葉鍵板最萌トーナメントブロック準決勝Round119!!

このエントリーをはてなブックマークに追加
881Go! Tyo! Heart!! RR 第2話 ◆AYAkA082
「…葵、あの子、あなたの知り合い?」
「…はい、一応、先輩つながりの知り合いです。あと、姫川さんは超能力者なんですよ」
 ふーん、超能力者ねぇ…。
 まあ、姉さんの魔術を嫌というほど味わってる身としては、どうってこと無いけど。
「あなたが来栖川綾香さんですね?」
 はにかみながら右手を胸に当てて、姫川さんが訊いてくる。
「ええ、そうよ。私に何か御用かしら?」
「そうですか。では……あなたを滅殺です」
「……何ですって?」
 メッサツ? メッコールのサツマイモ味とか言うオチじゃないでしょうね。
「姫川さん。あなた、私にケンカを売ってるのかしら?」
「くすくす…、そう取ってもらっても構いませんよ」
 不敵に笑いながら、姫川さんは持っていたカバンの中から、一冊の本を取り出した。
 あの本を武器にでも使う気かしら。
「葵、少し後ろに下がってなさい」
「は、はい。……気を付けて下さい、綾香さん」
 葵を私から遠ざけると、全身の力を抜いて、不意の攻撃にも対処できるように体勢を整えた。
 でも、姫川さんはただ、その本の表紙を私に見せて言った。
「この本が何かお分かりでしょうか?」
 ピンク色が基調の表紙には、姫川さんらしき人物の絵が描かれている。
 そして中央には横書きで、『ことねストリート』と書かれていた。

──続く──