葉鍵板最萌トーナメントブロック決勝Round136!!

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351Go! Tyo! Heart!! RR 第22話 ◆AYAkA082
 浩之ちゃんが、オカルト研の部室に入っていった。
 さすがに私まで中に入ることはできない。
 こういう時は、これ。お医者さんが使う聴診器。これだね。
 これを部屋のドアに当てて、中の会話を聴く。素人にはお薦めできない。
 中の様子はというと……。
『あれ? センパーイ! 俺、浩之だけど、どこにいるんだ?』
『ふっふっふ。よく来たな、藤田浩之くん』
『だ、誰だ!? 姿を現せ!』
『ふっふっふ。残念ながら姿を見せようにも、今は実体がないのだよ』
『先輩はどうしたんだ!?』
『芹香くんは私の手下として働いてもらっている。優秀な魔法使いだ』
『先輩に俺を呼び出させたのもお前か。何を企んでいるんだ!?』
『お前がいま訊ねている質問には、答える必要が不要だ。お前の身体を頂くぞ』
『何、訳のわからんこと……うわっ!? や、やめろっ!! うわああぁっっ!!』
『……ふっふっふ。これで健全な肉体を手に入れたぞ。
さあ、我が娘たちよ。この世界をリアルリアリティで埋め尽くすのだ!』
 ……ああ、なんてことなの。浩之ちゃんが乗っ取られちゃったよ。
 乗っ取ったのは、言葉の不自然さから多分、超先生だね。
 その後、超先生に支配された浩之ちゃんは、綾香さんをここに連れてくるよう、指令を出していた。

──続く──
352Go! Tyo! Heart!! RR 第23話 ◆AYAkA082 :02/02/15 16:33 ID:jqUHKTG0
「──という具合だったんだよ」
 これまでの経緯を神岸さんが話し終えた。
「話の腰を折るようで悪いけど、神岸さんて、いつも浩之の尾行をしてるの?」
「え? うん、そうだよ。もちろん、浩之ちゃんと綾香さんの関係もチェキしてるよ」
 …こ、こわっ! まるっきりストーカーじゃないのよ!
「その割りには、私と浩之の間を邪魔するようなことはしないのね」
「うん。少しくらいは遊ばせてあげないと、私のこと、飽きちゃうだろうと思って」
 神岸さんは余裕たっぷりに答えた。少し背筋に悪寒が走った。
「とにかく、今回のことは綾香さんに任せるから、浩之ちゃんをよろしくね」
「…ええ、わかったわ」
「それじゃ……」
 神岸さんは軽く会釈をして立ち去ろうとした。
「あ、待って。どうして、このことをわざわざ私に教えてくれたの?」
 私は神岸さんを呼び止めて、訊ねた。
「ちょっとした、心境の変化だよ」
 神岸さんはにっこり笑って言った。
 再び去って行く神岸さんの後姿を見送りながら、私は考えた。
 私が倒すべき相手は、超先生などではなく、この神岸さんなのではないかと。

──第六部・あかり編 完──