葉鍵板最萌トーナメントブロック準決勝Round124!!
俺は走っていた。
向かう場所はあゆとの約束の場所。俺たちの学校だ。
あゆのやつ大分怒ってるだろうな…。
俺たちが会える最後の日だってのに思いっきり寝坊しちまった。
だけど…これを見たら機嫌も直るだろう。
俺の腕の中には紙包みが一つ。あゆのために小遣い前借りして買った大事なプレゼントだった。
俺が『学校』に到着した時、あゆの姿はなかった。もしかしてあゆも遅刻か?
その時上の方から声がした。
声「遅いよっ。祐一君」
祐一「悪かったよ。昨日遅くまでテレビ見すぎてすっかり寝坊しちゃったんだよ」
上を見上げると遥か高くの木の枝に俺の大好きな少女、月宮あゆが座っていた。
気持ち良さそうに風を受けて髪が舞っている。
俺は早速抱えていた包みを見せてやろうとした。
祐一「それより降りてこいよ。見せたい物があるんだ」
あゆ「うん…じゃあまた少しだけ後ろ向いてて」
祐一「ああ、わかったよ。早くしろよな」
俺は慌てて後ろを向く。そろそろとあゆが木を降りてくる気配がする。
あゆ「もういいよ。祐一君」
真後ろであゆの声がする。俺は振り向くと同時に紙包みをあゆに差し出した。