、ついに俺にも来たか!
「ご、ごめん……」
「……これ、観ちゃったの?」
理奈ちゃんがビデオデッキからビデオを取り出し、片手でバキリと割った。
「う、うん……」
「観ちゃったんだ……私の恥ずかしい姿、全部……」
「そ、そうだよね、やっぱりああいうのって」
それはそうだろう、死ぬほど恥ずかしいに違いない。
ましてやそれを、兄だけじゃなくて赤の他人の男にまで見られていたとなると。
先ほどの興奮が醒め、後に残るのは気まずい思いだけだ。
616 :
SS投下:02/02/20 01:18 ID:DYGXITRo
(8/9)
――だけど、理奈ちゃんは優しい表情で首を横に振った。
「ううん……恥ずかしいけど……冬弥くんなら……これ、
観られても……いいかなあ、って」
「――――――え?」
照れて頬を真っ赤に染めながら、理奈ちゃんがそんな、物凄い爆弾を落とした。
「え? え? あ、あのっ、それって……」
戸惑う俺、そして再び理奈ちゃんの優しい微笑み。
ちなみに床には英二さんがのびている(時々「悪魔のいけにえ」の犠牲者のように
激しい痙攣を繰り返している)けれど、それどころではない。
理奈ちゃんはちょっぴり夢見るような表情で、話を続ける。
「私、結構料理上手だし、仕事はまだ忙しいけど……
家に帰ったら冬弥くんが居るって思ったら、またがんばれるかなぁ……」
……なんか、理奈ちゃん内部でどんどん話が進んでいる模様。
「り、理奈ちゃん、その、それってつまり……」
「うんっ」
天使の微笑みを浮かべた理奈ちゃんが、床に座って三つ指を突いた。
「私の恥ずかしい姿をいっぱい観た責任、取ってね。あ、な、た♪」
……どういう展開だ。
「で、でも、俺、まだ大学生で理奈ちゃんを食べさせる自信が」
「私、アイドル」
「こ、こういう事はお父さんとお母さんとも話し合って……」
「冬弥くんの写真を見せたら一発だったわ」
用意周到だな……。そして気楽すぎるぞ理奈ちゃんの親。
「パパとママ、早く孫の顔が見たいな〜……だって。
ふふっ、気が早いわよね」
早すぎます。