大衆はヲタだ!
ヲタどもには萌えを与える主人が必要だ。
みなの愛してくれた鍵は負けた!何故だ!
「なんでどの鍵っ子もエロゲに感動を持ちたがるかですって?
ああそれはエロゲの感動が現実世界の感動と比べると効果の割にとっても安上がりだからです」
62 :
青紫:02/01/30 19:43 ID:Bibfzxyk
我が輩は超先生である。
ちょいと反則。
「ボク、祐一くんのことが、好きだったんだよ。知ってた?」
「ちゃんと言えなかったこと、すごく後悔してたんだよ。知ってた?」
「誰にも渡したくないって、今でも思ってる。知ってた?」
「じゃあ、さよなら。もう逢えないけど。…これは、知ってたよね?」
「だから…最後のお願いです」
「…ボクの事、忘れてください」
元ネタ不明(おい) ↓ 同スレにて現在話題沸騰中。
www2.bbspink.com/test/read.cgi/erog/999630140/252-
カチッ
「あれ?」
カチカチ…
「あれ? どうした、何も写らないぞ」
「何してる。早くしぇんむ〜殿を壁に立たせて差し上げろ」
「全然写らないぞ、これ」
「青紫ッ、やめろッ、やめてくれ、後生だ…ッ」
「ん、ああ、写った写った」
「青紫ッ、頼む、助けてくれッ、助け」
バムバムバム
「!!」「!?」「!!」
「サキちゃん、そっちは大変そうですねえ」
「腰の抜けた上司を持つと難儀するよ」
「でも、これでやっとせいせいする」
「グッドないい気分だ」
「とてもグッドないい気分だ」
66 :
キノの旅:02/01/30 23:14 ID:W7GCI+7U
二〇〇一年某月某日。麻枝准のアパートの部屋。電話が鳴る。
麻枝 「(電話を取って)もしもーし」
謎の男 「(男の声で)今日は。麻枝さんのお宅でしょうか?」
麻枝 「その可能性は一概には否定できません。ところで、どちら様でしょうか?」
自称観鈴「ああ、申し遅れました。私は神尾観鈴です」
麻枝 「……はあ?おっしゃる意味が分からないのですが」
自称観鈴「だから私は神尾観鈴ですって。あなたの書いたエロゲのヒロインの。初めまして」
麻枝 「………。すいません、電話切っていいですか?それも今すぐ。即刻」
自称観鈴「「だめですよ。せっかく私がこうして電話をかけてきたのに。失敬な」
麻枝 「あの、失礼ですけど、声を聞くとお年を召しているように思えるんですが……」
自称観鈴「ああ、確かに私は五十四歳ですよ、東京にある大学で経済学の教授をしています。
女子生徒から結構人気があるんですよ。チョコもたくさんもらえます」
麻枝 「そんなことは誰も聞いていません。どうやってこの電話番号を知りました?」
自称観鈴「そんなことは教えてもらわなくても簡単に分かるでしょう。私は観鈴ちんですから」
(我が生涯を御主人様と共に過ごし、我がつとめを忠実に尽くさんことを)
「マルチちゃんが、マルチちゃんが死んじゃうよお。浩之ちゃん、マルチが死んじゃう」
『マルチさんは死にません!!私が殺しません!!そんな処理(プロセス)は私が許さない!!』
突然、セリオのメンテナンスハッチが、ばくんと開いた。
『胸部を切開します!!浩之さん、執刀してください!!マルチさんの動力系を私のモジュールに直結します!!』
今度こそ、浩之は恐怖に目を見開いた。
今から自分は残酷な言葉を吐く−セリオは覚悟を決めた。嫌われてもいい−そう思った。この場で、この言葉を言う事が出来るのは自分だけだった。
『この期に及んでビビらないでください!!マルチさんに命令を下しておいて、今になってその責任から逃れようと言うんですか!?』
『藤田浩之ともあろう者が、今さら内部機関を見るのが怖いんですか!?私の性能をナメないで下さいよ、マルチさんは助かります、まだ助かるんです!!』
『ポリマーリンゲル液なんて補充すればいい!腕なんか作れます!破損フレームなんてなんとでもなるし、メインボードにも深刻なダメージはありません!』
『問題は、電圧不足によるメモリ保存の重障害です!!今は、OSを復活させる時間を稼ぐ必要があるんです!!経験があろうが無かろうが、最後まで付き合う責任があなたにはあります!!』
マルチは助かる−浩之の目に光がよみがえる。しかしそれは、ともすれば消えてしまいそうな弱々しい光だ。セリオの中のモジュールはどれも重要パーツ思え、ケーブルを目にして浩之は躊躇う。
『まずは手袋です!次に除電・消磁!誰か手伝って!』
浩之は最後に、弱々しい抵抗の視線をセリオの視覚センサーに向ける。その目に浮かんでいる逡巡を責められる人間はいない。しかし、セリオは人間ではない。
>67
アレンジが上手いね。3巻のあのシーンか。
セリオカッコよすぎ(w
>「グッドないい気分だ」
>「とてもグッドないい気分だ」
腹痛い…
「ハラダ企画に超先生がシナリオを書くと、そこには誰彼が生じるんです」
71 :
こころ:02/02/01 22:58 ID:FiT5gn52
私はその人を常に超先生と呼んでいた。だから此処でも
ただ超先生と書くだけで本名は打ち明けない。
葱住人「驕り それが鍵の最大の敗因だよ」
鍵オタ「!?」
葱住人「自分のような大メーカーが無名メーカーに負けるはずが無い
自分のような大メーカーには全力で向かってくるのが当たり前
その驕り!慢心!!思い上がり!!!
鯖はそんな鍵の潜在意識を見逃さなかった
そしてそこにつけ込んだ」
鍵オタ「つけ込んだ?」
葱住人「あんた達は勘違いしてるようだから言うけど
今の鯖の支援に一つだって失敗は無かったわ」
鍵オタ「失敗が無かった?
…ば…ばかな 萌えなんかほとんどなかったじゃないか」
(長いんで中略)
葱住人「決めるのは何も作品や萌えキャラだけとは限らない
驕りきった鍵に勝つには あれで充分なんだよ」
鍵「こんな…こんなのあるか!!
何だ今のCM!?
ふざけやがって無効だっ!! こんなの!!」
鯖「あんた…俺に萌えをナメてるって言ったな
だがな…あんたの方こそ 勝負をなめてるよ」
めちゃくちゃ気持ちいいぞ、と誰かが言っていた。
だから、自分もageようと決めた。
74 :
かみーゆ:02/02/04 04:22 ID:Oiyi1Pg3
・・・大尉は、どうして鍵ゲーマーになられたのですか。
[買取ショップ]
青紫「誰彼1200円か、なかなか低レベルな争いになりそうだな」
青紫「みつ…」
(こみパ 5000円)
みつみ「ん?」
青紫「いえ、なんでもないですよ?」
青紫「こみパがあんなに買取が高いとは…」
高橋「麻枝〜、AIRいくら?」
麻枝「えへへー、4000えんでした」
高橋「うわっ、そりゃ勝てねぇー 痕3800えん」
青紫「もしかして、誰彼すごく安い?」
原田「椎原ー、どうー?」
椎原「あかんあかん」
原田「見せっこしようぜ」
椎原「ええでー、せーのー」
原田「ありゃ負けだー、ホワルバ1200えん」
椎原「えへへー、まじアン1700えん」
青紫「わーい!!安物たちー!!」
原田「 安 物 ゆ ー な ー ! ! 」
原田「安物安物言いやがって 誰彼いくらなんだよー」
青紫「1200えん」
原田「ホワルバと一緒じゃん!!」
原田「ホワルバ 98年発売だから」
青紫「わー!負けたー!ちくしょー!」
原田「なんだよ、負けたくせに嬉しそうだな」
青紫「よし うたわれるものは8800円だ。定価だけど」
原田「1200円なのに新作作らせてもらえるなんて、なんかやらしー」
青紫「!」
原田「私もシナリオパクらせてもらえればそれくらい」
青紫「だから言うな!!しつこいぞ!!」
(買い取り価格は紙風船を参考にしました)
ttp://www.kamifusen.jp/
「でもよ、こいつは真面目な話だが……椎原、なんでおまえ、あそこで停まったんだ?」
「え?いや、それは」
「もしかして、お前も気がついたか?」
「……うん」
「なんの話よ?」
「いや……あのさ、今青村先生が自分のオリジナルだって言った、あのシナリオだけどよ
前にも別のところで見たことがあるんだよな。そうだろ椎原」
「……うん」
「ちょっと待ってよ、そ、それって……」
「"盗作"ってこと?」
「わからんが……」
「だって、青村先生って、リーフにけっこう長く在籍してて、東鳩とかにもシナリオ書いてて
それで――どういうことよ?」
78 :
ホーリィ&ゴースト:02/02/10 21:24 ID:u/bJYVa0
……それは一昨年のことだった。
その社員の退社が決まったときに河田はひどく動揺した。
特に親しい友人というわけではなかった。ただ会社の中で原画を書く順番があったとしたら一位か二位を争うと思っていたので、よく知っていたのだ。
「……あ、はぎや――」
会社を去っていく彼に、河田が声をかけると彼はちょっと驚いた顔をした。
「河田さんか」
少しとまどっているようだった。それはそうだろう。どちらかと言えばそれまで、ライバルと言う感じでまともに口を利いたことも少なかったのだから。
「ごめんな、俺は――なんにもできなくて」
退社の理由は、彼の同僚が書いたシナリオがあまりいい評価を受けず、それで会社の評判が落ちるというのでシナリオを書いたその同僚を自主退社していたことにした会社に、彼が講義したことが理由だった。
これには河田もかなりやりきれない気持ちにさせられた。
「まあ、気にしないでください。河田さんはこのままでいてください。会社に残って、いい原画を書いてください」
「……はぎや、これからおまえ、どうするんだよ?」
「俺ですか?俺は――どうかな。考えてないですね」
彼はかすかに笑って、首を振った。自分のしたことに後悔の欠片もない、爽やかな笑顔だった。
河田はひどく動揺していた。
「俺だって――」
俺だって次はわからないし、考えられない――そう言いたかった。だがうまく言葉にならない。
「それじゃ。河田さん」
彼は軽く手を振って、去っていった。それきり二度と見たことはない。
川澄舞は戦う女の子だ。
美少女戦士なのだ。
セーラー服を軽やかにはためかせて、彼女は戦う。
なんのため?正義のために。
敵は諸悪の根元、悪の魔人。切っても突いても死なない不死身の木刀男。
奴を倒さなければ世界に希望はない。
だから川澄舞は戦う。オレも戦う。
冬の学校を懐中電灯片手にかけずり回って。しごく真面目に戦っている。
毎晩毎晩オレたちは木刀男と戦っている。雪の夜、月の夜、オレたちは戦っている。
でもなぁ。
実際のところ、どうなんだろ。
諸悪の根元を倒すとか、正義のために戦うとか、いかにも抽象的で、バカみたい大きな話で、
まるでアニメかマンガだ。
本当はもっと小さくて個人的な話なんだと思うんだけどな。
元ブギー職人だからネタ(・∀・)イイ!
「感動を欲するなら葉鍵を理解せよ」
バジル・リデル・ハート(英国の戦史研究家)
保安
下川はコップで水を、何口か飲んだ。一度息を吐いた。
「しばらくの間は、全てうまくいっていた……。ところがある時、
突如とんでもないことを言い出した奴らがいた。主張はこうだ。
『ヒット作品が出たのだから、スタッフの給料をあげてはどうだろうか?』」
「その主張は通ったのですか?」
「まさか!それはもう、気違いじみているとしか言いようがなかった。
そんなことをして、利益が少なくなったらどうする?浅ましい考え方だ。当然その主張は通らなかった」
「なるほどね」
「しかし我々は、そんな危険な考えを持つこと自体が、
LEAFの未来に危険だと判断して、奴ら全員を会社反逆罪で告発した」
「どうなりました?」
「取締役会で、奴らは有罪となった」
「それで?」
魁が聞いた。
「クビさ。全員クビになった」
「……例の、社員全員で精神的に追い込むという……?」
涼元の質問に、
「ああそうさ。LEAFに逆らう奴らはそれがお似合いだ」
下川は吐き捨てるように言った。しかしすぐに寂しそうな表情を作り、こう続けた。
「だけどね、残念ながらLEAFに逆らおうとする奴らは、それで終わらなかった。
ある時は退社する人間を減らすようにしたらどうかなどと言い出す奴らが現れた。とんでもないことさ。
この制度を廃したら、無能者をいつまでも飼っておかなければならない。
そんなことを言い出す奴ら自体が反逆者なのさ。だから奴らもその後にクビになった。
またある時は、我々の体制に反対する奴らが現れた。
自分たちの待遇が悪すぎると文句をいい、新入社員の面倒を少しはかけてほしいと、
言い出したんだ。自分たちだけがよければそれでいいなんて傲慢な考えを、
我々は当然許すわけにはいかない。奴らもクビにしたよ」
「…………」
「会社の運営ってやつも大変だね」
魁が言った。下川は軽く人差し指を立て、
「そうさ。でもしっかりやらなくては、どこかで間違ってしまうから。
取り返しの付かないことになってからでは遅いんだ」
「その後は?」
涼元が聞いた。
「うん。我々は何とか立派な会社を作ろうと頑張ってきた。
……だけど、どうしても会社に逆らおうとする奴らは生まれてしまう。
ある時は皆と同じ、しっかりした考えを持っていた人も、ある時は我々に反抗し、
会社を間違った方向へ導こうとする。昔の仲間をクビにした時はさすがに心が痛んだ。
しかし、私はしなければならないことを、個人的感情で逃げたりはしない。決してね」
「それで、そのうちに人材が足りなくなったのですか?」
「残念ながらそのとおりだ。しかし会社には幸運にも、F&Cから引き抜いた東京開発室があって、
シナリオには青村を使うことに決めた。反対した奴はクビにした」
「今まで何人、クビにされましたか?」
「ああ、1327人だ」
下川はすぐさま答えた。
「お話ありがとうございました。大変よく分かりました」
涼元は下川に軽く頭を下げた。そして、
「魁、そろそろ」
そう言いながら、イスから立ち上がった。すると下川が頭を上げた。
「もう、この会社には私しかいない。寂しいよ」
「…………」
「しかし、正しい経営は、時に人に苦行を強いる。
この困難に、この会社は立ち向かっていかなければならないんだ」
やがて下川は顔を拭くと、涼元と魁に提案をした。
「キミ達!頼むからこの会社のスタッフになってくれ。そして一緒にこの会社を再興させよう。
ここにいる皆が、名誉社員だ。な、いいだろう?」
「いやですね」「やだね」
下川は一瞬、意外そうな、そして悲しそうな表情を作った。
「そ、そうか。キミ達2人がそう言うなら仕方ないな……。そ、それなら」
下川はほんの少し考えて、聞いた。
「キミ達は後一年ほど、ここにいなくてはならないと思う。どうだろう?」
「そんなことはないです」「涼元に賛成」
「キミ達はもう一週間だけここにいて、ここにある物を何でも好きに使っていい」
「お断りします」「いらない」
「も、もう三日だけここに泊まれば、素敵な猫をプレゼントしよう」
「うっ。……いや、いりません」「涼元さんの気が変わらないうちに出発します」
「この会社に来てくれたら、私はしばらく忠実な奴隷として振る舞ってもいい」
「遠慮します」「そんなシュミはないです」
ごんっ!
涼元は魁の頭をぶったたいた。そして顔をしかめながら、手を振った。
「そろそろ出発します。あなたの申し出は残念ですが、どれもこれも賛成できません。
でも、お話を聞かせてくれて本当に感謝します」
涼元は一度だけ軽く頭を下げた。
「一作だけ!一作だけこの会社にいてくれないか。
そうすればこの会社のすばらしさをもっと理解できる。頼むよ……」
「そういう訳にはいきません。三時間すでに滞在しましたから」
涼元はそれだ言うと、魁に振り向いた。
「そういうことになっているんだ。悪いねおじさん」
「行こうか」
そういって涼元が社長室を出ようとしたとき、男は自分の机に手を突っ込み、
中からトカレフを取りだした。
「それでボク達を、今度は脅迫するんですか?」
涼元が首と視線だけ男に向けながら、淡々とした口調でたずねた。
下川はしばらく自分のトカレフを見ていた。そして首を何度も横に振り、もがいた。
「いいや、駄目だ駄目だ駄目だ!暴力で自分の考えを押し通そうとするのは間違いだ!
愚かな考え方だ!駄目なんだ!………そう、全ての物事はより多くの利益が望める道を選ぶべきだ。
それを高橋やおやっさんから知り、総意として平和的にその道を選ぶ。
それこそが社長が歩むべき、そして致命的な間違いを起こさない唯一の道だ!そうだろう」
男は力なく、トカレフを下ろした。
涼元が振り向いた。ほんの少しだけ微笑んでいる。
そして言った。
「ボク達にそんなことを聞いていいんですか?もしボクと魁が、
『それは違う。あなた間違っていますよ』って言ったらどうします?」
下川ははっとして、トカレフを落とした。がしゃっ、という音が響くと同時に、
男の顔は蒼白になって、歯をがちがち鳴らしながら震えだした。
それからしばらくして、彼は体の奥から勇気を絞り出したように、力の限り叫んだ。
「い、行ってしまえ!お、お、お前らなんか、ど、どっか行ってしまえ!
いなくなれ!この会社からででで、出ていけ!消えろ!二度と戻ってくるな!」
「そうします」「そうするよ」
涼元は車に乗り込み、エンジンをかけた。
やかましいエンジン音が響く。
「逃げるよ」
涼元は小さくつぶやいて、魁と逃げ出した。
走り去る際に魁がぼそっと言った言葉は、
「さよなら王様」
下川には聞こえなかった。
下川は車が走り去るのを、見えなくなるまで見ていた。
右手には、たった今弾丸を込め終えたトカレフを持っていた。今にも発砲しそうなほど握りしめていた。
下川が叫んだ。
「お前らあ!もし戻ってきたら絶対に撃ってやる!殺してやるぞ!」
下川は車が消えた先をずっとにらみつけ続けていた。
旅人は二度と戻ってこなかった。
彼女は、ワゴンセールになってしまったゲームを棚に戻しているようだ。
だがビニールで包装されたゲームはなかなか売れないらしい。
他の客がうっかり発売日をど忘れしてしまった、のでないことは確実だ。
「…………」
河田は少女をしばしのあいだ観察した。彼女は作業に必死になっていて、こっちにまったく気がついていない。ひどく無防備に見えた。
彼女は呪文のように、ぶつぶつと独り言を言いつづけている。
「……なんで、なんでもうワゴン行きなのよこいつ?き、きっとこのゲームはあたしが嫌いなのねそうなのね。
よ、世の中みんなあたしが嫌いなのよどうせ。
かか、悲しいわ。悲しいって思ってるのになんで、なんで誰も同情してくれないのよまったく!
ああ、このゲームのヤツも少しはあたしに同情してくれればいいのに!
さっさと売れちゃいなさいよもう!」
89 :
キノの旅:02/02/19 02:15 ID:SJrt6iEy
「うーん。正確にはね、1人ではゲームは作れないんだ。
誰かが企画を立てて、契約しなきゃいけないんだ」
「けいやくってなに?」
高橋は私を見て、軽く水無月を叩きながら言った。
「この場合は、お互いに助け合う約束をすることさ」
「どうやって助け合うの?」
「それはね、ボク1人では水無月みたいにうまく絵をかけない」
私は頷いた。絵はうまくないもんね。
「水無月は絵がうまいけど、誰かがシナリオを書かないとゲームにはならない」
「うん」
「そしてボクは、水無月が絵を描けば、面白いシナリオを書くことができる。
ボクはシナリオを。水無月は絵を。そうすればゲームはもっと魅力的で楽しくなる」
「そうか、それで助け合いのけいやくなのね」
「そうさ。だからこいつが目覚めたら『それでどうですか?』って聞かなくっちゃ」
90 :
名無しさんだよもん:02/02/19 04:16 ID:dU2MGZGU
折原浩平、浩平。あなたががえいえんに逝っても、私だけはあなたの事、忘れません。(by原監督
『YEAH少年少女の諸君!君たちはトラブルがお好きのようだね?』
「な、なんだ?」
「なにこれ?」
『"スリム・シェンム"!――そいつがボク名前さ!仕事はね"世紀の大悪党"とでも言っておこうかな?』
『おめでとう!無事に荒らし魔の攻撃から生き延びたようだね?
しかし君たちは、実は今たいへんなところに差し掛かってしまっているんだぜ。
なにしろ君たちは正に、誰彼制作の主犯格としてもう葉鍵板にマークされてしまっているんだ!HAHAHA!』
「な、なんだと?」
『ソフマップにも、ちゃーんと防犯カメラというモノが設置されていることを忘れちゃいけないね。HEYお若いレイディ、君は自分が何をしたのか忘れたわけじゃあるまいね?
その手にしっかりと握っているそれはなんだい?』
言われて、びくっ、と青村はその固く握りしめたままだった手を開いた。千円札と一万円札が何枚か、そこでくしゃくしゃに丸まっている。
「お金――払うの忘れてた!」
『強盗だな、これは!』
「だ、だってあれはしょうがなくて――」
「そ、そうだ。俺たちを逃がすために、とっさに――」
『うんうん、わかる、わかるよ君たちの言いたいことは良ぉーく、ね』
『しかし現実ってゆーヤツは誤解とすれ違いでできているものなのさ!ほら!』
とイタチは両手をさっと画面の奥に向けた。するとそこにウィンドウがひとつ、ぱっ、と開いた。
"えー、ついさきほどのことです。今日の午後四時五十七分――"
それは2ちゃんねるのニュース速報板だった。河田と青村は、はっ、としてその画面を見る。
"――で強盗事件が発生しました。爆弾でパソコンショップを爆破し、その隙に商品を強奪するという計画的かつ悪質なもので――"
ニュース板記者は無感情に、淡々とスレッドをたてている。
"犯人グループは若い男女の二人組で、それぞれを互いに<サッキー>と<ラーユウ>と呼び合っており、業界人の犯行である可能性もあると葉鍵板では見ている様子で――"
『――と、いうわけだ!』
スリム・シェンムが笑いながら言った。
『このままだと葉鍵板の煽りに引っかかってたちまち祭開催間違いなしだ。今、ここにある危機から君たちが助かる道はたったひとつ――身の潔白を業界に証明することだ。
このままだと、あとになってから葉鍵板がどんな非公式発表をしようが、君たちに付いた汚名は一生消えやしないぜ。
ならば逆にこれで名を売るしかない。どうだい"サッキー&ラーユウ"さんたち、よ――』
「な、なんだと?おまえ……なんなんだ?何を言っているんだよ?」
河田は混乱しながら訊ねた。するとスリム・シェンムは一言、
『ロック・ボトム』
と訳のわからないことを言った。
「……は?なんだって?」
『そいつは忌まわしくもおぞましい、世界に危機を呼ぶ遺産だ。去年の春と夏の間に死んだ、ある男達が遺した、な。
厨房はみんな、そいつにひきつけられるのさ』
>91-92
ワラタ。河田×青村か(w
95 :
名無しさんだよもん:02/02/23 01:02 ID:RApugSe7
今後に期待しつつあげてみる。
「――尾行に失敗し、逃げられただと?」
報告を聞いて中尾圭祐は怒りで顔を歪めた。
「馬鹿者が!なんのために貴様らのつまらんプログラマの代わりに、わざわざプログラムをしてやったと思っているんだ!
すべては"スリム・シェンム"をいうあの泥棒の正体を掴むためだったんだぞ!この役立たずが!」
彼に怒鳴られた男は、びくっと、子供のように身を縮こませた。だが彼とて壁サークルの仲間入りを果たしているサークルの代表なのだ。
ただ相手はその彼のサークルの作品のプログラムを手がけ、そして元となっている作品のプログラマなのである。
「も、申し訳ありません――」
「あいつは、あちこちで似たような脅しや詐欺を繰り返している――今回は、その手掛かりを掴む絶好のチャンスだったというのに……この無能が!」
中尾は代表を革靴の固い爪先で蹴り飛ばした。
「もういい!失せろ!」
代表は鼻を押さえながらうなだれつつ、神妙に一礼した。だが心の中では怒り狂っている。
(この――どっちが泥棒だ!あの原田宇陀児の遺産をかすめ取っただけで、自分では企画ひとつまともに興したこともない癖に……!)
だがそんな感情は表に出さず、代表は無言で部屋から出ていった。
「ふん、屑が……」
言い捨てると、中尾は机の上に置かれたモニターに目を移す。
「ちっ……」
用心深いだろうとは思っていたが、やはり罠をかけても本人は出てこなかった。
中尾は苦虫を噛み潰したような顔のまま、モニター前のキーボードに触れる。
すると記録されている画面が再生されていく。
『HEYミスター・ロールモデル!お初にお目にかかる。どうやらあんたは悪事が大好きのようだね?』
イタチが軽妙な口調で喋り出す。
『さて、今回はそんなあんたに耳寄りなお話を持ってきたぞ。ん?他でもない――あんたが原田氏から預かっていた例の"ロック・ボトム"の件だ。
あいつをボクが処分してやろうじゃないか?どうだい?』
イタチはくねくねとツイストを踊るように動き回っている。
『原田氏が死んだ後で、その遺産の三分の一をかすめ取ることに成功したあんたにとっちゃ、その程度たいしたことないだろう。しかしロック・ボトムをあんたが持っていることが世間に知れたらあんたは破滅だ。考える余地はないよな?んん?』
……このメールが届いたのが半年前。それ以来このイタチは彼が関係しているサークルの後ろ暗いところを突いては脅し、隙を見てはスタッフをカッさらい、架空サークルをでっち上げては彼のサークルを落としつづけている。
"S&S"というふざけたサインを後に残していくのでそれとわかるのだ。
非常に狡猾――包帯イタチを自らのシンボルとするこいつの正体はいったい何者なのか?
「――くそっ」
毒づくと、彼は画面を切り替えた。
98 :
ROD:02/02/24 18:02 ID:eCOYmKi5
漫画が好き。
死ぬほど好き。
ページをめくると漂ってくる、かぐわしいインクの香り。
試行錯誤を繰り返して高められた印刷技術は、まさに芸術。
純白の紙は、描線たちが美しく円舞曲を踊るステージ。
そしてそれらが織りなす、幾億もの物語。
英知、欲望、苦悩、歓喜、憎悪、悲嘆、驚愕、人間の中にある全ての情熱が、そこのは記されている。
腕の中におさまる紙の束に、本物の宇宙をも凌ぐ無限が眠っている。
私たちは、ページを開くだけで、その無限に飛びこんでいける。
心を包み込む喜びの波。陶酔に身を委ねながらも、目は紙面から一時たりと離れない。離すことができない。
いつしか私はこの世界と別れ、紙とインクの中へと沈んで……。
漫画が好き。
大好き。
あゆ「よ…よーし。
ボクの正体については諸説あるが、代表的なものをあげてみよう。」
祐一「お前の事だぞ?」
・謎のうぐぅ少女。
・水瀬家に居る事を秋子さんに了承されている。
・失われた探し物に秘密がある気がした。
・祐一の友人。
・人のいいたいやき屋の親父に追われている。
・防寒性に優れている。
・死んでも死にきれない。
・3つの願い事がある。
・ある少年から優れたカチューシャを貰った。
・病室で意識を取り戻さない少女の夢を見た(正体か?)
祐一「これじゃ何も分からんのと一緒だ!!」
「萌えとは、かわいいということではない。泣けるということでもない。
ロリ声でも貧乳ということでもない。
妹でも幼なじみでも後輩であることも意味しない。
萌えとは結局のところ、他の何物とも関係のない、それ自体が独立した概念であり、
それを真に手に入れようとするならば、勝利や栄光といった
他のすべてを犠牲にすることを覚悟しなくてはならない」
――霧間誠一<葉鍵と信念>
「――君は知っているかな?」
「何をだ?」
「ある種の萌えとか、特別な企画とか、そういうものは最初からうまく行
くものではない。以前にも似たようなことをして、似たようなものを掴ん
でいながら失敗しているものが大抵はいるものだ」
「……」
こいつは何が言いたいのだろう、と竹林は思った。彼の能力"リアル・
リアリティ"はユーザに感染するものだ。相対するものに全て頭痛を
生じさせる才能といったところか。これが最初だから、それはうまく行
かないだろう、ということなのか?
「僕が知っているだけで"ハラダウダル"がいた。彼にはとても豊かな
才能があった。人の恋愛の痛みを描くことが出来た。しかし彼はそれ
を使いこなせずに結局"プライドがあったら(以下略"になってしまった」
「――俺にも前がいる、というわけか?」
「君はここにこうしているが、これは決して君だけのものではない。
君――君達は知らずして多くのものたちが果たしえなかった"完成"へ
の意志を背負っているのさ」
「…………」
もはや偶然でこいつと出会った、とは竹林も思わない。
だが――彼は別になんとも思わなかった。
「俺が失敗しても、誰かが誰彼を受け継ぐというのか?」
「かもね」
「だったら――ここで降りることはますます出来ないわけだ。こんなもの、
他の誰かに肩代わりさせるのは悪いからな」
>101
超先生が微妙にカコイイ(w
「なるほどな……」
ここで、葉鍵板住人は――にやりと不敵に笑った。
「まさしくメインシナリオを担当したの"商品"というわけだな。確かに
痕やTHの時には俺はお前を侮っていたよ……今こそそれを撤回しよう。
お前が何を狙っているか見当もつかないが……ゆえに! それだからこそ!
竹林、お前に何の容赦もない叩きをぶつけると俺のほうもまた宣言しよう!」
そしてまたレスを付け始める。
一スレ、また一スレ――
そして竹林が言った。
「葉鍵板住人――俺も一つ訊きたい。お前は本当の"萌え"ということが
なんなのか考えたことがあるのか?」
「さてな。あるいは全然判ってないのかもしれねーぜ」
そして葉鍵板住人の言葉はハッタリでも何でもなかった。
ほんとうに、その瞬間誰彼が瞬時に百円になったのだ。何の躊躇も手加減も
ない全開の一撃だった。
だがそのとき竹林も商品価値など既に通り越していた。
(――やるな! しかし……)
その瞬間、葉鍵板住人ははっとなった。
竹林ではなく、葉鍵板に目が行った。最萌トーナメントが開催されている。
そして――そのとき葉鍵板住人は全てを知った。
なぜ、感情を感じなければならなかったのか。
なぜ河田絵をRRに感染させたのか。
全てはこのためだったのだ。
デコ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━( ゚)━━( )━━}( )━━iI[] )━━[][ ]-)━━([ ] [ ])━━━!!!
「――がはッ!」
自らの"萌え"を見失いながら、葉鍵板住人は衝撃と不可思議な感情でぶっ飛ばされた。
「……やはり」
「やはり、あなたのおっしゃるとおりですね、先生――"RRを極める
ことは、他の全てを諦めることに等しい"と……確かに」
竹林は空を見上げる。
「確かにもう、アビ様しか残ってねえ――」
そして葉鍵板住人の方は、ぶっ飛んだその半分は自らの萌えによるものだった。
胸にはまだあの凸への感情がめり込んだままになっていた。しかし、
それは最萌キャラを凌駕していなかった。運がよかった。だから今日も
抱き枕に萌えられる。……いや、そうとはとても思えない。
どうしたって明らかなことは、やはり認めなくてはならなかった。
手加減されたのだ。
完全なる敗北だった。
「いいな、すぐにLeafから逃げろよ。逃げる勇気がでないんなら、少し
待ってろ。嫌でも退社せざるを得なくなる」
「あ、青村!」
高橋は追おうとした。そこに、背を向けたまま彼は言った。
「あんたに優しくしてもらっていた、あの青村早紀はもういない。盗作
ライターに堕ちることで売れっ子ライターになる資格も失った」
「え……」
「ここに居るのは、ただの"竹林明秀"だ」
それはぞっとするほど冷たい声だった。
「だからもう、あんたにお礼もいわない。だからあんたも悪いなんて
思わないことだ。お互い様だよ、俺たちは――」
おいおい!シヴいじゃねぇか超先生!(w
超先生の相手は葉鍵板住人かよ(w
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