葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 Round53!!

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671名無しさんだよもん
「はぁ…」
 今日何度目かのため息。
 白い息を目にするたび、一段と寒さを覚える。
「まったく、こんな寒いところにいつまで待たせる気なんでしょうか」
 さすがの美汐も愚痴をこぼしてしまうほど、待っていた時間は長い。
 それに、寒い。いくら寒さに慣れていても、やはり長時間外でじっとしてるのは堪えるものだ。
 それに、今日は美汐にとって特別な日だというのに…。
 我慢の限界が近づき、もう帰ろうかなんて考えてたころに、ようやく目的の人物が顔を見せた。
「すまん、待ったか?」
 急いで走ってきたのか、ぜえぜえと肩で息をしている。
 まあ、いくら急いだといっても一時間以上の遅刻だが。
「すごく待ちました。あまりに遅いので、今帰ろうかと思ってたところです」
 ぷい。と、向こうを向いてみせる。ちなみに、怒っている。
「いや、本当に悪い。ちょっと色々あってな」
「色々って、何ですか?」
 不機嫌そうに尋ねてみたら、すこし照れたような表情をして祐一さんは答えた。
「ん〜…、まあ後で教えるよ。それより待たせて本当に悪かった」
「………反省してるようなので、まあいいでしょう」
「お詫びに、夕食をご馳走しよう」
「最初からその予定のはずでは?」
「…相変わらず、するどい突っ込みだな」
 そんないつものやり取りをしながら、商店街へと歩き出した。
 やはり、遅刻されたとはいえ、恋人との特別な一時だ。
 美汐の表情には、さっきまでの怒りの色は消え去り、笑顔一色になっていた。
672美汐投票済み:01/12/01 01:37 ID:9ekX106v
>>669
ぐわぁあぁあぁ、萌えた
673みゅ〜:01/12/01 01:39 ID:3leeVETr
例え本当のオバサンになったとしても私は<<天野美汐>>(12/6,A,159cm,44kg,80-53-79)を応援し続けるよ...
674牧村車 ◆u1juvxGA :01/12/01 01:39 ID:ly1nmrNS
>672
高槻さん?
675名無しさんだよもん:01/12/01 01:39 ID:6hfJKiAM
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676名無しさんだよもん:01/12/01 01:41 ID:6vAe3h2Z
ADSLです。
ネットで「1/2の恋愛劇」を見てからどうにも萌えてしょうがない。
<<天野美汐>>に投票します。
677我永遠に美汐を愛す:01/12/01 01:41 ID:8M12LWfV
 <<美汐>>に一票入れずして、何のための投票か。
678名無しさんだよもん:01/12/01 01:41 ID:Ybiwf5Oo
私も美汐祭りに参加してた…。
あの後から美汐スレに行くようになりました。
元から居た人ごめんなさい。
ところで、彼は試験受かったのかな?

<<天野美汐>>に一票!!
昼休みに真琴と遊ぶシーンは、ほんとに良かった。
あとは、1cmだね。
679名無しさんだよもん:01/12/01 01:43 ID:xs592EOe
もうそろそろ雪景色に変わる季節。
 商店街は早々とクリスマス一色に彩られていた。
「きれい……」
 商店街の中央には、大きなツリーが立てられている。
 色とりどりのイルミネーションが、暗くなってきた街に幻想的な雰囲気をもたらしていた。
「もうどこもかしこもクリスマス一色だな。まだ12月になったばかりだってのに」
「そうですね。でも、いいじゃないですか。こういうの」
 こういう事ではしゃぐところを見ると、やはり美汐も女の子だなーと思ってしまう。
「祐一さん。いますごく失礼なこと考えてませんでしたか?」
「いや、そんなことないぞ」
「台詞が棒読みです…」
 はぁ。と、ため息をもらす。
 ふと、目の前に白いものが通り過ぎた。
 続いて、鼻先に冷たい感触。
「雪…ですね」
 空を見上げると、まるで暗闇を照らし出す宝石のように黒い空から雪が降り注ぎ始めていた。
「また、この街も雪に覆われるんだな」
「楽しみですね」
「マジか…?」
 ふふふっ、と笑うと美汐は祐一の方を向き。
「だって、祐一さんと出会った季節ですから、私は好きです」
 ドキッとするほどの可愛い笑みを浮かべられ、祐一はついつい美汐から目線を逸らしてしまう。
680名無しさんだよもん:01/12/01 01:43 ID:xs592EOe
「あー、美汐。ちょっと目つぶっててくれるか?」
 少し疑問の色を浮かべたが、美汐は大人しくそれに従った。
 左手に、何かがはめらる感触。
「あっ…」
 美汐はそれが何だかすぐに分かった。
「あー、誕生日おめでとう。美汐」
 左手の薬指に、きれいな…、本当にきれいな指輪がはめられていた。
「祐一さん……。ありがとうございます…」
「ん、まあ安物だけどな。デザインを選ぶのに悩んじゃって遅れたんだ」
 美汐は、それが安物でない事に、すぐに気づいていた。
 自分のために頑張って買ってくれたと思うと、本当に嬉しかった。
「本当に、ありがとうございます……」
 美汐の頬を、一筋の涙が伝う。
 二人は自然に近づきあい、影がそっと重なった。
 冷え切った唇に、暖かい感触。

 それは、美汐にとって、最高の誕生日だった。