「彩さん☆」
「…はい?」
「彩さんはなんで和樹さんと同じマンガ家さんにならなかったですの?」
「それは…」
「詠美さんもせっかく才能があるのにって残念がっていたですの☆」
「わたしは…好きな人と一緒に読めるような・・・そんな本を作りたかったし…それに…」
「和樹さんの側で…お手伝いをしていたい… 童話作家なら…自分のペースできるし…」「それに…それに…」
「すばるさん… わたしは…詠美さんやすばるさんほど…強くは…ないです」
「?」
「同じ雑誌で、作家同士がその枠を争う…人気がなければ…即切られる」
「そんな…殺るか殺られるかといった中では…生き残れそうに…ないです」
「まして…和樹さんと同じ雑誌では…」
「…」
「和樹さんは…優しいから…私の為に何かしら手を…尽くしてくれる…と思います」
「でも…それが和樹さんの足を引っ張ることになるから…わたし…」
「詠美さんは…和樹さんと張り合う事で…お互いを高めようと…します」
「だから…二人は同じ雑誌のマンガ家として…馴れ合いじゃない付き合いができるんだと…思います」
「すばるさん… あなたは…どうですか?」
「和樹さんと…どう…付き合っていくつもりですか?」