葉鍵板最萌トーナメントブロック決勝Round136!!

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491Aqua ◆Aqua/C.E
夕方の商店街。
学校帰りの学生や夕飯の支度の買い物に来る主婦達で賑わっている。
そんな人通りが多い通りの一角にあるゲームセンター。
普段は足を止めることのないその前で、名雪は腕を組んで悩んでいた。
「うーん……猫さん……助けてあげたいよぅ……」
「でも名雪、もうお金無いんじゃないの?」

店の前に置いてあるクレーンゲーム。その中に埋められたぬいぐるみ達。
その中に猫のぬいぐるみがあるのに気付いた事、そして名雪に教えた事を香里は少し後悔していた。
「もう両替何回いったのよ」
「まだ3回だよ」
「もう諦めなさいって」
「でも、ねこさんなんだよ」
「こんなにアームがヘロヘロなんだから、取れるわけ無いわよ」
「でもねこさんを助けるんだよ」
「……はぁ」

最初は香里が試してみた。
しかしアームがぐらぐらで、取ることは出来ない。
香里はあっさりと諦めたが、名雪は諦めきれずに何度もアームと格闘していた。

「名雪って意外と諦め悪いのね」
呟く声も名雪には聞こえていないようだ。

「さっきはもう少しで取れるところだったんだから、次は絶対大丈夫」