葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 Round61!!

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112篠塚弥生@入場
…コン、コン…
「…はい?」
「由綺です!森川です!森川由綺です!」
「…ゆ〜きぃ〜、なんで由綺が緊張しなくちゃいけないの?」
「だ、だって、今日弥生さんの試合なんだよ!今日なんだよ!」
「…だから」
思わず俺は苦笑した。由綺は相当パニックに陥っているみたいだ。
「…ふふふ、藤井さんも御一緒ですか?どうぞ」
…ガチャッ
「弥生さぁ〜ん!今日なんだよね!!」
由綺の顔が突然歪み、弥生さんに向かって走り出す。
「…とうとうきてしまいましたわね。この日が…」
弥生さんはク−ルに微笑み、そしてパニックに陥っている由綺を柔らかく抱き止める。
「…どっちが試合に出るんだか…」
つい、ひとり事が出て苦笑してしまう。
「…………」
弥生さんは、由綺を抱きしめたまま微笑んでいた。
「…………」
弥生さんは微笑んでいた。由綺から緊張で歪んだ顔が、笑顔に変わっていく。
そして、ひまわりのような満面な笑み。
「…弥生さん、頑張って!」
「…はい」
…2人で微笑んでいた。時間が止まったかのように…
本当に強い信頼関係ができてるんだよな。
きっと俺が…踏み込むことが許されないない…領域…なのかもしれない。
<続>