うぐぅ。やっと休憩だよ〜。
ボク、足がガタガタ震えてるし、顔もきっと真っ赤だよ。
早く選手控え室に行って一休みしたいよ。
あれ?部屋の前に誰かいるよ?
祐一くん?祐一くんだ!
差し入れ持ってきてくれたの?
「バカ。これは勝負がつくまでお預けだ」
うぐぅ。ヒドイよ〜。
せっかくのたい焼き、冷めちゃうよ。
「それより、ホラ」
え?何?祐一くん。
急にしゃがんでどうしたの?
背中に乗れって?おんぶ?
「そうだ。応援してくれてるみんなに愛想を振りまきに行くぞ」
う〜。疲れてるのに〜。
「バカ者!休憩時間の今こそチャンスだ。
そんなことで真のうぐぅ使いになれると思うな!」
そんなのなりたくないよ!
「いいから、早く乗れ」
しょうがないな〜。祐一くんは言い出したらきかないし。
でも、祐一くんの背中、広くて暖かいな。
うわ〜。ボクがまた出てきたから、観客席の人ビックリしてるよ。
「今だ。とっておきの笑顔を作れ!
投げキッスをしろ!
というか、脱げ!」
無茶だよ、祐一くん。
でも・・・。
でも、嬉しいよ。
寝ずにボクのイラスト描いてくれてる人もいる。
二次小説書いてくれてる人もいるよ。
『みなさん、ありがとうございます。
勝負はまだわからないけど、
ボク頑張るから、
いつも笑顔でいるから、
もし負けても、ボクのこと、忘れないでください!』
ボク、このトーナメントに出ることができて、本当に嬉しいよ。
『約束、だよ』