葉鍵板最萌トーナメントブロック決勝Round136!!

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436名雪饅頭物語(1/4)
「ただいま〜」
 俺はこの4日間、水瀬家を留守にして東京へ行っていた。海外に転勤していた両親が一時的に帰国
したので、久しぶりに顔を合わせたのだ。 
「あっ、祐一。おかえりなさい!」
 玄関に入ると、名雪がぱたぱたと駆け寄って俺を出迎えてくれる。
 両親と再会するにあたり、俺は名雪も一緒に連れて行きたかった。「いとこ」ではなく「恋人」として両親に
紹介したかったのだ。でも、名雪は陸上の大会が近く、部長という立場上、部活を休むことができなかった。
 名雪は、「うー、祐一に東京案内してもらいたかったのに」と残念がっていたが、俺も同感だった。
俺も、名雪と東京で遊びたかったんだけどな……。
 でもまぁ今更言っても仕方がない。今はこうして名雪の顔を見られるだけで十分だ。
「ほれ、おみやげだ」
 東京から持ってきた、いかにも土産が入っているというような紙袋から、丁寧に包装された箱を取り出して
名雪に見せる。
「ありがとう。ね、開けていい?」
「いや、俺が用意するから椅子に座ってろよ」
「用意って、もしかして食べ物かな?」
「ま、そういうことだ。とにかくダイニングで待ってろ」
「うんっ、ありがとう。じゃあお茶淹れとくね」