Key新作 CLANNAD - クラナド - part8

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「伊吹、お前を助けるよ」
「本当ですぅ?」
「何だよ、疑りきったその眼差しは 昨日、フェンス乗り越えて落ちそうだったお前の体、命がけで支えてやったのどこのどいつだ」
「それ、はっきり言って自業自得です 私の一番大切な物、力任せに放り投げました」
「っていったってな、伊吹」
「ですね、ごく普通の女の子ならあんな無茶はしないですよ」
「後で探して、見つからなければ、ほんのちょっと悲しんで涙流して、時がたてば、それよりも、もっと大切だって想える物を見つけるんです」
「でも・・・・・」
「でも、私にはそれが出来ない! 出来ないんです!!」
「嫌いな物を嫌いとしか思えない不器用な私です 今まで大好きだったあの人の事、今更嫌いになんて想えないです」
「でも、もし、・・・・哉さんよりずっとずっと大切なもの、作れたなら私 ・・・・なくてもいいですよね」
「こんな想いを引きずったまま・・・・くないです ・・・・・崎さん、私を・・・・て欲しい・・・・」
「風吹いてて、何いってかわかんねぇ いい加減、そこから降りろっ!」
「強い風、でも心地良い風ですね ・・・・岡崎さん、まだ私の名前覚えててくれてます?」
「伊吹・・・・なんだけ? いつ死ぬかわからないような奴の名前、覚えてたって意味ねぇだろ」
「それはそうですけど、昨日の今日なのにひどいですね おねぇちゃんが付けてくれた名前なのにです」
「姉貴がいるのか」
「ええ、今は違いますけど、三年前までこの学校に勤めてたんです 生活費とか学費だとか稼いでくれてました」
「私を産んで間もなく、母は亡くなり、父もその後を追うようにして だから、物心付くころには私の家族は・・・・」
「ぅああ、悲しい顔しないでください 別に寂しくはなかったですよ、おねぇちゃんが何時も側にいてくれましたから」
「あのぉ、岡崎さんの家族の話、少し聞いていいですか?」
「俺は・・・俺には兄弟はいない 親父が一人いるかな」
「二人いたらヘンですよ それで、岡崎さんのお母さんは?」
「俺の母親は・・・・・僕の母さんは・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」