葉鍵板最萌トーナメント!!2回戦 Round80!!

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271名無しさんだよもん
聞きたいことがあった。
聞いてはいけない事のように思えた。
全てが、壊れてしまうような気がした。
一見、そこには何の綻びも、歪みも、縺れもないような光景が、音をたてて崩れてしまう。
嫌だった。
今の幸せを捨てることは、嫌だった。
なら聞かなければ良い。それは酷く、簡単な事だろう。か?
否、人類の持つ好奇心は自身で押さえられるようには出来ていない。
神すら、なんの抑止力も持たない。恐怖とも対等に渡り合う。
現に俺は今、口を開きかけていたじゃないか。
ダメだ。聞いてはいけない。答えはもう、予想がついている。
だのに、のに、何故心の奥底で淡い希望が、いや、淡くはない、強烈な程光を放つ。希望が。
我らに与えられたのは、地上に溢れた災厄と、底に残った希望だけ。嗚呼、この希望が人を動かすのか。
もはや止めることは出来ない。あとはあの、なすがままに。
「<<名雪>>。その、ご飯にかかっている赤いヤツは何だ?」