葉鍵板最萌トーナメントブロック準決勝Round124!!
あゆ支援(!?)SS 「新春かくし芸大会! 〜フィナーレ〜」
「さて、いよいよ残すところあとわずかとなって来ました、かくし芸大会。エントリーbT トリをつとめますは【たいやき食い逃げ娘】こと月宮……」
俺が最後の口上を読み上げようとした時、
「あの、祐一さん。実は私も出たいと思うんですけれど、良いですか?」
おっ、これまで観戦にまわってた秋子さんから思いもよらない提案だ。
「じゃあ、あゆの後にやりますか、秋子さん?」
「いえ、やっぱりトリはあゆちゃんじゃないとね。ええと……じゃあいいのかしら、私が出ても?」
返事の代わりにみんなから拍手が起こる。
「秋子さ〜ん、頑張って〜」
「おかあさん、ふぁいとっ、だよ〜」
そんな応援の中、秋子さんは、ビンのような物を布にくるんで持ってくる。
「さっき、栞ちゃんと香里ちゃんがやってるのを見てちょっとおもしろそうだな、と思いましたのでちょっと2人がやった事に変化を加えてやってみたいと思います」
「え? あ、あの……秋子さん? あれはお姉ちゃんと私にしかできな……」
「じゃあ、行きますよ、えいっ」
そして、俺たちの前に姿をあらわした物は……あの鮮やかなオレンジ色のジャムだった……それも二ビン……
「お、お母さん……それ……さっきまで一ビンじゃなかった?」
「さ、さすが秋子さんね……私たち姉妹だけの技をこうまで完璧に再現するなんて……それも、私たちだって出来ないような真似まで……」
「ちょっとした応用ですよ、いまここにあるジャムと、1秒前にそこにあったはずのジャムを同時に出したんです。もちろんどっちも食べられますよ」
ま、待て! 待って下さい、秋子さん……
「だから、ほら」
そうして秋子さんが布をかぶせていく度に、2ビンが4ビン、4ビンが8ビン、16、32……と凄い勢いでテーブルがあのジャムで埋め尽くされていく……。
「栞、逃げるわよ……」
「え、あの……お姉ちゃん?」
「佐祐理……ここは危ない……」
「はえ? ジャムが増えてるだけだよ、舞?」
事情を知ってる香里、本能的に危険を察知した舞が逃げ出そうとする。
「そうだ、名雪、秋子さんを止め……」
「うにゅ〜、これはぜったいにゆめだお〜〜」
現実逃避するな、名雪〜〜!!
「これくらいあればもうしばらく大丈夫ね」
そして、テーブルの前には128本の謎ジャム……気が狂いそうになる。
「う、うぐぅ……うぐぅ!! お願いです、天使さん!! 秋子さん……かくし芸のこと忘れてください……こんな事、初めから出来なかったんだって……そう思ってください……うぐぅ……忘れて……」
あ、あゆ?
「あらあら、あゆちゃん。何を……」
「お願いです、お願いですから!! 天使さん!!」
そのあゆの願いに……人形が一瞬光り輝く……すると……