516 :
名無しさんだよもん:
「祐一君・・・」
「祐一君・・・・・・・」
「ボクのこと・・・・ボクのこと忘れて!」
「・・・・ドリームス アンド リアル」
いままで、あゆを支えていた力が・・・
夢と現実の狭間にしか存在できなかった<<あゆ>>を支えていた力が、両の掌に収束する。
右掌に夢を。そして、左掌に現実を。
「うぐ・・うぐ・・うぐぐぅ・・・うぐうっ!!」
相反する力を秘めた両の掌が、がっちりと組み合わされる。
それは、あゆの三番目の願いであり、あゆに残された最後の力だ。
背中の羽をいっぱいに広げ加速する。光に包まれた拳で、祐一を目指して突撃する。
痛みは無く、衝撃も無い。ただ・・全ての想いがこもった拳が祐一を貫いていた。
最後の体当たり・・・最後の包容・・・そして、あゆの最後の力・・・
「あゆは・・・あゆは、本当にこれでいいのか」
「いいんだよ・・・本当はもう食べられなかった筈のタイヤキもいっぱい食べられたし、
祐一君ともいっぱい遊べたよ・・・・・もう・・十分だよ・・・
・・・・・でも・・・本当はもっと・・もっと祐一君と・・・・・・」
あとは、涙で声にならなかった。
ゆっくりと、両手を祐一から引き抜く。もちろんケガなど無い。あゆの体は既に物理的な存在ではないのだ。
あゆが両掌を開くと、そこには光の珠があった。一瞬、ボロボロの人形に姿を変え、それも崩れるようにして消えた・・・
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
などと、あゆのラストシーンで、ガガガのヘル&ヘブンを連想してしまうワシは、変な人ですか(笑)