ヒロインが美少女じゃなかったら

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239ある朝の浩之
「ひろゆきちゃーん」

なにがひろゆきちゃんだよ、全く。
もっと可愛い娘に甘い声で呼ばれたら俺だって嬉しいけど、あいつじゃ嬉しくねえよ。
なんて思いながら玄関に出ていくと、あかりがいつもの通りニコニコ顔で待ってやがる。
あーあ、俺って結構モテるタイプだと思うんだけど、こんなのと一緒じゃ可愛い女の子も寄ってこないっつーの。
こいつも、そんなに言う程悪い面じゃ無いんだけど、ちょっとイモっぽいんだよな。
俺はそんなニキビツラじゃなく、もっと肌がツヤツヤしてて、髪がサラサラロングの子がいいんだけど、
そんな娘は競争率高いしな。かといってこいつと恋愛関係ってのは、ちょっと勘弁だし。

でもまあ、話してみるとあかりも結構いいやつだし、幼なじみのせいかお互い気楽に話せるし。
多少ツラはまずくても、こんな関係ってのも悪くないかも。
こんなヤツでも、高校卒業して別れると、ちっとは寂しいのかな。
それと、もしこいつに男が出来たら、案外俺も嫉妬しちまったりして…。
もっとも、今のこいつの場合「○○君とつき合ってもいいかな?」
なんて俺に相談してきそうな勢いだから、当分はそんな事もねっか。

ひょっとして、俺のこと好きって言ってきたらどうしようかな。
「悪りーけど、ゴメン」ともいいにくいし、かといってもなぁ。
ま、普段からブスブスって言ってるし、そんな訳ねーよな。

って、今朝はいきなりこんな事考えたりして、どうしちゃったんだ、俺?。

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普通の容姿を想定すると、話も普通にしかまとめられんかった。スマソ。
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