千堂彩妄想スレッド#2 〜ささやかな春の贈り物〜

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151萌えないかも知れないけど
「お母さん」
食後の片付けも終わり彩が一息ついていると、娘のさやかが話しかけて来た。
「どうしたのさやか?」
「一緒にお風呂入って良い?」
「うふふ。さやかは甘えん坊さんね」
「だってお母さんと一緒に入ると早く綺麗になれそうなんだもん」
「……わかったわ。一緒に入りましょ」
「俺は?」
唐突に現れる和樹。一緒にお風呂と言う言葉に吊られてきたに違いない。
「お父さんはだめー。……だって、恥ずかしいし……」
「……和樹さん」
わかった、と和樹がその場を去った。

152萌えないかも知れないけど:02/01/30 12:25 ID:l5WWqc6b

「やっぱりお母さんの髪っていいなぁ」
彩に髪を洗ってもらいながら、さやかはそう言った。
無論目は閉じている。
「……どうして?」
「だって長いし、綺麗だし……」
「さやかの髪だって、和樹さんの色で素敵よ。長さだって、ちゃんと伸びてるでしょ」
そう言って、丁寧に髪を洗っていく彩。
さやかの髪は、彩ほどではないが長い。色艶は彩に劣っているわけではない。
表情は心地よさそうだが、それでも不満を洩らすさやか。
「うん。 でも、お父さん、お母さんみたいな髪が好きだろうし……フクザツ」
「……さやかは和樹さんの事好き?」
「お父さんもお母さんも大好きだよ。それに、晴美ちゃん、樹くん、穂希ちゃんいすずちゃん
みんな大好き」
「……さやかは幸せね」
不意に彩の表情が陰るがさやかには気付かれない。
「そうなのかな…………きっとそうだね。 お母さんはどう?」
「……どうかな……。水流すけど良い?」
「あ、ちょっと待って。 ……良いよ」
ざー
さやかの髪からあわが流れ落ちる。
「さやか」
「何? お母さん」
彩がさやかを後ろから抱きしめた。
「私もね、さやかがいるから、和樹さんがいるから幸せよ……」
「なんか照れるね」
さやかは顔を赤く染めた。

脱衣所にいた和樹は、彩の頭をなででやろうと心に決めた。