葉鍵板最萌トーナメント2回戦Round96!!

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吉井は、同じクラスの藤田くんの事が好きで好きで仕方ありませんでした。
いつも、神様に毎日お祈りを捧げていました。
どうか、藤田くんともっと一緒にいる時間を作らせて下さい。
そして、藤田くんと恋人関係になれますように。

そんなある日。吉井の前に天使が舞い降りました。
天使「こんにちは〜。貴方が吉井ユカリちゃんね?」
吉井「そ、そうですけれど?」
天使「おめでとう!貴方は神様界幸福抽選会で見事特賞を当てました!」
吉井「は、はい〜?」
天使「貴方には特典として、「天使から一度だけ貴方の願いを叶えてもらえる(条件付き)」   事ができるようになりました。貴方の望みを一つだけ言って下さい」
吉井「・・・夢見てるのかしら?」
天使「後1分で望みを言えなければ、特典は無効になります」
吉井「えっ?えっ!?」
天使「後50秒」
吉井「あのっ・・・じゃ、私を藤田くんとあたしが恋人同士になれるようにして下さい!」
天使「無理です。そういうのはあたしの管轄外なので。その人の近くにいる人と立場
   を入れ替えてほしいって言うのなら出来そうだけど」
吉井「藤田くんの近くにいる人?・・・じゃ神岸さんとあたしの立場を入れ替えて下さい!」
天使「・・・神岸さんは無理ね。彼女は攻略対象キャラ・・・ゲフンゲフン、
   藤田くんとの因縁が強すぎるから。ちなみに同じ理由で長岡さんも無理」
吉井「ええっ!じゃ、他には・・・他には・・・」
天使「残り10秒」
吉井「そんな・・・そうだ!立場を変える人の性別って関係あるんですか?」
天使「関係ないよ。5秒。4。3・・・」
吉井「佐藤くんとあたしの立場を交換して下さい!」
天使「了承!1秒」
天使は、そう言って空に帰っていきました。
316名無し忍者 ◆RikaJgGg :02/01/15 00:30 ID:ZTfn8Of0

「よっすぃ〜、解説さんにプロフィールもう出したぁ?」
「なにそれ? そんなの提出しなきゃいけなかったっけ?」
「ああ、一回戦はあたしが出しておいたのよ」
「か、勝手に……?」
「自分じゃ踏ん切り着かずにいつまでも出さないでしょうに」
「ま、まぁ、そうだけど……」
「それでね、後、写真を貼らなきゃいけないんだけどー」
「ああ、写真ね。用意するわ」

−がさごそ−

「あ、これ良いよっ、これにしよーよっ」
「あ、こら、そんなの良いわけ無いでしょっ、返しなさいってば、リカっ!!」
「えー、凄く可愛いのに〜、これにしよーよー」
「恥かしいでしょっ、大体それはっ!!」

(ひょい)

「ふむ……これで行きましょう。松本っ!」
「あいあいさー」
「放しなさいよっ、リカっ! 待ってよ岡田っ、岡田っ!!
 待って、そんなっ、それは嫌ぁああああああーーーーーっ!!」

http://isweb33.infoseek.co.jp/novel/dondox/cgi-bin/oekaki/93.png

「提出完了」
「うう、うううぅ……酷い」
次の日。登校している吉井に、藤田くんが話しかけてきました。
藤田「ユカリ、オッス。オラひろゆき!」
吉井「えっ? ふ、藤田くん・・・おはよう」
藤田「・・・どうした?リアクション薄いな。
   ああそうだ、帰りにゲーセンで遊んでいかないか?
   新しいゲーム機体が入ったらしいんだが」
吉井「・・・あたしなんかが付いていっても良いの?」
藤田「当たり前だろ。俺とユカリの仲じゃないか。今日はなんか変だぞ?」
吉井「ううん、そんなこと無いよ。行く!絶対行く!」

桜の花びらが舞い散る校庭で、吉井はこれ以上ない幸せを噛みしめていました。
吉井「神様、そして天使様、あたしの願いを聞き届けてくれて有り難う!
   あたし、今凄く幸せ・・・」

・・・しかし。この時吉井は気付いていませんでした。
吉井はこの数週間後、自分が望む望まざるを関係なく、修学旅行の出発前に藤田に
「あたし達、友だちだよね(笑顔)」
と言わなくてはいけない宿命が待っている事を・・・。
そして、吉井は島鳩というゲームで『BAD ENDの代名詞』と
呼ばれる事になる事を・・・。
吉井「あたしはただ、藤田くんの彼女になりたかったの。神様、元に戻してー!(泣)」

余談。
岡田「・・・ねぇ、松本」
松本「んー、何?」
岡田「あたし達、友達だよね?」
松本「当たり前じゃない。何言ってるの〜?」
雅史「そうだよ、友達だよ」
岡田「・・・何かもっとあたしの暴走を止めてくれるような子が友達だった思ったんだ
   けど・・・気のせいか」