葉鍵板最萌トーナメント!!1回戦 round48!!
僕は、遙か下の血溜まりを眺めていた。
白い教室いっぱいに広がってゆく、ゆっくり、ゆっくりと広がってゆく血溜まり。
青や緑、色とりどりの影が映り込んだその血溜まりに映し出されるのは僕の顔に似せた鮮やかな残酷絵。
指を浸してみるとねっとりとした感触が不愉快な模様を描き出し、螺旋に歪み始めた僕の意識を解かしこみ始める。
その血溜まりに、ゆっくり顔を近づけてゆく。
血のにおいはしない。だけれど、僕は確かにその血溜まりを感じていた。
目を閉じて、顔を浸してゆく。
血溜まりが迎え入れるままに、ゆっくり、壊してしまわないようまとわりついてゆく血溜まりを押しのけながら。
すーっと引いてゆく感触を受けて僕は目を開いた。
僕は、神の視点に立っている。世界を思うままに取り扱うことの出来る神の視点に。
足下に広がっているのは僕によって生み出された、崩壊を前提とした有物のエデン。
ごく地球に似た、あるいは地球その物かも解らないその世界には無数の人々が蠢いている。
僕がイメージしたとおりにこの世界は作り上げられてゆく。