88日目
期限当日。
朝になると、何故か琴音の能力が戻っていた。
理由は判らないが、私達は手を取り合って喜んだ。
これで琴音の当面の危機は去った。
能力回復の証拠となるデータを収集し、上司に提出するのに丸一日かかった。
どういう訳か琴音は以前以上に能力を制御出来るようになっていたのだ。
その変化を計測するのに手間取ったが、全く苦にはならない作業だ。
その日の夕食は、私の部屋で回復祝いのパーティをした。
ろくな料理は用意できなかったが、それでも二人で何かをやり遂げた祝いは
楽しかった。
パーティの後、また琴音を抱いた。
昨日と変わって琴音はあまり痛がらず、それ以外の反応を敏感に示してくれた。
二度目の琴音の肢体は素晴らしく、私は何度も抱いた。
二度目よりも三度目は、三度目よりも四度目は素晴らしかった。
五度目は琴音も一緒に絶頂を迎えてくれ、私は生涯最高の満足を得た。
結局その晩は、体液で濡れたまま抱き合って眠った。
89日目
朝、朝食を用意した琴音が起こしてくれた。
最高の目覚めだ。
一緒に朝食を食べてから、午前中は事後報告をして、午後からは琴音の能力
検査をした。
琴音は以前とは別人のように、自在に能力を操るようになっていた。
難解なテストも難なくクリアしていく琴音に、私は夢中になってデータを
取り続けた。
夕食後は、また琴音を抱いた。
性に不慣れな彼女を連日求めるのはまずいかと思ったが、琴音は嫌な顔
一つせず受け入れてくれた。
昨夜よりも敏感に反応し、歓喜に震える琴音の肢体を、私は夢中になって
抱いた。
深夜、何故か目が覚めると、琴音は私の手をしっかり握って眠っていた。
可愛い寝顔に見惚れていると、琴音は「パパ」と寝言で言った。
琴音の父親は、自分の遺伝子を受け継いでいない琴音を娘と認めず、全く
愛情を注がなかった筈。
だとすると、彼女が幸福そうな寝顔で呼ぶパパとは、私のことか?
助平なパパで申し訳ないが、琴音の飢えていた愛情を精一杯注ごうと決意し、
頬に口付けして眠った。