ハーレムスレリベンジ!!

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29佐祐理支援SS「姫始め」その1
トーナメントスレ#85-705〜707の続き

「ただいま―」
 初詣を済ませ、俺たちは、俺たちの家へと帰る。
 (実際にはまだ俺は秋子さんの家に住んでいるのだが。そのうち、ここで三人で住むことになる……はずだ)
「あ、暖房つけますね」
 佐祐理さんは、ぱたぱたと駆けていき、暖房のスイッチを入れる。
 程なく、部屋が暖かくなってくる。
 その間に佐祐理さんがお茶を入れてくれる。熱いお茶をすすりながら、ひとごこちつく。
「ふう、生き返るなあ」
「外は寒かったもんですねー」
「うん。佐祐理さんもこんなに冷えて」
 俺は、佐祐理さんの冷え切った手を、すかさず取る。
「温めてあげる」
 ちょっと驚いたような表情をする佐祐理さんを横目に、佐祐理さんの手にはあっと息を吹きかけ、両手でさする。
「ん……温かいです…」
「……佐祐理、温める」
 舞も、佐祐理さんの反対の手を取って、同じように温める。
 玉を磨くかのように、優しく、柔らかく。
30佐祐理支援SS「姫始め」その1:02/01/04 22:22 ID:n1o/d1uU
「そうだ、祐一さん。もうそろそろご飯にしましょうか? 今日は佐祐理と舞が腕によりをかけておせち作ったんですよ」
 微笑みながら、佐祐理さんが言う。
「……ほとんど佐祐理がやった」
「舞も色々手伝ってくれたじゃないですかー」
「へえ、それは楽しみだなあ」
 佐祐理さんの料理は、普段でも結構豪勢だ。今日のおせちなんかは、きっとすごく豪華なんだろうな。
 ただ、すごく楽しみだけど、朝は秋子さんのおせちを一杯食べてきたから(秋子さんに勧められてついつい食べてしまった……)まだ、余りお腹は空いていない。
「だけど、まだ腹減ってないんだよな」
「ふえ、そうなんですか?」
「うん。朝食べすぎちゃって。だから今は別のもの食べたいな」
「なにを食べたいんですか?」
 少し、顔を赤らめて佐祐理さんが聞く。分かってるくせに。
「佐祐理さんと、舞」
 そのまま、俺は佐祐理さんに口付ける。
 濃厚な、ディープ・キス。
「ぷはっ」
 名残惜しいが、いつまでも唇ばかり味わっていても仕方ない。唇を離す。
 お互いの間に、一条の銀糸が残る。
「………」
 不満そうな顔で、舞は俺のほうを見つめる。
 そんな舞にも、濃厚なキスを。
 くちゅ、くちゅとお互いの口を貪り、そして唇を離す。
「嫌だった?」
「……相当嫌じゃない」
 舞は、顔を赤らめ、俯き加減になって、そう答えた。