葉鍵板最萌トーナメントブロック決勝Round143!!

　コンコン。
「はーい、どうぞ」
　控え室。いよいよ迫ったブロック決勝の準備をしていた理奈の
ところにやってきたのは、なんとも意外な人物だった。
「え、あ……」
「おじゃまするわねー」
「あ、綾香さん？」
　驚く理奈。
「応援に来たわよ。どう？　自信のほどは？」
「え、えっと」
　トップアイドル、人からそう呼ばれている理奈だったが、
何故か綾香の前ではかしこまってしまう。
　それは綾香に、身近な友人のような親しみやすさを持ちながら、
それでいてアイドルと呼ばれる人間が持つ、人をひきつける輝きの
ようなものを感じるからだった。
「そうそう、セリオもブロック決勝に出たのは知ってるわよね」
「は、はい」
「理奈、勝ちなさい」
「え……」