葉鍵板最萌トーナメントブロック準決勝Round120!!

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67Go! Tyo! Heart!! RR 第4話 ◆AYAkA082
「事実? 一体どんな事実かしら?」
 姫川さんの余裕の表情から、それが悪いことだと予感しながらも、私は訊ねるしか無かった。
「このカタログのサークルカットを見て、綾香さんの人気がどのようなものかが分かりました。
綾香さんの描かれたカットは全部で15。それに対してセリオさんのは全部で35ですね」
「ぐはっ!」
「つまり綾香さんはPS版でシナリオを追加されたにも拘わらず、
シナリオの無いセリオさんに負けているということです」
 ……くっ! 悔しいけれど言い返す言葉が無い。状況は不利だわ。
「所詮、PC版からの真のヒロインである私に敵う相手ではありませんね。
さて、屈辱を味わっていただいたところで、そろそろ楽にしてあげましょうか」
 姫川さんがそう言い終えると、何か耳鳴りのような音が聞こえてきた。
 同時に私の体の周りに不思議な力が集まってくるのを感じる。
「綾香さんっ! 逃げてくださいっ!」
 葵が物陰から私に向かって叫んでいる。
 もしかして、これが超能力!? でも、一体どう対処すれば良いのか…。
「あれ、姫川さんと来栖川さん。こんなところで何してるの?」
「あっ! 俺、雑誌で見たことある! うひょー、本物の来栖川綾香だ!」
 偶然通り掛かったと思われる、二人の男子生徒が声を掛けてきた。
「さ、佐藤さんっ!? ……ああっ!!」
 二人の男子生徒のうちの一方(確か浩之の友達の佐藤君)を見て、姫川さんは急に取り乱した。
「こ、こんな時に力が暴走するなんて……、ああっ!!」
 姫川さんが頭を抱えて叫ぶや否や、佐藤君の隣にいた男子生徒がもの凄い勢いで宙に飛んだ。
「あっ! 垣本ー!!」
 佐藤君が叫ぶ中、垣本という男子生徒は遥か空の彼方へと消えていった。

──続く──